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取得日:2024年03月23日[更新]

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                     「医療専攻」たより
                                                        新潟県立小出高等学校 キャリア教育委員会
                                                                        Vol.1 平成30年5月8日
 
     4月27日(金)に、
                       「医療専攻開講式」
                                       「医療講演会」を行い、本格的に「医療専攻」の学習がスタ
 ートしました。今年度の医療専攻選択の 2 年生は 25 名です。受け身にならず、積極的に意欲的に取り組
 んでもらいたいと思います。協力していただく医療機関や医療従事者の皆さんへの感謝を忘れず、実り
 多い 1 年にしましょう。
 
 
 ○医療専攻開講式
     地域医療魚沼学校 校長1 布施 克也様のご臨席のもと、医療専攻開講式を行いました。開講式は、
 まず勝山校長2の激励の言葉から始まりました。
   その後、生徒たちは一人一人前へ出て、医療専攻に向けての抱負や決意な
 どを述べました。
               「子どものころ、入院していたときに優しく接してくれた看
 護師さんのようになりたい」
                         「まだ医療の道に進むと決めているわけではない
 けれど、医療のことをたくさん学び、自分の目標を見つけたい」など、それ
 ぞれの気持ちを発表しました。
 
 
 ○医療講演会「医療人を目指すみなさんへ」 地域医療魚沼学校 校長3 布施 克也様
   布施先生からは、
                 「どんな心構えで仕事をしていくのか」ということについて14の「医療者の倫
 理綱領」をわかりやすく説明していただきました。
 *医療者の倫理綱領
 1.医療者は生命・尊厳・権利を尊重する
     …人を人として尊敬し、敬意を払うことは医療者として一番大切な
       ことである。
 2.医療者は差別しない
     …患者さんの国籍、人種、宗教や、加害者なのか・被害者なのか等によって差別しない。
 3.医療は信頼に応える
     …医療は信頼がなければ成り立たない。
 4.医療者は自己決定権を尊重する
     …患者さんの「知る権利」
                           「知りたくない権利」を尊重する。患者さんに自己決定してもらう。
 5.医療者は秘密を守る
     …医療者は、職務上知り得た情報について守秘義務を遵守しなければならない。
 6.医療者は患者の安全を守る
     …医療者は患者さんの生命や人権が脅かされていると感じたときは勇気をもって No と言い、行動
       を起こす。看護師から医師へも、薬剤師から医師へも遠慮することなく No を発信しなければなら
       ない。
 7.医療者は法的責任の下で活動する
     …自分の専門分野をしっかりと理解し、それを超えてはいけない。
 8.医療者は学び続ける
     …医療は常に進歩している。医療者は患者さんにベストな医療を提供するために学び続けなければ
       ならない。
 9. 医療者は協働する
     …すべてのことを見ることができる人はいない。複数の医療の人間が関わりチームとして取り組む。
       他の専門職のことも理解する必要がある。
 10.医療者は自律する
     …医療者はあやつり人形にはならない。
 11.医療者は研究する
     …医療者は患者さんのために新しい技術を身に付ける。研究し、発信する。
 12.医療者は自身の健康を守る
     …身体も心も弱っている患者さんをケアするためには、
       自分が弱っていてはいけない。
 13.医療者はスマートな社会人になる
     …患者さんにとって看護師は天使に見える。天使の
       次くらいに信頼してもらえるように努力する。
 14.医療者は社会づくりに貢献する
     …すみよい社会を作ることに貢献する。医療者としての技術を社会のために使う。
 
 
 *質疑応答
 生徒から「つらいことがあったら落ち込んでしまうタイプですが、大変な仕事をしていく上で、どのよう
 に乗り越えていったらいいのか」
                             「『医療者は社会づくりに貢献する』とお話にあったが、魚沼ではどのよ
 うに社会貢献してきているのか」
                             「『知る権利・知りたくない権利を尊重する』と伺ったが、患者さんの病
 状が深刻で、患者さんが病状を知りたくない場合はどのように対応するのか」といった質問が出ました。
 布施先生からは「必ず同僚や先輩も辛いときを経験して乗り越えてきているはずなので、自分一人で抱
 え込まず、つらい時は、同僚や先輩に悩みを伝えて欲しい」等、一つ一つの質問に丁寧に答えていただき
 ました。
 
 
  生徒の感想
  ・一番印象に残っているのは、
                            「看護師は患者から見ると天使に見える」という言葉です。看護師は患
    者さんを笑顔にして元気にしてくれるとても大切な存在だと思うので、
                                                                  「天使」という言葉はあって
    いるのかもしれないと思いました。看護師は簡単になれる職業ではないけれど、天使の次に信頼し
    てもらえる看護師になれるようにがんばりたいと思いました。
  ・一番心に残ったのは、
                      「つらいときどのように乗り越えていくか」についてです。つらいとき、支え
    てくれる人、悩みを打ち明けられる人がきっとそばにいるということは、つらい現場でやっていく
    なかで、とても重要だと思いました。
  ・魚沼市では医療者の不足が問題となっているので、今の私たちは少しでも医療の知識を得て、積極
    的に興味を示す必要があると感じた。
                                    「地域医療学校」という取り組みはとても興味深く、参加した
    いと思った。しかしこの取り組みでは医療者だけでなく、地域の人を呼び込むことが大切だが、そう
    簡単に来てもらえないのではないか。もし人が集まったとしても、知識を得た人がどのような形で
    医療者不足の改善に携わるのかが少し気になった。
  ・時代が変わるにつれて医療も変わっていく必要があることについて、とても興味深く感じた。今の
    医療技術のもっと先にはどんな未来が待ち受けているのかが今から楽しみだ。私は放射線技師とい
    う目標を持っていて、夢を叶えたら魚沼の地へ帰ってきて、今後は自分が恩返しをしたい。今日の講
    演で聞いた “We are waiting for you “を頭の中で思い出して、一歩ずつ着実に夢へ近づけるように
    私らしくがんばりたい。