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取得日:2024年03月20日[更新]

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 第 3 4 号                     東京都立小石川中等教育学校
  令和5年11 月                  To k y o M e t r o p o l i t a n K O I S H I K A W A S e c o n d a r y S c h o o l
 
 
 
 
     SSH                                                     だより
 Super Science High School
    小石川フィロソフィー発表会(全校発表会)
   10 月4日(水)に、小石川フィロソフィー発表会が行われ、各研究分野から 12 名の6年生が全校に向け
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 て研究の成果を発表しました。文理を横断したさまざまなテーマがみられましたが、SSH 指定校として、理
 科分野からは物理・化学・生物・地学とそれぞれの専攻からより専門的な内容について発表が行われました。
 代表者の研究テーマは以下のとおりです。
     1 ベストセラーの題名にみる戦後の日本社会の変化
     2 画像解析を用いて間違い探しを解く
     3    運動と主観的幸福感の相関関係
     4 印象に残るロゴデザインのつくりかた
     5 聴覚的クロノスタシス現象と心理的時間感覚の測定に関する諸考察
     6    Structural Causes of Armed Conflicts and the Deterrence System
     7    砂山の斜面の傾斜角は何によって決まるのか
     8    ナガミヒナゲシのアレロパシー作用が土壌に与える影響
     9    成城三丁目緑地における崖線湧水について
     10 炎光光度法を用いたエアロゾル粒子の質量分析法
     11 少年ジャンプ     ヒット史と海外展開
     12 北海道と沖縄県における明治政府の現地勢力への対応に対する比較
   当日は SSH 運営指導委員会の先生方にもご参加いただき、ご指導・ご助言
 をいただきました。6年生にとっては、これまで積み重ねてきた小石川フィロソフィーでの探究活動の集大成
 となり、大変充実した発表会となりました。
 
 
    小石川フィロソフィーVI発表会
 
   6 月 14 日(水)の5時間目に、小石川フィロソフィーVIの校内発表会を行いました。昨年度フィロソフィ
 ーVの授業で1年間研究を進めてきた内容について、最高学年である6年生が5年生に向けて少人数グループ
 もしくはマンツーマン形式で発表を行いました。SSH 事業の充実や研究
 の発展、より広い世界への発信を念頭に、英語を用いて発表を行いま
 した。
   先輩たちの発表を見ることで、5年生は研究のプロセスについて具体
 的なイメージを描くことができました。発表の後には、5 年生が6年生
 に積極的に質問をする様子が多く見られました。
  小石川フィロソフィーIII・V
   小石川フィロソフィーIII・V・VIでは、各 Research learning room(RL-Room)に分かれて課題研究活動
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 を行っています。ここでは、III・Vの今年度の開設 RL-Room を紹介します。なお、今年度の開設 RL-Room
 が、来年度も開設されるとは限りません。
 
     令和5年度 小石川フィロソフィーIII RL-Room
     1)近代文学研究(夏目漱石研究)              2)現代短歌        3)三大宗教とその周辺
     4)小石川から始める多文化共生(実践編) 5)数学研究             6)自然科学・探究活動の基礎
     7)体育・スポーツ        8)Let’s Try English Drama!      9)SDGs 研究とディベート
 
 
 
     令和5年度 小石川フィロソフィーV RL-Room
      1)メディアリテラシー      2)民族学入門    われわれはどこから来てどこへ行くのか
      3)Cool Japan      海外へ広がる日本文化                    4)歴史の見方・考え方
      5)数学研究                6)空飛ぶ物理一座               7)化学分野の研究
      8)となりの生物探究        9)地学研究                    10)スポーツ・保健体育
     11)音楽表現                12)美術に関する研究             13)SDGs 国際研究
     14)国際コミュニケーション研究
 
 
 
     小石川フィロソフィーIV(理数探究基礎)
 
   小石川フィロソフィーIVのうちの週 1 時間,理数探究基礎の授業として,デー
 タの統計的解析や研究倫理など、探究活動の基礎を学んでいます。
   9 月 6 日(水)の授業では、共通講座として、昨年度に引き続き、実際にデータ
 を用いて研究をされている統計数理研究所の持橋大地准教授にご講演をいただき
 ました。昨年度は、1 つの教室からオンライン配信で行いました
 が、今年度は多目的ホールにて対面で行い、生徒達も活発に質問するなど有意義な授業になりました。
 
    SSH オンラインによる海外研修
   8月 23 日(水)25 日(金)の3日間にわたり、”Super Science Summer School”と題してイギリス・
 ウェールズにあるカーディフ大学とのオンライン研修を行いました。この取組は SSH 事業の一環として
 2018 年より行われており、コロナ禍前は約 15 名の生徒を現地に派遣し大学の講義受講、英語による課題研
 究の発表等を行っていましたが、一昨年度よりオンラインという形で交流事業を継続しています。
   今年度はカーディフ大学から5名の先生方にご講義いただき、宇宙開発や自然災害についての最新の研究に
 ついてお話をうかがいました。専門用語・学術用語が多く飛び交う All English での講義でしたが、参加生徒
 はみな集中して参加し、少しでも多くの内容を理解しようと努める様子が見られました。また、希望生徒によ
 る研究発表も行い、カーディフ大学の教授陣から貴重なフィードバックをいただきました。
   3日目には、実際に現地での研修に参加したことのある卒業生を迎
 え、当時の研修で得られた学びを現在の大学における研究にどう生か
 しているかという具体的なお話をいただきました。
   なお、本研修は紫友同窓会の皆様のご支援により開催することがで
 きました。ありがとうございました。
     理科 フィールドワーク
   夏季休業中に、地学分野、生物分野でフィールドワークを実施しました。その様子をご紹介します。
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 地学分野     小石川と糸魚川・戸隠を結ぶ大地と生命
   令和 5 年 8 月 23 日(水)8 月 25 日(金)2泊3日
   参加者   1年女子2名、男子5名計7名、2年女子1名、男子1名計2名、3年女子1名、4年女子4名、
            5年女子1名   総計 15 名(女子9名、男子6名)
 ○11 回実施した巡検で 20 名を切り、応募者が 15 名というのは過去最低で、4,5年の男子が0というの
 も今までにないことである。次年度から募集の時期を早めるなど工夫をして応募者を増やしたい。
 ○初日は、糸魚川で、フォッサマグナミュージアム館長の竹之内   耕先生にご指導をいただいき、レクチャー、
 館内の見学、糸魚川―静岡構造線の観察、枕状溶岩の観察、柱状節理、放射状節理の観察、明星山の観察、
 小滝川ヒスイ峡でヒスイの観察、最後に親不知ピアパークで 102 トンの巨大なヒスイの原石を観察したあと、
 海岸でヒスイを探したが、残念ながら誰も拾うことはできなかった。夕方からバスで戸隠へ移動。
 ○2日目   2012 年に実施して以来、実に 11 年振りに「鬼無里」での巡検が成立した。夏に鬼無里周辺の道
 路工事が行われるため、実現できずにいた。戸隠地質化石博物館の元館長である田辺     智隆先生のご指導に
 より、ケスタ地形、ポットホール、千畳敷岩(巨大な砂岩の一枚岩     かつての海底)、鏡肌、リップルマーク
 の観察、サンドパイプ、ラミナの観察など数多くの地層や堆積構造を見て回
 ることができた。奥裾花ダムの内部の見学や鬼無里ふるさと資料館の見学も
 行うことができた。右の写真は、地層の見かけの傾斜を当日、道路が貸し切
 り状態であったため、寝転んで確認をしているようす。
 ○3日目   戸隠にある紫友同窓会が管理している小石川の土地を見学し、無
 理にお願いをして、裾花川右岸で化石採集を行い、たくさんの貝の化石を採
 取し、地質化石館の館内の見学をすることができた。
 
 
 生物分野     伊豆大島生物生態観察調査
   令和5年7月 16 日(日)17 日(月)        参加生徒 16 名、引率教員3名、講師3名
   初日午前に磯観察にて、都立大島海洋国際高等学校の倉澤教諭、田中教諭にて現地指導員としてご協力いた
 だき、波浮港西岸にて磯観察を 1 時間行った。数十種の多様な生物が生息する多様な環境を観察した。午後に
 三原山周辺にて、筑波大学上條隆志教授による指導のもと、三原山周辺の地質と植生との関係について、実物
 を現地で観察しながら講義いただいた。1776 年噴火、及び 1986 年噴火の場所や、土壌の性質、及び樹高
 の高さ、植物の種数を比較し、火山による岩場から森ができるまでの植生の遷移や、土壌の窒素化合物不足に
 対する植物の生存戦略について学んだ。
   2日目の午前、三原山周辺にて、植生を数値化する方法として“コドラート区画法”を 1986 年、1776
 年火山噴火時に岩場となったエリアで、上條教授によるレクチャーのもと実践した。午後、大島公園周辺の
 1556 年火山噴火時に岩場であったエリアを観察した。スダジイの極相林となっており、三原山周辺と比較し
 て、土壌も豊かな厚みを持った土の観察とその植生観察を行った。
   成果として、教授によるレクチャーによって、先端の研究を伺うことができたので、解明されている内容、
 及び解明されていない内容の整理がされた。また、実物を現場で調査することで、課題設定につなげられる機
 会となり、今後フィロIIIやフィロVのリサーチクエッションにつながる可能性が見受けられた。
     小石川生の活躍(主に上半期について)
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 令和5年度 スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会 8月9日(水)・10日(木)
 の2日間、神戸国際会議場を会場に、全国 SSH 校の代表者が一同に介する発表会が開催さ
 れました。本校からは、6年生が「塩化亜鉛水溶液中でのセルロースの溶解」のテーマで
 ポスター発表を行いました。また、4、5年生の希望生徒も見学と発表のお手伝いで参加
 しました。とても充実した意見交換をすることができました。
 科学系オリンピック          今年度上半期の本校生徒の活躍です。
        4 年生   日本生物学オリンピック 2023       銀賞       日本代表候補者に選ばれました。
        6 年生   化学グランプリ 2023       銅賞
 中学生科学コンテスト 7月 29 日(土)に、武蔵野の森総合スポーツプラザを会場に実施されました。都内の
 1、2年生が3人1組のチームを作り、筆記、実技競技に取り組みました。本校からは 27 チーム 81 名が参
 加し、銀賞2チーム、実技I部門、筆記部門で各1チームが優秀賞を受賞しました。
 パソコン甲子園 本校から 4 年生、5年生各1名が参加し、プログラミング技術を全国の高校生と競っていま
 す。予選を通過し、11 月 12、13 日には、主催校である会津大学にて実施される本選に出場します。
 小学生理科教室 6月18日(日)に、小学生理科教室を実施しました。参加した小学生には、本校理科教員
 による講座を2つ選択し、実験・実習を行ってもらいました。科学系部活動の生徒が講座の補助を担当しまし
 た。
 【講座タイトル】身近に隠れている色を探そう(液晶作り)、紙飛行機が空を飛ぶしくみ、化学変化を利用し
 た写真撮影、身近に隠れている生き物を探そう(標本作り)、電磁波の世界(化石のレプリカづくり)
 
 
 
        サイエンスカフェ
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   大学の研究者等をお招きし、科学に関する最先端のお話を伺う、自由参加型の講演会サイエンスカフェ。9
 月までに6回実施しましたが、ここでは3回分を紹介します。
 ディープラーニング初級(python 基礎講座)         本校教員が講師となり1、2年生を対象に実施しました。
 簡単な「データ型、変数」等基本的な構文や、ライブラリ等について学びました。ディープラーニングや
 python に興味のある生徒が多数参加しました。
 Adv.フィロソフィー報告会 コンクールや科学オリンピックに挑戦しよう             リジェネロン国際学生科学技術フ
 ェア Isef 日本代表に選出された在校生、化学グランプリ 2022 日本化学会長賞を受賞した卒業生をお招きし、
 科学オリンピックに挑戦するきっかけや、大会の様子についてお話を伺いました。
 世界で活躍している科学者・卒業生をお招きして             東京大学地震研究所・火山噴火予知研究センター
 日本学術振興会外国人特別研究員として火山を研究されている研究者をお招きし、最先端の火山研究の一端に
 触れました。また、オックスフォード大学に進学した本校卒業生から大学生活や、進路1に関する体験談をお話
 いただきました。
 
 
 
 SSHだより 第34号
 令和5年 11 月       発行
 東京都立小石川中等教育学校
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