令和4年度 福井県立科学技術高等学校 学校評価書
項目 具体的取組 成果と課題 改善策・向上策
コロナ禍で、出席停止になる生徒への対応が重要に
94%の教員が、生徒の活動を主体とした年間学習指導計
なっている。インターネットを利用した授業配信を
画を作成し、計画通りに進められたとしている。授業の
行っているが、双方向の利点を生かして、生徒の理解
進度は「(ちょうど、おおむね)良かった」と答えた生
生徒の活動を主体とした年間学 状況を確認しながら、授業を進めていくことが大切に
徒が93%であった。また、「速く感じた」と答えた生徒
習指導計画を作成する。 なる。また、今年度より、新学習指導要領が実施され
は2%である。生徒に合った学習指導計画が、適切に実
たのに合わせ、よりわかりやすい授業を目指し、新学
行され、わかりやすい授業が行われていると考えられ
1 習指導要領に即した次年度の学習指導計画を作成す
る。
教育課程 る。
学習指導
研修 レポート・課題の提出は、93%の生徒ができている。ま 授業の進度に関しては、良好な結果が得られたが、授
小テストの実施、ICT教材の活 た、授業内容については、84%の生徒が、「(よく、お 業内容の理解に関しては、十分ではない生徒が20%程
用、レポート・課題などを通し おむね)理解できた」と答えており、知識の定着が図ら 度いる。ネット上に公開されている教材動画などを有
て生徒の知識の定着を図り、学 れている。一方で、「(あまり、まったく)理解できな 効に活用し、理解を深めることも一つの方法である。
習到達度の自己理解を深めさせ かった」と答えた生徒が、1、2年生で20%(全学年で また、従来から行われている、小テストなどを活用し
る。 16%)いる。理解不足の生徒に対する対応が求められ て理解不足の部分を見つけ出し、補っていくことも大
る。 切である。
遅刻回数が学期に3回以下の生徒は97%であり、ほとん 毎朝の生徒玄関前での指導等の効果が上がっている。
毎朝遅刻指導を行い、基本的生 どの生徒が規則正しい生活を送っている。しかし、意識 遅刻の多い生徒に対して保護者と連携を密にし、生徒
活習慣を身につけさせる。 が低い生徒も若干おり、遅刻や基本的な生活習慣が送れ に対しては褒めることや声掛けなどを徹底して意識づ
ていない生徒は決まった生徒の場合が多い。 けの工夫などを継続して指導する。
生徒は99%の高い数値で、目標をクリアできている。保 規範意識がやや低い生徒に対しては日頃から声をか
2 頭髪服装の指導を通して、校則 護者の意識も97%と高く、校則遵守にご協力いただいて け、生徒が自分を律する態度が身につくように粘り強
生徒指導 遵守の必要性を理解させる。 いるが、昨年度に比べると保護者の意識が下がってきて く指導する。また保護者にも校内規範について周知徹
いるので、周知徹底を図りたい。 底を図り、高い数値を維持したい。
部活動の加入率は、1年生91%、2年生81%、3年生 部活動の活性化をいっそう図るため、全校集会などで
部活動の充実を図る。 81%である。そのうちの88%の生徒は、積極的に参加し 部活動を継続させる働きかけを行い、加入率の維持と
ている。 向上を図る。
進路1に対する意識を高める項目では、3年生が98%、2
1年生のうちから、県内企業の現状や社会情勢を伝え
進路2一斉模試、進路3一斉指導等 年生は87%、1年生は75%である。2.3年生は昨年度
たり企業見学や進路4ガイダンスを積極的に行い、もっ
を実施し、基礎学力の向上と進 と変わりないが、1年生は達成目標より低いので今後の
と意識を向上させたい。2・3年生においては向上が
路意識の高揚を図る。 課題として取り組む。保護者は98%、教職員は91%の高
みられるため、今後も継続して指導する。
い割合である。
3
進路5指導
進学や就職のガイダンス、面 98%の保護者に「子供の進路6指導に(おおむね)満足し 生徒の希望する進路7先に進めるよう次年度も面接練習
接、作文指導等を実施し、選考 ている」という評価をいただき十分な成果を得ている。 を充実させる。進学や就職のガイダンスをさらに充実
試験に合格できる実力を身につ また、99%の3年生が、身なりや言葉遣いの向上を実感 させて、生徒が自信をもって試験に臨めるように指導
けさせる。 している。 する。
新型コロナウィルス感染症予防に関して、教員・保護者 保護者にも協力を得て、自分の健康課題を意識させ、
併せた90%以上と、ほとんどが「注意を払って(おおむ 日常の健康管理に主体的に取り組めるように働きかけ
ね)生活できた」と答えている。その一方で日常の健康 る。新型コロナウイルス感染症予防の取り組みも継続
健康診断と事後処理を計画的に
管理ができたと回答した生徒は88%、保護者は87%とコ して行う。また、生徒の心の健康を育む取り組みで
実施し、必要に応じて早期治療
ロナとは約3%の差があり今後の課題として取り組む。 は、すべての生徒が悩み事を誰かに伝えることができ
を働きかける。
悩み事アンケートの記入の有無では、「できた、おおむ るように、悩み事アンケートをはじめとしてその手段
4
保健管理 ねできた」が、95%であったが、最終的には100%にす を増やし、教員間の連携を密にして生徒の声を受け止
る必要がある。 めていく体制を更に整えたい。
清掃活動への取り組みについて、99%生徒が取り組めた
校舎内外での清掃活動や清潔で安全な学習環境を形成
と答えている。今後は、より自主的に取り組めるように
学習環境に関心を持ち、環境の する体制が出来ている。今後も継続して生徒が自らの
働きかけていきたい。また、ほとんどの教員が安全で清
美化・整備を進める。 学習環境に関心を持ち整えられるように働きかけた
潔な学習環境の形成に取り組み、97%の保護者が学習環
い。
境について満足している。
保護者と教職員が共同して取り組むPTA活動の企画に関し
て、「(たいへん)積極的な企画だと思う。」と答えた保護者が
保護者と学校との連携事業(プ 96%となり、また97%以上の生徒が「(とても)良いことだと思 コロナ禍であっても、教職員と保護者が関われるようなイベ
ランター花壇作り、学校祭バ う。」と答えている。しかし、教職員に関しては「(たいへん)積 ントを企画することで、つながりを強化したい。また、ホーム
ザー販売、強歩大会湯茶サービ 極的に活動していた。」と答えた割合が73%と、目標の70%を ページを充実させ、教職員・保護者が連携できる情報を発
スなど)を実施する。 超えているものの低い数字となった。これはコロナ禍における 信していく。
5 活動の縮小によって、保護者と活動する機会が減ってしまっ
保護者との たのが原因であると考えられる。
連携
水仙の内容に関して、「(おおむね)適切であった」と答える教
PTA活動に対して、保護者にさらなる理解を深めていただけ
職員が97%になった。保護者に関しても、91%が水仙によっ
広報活動の一環として、PTA るよう充実した広報誌を目指す。また、PTA広報委員方々が
て、学校で行っている行事を「(おおむね)理解できた。」と答え
広報誌「水仙」の充実を図る。 長く活動を続けられるように、今後も無理のないスケジュー
た。しかし、「(まったく)理解できない」と答えた保護者も1%い
ルにしたい。
るので、その原因を精査することが今後の課題である。
89%の保護者が「こどもが読書の必要性を感じるように スマホ、ゲーム等のデジタル機器による若者の読書離
広報活動を通して、読書に親し
なった」と回答しているのに対し、生徒の読書や図書委 れが危惧されている。生徒の読書への興味・関心の持
みを持たせ、読書に興味を持た
員会の活動に関する興味・関心は、58%と昨年同様目標 たせ方の工夫として、授業での図書や図書室の利用を
せる。
に達していない。今以上に何らかの工夫が必要である。 促す。また、保護者への広報活動も拡充していく。
6
図書指導
今後もICT機器や視聴覚機器の活用に積極的に取り
若手の教員が研修等を行ってICT機器の授業での活用
視聴覚教材の効果的利用を図 組み、生徒の理解度を高めていく必要がある。そのた
の仕方について積極的に取り組んでいる。生徒もタブ
る。 めにもより使いやすい環境整備を考え、充実させる必
レット等の有意義な活用に意欲的である。
要がある。
今後も資格試験や検定に積極的に取り組み、学習意欲
検定や資格試験に積極的に取り 保護者96%、教職員95%、生徒89%ですべてが資格試験
を喚起させる。また合格率及び合格者数が上がるよう
組む。 や検定に積極的に取り組み、目標を達成できている。
継続して支援する。
学科での実習で、基本的知識・
保護者98%、教職員95%、生徒92%ですべてが目標を達 実習では基本的知識・技術を、課題研究ではさらに高
技術を身につけさせ、課題研究
成できている。実習見学会や課題研究発表会を積極的に 度な専門的な知識・技術を身に付けさせ、ものづくり
7 では、校内での発表会におい
ものづくり て、成果を披露させる。 利用することが大切である。 に興味関心を持たせる。
教育
保護者、教職員は目標を達成できているが、生徒が3年
コンテスト・コンクール参加生徒が昨年度全体の約
ものづくりコンテストやロボッ 69%,2年63%,1年66%とどの学年も目標を達成できてい
69%に対して、今年度66%と横ばいである。しかし、
トコンテスト・マイコンカーラ ない。達成できなかった要因として、ものづくりコンテ
1年での積極的参加は昨年48%から69%とより積極参
リー・デザイン系コンクール等 ストにおいては各科2名までの参加で参加人数が限定さ
加させることが出来た。今後は課題研究など授業での
に積極的に参加させる。 れている。積極的に参加させるには新たなコンテストや
取り組み方を検討する。
コンクールに参加する工夫が必要である。