学校長あいさつ

  秩父農工科学高等学校は、1900年(明治33年)に秩父郡立乙種農業学校として創立されて以来123年の歴史と伝統を誇り、2万3千人を超える有為な人材を多数輩出してきた、地域に信頼され愛される 高校です。

目指す学校像に「秩父地域の産業と未来を支えるスペシャリストの育成」を掲げ、地域産業を支える専門的職業人 ”スペシャリスト” を養成するという使命を果たすために、全校を挙げて日々の教育活動に取り組んでいます。
本校は、県下有数の複合型専門高校として、農業部(農業科・森林科学科・食品化学科)、工業部(電気システム科・機械システム科)・家庭部(ライフデザイン科・フードデザイン科)の3部7学科を有しています。

21世紀の地球が直面している 環境・エネルギー・食糧・医療介護 等の問題は、各学科の学習、研究テーマに直結し、そこに立ち向かおうとする”志”を持った 人財 を育成することが本校の使命であると考えます。
時代は、広く柔軟な 思考力 と 実践に結びつく 技術力 を兼ね備えた”スペシャリスト”を求めています。将来、この秩父地域の産業や文化を支え、明るい未来を切り拓くことができる”スペシャリスト”を目指そうという意欲を持つ皆さんをお待ちしています。

 

         校長  服部 修

【校長室だより】

【校長投稿】学校行事

令和5年度修了式 校長講話

おはようございます。今日は修了式です。

皆さんにとって、令和5年度はどんな1年だったでしょうか?勉強や部活動、学校行事、あるいは普段の生活は充実していましたか?ただなんとなく過ごしてしまった、あるいは、何か悔いが残ったことなどはありませんか?良い機会なので、この春休みに1年間を振り返って、次年度に活かして欲しいと思います。昨日に続き出番をいただきましたので、今日も二つのことを話させてください。

最近、私にとって大切な先輩を亡くしました。今も悲しくて、寂しい日々が続いています。この方は「気遣い」を大事にする方だったので、はじめに「気遣い」の話をします。

「気遣いは大事だ」と言われます。様々な人が集まって仕事していく上で、お互いに「気遣い」がなければ気持ちよく仕事ができません。ただ、私は「気遣い」というのは「気遣われる側」の方がむしろ大事なのではないかと考えます。「気遣い」は“してあげる”ことの義務ではありませんが、“されて当たり前”というものでもありません。「気遣いされる側」が「気遣われて当然」というような態度であったなら、気を使う側も良い気はしないでしょう。また、そういう人ほど、そもそも「気遣い」に気付かなかったりします。そのような集団の中では、徐々に「気遣い」が「損なこと」のように思えてきてしまい、「気遣う心」がなくなってしまうのではないかと思うのです。だからこそ、大切なのは、誰かの「気遣い」に気付き、その「気遣い」に感謝の心を持つこと。そしてその感謝は、誰かへの「気遣い」という形で返していくことだと思います。自分が気分よく仕事ができているときこそ、陰で誰かの「気遣い」に支えられてということを、この先輩から学びました。「気遣い」の環を広げていくことが、皆で成長する上で大切なのではないかと思います。

この先輩は、国語の先生で読書家でした。次は読書にまつわる話です。最近目にした書店業界についてのニュースからです。過去10年間で764社もの書店が市場から退出し、店舗数の減少が続いているという内容でした。確かに私自身も以前より本屋さんに行く回数が減りました。皆さんはどうですか?

電子書籍の普及も理由の一つかと思いますが、勉強や情報収集なら YouTube のような無料で便利な動画ツールがいくつもあります。わざわざお金を出してまで本を読む意味ってあるの?と思う人たちは特にそう感じるのではないでしょうか。私の考える本を読むメリットとは、「想像力を働かせることができる」ことだと思います。YouTube などの動画は、視覚的には楽しいものかもしれませんが、想像力や発想力が養えません。その点、読書は活字を読んで、頭の中で自分の体験やビジョンを呼び起こし、映像化します。TVや YouTube は始めから映像化されているので、「わかった気になる」というのが実際のところでしょう。映像を見ている時は納得するのですが、見終わった後には中身をあまり覚えていない。誰しもがそんな経験をしたことがあると思います。それは頭を使っていないからです。頭を使って考えた事は定着します。本で読んだことを外に向けて発信することにより定着は更に進みます。みなさんもこの春休みに、読書の時間を増やしてみてはいかがでしょうか?

今日は色々話しましたが、何か心に残ることがあったら、覚えておいて、あるいは実行して欲しいと思います。それでは、事故に遭わない、起こさないように気を付けながら、有意義な春休みを過ごしてください。終わります。

第2回定例生徒総会 校長挨拶

おはようございます。

今日3月21日は「はじめようの日」。春は始まりの季節です。「さぁ、始めよう」という気持ちを思い起こしてもらい、それを応援することを目的に、老舗百貨店「大丸松坂屋百貨店」が5年前に制定しました。春に何か新しく始める人を応援するため、チャレンジへのカウントダウン「3、2、1」に掛けているそうです。

気になったので、「日本では新年度がなぜ4月から始まるのか?」ググってみました。会計年度の始まりが4月になったのは明治19(1886)年から(本校の創立は1900年)。米を年貢として納めさせていた江戸幕府から明治政府に代わり、現金で納税するスタイルを導入したために秋に収穫した米を現金化してから納税する、それを国が確認して予算を組む、という新たなプロセスが必要になりました。現金化する手間が増えた分時間がかかるため、4月になったという説が有力です。

他にも諸説あるようですが、いずれにしても始まりの季節としては、桜が咲き草木が芽吹く春が日本人の心に馴染みやすいと私は感じています。満開の桜を見ると教員になった頃を思い出し気が引き締まります。初任の学校の近くに桜の名所があり、そこで場所取りをして花見をしたものでした。本校の先生方の中には、一緒に花見をした当時の仲間が幾人もいます。次年度も新たな気持ちで頑張りたいと思います。

さて、皆さんが社会人になると様々な会や組織に属することになります。地域の自治会や職場での会(例えば社友会など)の会員になると思います。会は、年度初めに「総会」という会を開き、前年度の活動報告や会計報告を行ったり、今年度の活動計画や予算案を示したりします。そして、会員の承認を得て活動が進んでいきます。今年2回目の定例生徒総会を通して、会の進め方をしっかり学んでください。

役員選挙の時にもお話ししたと思いますが、どうか生徒会活動を通して、「学校生活を充実させるため自分には何ができるのか」という志の種を見つけてください。また、活動を通して、AI(人工知能)に備わることのない、「主体性」「協働性」「創造性」を高めて欲しいと思います。

むすびに、秩父農工科学高校生徒会の活動が、みなさんの輝かしい未来を創り出すことを期待して、私の挨拶とします。

第119回卒業証書授与式 式辞

所かしこに春の息吹が感じられる今日この佳き日に、第119回卒業証書授与式を挙行できますことは、卒業生はもとより、私たち教職員及び在校生にとっても大きな喜びであります。本日晴れの日を迎えられた卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

保護者並びにご家族の皆様、本日は誠におめでとうございます。卒業の日を迎えられたお子様の立派な姿に、感慨もひとしおのことと存じます。また、この場をお借りして、これまで本校にお寄せいただきましたご支援、ご協力に深く感謝申し上げます。

卒業生の皆さんは今、どのような思いが胸に去来していますか。この3年間、コロナ禍や自然災害に加え、国際紛争、人権・食料・環境・エネルギー問題など、大きな社会変動を目の当たりにしてきました。こうした中で、現実をしっかりと受け止め、力強く歩もうとする皆さんの姿に幾度となく勇気づけられました。部活動や各種コンテストでの全国レベルの活躍はもとより、県内各地で、秩父管内で開催された各種イベントへの参加・協力、人命救助や市長さんへの施策提言など、歴史に残る活躍をしてくれた皆さんを、誇りに思います。おそらく、在学中の印象深い場面が一人一人の脳裏に甦ってくることでしょう。それらすべてが「経験」という名の財産であり、かけがえのないものとして、皆さんのこれからを支えてくれるはずです。

こうして皆さんの前でお話しするのは今日が最後です。お伝えしたいことが二つあります。

一つ目は、「人格形成の自覚」についてです。我々の人格は概ね20年で完成すると言われています。私事で恐縮ですが、学生時代の友人が集まると、良くも悪くも、昔のままの姿がそこにあります。つまり、人格は20歳前後で完成され、その後の経験で多少の知恵を身に付けたとしても、その本質は変わらないのです。人格とは人柄。他人に対する思いやりや物事を謙虚に受け止められる素養は自分の可能性を大きく拡げ、一方で、言い訳や他人の悪口を重ねるような言動は、社会の中で受け入れられる要素など微塵もありません。

この3年間、多様な人間関係の中で皆さんが学んだできたことは、一人一人の人格形成に大きな影響を与えているはずです。まずはそのことを認識し、さらに卒業後の3年間が今後の人生を送る上での基盤を造る最も重要な時期になるということを自覚し、本校を巣立って欲しいと思います。

二つ目は、「一人で悩まない」ということです。皆さんが今後、仕事や学業に携わる中で、壁に突き当たることや挫けそうになることがあるかもしれません。「職場や学校の雰囲気に馴染めない」、「人間関係がうまくいかない」、或いは、「仕事や勉強の内容が想像していたことと違う。自分に合っていない」など、こうした悩みは、多かれ少なかれ誰もが経験することです。

大切なのは、自分一人で悩まないことです。自分で抱え込んでしまっては、我慢するか、その状況から逃れるといった結論にしか至りません。周囲に助けを求めることをためらわないでください。信頼できる上司や先輩、友人、家族、母校の先生方に相談して、たくさんアドバイスを受けてください。職場の問題であれば、必ず助けてくれる人がいるはずです。仕事の内容であれば、その経験が自分の将来に役立つことがわからないだけなのかもしれません。多くの意見を聞き、冷静に、客観的に自分を見つめることが必要です。

その過程を経ての結論であれば、進路1を変えることも選択肢の一つであって良いと思います。そのためにも、本校で得た友人を大切にしてください。学生時代の友人は遠慮なくアドバイスしてくれる一生の友です。人に頼ることができる人は頼りになる人になります。皆さんも、人の痛みがわかる、頼りにされる社会人になってください。

卒業する242名の進路2は多様です。どうか皆さんには、何事にも関心を持つ姿勢を忘れず、自らの可能性を拡げ、学び続け、必ずや自己実現を果たしてください。

秩父農工科学高校は、これからも皆さんを見守り続けます。皆さんの健康と今後の活躍、そして輝かしい未来を心より祈念し、式辞とします。

令和5年度第4回壮行会 校長挨拶

ただいま紹介のあった演劇部が今月下旬に栃木県で開催される関東高等学校演劇研究大会に出場します。おめでとうございます。

  演劇部は、高校演劇中央大会で高評価を得て、関東大会出場を決めました。夏の全国総合文化祭(2023かごしま総文)優良賞受賞に続く快挙です。

次に男子ソフトボール部は、11月に行われた県予選を制し、昨年に続き全国高校男子ソフトボール選抜大会に出場します。こちらは3月下旬に山口県で本大会が開催されます。

私見ですが、才能や環境は平等に与えられるものではありません。努力は時として報われないこともあります。絶対に評価される、勝てる、そんな魔法などはどこにも存在しません。でも、そんな結果の見えないことと向き合うことが、部活動の本質だと思います。周囲に何を言われようが、「自分たちだけは、自分たちの努力を信じ、前に進む」。そんな、勇敢な一歩(日々の挑戦)を、送り出す側の我々は、誰よりも応援する存在でありたいと思います。

  秩父農工科学高校の代表として、埼玉県の代表として、頑張ってください。

  これから、校歌斉唱があります。皆さんで大きな声で校歌を歌い、送り出しましょう。

令和5年度第3学期始業式 校長講話

元旦に発生した石川県能登地方を震源とする「令和6年能登半島地震」では、これまでに490人以上の死者、安否不明者が出ています。1週間以上経過した現在も、2万人8千以上の人たちが避難所生活を強いられています。被災された方々へのお見舞いを申し上げるとともに、亡くなられた方のご冥福をお祈りします。地震大国の現実を知る年明けになりました。防火避難訓練の際にもお話ししましたが、 こうした教訓を他人事とせず、自らの学びに繋げてください。 

さて、辰年の2024年はどのような年になるのでしょうか?

新たな年の初めに、「今年こそ良い年にしたい」と願う人は多いと思います。私もその一人です。とりわけここ数年は、年末になると「今年も大変な、厳しい年だった」と振り返ることが多くなり、新年の願いは年を追うごとに強くなっている気がします。今年は、ただ「なんとなく」ではなく、せっかくならしっかり達成できる方法で「目標」を設定してみませんか?

夢や目標を掲げるときには、それを「いつ」達成するのかを、明確にすることが肝です。それは夢や目標を実現させるための大事なセオリーです。「夢」と「目標」は同じでありません。その違いはどこにあるかわかりますか? それは達成の「期限」が明確かどうかです。言い換えるなら、「いつかこうなりたい」、「いつかこれをやりたい」という夢は、期限を決めた時点で「夢」ではなく「目標」になるのです。

真面目な人ほど、がむしゃらに頑張ります。頑張ることは確かに素晴らしいのですが、頑張ること自体が目標になってしまいがちです。残念ながらそれでは成果は出せません。成果を出す人というのは、ただ漫然と頑張ったりはしません。努力する前に達成すべきゴールを明確に決めてから、その実現のための戦略を考えます。ターゲットがはっきりしていれば、戦略の精度も上がります。だから、成果が出るのです。

「いつ」「何を」達成するかを明確にする目標設定は、皆さんの努力や頑張りを成果につなげるカギとなります。これこそまさに目標設定・目標達成のための「技術」なのです。大事なのは「一度決めた目標は簡単に下方修正しない」という覚悟を持つこと。とりあえず「来年の北部支部大会で優勝する」を目指してみて、途中で無理そうと思ったら「3番くらいに変えればいいや」などと考えるようでは、目標設定をする意味がありません。だからこそ、目標を設定する時点で、その目標が自分にとってどれくらい難しいものであるか理解する必要があるのです。難しいとわかっていれば、気を引き締めたり、よりハードな戦略を検討したりすることもできるし、もちろん、自分にとって妥当だと思われるレベルにあらかじめ引き下げることもできます。

  実際には、

1 まずは過去のデータや実績にはとらわれず、「こうなったらいいなあ」という自分にとって

「最高の目標」を書き出します。

2 次に、これまでの経験からすると、「これは確実に達成できる」という「最低限の目標」を

書き出します。

3 難易度としての「中間の目標」を書き出します(これは「感覚としての難易度の中間」であり、

最高の目標と最低限の目標の数字的な「中間」というものではない点に注意)。

4 達成までの期限も考慮しながら、1〜3の目標を比較して、今回の目標はどのあたりが適切な

レベルかを考えます。

「最高の目標」から「最低限の目標」までの幅は、一人ひとりの「心の幅」でもあります。人間は自分の心の幅を超えることはできないので、心に描いた「最高の目標」以上の結果は得られません。自分自身の可能性に蓋をしないためにも、常に高い目標を思い描いてイメージを拡げ、心の幅の上限を伸ばしておきましょう。

  この一年がここにいる全ての人たちにとって、昇り龍のごとく飛躍の年になることを祈念します

令和5年度第2学期終業式 校長講話

皆さん、おはようございます。

今年も残り9日になりました。夜祭後に秩父地域の学校ではでインフルエンザが拡がってしまいました。今年は季節外れの感染症(溶連菌やノロウイルスなど)も全国的に蔓延しています。コロナからの学びを活かし、感染症対策を万全に行い、年末年始は体調管理にくれぐれもご注意ください。

さて、一昨日成績会議が開かれ、学年ごとに皆さんの学期末成績について報告されました。残念ながら欠点保持者が少なくありません。「努力してその成果が挙がった人」、「あまり努力をしなかったけどどうにか欠点を免れた人」、「努力したけどそれが報われなかった人」、「努力しないので当然の結果として欠点保持者になった人」。以上4つに分類したとき、自分はどのカテゴリーに入るのか振り返ってみてください。「努力したけど結果が伴わなかった人」は、私はさほど心配していません。追指導を受けて、必ずリベンジしてください。問題なのは「何の努力もせず欠点を取った人たち」です。学校は学ぶところ。学校生活は、ルールの中で日々の学習に前向きに取り組むことが前提です。これがおざなりになってしまったら学校としての体をなさなくなり、後々、無意味な高校生活(3年間)だったと後悔するようなことがあっては困ります。諦めてしまったらそこで試合終了。今ならまだ間に合います。学習相談会が今日の午後予定されています。「どこが至らなかったのか?自分は今何をすれば良いのか?」しっかり考えてください。更なる頑張りに期待します。

少し時間をいただき、今日は人権の話しをさせてください。

「人権ってどんなこと?」と聞かれたらどう答えますか。

わかりやすく言うと、「みなさんが学校や家庭や地域で楽しく元気に生活する権利、つまり毎日を幸せに生きる権利」のことです。

今から75年前、世界中の国々が集まった国際連合で話し合いが重ねられ、世界人権宣言が採択されました。採択された12月10日を日本では「世界人権デー」と呼び、12月4日から10日までの1週間を「人権週間」と定めています。3年生は一昨日の社会人講座で、1年生は火曜日の進路3講話で「人権」に関わる話が講師の方からありましたよね?

いじめや児童虐待、ハラスメント、ネット上の人権侵害、感染症や障害等を理由とする偏見や差別、ハンセン病の問題など、様々な人権問題が依然としてこの世に存在しています。これらの問題解決には、私たち一人ひとりが「誰か」の問題ではなく自分の問題として捉え、互いの人権を尊重し合うことの重要性を理解し、認識を深めることが不可欠です。私たちは、皆が幸せに生きる権利を持っているのです。

自分や自国のことだけ考えているようでは人権問題の解消に向かいません。パレスチナのガザではイスラエル軍が侵攻を始めて以降、これまで2万人もの人命が奪われ、このうち8千人が子どもだそうです。この地球上に住む全員が安心して暮らせるよう、今、私たち生きているこの世界の現実を正しく理解するための努力が必要と感じます。

最後に、明日から17日間の冬休みに入りますが、生活リズムを崩さず、事故に遭わないようにしましょう。また、新年にあたって、今年を振り返りながら、来年度の目標を考える機会にしてください。

それではよいお年を!!

令和5年度生徒会役員選挙 立会演説会 校長挨拶

ここで任期を終える会長の黒澤君をはじめとする生徒会役員の皆さん。全校生徒のリーダーとして、様々な行事や活動をこれまでけん引してくださり、本当にありがとうございました。新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるため、様々な制限をせざるを得ない状況下にあっても、柔軟な発想と行動力を発揮して、心に残る行事を実現してくれました。また、夏休みには本校の代表として、市長をはじめとする秩父市幹部職員の方々に生徒総会で提案のあった皆さんの要望を直に伝え、改善に向けて前向きに検討していただく約束を取り付けてくれました。

この場をお借りして、あらためてお礼を申し上げます。

さて、新役員を選出する今回の選挙に16名の有志が立候補し、投票を行うこととなりました。

候補者の皆さん全員に質問します。

・あなたはなぜ役員に立候補したのですか?

・ あなたは、秩父農工科学高校をどんな学校にしたいのですか?

また、それぞれの活動を、どのようにして全生徒が身近に感じるよう活性化させますか?

・あなたの目指す学校にするために、役員としてどのようなことに取り組みますか?

有権者の皆さんは、これらの質問にしっかりと答えられる候補者を選んでください。なぜなら、それぞれの役員は、これまでの実績が示すように、これから本校のリーダーになる人たちだからです。

リーダーには、「誰にも負けない農工を愛する気持ち」、「困難な課題にチャレンジするタフな精神力」、「人前で物事をわかりやすく伝える力」、「多くの人を動かす力」が必要です。演説を聴いて、皆さんのリーダーにふさわしい人物かどうかを見極める眼を養う機会にしてください。

生徒会があなたのために何をしてくれるのか待つのでなく、あなたが学校のために何ができるのかを考えてください。

先生、生徒、保護者、卒業生、そして地域の皆さんが、そのような考えを共有できれば、必ず農工はさらに素晴らしい学校になるはずです。

生徒会活動が益々発展し、活性化することを願っています。 

優良青少年表彰(感謝状贈呈)

11月25日(土)

秩父市歴史文化伝承館で開催された

第43回秩父市青少年健全育成推進大会 に於いて

3年生 池田 日向 君、加藤 夏輝 君(フードデザイン科)、島田 歩夢 君(電機システム科) が

秩父警察署長・秩父市長連名 の感謝状を贈呈されました。

優良青少年 とは

「その行いが家庭・学校・地域の活動を通じて、他の模範として賞賛にふさわしいもの」

と表彰規定に定義されています。

2学期当初に、体調不良で身動きできなくなってしまった方を助けた事が評価されました。

登校途中、偶然近くに居合わせた3名が機転を利かせ 人命救助に貢献 しました。

本校の校訓である 協同和親 を体現しました。

皆さんの立ち振る舞いを、地域の方々が見守っています。

農工生として誇りと自信 を持ち、日々行動してください。

 

「秩農工祭」閉会式 校長挨拶

皆さん、こんにちは。

校門の上部に今年のテーマとして 我らが受け継ぐ伝統 秩農工祭 ここにあり と掲げてありました。

各部、各学科の展示・発表を全て見させていただき、日頃の皆さんの活動状況やその成果がよくわかりました。そして、準備に多くの手間と時間をかけたことが偲ばれます。

また、2日間合計で3千3百人以上のお客様に来ていただきました。コロナ禍の中断を経ても 秩農工祭 が地域の人たちに期待され、愛されるイベントであることを確信しました。

演劇部の公演とかぶってしまいますが、戦争、食糧不足、貧困、人権侵害、環境破壊。世界に目を向ければ、思うようにならない厳しい現実が山ほどあります。それでも、今できることにどれだけ誠実に、真剣に、そしてポジティブに向きあえるか。そもそも文化活動とは深い精神活動をよりどころにするものです。共感し、想いを共有する中で他者に影響を与え、伝え拡がっていくものなのです。素直に驚き、感じ、感動する。その感性を奮い立たせ、思いの詰まった文化祭を皆で創り上げた2日間でした。

テーマのとおり 農工の伝統 が紡げたと感じます。今後も、地域に期待され、愛される秩父農工科学高校、農工生であり続けて欲しいです。そして、それは皆さんの普段の行動にかかっています。地域の大人たちが、昨日も大勢来てくれましたが皆さんに憧れる子どもたちが、必ずどこかで見ています。農工生としてのプライドを常に持ち続け、行動するよう心掛けてください。

この後自分や所属する団体の活動をしっかり振り返り、今回の学びを次に活かしてください。

校長としては、今年の文化祭は大成功でした。生徒会、実行委員をはじめとして、ここにいる生徒・教職員全ての皆さん、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。

今週末も埼玉県産業教育フェアや豊島区への出張演奏、秩高とのコラボ写真展、公式試合など予定が詰まっている人も多いと思います。感染症への罹患を抑止するためにも、まずはしっかりと身体と心の休養を接り、気持ちを切り替えて次の準備を進めてください。

終わります。

 

「秩農工祭」開会式 校長挨拶

皆さん、おはようございます。 

いよいよ、秩農工祭 が始まります。

これまで、企画や準備をしてくれた実行委員の皆さん、そして生徒会の皆さんご苦労様でした。ポスターやリーフレットの作成に尽力してくれた人たちもいます。さらには、これまでご指導いただいた先生方や応援に駆けつけてくださる外部の方々にも、心から感謝いたします。ありがとうございます。

各参加団体でも企画を考え、作業を分担しながら準備をし、色々な問題を克服しながら本日を迎えたものと推察します。

本校の文化祭は、秩父地域の一大イベントです。4年ぶりの一般公開ということもあり、大勢のお客様が来校し、皆さんの日頃の活動成果を楽しみにしています。来校したお客様を、おもてなしの心をもって接遇してください。

苦労や困難が大きければ大きいほど、達成した時の喜びや感動はそれだけ大きなものになります。こうした経験は、必ず皆さんを成長させます。志を同じくする仲間との を深め、完全燃焼 する。そして、この学校で学んでいる 仲間と過ごすこの瞬間が最高 と感じる 素晴らしい思い出 をたくさん作ってください。

ただし、今年はもう一つ気にして欲しいことがあります。それは異変に気を配ること。悪意をもった者が紛れ込む可能性があります。数日前に、秩父市内の公的機関を狙った爆破予告があったばかりです。異変を感じたら、すぐ近くの先生方に知らせてください。健康面での異変についても同様に気を配ってください。

最後に、今年度の秩農工祭のテーマは、我らが受け継ぐ伝統 秩農工祭 ここにあり です。

ルールとマナーを守りつつ、皆さんの力で本校の伝統をしっかり継承し、新たな風を吹き込み、秩農工祭 を大いに盛り上げ、存分に楽しみましょう。

  終わります。