校歌・応援歌紹介
校歌の成り立ち

松山高校 校歌の誕生

「ゆかりの色の 紫にほふ」という格調高い歌詞ではじまる松山高校校歌は、大正14年、作詞 新井槇治氏、作曲 弘田龍太郎氏の手によって誕生しました。旧制松山中学開校3年自のことです。

生徒がつくり 生徒がうたう

初代校長1 若月 秀吉 先生は、校歌制定にあたって全校生徒から歌詞を募集しました。生徒の訓育にあたって、自発性を尊重し、愛校精神を育もうとされた若月先生の先進的な試みは、他校に類を見ない画期的なもので、先生の教育者としての遺徳が偲ばれます。

生徒の応募作品の中から4点か絞られ、最終的に新井槇治氏の作品が選ばれました。この歌詞に、国語科の山本洋一・松崎嘉一両先生が朱筆を加えられ、さらに山本先生の恩師である東京師範学校教授吉田弥平先生が推敲加筆されました。そして、文部省の検定を経るべく若干の修正が加えられて現在の歌詞が出来上がったのてす。

 校訓の3箇条
原作者の新井槇治氏は撰文にあたり、若月校長2の定められた校訓を盛り込むことを第一の基本にしたと述懐されています。その校訓とは、

「責務を自覚し、自治自律の人たるべし」

「心身を鍛練し、剛健勇猛の人たるべし」

「人格を尊重し、和衷協同の人たるべし」

の3箇条です。ここに示された精神は校歌の中で「自治の精神、進取の気象」「心を養ひ、身を練り鍛ヘ」「剛健勇猛、至純の操」「和衷協同、久遠の理想」という歌詞に結実されました。郷土にあって心身を錬磨し、高い理想を掲げて揺るぎない立志の心を養い、豊かな人格をもって隣人と共に歩む精神 ―― 極むるところ「文武不岐」の教えは、こうして校歌の中に脈々と生き続けることになりました。

校歌の背景
松高校歌は戦時中もそのまま歌い継かれてきましたが、その事実か不思議に思えるほど自由でおおらかな雰囲気を持っています。これはこの作品が大正デモクラシーを背景とした時期の作成であることを考え合わせると、なるほどと頷けます。

校歌冒頭の歌詞「ゆかりの色の紫にほふ」の「紫」は、現在ではその野性種をほとんど見掛けなくなりましたが、奈良峙代以前から江戸時代末期まで1500年もの長い間、関東一円に咲き誇っていた草花です。その花は白色で小さく、目立ちませんが、根は紫根染めの原料として大切に管理されました。そのためか、「紫にほふ」という語は武蔵野を象徴する冠辞として多用されたのです。『万葉集』をはじめ古典文学の中でも紫色は高貴な衣服の色彩として君臨し、華麗なロマンを秘めた禁色として扱われてきました。武蔵野の一角、比企丘陵に立つ松山高校の、校歌の冒頭を飾るに相応しいものと思われます。

独特な荘重さと雄大さ

校歌の作曲は、当時東京音楽学校教授であった弘田龍太郎先生に依頼されました。弘田先生は歌曲や童謡を数多く作曲された日本で有数の作曲家で、代表的な作品に「浜千鳥」「叱られて」「小諸なる古城のほとり」などがあります。松高校歌の独特な荘重さと雄大さは、先生の才能が遺憾なく発揮されたその結晶であり、数多い校歌の中の名曲の一つであると言えます。

こうした経緯で作られ、歌い継がれてきたすばらしい松高校歌です。私たちは今後も誇りを持って大切にしてゆきたいものです。 第19代校長3 山岸 陽造

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埼玉県立松山高等学校校歌

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埼玉県立松山高等学校校歌(カラオケ)

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埼玉県立松山高等学校

第一応援歌「空は晴れたり」

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埼玉県立松山高等学校

第一応援歌「空は晴れたり」(カラオケ)

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ゆかりの色の紫にほふ
武蔵の野辺は我等が郷土
松の緑といや年の端に
我学校の栄ゆく姿
自治の精神進取の気象
これこそ我等が若き心よ
今ぞ我等若し
いざ学べ友よ共に


燃ゆる希望のゆく手に立てる
気高き富士は我等が鑑
肌つんざく秩父おろしに
心を養ひ身を練り鍛へ
剛健勇猛至純の操
これこそ我等が若き生命よ
今ぞ我等若し
いざ励め友よ共に


若草萌て雲雀は歌ふ
都幾の川原は我等が天地
のどけき春の光を浴びて
翼もかろく我等は飛ばん
和衷協同久遠の理想
これこそ我等が若き望よ
今ぞ我等若し
いざ歌え友よ共に

空は晴れたり
気は澄みぬ
秩父の山を遠く見て
名もうるわしき
武州のほとり
立てる健児の意気高し
立てる健児の意気高し


若き血潮のたぎる時
逆巻く怒涛何かせん
見よ熱血の輝く瞳
強く正しき光あり
強く正しき光あり


朝な夕なに鍛えたる
技を示すはこの時ぞ
いざや進まん
勝利を目ざし
ふるえ若人おお松高
ふるえ若人おお松高









埼玉県立松山高等学校

第二応援歌「栄光の王座」

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埼玉県立松山高等学校

第三応援歌「我等が母校」

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武蔵野のきわまる所
若人の命は燃える
見よ力、力
松高我等が
あふるる力


真緑のこの比企の丘
伝統の校旗は立てり
見よ闘志、闘志
松高我等が
みなぎる闘志


都幾川の川波すさみ
高らかに
凱歌は上がる
見よ王座、王座
松高我等が輝く王座

伝統の おお我等が母校
勝利をめざし 力を尽くす
松高 松高 我等が母校
松高 松高 我等が母校


若き勇気よ
おお我等が母校
男の意気と 強き力で
松高 松高 我等が母校


進め 進め 進め
おお我等が母校
鍛えし技と 闘志のもとに
松高 松高 我等が母校
松高 松高 我等が母校


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