光陵高校
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取得日:2024年03月20日
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校長室から 13(season2) 「実社会につながる課題の解決を目指す」
校長
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による授業観察を通じて
光陵高校は、神奈川県教育委員会から、県立高校指定校事業として「STEAM 教育研究推進
校」の指定を受けています。
そこで、本校では、STEAM 人材の育成を念頭に、質の高い授業実践を目指して授業観察・
授業公開を行っています。
その中で、今回、特徴的な授業がありましたので紹介いたします。
令和 5 年 7 月 6 日 第 2 学年「公共」単元名「地方自治の役割」
地方自治体に提出する請願書の作成を通して、自身の請願内容の考察や自治体に関する
理解の深化を狙うものです。
まずは、請願する内容を検討するために、身の回りで気づいた困りごとを、マトリクスを
用いて整理します。整理する際の視点と
して、「困りごとの主体は高校生なのか、
それ以外なのか」「モノとして存在する
“財”なのか、モノとして存在しない“サ
ービス”なのか」を設定します。
個人の活動としてインターネットを通
じて、困り感に関する情報収集を行い、
その後、34 人のグループの中での優先
順位の高いものの請願書を作成します。
(請願書のテンプレートは実際に横浜市
で使用されているものから抜粋)
その後、グループで作った請願書について客観性などの視点で再考し。活動の振り返りを
行います。
生徒の振り返り事例の一つを紹介します。
「最初の請願書を作成したときは自分の欲をメインで考え、あったらという夢のような
妄想で考えていた。しかし、反対の意見を第
三者の視点から考え、客観的にみて危ない
点や現実的に無理そうな点を考えた。そこ
で、どうしたら解決できるのかをみんなで
話し合った。今回の活動で主観的に考えて
いたものを客観的に考えることを挟むこと
で、視野が広がりより多くの賛同を得られ
るようになると思った。
」
この授業の特徴としては、マトリクスや
請願書の作成の際に、クロームブックやジャムボードを有効に活用している点も挙げられ
ます。情報収集のためのツールにとどまらず、自らの思考の深まりを助けるための、思考内
容を整理するためのツールとしての活用です。
教科の実践の中で、
「実社会につながる諸課題」を取り上げることで、自教科の見方・考
え方を働かせながら解決に向かう道筋。また、思考の深まりの支援としての ICT ツールの
活用。それらによって、まさに主体的な活動がなされていました。
今年度の学校の取り組みとしては、各教科における見方・考え方を働かせながら、実社会
につながる諸課題の解決をテーマとしています。
今後は「習得・活用・探究という学びの過程を重視しながら,各教科等において育成を目
指す資質・能力を確実に育むとともに,それを横断する学びとしての STEAM 教育を行い,
更にその成果を各教科に還元するという往還が重要」
(「令和の日本型学校教育」の構築を目
指して令和3年1月(答申)と、提言されているように、自教科の見方・考え方を働かせる
だけでは解決できないという実感や、解決の際に他教科の見方・考え方を働かせているとい
う自覚を促すことを期待しています。
令和 5 年 7 月 10 日
STEAM 教育の STEAM とは、S:Science(科学)、T:Tecnology(技術)
、E:Engineering
、A:Arts , LIveralArts(芸術・教養)
(工学) 、M:Mathmatics(数学)の頭文字をとったも
のです。STEAM 教育とは、各教科での学習を実社会での問題発見・解決に活かしていくため
の教科横断的な学習を推進する教育のことです。