富山第一高校
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取得日:2024年03月20日
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令和4年度 学校総合評価
重点課題に関する総合評価
今年度は8つの重点課題を掲げ取り組んだ。A 評価は1つに留まり、B 評価が7つであった
が、コロナ禍の中、制約を受けながら1年を通じ教職員が連携協力して対応し、全体として
目標は概ね達成できたものと考えている。
この数年、ICT 機器の活用、各教科の評価方法など、新たに取り組むべき事案がいくつも
あり、校内研修の機会も増えた。中でも新たな評価方法については初年度であり、戸惑いが
ある中での対応となったが、各教科でその特性を考えながら取り組んだ。
学校生活、探究活動については、ホームルームや総合的な探究の時間のみならず、授業や
行事の中でも主体性や協働性を育むことを目標とした。生徒たちは様々な活動や行事に取り
組んだことで積極的に活動する場面が増え、成長につながったものと思われる。
コロナ禍にあり3年間のマスク生活が続いたため、互いの表情も読み取りにくい状況が続
く中、従来から行ってきた挨拶指導は、ますます重要なものと捉えて取り組んできた。しか
し現状は教員からの挨拶には応えるものの、自ら率先して挨拶のできる生徒はそれほど多く
はない。
体育大会や
文化祭
1
などの学校行事および委員会活動などは、コロナによる制約の中、縮小
したり工夫したりしながら取り組んだ。これらの活動においても生徒の主体性を重視したも
のへと進もうとしている。
保健部の取り組みはコロナ対応に追われる部分が大きかったが、従来から行ってきた救命
講習や性に関する講演会など開催を見合わせてきた行事を今年度は実施できた。加えて LGBT
に関する講演会を催すなど、時代の流れに即した対応に努めた。
進路支援に関しては生徒の進路目標が多様化する中、生徒の将来に直結するものと位置づ
け、情報収集とその発信を迅速かつ正確に行えるよう努めた。従来型のオープンキャンパス
や出前授業から、オンラインによる対応へと変化が見られた。
教育活動全体に ICT 化が進み、保護者、生徒に対する学校からの情報発信や緊急連絡など
にも活用した。
次年度への課題と方策
令和5年度にはすべての学年の生徒が 1 人 1 台端末を持つことになり、一層の ICT 活用が
求められる。新型コロナへの対応が大きく変わろうとする中、オンラインの利点を生かしつ
つ、本来の教育目標と対面での人と人との関わりの重要性を今一度確認しながら、新しい教
育活動を模索したい。
学習習慣の定着と学力の一層の向上は当然の課題であるが、協働性やコミュニケーション能
力が求められる時代において、挨拶をはじめとする生活習慣の重要性を伝えたい。
学校教育計画(アクションプラン)
重点1 学習活動(教務部)
目 標 ICT を活用した授業展開と適正な新評価方法の構築
方 策 1積極的に ICT 機器を授業で活用し、生徒の自主学習を促す。
2各教科主任と密接に連絡をとり、新学習指導要領に適した評価方法を構築
していく。
達 成 度 各教科の特性に応じて、ICT 機器を活用し課題発信するなど生徒の自主的な
学習活動を促すことに一定の成果をえた。しかし、新学習指導要領に適した
評価方法に関しては、まだまだ検討すべき課題がある。
具体的な 1総合的な探究活動や授業において、Classroom 等を積極的に活用し、生徒の
取組状況 自主学習を促した。
21年生から導入された観点別評価法を本校の実態に即した評価方法にする
べく、教科主任会議や管理職と協議を重ねたが、検討が不十分な点があっ
た。
評 価 B
次年度へ 13学年とも端末が生徒の手元に届くことになるので、通信障害等に配慮し
の課題 つつ、学習活動を支援する活用法を追求する必要がある。
2各教科の特性や本校の実態に即した評価法になるように、教科主任や管理
職と情報を共有しながら、継続して検討する必要である。
重点2 学校生活(第1学年)
目 標 よく気づき、よく動く生徒の育成
方 策 1探究学習による非認知能力の育成
一人ひとりの生徒が多様な意見や価値観を発信し、それを教室の中で共有
する授業の実施。
2委員会活動による主体性、多様性、協働性を育む
学年で取り組むことで、一人ではなしえない活動の実施。
3ICT 教育の積極的利用
特別な支援を必要とする生徒も含め、多様な子どもたちを誰一人取り残す
ことなく公正に個別最適化された教育の実施。
達 成 度 1互いの特徴を生かすなど、課題の解決に向けて探究活動に協同的に取り組
むことができた。
2活発な活動までには至らなかった。
3必要に応じて利用することができた。
具体的な 1生徒自身が問いを立て、情報を集め、意見を交わしながら、課題解決を探
取組状況 っていく中で、仲間と協働し、自分や他者の考えと向き合った。
2各種委員会を実施した。
3日々の健康観察、各種連絡やポートフォリオ等 ICT を利用し効率化を図っ
た。
評 価 B
次年度へ 1異なる意見や他者の考えを受け入れならが探究活動に向き合い、合意形成
の課題 ができる力をつける。
2探究的な課題解決の経験を自己の成長と結び付けて考えることができ、次
の課題へ積極的に取り組もうとする力をつける。
重点3 探究活動(第2学年)
目 標 これからの時代に順応できる人材の育成
方 策 総合的な探究の時間に、社会課題をテーマとした探究活動(富山県内企業と
の連携など)を行い、以下の力を育成する。
1講演、ワークショップ、フィールドワークを通して、社会課題を多面的に
深く学び、思考する力
2仲間との探究活動を通して、主体性や協働性を高め、自らの意思を伝達で
きる力(コミュニケーション力)
3探究活動の成果をまとめて発表する力(表現力)
達 成 度 概ね計画どおりに達成できた。
具体的な 1各生徒が富山市内の各種施設へ訪問し、魅力や理想形を探った。事前学習
取組状況 をはじめ、当日各種施設で業務に携わる方々にインタビューなどを試み、
深い学びを追求した。
2フィールドワークでは、富山県内の各企業へ訪問し、働く方々の抱える課
題と解決法について説明を受けた。また、社会で活躍する方々と接するこ
とにより、現代社会への理解と共感を習得することができた。
評 価 A
次年度へ 富山県内の魅力を模索するため、継続的に探究活動を実施する。「理想的な
の課題 富山の発見」をテーマとし、更なる調査と地域貢献に役立てることのできる
成果を試みる。併せて、進路実現のための幅広い視野の育成にも関連づける
ことのできる活動を実践する。
重点4 生徒指導(生徒指導部)
目 標 ・公共交通機関利用マナーの向上及び自転車の運転ルールの徹底
・すすんで挨拶のできる生徒の育成
方 策 1校前指導を毎朝行う。
2「さわやか運動」で挨拶や声掛け、乗車マナー指導を行う。
3学年集会、「学年通信」、S・T などで具体例をあげて意識喚起を行う。
4交通安全指導の日(1日・15日)には通学路に出向き、指導を行う。
達 成 度 1今年度の交通事故は14件であった。地域の方などからマナーへの苦情が
若干あったが、概ね達成できたと考えている。
2さわやかな挨拶ができる生徒は増えてきたが、自ら挨拶のできる生徒はま
だ半数である。
具体的な 1朝生徒への挨拶指導と交通安全指導を校前で行った。
取組状況 2終礼時や slack を通して、繰り返し丁寧に例をあげて交通安全指導を行っ
た。
3交通安全指導の日に管理職や副担任が通学路に立ち、挨拶をしながら交通
指導を行った。
評 価 B
次年度へ 1ことあるごとに交通ルールまたマナーの重要性をくり返し説き、交通安全
の課題 指導を継続する。
2自身から元気でさわやかな挨拶ができる生徒を増やすため、教員が日々、
生徒への声かけを行う。
重点5 生徒会活動・特別活動(生徒会部活動振興部)
目 標 委員会活動やその他の活動を通して、主体的、積極的に活動できる生徒の育
成
方 策 1委員会活動において、一人一人の個性を互いに尊重しあうことの重要性を
教える。
2
文化祭
2
や体育大会などの学校行事は役割を分担し、個性を発揮する中で団
結して取り組ませる。
3社会に貢献できるよう、地域清掃活動などボランティア活動に主体的に参
加させる。
4将来設計の構築や目標の達成感を味合わせるため、部活動への加入を促す。
達 成 度 1指導助言担当教師が委員会会議や活動を見守った。
2生徒は感染症対策をしながら、各行事にむけて互いに協力して活動するこ
とができた。
3ボランティア活動には、のべ531名の参加があった。
44月22日現在の部活動加入率は69.5%であった。
具体的な 1生徒会役員や委員会委員長が中心となり、活動内容を工夫して委員会活動
取組状況 を進めた。
2体育大会では、各団の団役員を中心に準備や練習を重ね、一人一人が役割
をはたして活動した。
3地域清掃活動やパラロゲイニング、富山マラソン、
文化祭
3
募金、献血など
ボランティア活動に多数が参加した。
4新入生オリエンテーションでの部活動紹介、見学会や顧問説明会を実施し
た。
評 価 B
次年度へ 生徒が目標達成まで主体的に取り組めるよう、ゆとりのある計画をたてさせ
の課題 る
重点6 保健指導(保健部)
目 標 ・生命を尊重し、生涯にわたり自らの健康を管理できる生徒の育成
・感染症予防対策の実践力の向上
・学内の衛生環境の改善
方 策 1保健の授業で応急処置や心肺蘇生法を習得させる。
2総合的な探究の時間に消防署職員を招き、救命講習を受講させる。(対象
は1年生)
3総合的な探究の時間に、web 会議システムを使用して医師による性教育・
LGBT 講演会を受講させる。(対象は1・2年生)
4毎朝の健康観察、保健の授業、「保健室だより」等の配布を通して感染症
予防や健康管理の意義を学ばせる。
5保健指導主事を中心に学内の環境衛生の向上に努める。
達 成 度 保健関連の情報提供や動画を使った講演等を行った。また、Classi や SNS を
利用し教職員、生徒、保護者への連絡や指導を行うことができた。ただ、必
ずしも効果的な取り組みができたとは言えない。
具体的な 1体育科とタイアップし、保健の授業で応急処置や心肺蘇生法を学習させた。
取組状況 21学年を対象にして消防署職員を招き、web 講義と合わせ、救命講習を受
講させた。
3総合的な探究の時間に、web 会議システムを使用して医師による性教育・
LGBT 講演会を受講させ、啓発活動につなげた。
4毎朝の健康観察に対する意識づけができなかった。Web 版「保健室だより」
を発信したが、これを通して感染症予防や健康管理の意義を学ばせること
がうまくできていなかった。
5CO2 濃度測定器を各クラスに導入し換気を推奨するなど、保健指導主事を
中心に学内の環境衛生の向上に努めた。
評 価 B
次年度へ 1生徒の安全・健康に関する指導を一層充実させるために、保護者に
の課題 もっと関心を持ってもらえるような工夫が必要である。
2令和 4 年度より開始した Web 保健だよりをいかにして保護者、生徒
にみてもらえるか工夫する。
重点7 進路支援(進学指導部)
目 標 ・入試改革に伴う新しい入試制度及び大学入学共通テストの分析と、生徒の
進路志望に合った有効で実践的な情報提供を行い、進路目標実現へ向けた
適切な指導の実践
・動画配信等オンラインによる教材や模擬試験を利用し、生徒の基礎学力の
向上を図り、進路目標の実現に近づける指導
・オンラインによるオープンキャンパスや面接の対策を第3学年の各担任や
学年担当教員と練り、生徒が不安なく受験できる環境の整備
方 策 1大手予備校からの情報や各種学校説明会に参加して得た情報を取捨選択
し、各学年の担任に校内 LAN を活用して適宜配信し、情報の共有を図る。
2各種学校や業者から送付されてきた資料を直接配布する。
3各学年の特性に応じた適切な情報を配信する。
1学年:2年次に選択する文系・理系の情報に加え、1年次から受験を意
識できるような情報の提供
2学年:各種学校の設置する学問分野の情報だけではなく、入試制度に関
する情報の提供
3学年:志望校決定の参考になる情報や入試制度および昨年度の状況に関
する情報の提供
4生徒の進路志望調査をもとに、複数の教員が共通理解を持ち、進路実現に
つながる指導を行う。
5動画配信を利用した大学の講義を見たり、大学の教員と直接話したりする
ことによって、志望進路の具体化につなげる。
6受験に関する様々な事項のオンライン化に対応し、情報提供や機材の貸し
出し等を行う。
達 成 度 校内 LAN による担任への情報提供や動画配信を使ったサービス等が定着し
てきており、多様化する生徒の進路選択に反映された。
具体的な 1大手予備校からの受験情報や各種学校から得た情報を取捨選択し、各学年
取組状況 の担任に校内 LAN を活用して適宜提供した。
2昨年度と同様、動画配信による大学の講義を視聴・記録し、オンラインに
よる大学教授との意見交換により、志望進路の具体化と志望動機の確立を
図った。
評 価 B
次年度へ 1新型コロナウイルスの感染状況も落ち着き、コロナ禍で定着したオンライ
の課題 ンが一般的になると同時に、対面での学校見学や面接が増えることが予想
される。コロナ禍以前の状態を知らない生徒達に一から受験指導する必要
があるため、情報提供を引き続き積極的に行うとともに、担任と連携を密
に取っていく。
2昨年度実施した校内学力テストを一部見直し、該当学年と話し合いながら、
よりよいものを作り、データベース化を考える。
重点8 情報発信(総務部)
目 標 ・生徒、保護者に向けた情報を迅速かつ正確に発信
・本校の教育活動のタイムリーなホームページ上への公開
・web 出願に伴い、オープンハイスクール・部活動体験会・学校説明会の web
上での募集
方 策 1Classi を利用し、殊に保護者への情報発信を行う。
2学校行事等にスムーズに対応出来るよう、総務部内での活性化を図る。
3miraicompass を利用し、中学生がスムーズに申し込めるよう工夫する。
達 成 度 Classi による生徒、保護者への情報発信、ホームページでの教育活動の公開
は概ね達成できたが、miraicompass の活用は入試関係のみとなり、各種イベ
ントの申し込みは本年度は見送りとなった。また、出願時にも受験生や保護
者からの問合せが多く、さらなる改良が必要である。
具体的な 1学校行事の情報や学校評価の結果を、生徒・保護者に Classi を利用し、迅
取組状況 速に発信できた。
2学校行事や入試情報を迅速に、また閲覧者がわかり易いようにホームペー
ジ上にアップした。
3受験生や保護者からの質問を、miraicompass と連絡を密に取り、解決に導
いた。
評 価 B
次年度へ 1本年度は実施できなかった miraicompass を利用してのオープンハイスクー
の課題 ル・部活動体験会・学校説明会の申込みの実施
2受験生が出願しやすいような改良と工夫
(評価基準 A:達成した B:ほぼ達成した C:現状維持 D:これまでより悪くなった)