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(別紙様式3) 令和4年度あいちラーニング推進事業研究報告書 学校番号 54 学校名 愛知県立 一宮北 高等学校 校長氏名 久保田 竜弥 研究責任者職・氏名 教諭・増井健一 事務担当者職・氏名 主任・村松憲道 研究 主体的・対話的で深い学びの推進及びICTの適切な活用 テーマ (1)ICTを活用した効果的な指導方法や授業展開を研究し、実践 する。 (2)総合的な探究の時間などで、生徒の主体性を発揮できる機会を 本年度の 増やし、対話的な学びを促す工夫を検討する。 研究目標 (3)公開授業及び研究協議会等を通じて振り返りを実施し、改善に つなげる。 研 究 の 実 施 内 容 備 考 実施月日 内 容 (対象生徒等) 6月 6日 授業研究週間(職員間の授業参観・意見交換) 6月17日 6月 9日 あいちラーニング推進委員会(研究計画の作成) 6月10日 学校評議員会 6月14日 本事業に係る学校訪問(外国語・数学) 6月16日 あいちラーニング推進委員会(研究計画の作成) 6月23日 あいちラーニング推進委員会(研究計画の策定) 6月30日 研究計画書及び予算執行計画書の提出期限 随時 あいちラーニング推進委員会(研究実施計画の検討及び 評価) 7月21日 第1回連絡協議会 7月25日 ICT支援員による教職員向け研修 10月24日 授業研究週間(職員間の授業参観・意見交換) 11月4日 11月 8日 一宮西高校(重点校)における公開授業及び研究協議会 一宮商業高校(重点校)における公開授業及び研究協議 会 11月15日 木曽川高校(重点校)における公開授業及び研究協議会 11月22日 本校における公開授業及び研究協議会 12月 2日 第2回連絡協議会 2月24日 学校評議員会(報告及び評価) 研究成果の評価及び普及・還元に関する実績 第1 公開授業及び研究協議会について 1 実施日 11月22日(火) 2 日程 13:0013:20 受付(玄関) 13:2014:05 全体会(図書室) 13:2013:30 校長挨拶・助言者紹介(本校校長) 13:3013:35 本校のこれまでの取組(本校教頭) 13:3514:00 講話(名古屋大学 柴田 好章 教授) 14:0014:05 諸連絡(本校教務主任) 14:1515:05 授業参観(各教室) 日本史B、数学III、英語コミュニケーションI 15:2016:10 研究協議(図書室) はじめに(本校教頭) 教科毎に分かれて 授業者実践者から報告 質疑応答・研究協議 15:45 助言者より総評 15:55 総評(柴田 好章 教授) 校長謝辞 第2 地歴公民科研究報告 1 はじめに 平成 30 年告示の学習指導要領において、地理歴史科で育成を目指す目標は「社会的な見方・ 考え方を働かせ、課題を追究したり解決したりする活動を通して、広い視野に立ち、グローバ ル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の有為な形成者に必要な公民 としての資質・能力を次のとおり育成することを目指す。」と記載されている。 具体的な育成目標は次の3点である。 (1) 現代世界の地域的特色と日本及び世界の歴史の展開に関して理解するとともに、調査や諸 資料から様々な情報を適切かつ効果的に調べまとめる技能を身に付けるようにする。 (2) 地理や歴史に関わる事象の意味や意義、特色や相互の関連を、概念などを活用して多面的・ 多角的に考察したり、社会に見られる課題の解決に向けて構想したりする力、考察・構想し たことを効果的に説明したり、それらを基に議論したりする力を養う。 (3) 地理や歴史に関わる諸事象について、よりよい社会の実現を視野に課題を主体的に解決し ようとする態度を養うとともに、多面的・多角的な考察や深い理解を通して涵養される日本 国民としての自覚、我が国の国土や歴史に対する愛情、他国や他国の文化を尊重することの 大切さについての自覚などを深める。 (1)については、 「知識・技能」の育成、(2)については「歴史的(地理的な)思考力や判断力・ 表現力」の育成、(3)については「学びに向かう力・人間性」の3観点に分類できよう。上記の (1)(3)の力が身に着くように、本校の地理歴史科では、歴史総合、日本史B、世界史Bの授 業を実施しているが、授業時の史資料の活用や生徒間の言語活動の充実が不十分であり、課題 を抱えている。また、ICTの活用に取り組み始めているものの、生徒の興味・関心を高めさ せることに終始しており、学習意欲の向上につながる効果的な実践につながっていない。 2 研究の目的 (1) ICT機器を積極的に活用し、効果的な知識の伝達を図り、深い理解を促す指導方法や授 業展開を研究して実践する。 (2) 歴史的思考力をもとに、事象の背景や事象間のつながり、他地域や後世への影響を比較し ながら考察できる指導方法や授業展開を研究して実践する。 (3) 史資料を適切に活用し、情報を的確に読み取り、自分の言葉で分かりやすく他者へ伝えた り、表現できる指導方法や授業展開を研究して実践する。 3 実践例 (1) 3年日本史B 「占領政策の転換」 ア 目的 (ア) ドッジ=ラインの結果不況が深刻化し、中小企業の倒産や人員整理が強行されたこと を理解させる。 (イ) 労働者への抑圧や共産主義者の追放から、対日占領政策が転換したことに気付かせる。 (ウ) 占領政策の転換内容を復習しながらまとめさせる。 (エ) 占領政策が転換した理由を、国際情勢を関連付けて考察させる。 イ 授業実践 学習内容 学習活動 指導上の留意点 評価の観点方法 導 ・前時の内容を復習する。 ・何人かの生徒に発問する。 入 ・経済政策の結果、インフ ・物価のグラフを見せる。 3 レが収束したことを理解す 分 る。 ・政策の結果 ・政策の結果不況が深刻化 ・デフレ後の企業の動きを理解さ し、中小企業が倒産したり せる。 展 人員整理をおこなったこと を理解する。 ・国鉄三大事 ・国鉄三大事件の概要を理 ・事件の概要を説明する。 開 件 解する。 ・人員整理後に起こった事件とい う点から、事件に関わっている人 44 物を連想させる。 ・共産主義弾 ・事件後から、政府は共産 ・共産主義に関する占領初期の政 分 圧 主義者への対応を大きく変 策と事件後の政策を比較させ、対 化させたことを理解する。 日占領政策が転換したことに気づ かせる。 ・逆コース ・占領初期の目標に逆行す ・逆行する政策をまとめさせ、占 る政策をまとめる。 領政策を転換した理由を考察させ る。 ・経済政策 ・占領初期と転換後の経済 ・経済政策がどのように変化した 政策をまとめる。 のかを理解させ、占領目標を経済 の自立化に移行した理由を考察さ せる。 ・対日占領政 ・対日占領政策の転換理由 ・共産主義者への対応と経済政策 ・対日占領政策の転 策の転換理由 を考察し、周りと相談しな が転換したことに気づかせ、占領 換理由を積極的に考 がら理由をまとめる。 政策の転換が「共産主義」と「国 察し、まとめること 力」に関係していることを示す。 ができる【思考・判 ・ヒントを出しながら、冷戦の影 断・表現】 響が占領政策を転換させたことに 気づかせる。 ま ・本時の復習 ・本時の内容を確認する。 ・本時の復習をし、次回予告をす と ・次回予告 る。 め 3 分 今回の授業で生徒に最も考えさせたかったのは「なぜ 1948 年以降に対日占領政策を転換したのか。」という問いである。 ただ、アメリカの思惑、国際情勢などを考慮して考える必要 があるため、ただ考えさせるのではなく、「共産主義への対 応」と「経済の民主化」というポイントに絞って、占領政策 が転換した理由を考察させることにした。 共産主義への対応と、経済政策を占領初期と 1948 年以降で それぞれ書き出させ、どう変化しているのかを考えさせなが ら授業を進めた。机間巡視をしながら生徒の様子を確認する と、最初は戸惑っていた生徒も友人に聞いたり、プリント や教科書から探したりなどして意見を書き出していた。最後 のまとめで転換理由を考えさせると、予想していた以上にス ムーズに意見を書いていた。焦点を絞って生徒自身に一つひ とつ答えを書き出させたことで、復習もでき思考が整理でき たのだと感じた。 ウ 課題 「ICTの活用」そのものが目的なのではなく、「主体 的・対話的で深い学び」のために「ICTを適切に活用す る」ということに重点を置いて授業を進めた。授業では、 普段からICT機器を使用しており、当時のニュースや演 説など、実際の映像を活用して当時の様子や雰囲気を実感で きるように努めている。今回は「下山事件」のニュース映像 を流したが、動画が始まると生徒たちは真剣に見ており、後 ろの席の生徒は身を乗り出している様子もみられた。ただ説 明するのではなく、動画を流すことで、当時の様子を想像し やすくなり、印象にも残りやすい。それが、歴史的背景や意 義などを捉えやすくすることに繋がるのだと改めて感じた。 しかし、動画を流したり、アニメーションをつけて 視覚的に引き込ませたりなど、授業の中ではICTを 効果的に活用できていても、それ以外の活用方法が思 いつかずにいた。授業後におこなわれた協議の際に、 多くのICTの活用方法を教えていただいた。授業後 に、自宅で生徒がタブレットを使用して復習できるよ うに復習プリントを共有で活用するなど、多くの活用 方法があることを知った。生徒にとっては復習であり、 教員にとっては授業の理解度を把握できるため、有効 な手段であると感じた。 これからは、教えていただいたことをそのまま活用するのではなく、自身の中に落とし 込んで創意工夫を加えて実践できるようにしていきたい。また、 「R80」を教えていただい た。「リフレクション」と「リストラクチャー」をするだけではなく、文章の構成等にも気 を付けながら今後の授業に臨みたい。 多くの先生方に参観していただき、貴重なご意見をいただいた。この経験を糧にしてよ り一層「生きた授業」を突き詰めていきたい。 (2) 3年世界史B 「アヘン戦争と欧米諸国との条約」 ア 目的 (ア) 周囲の生徒と意見交換しながら、三角貿易の実態を適切に模式図にまとめさせる。 (イ) アヘン戦争の経過と中国の開港を、地図を活用しながら理解させる。 (ウ) ロシアの東方進出をウラジヴォストークの写真スライドを活用して、興味・関心を高 めさせながら理解させる。 イ 授業実践 学習内容 生徒の学習活動 指導上の留意点 評価の観点と 評価方法 導入(5分) イギリス産業革命と イギリスの工場労働 イギリスで茶の需要 紅茶 者のエネルギー源と が高まったことに留 して普及した飲み物 意させる。 は何か考える。 三角貿易の実態 周囲の生徒と意見交 銀流出による貿易赤 三角貿易の実態を 換しながら、三角貿 字を打開するため、 適切に模式図にまと 易の実態を模式図に 三角貿易が実施され めることができる。 まとめる。 た点に留意させる。 【資料活用の技能】 展 アヘン戦争と中国の アヘン戦争の経過と 重要な都市や地名は アヘン戦争の経過と 開 開港 中国の開港を地図を 地図上で確認させ 中国の開港を理解で 活用しながら理解す る。 きる。 (40分) る。 【知識・理解】 アロー戦争とロシア アロー戦争の経過と ロシアの東方進出 写真1スライドを興 の東方進出 ロシアの東方進出を は、ウラジヴォスト 味・関心を持って見 理解する。 ークの写真2スライド ることができる。 を活用して興味・関 【関心・意欲・態 心を高めさせる。 度】 まとめ(5分) 本時のまとめ 本時の内容をふりか 次回の予習プリント える。 の配布 普段から生徒にとって身近なモノや出来事から、世界史の内容につなげるように努めて いる。今回の実践では、紅茶を題材としてイギリス産業革命に話をつなげ、茶の需要の高 まりからイギリス・清(中国)間の貿易が拡大した点を理解させた。そして、イギリスが 貿易赤字を解消するために、イギリス・インド・清の間で三角貿易を始めたことを段階を 踏んで押さえさせた。 今年度は特に授業内での言語活動の充実を意識しており、三角貿易の模式図を周囲の生 徒ともに話し合いを通してまとめさせた。少人数の授業であり、座席も自由に座らせてい るため、仲の良い生徒同士で固まっており、意見交換はしやすい環境にある。机間巡視を して所々助言をしながら、模式図をまとめさせることができた。 この他、史資料の活用も授業時に意識している点である。今回はアヘン戦争でのイギリ ス軍の侵攻経路と条約締結地、割譲地、開港地を地図を活用して把握させた。ロシアの東 方進出は、旅行で訪れたウラジヴォストークの写真3スライドを活用して、生徒の興味・関 心を刺高めさせながら理解できるように留意した。 ウ 課題 生徒の主体的な学びを実現できるように、発問を工夫して問いに基づく授業展開を実施 することは課題である。授業単元を貫く問いを設定し、史資料を活用して生徒間で対話し ながら授業を展開できることは理想である。生徒各自の興味や疑問、問題意識をもとに、 生徒自身に問いをつくらせ、問題解決型の授業展開も考えられよう。コロナ禍であること を考慮する必要あるが、史資料にもとづいた言語活動を充実できるように、引き続き研究 を深めていきたい。 ICT機器の効果的な活用も課題だと考える。現在は映像資料や地図・絵画などの図版 を活用する際に、プロジェクターで拡大投影して生徒の理解の一助となるように心掛けて いる。生徒用タブレットが配備されたこともあり、生徒それぞれのタブレットで映像資料 や図版を確認させたり、予習内容をタブレットで配信して、タブレットで学習活動に取り 組ませることも可能であろう。言語活動の充実も、タブレットに意見や感想を世界史に対 して興味・関心を高め、より学習意欲が高まり、成績向上につながる世界史教育の在り方 を引き続き模索したい。 第3 数学科研究報告 1 はじめに 数学科の目標は数学的な見方・考え方を働かせ,数学的活動を通して,数学的に考える資質・ 能力を育成することである。しかし基礎的な計算ができない生徒も多いので、途中式等を丁寧 に記述するなどの対策が必要である。 2 研究の目的(教科の視点で研究テーマ「主体的・対話的で深い学びの推進及びICTの適切 な活用」に沿った目的を記述) (1) 数学でグループワークを行い、考え方・教え合いをして主体的・対話的で深い学びをする。 (2) ICTを活用し、複雑なグラフを見せたり、動きの変化を見せ、想像力を養う。 3 実践例 (1) 数学III「ICT を用いて、回転体の体積を考える」 ア 目的 回転体の体積を立式して、回転体の体積を求める。 イ 授業実践 学習内容 学習活動 指導上の留意点・評価 導 問題1 問題1 GeoGebra を用いて、回転体がど 入 曲線 と直線 y で囲 〇回転体の体積の図 のような形になっているか視覚 10 まれた部分を 軸の周りに を考える。 的に確認できるようにする。 分 1 回転させてできる立体の ( GeoGebra で 視 覚 グループワークをさせる。 体積 V を求めよ。 的に確認する。 ) 机間指導して、グループワーク 〇回転体の体積を計 が円滑に進むように声掛けす 算で求める。 る。 〇グループで話し合 生徒に指名して、どのように考 い、答えを考える。 えて式を立式したか答えさせ 〇代表者が発表する。 る。 〇解説を聞く。 計算式を板書して、解説する。 展 問題2 問題2 GeGebra を用いて、回転体がど 開 O を座標平面の原点とする。 〇回転体の体積の図 のような形になっているか視覚 40 曲線 上に点A(1,1), を考える。 的に確認できるようにする。 分 B(2, )をとる。線分 OA,OB, ( GeoGebra で 視 覚 グループワークをさせる。 および曲線の弧 AB で囲まれ 的に確認する。 ) 机間指導して、グループワーク た部分を 周りに 1 回転 〇回転体の体積を計 が円滑に進むように声掛けす してできる立体の体積を求 算で求める。 る。 めよ。 〇グループで話し合 生徒に指名して、どのように考 問題 3 い、答え合わせをす えて式を立式したか答えさせ る。 る。 が x 軸の周 りに 1 回転してできる回転 〇代表者が発表する。 計算式を板書して、解説する。 体の体積Vを求めよ。 〇解説を聞く。 【思考力・判断力・表現力】 問題3 問題2と同様に行う。 ウ 課題 回転体の体積を ICT(GeoGebra)を用いて、曲線が x 軸周りに回転したら、どのような図 形ができるか実際に見せたが、アニメーションをつけて、少しずつ回転する様子を見せ た方がより効果的であった。 (2) 数学I「定義域が変化する 2 次関数の最大・最小」 ア 目的 2 次関数の最大・最小を求める。 イ 授業実践 学習内容 学習活動 指導上の留意点・評価 導 ○2 次関数の平方完成、グラ ○2次関数の平方完 ○2 次関数の最大・最小を平方完成を 入 フ、最大・最小。 成・グラフの書き方 して、グラフを書くことによって、求 5 について復習する。 めることができるように説明する。 分 展 課題1 >0 のとき次の関 (1) に具体的な数 〇発問して、指名して答えさせる。 開 数の最大値を求めよ。 字を代入し、最 ○机間指導をして,理解できていない 35 大・最小の変化 生徒を指導する。 分 を確認する。 ○場合分けによって、最大・最小が変 課題 2 >0 のとき次の関 (2) の値が変化す 化することを、GRAPES でグラフを 数の最小値を求めよ。 るにつれて、関 用いて説明する。 数の最大・最小 【思考力・判断力・表現力】 はどのように変 化するか考え、 まとめる。 (3) 課題 2 も同様に 解く。 ま 確認1 >0 のとき次の関 (1) 問題を解く。 ○発問して、指名して答えさせる。 と 数の最大値を求めよ。 (2) 隣同士で採点す ○場合分けによって、最大・最小が変 め る。 化することを、GRAPES でグラフを 10 確認 2 >0 のとき次の関 (3) GRAPES で解説 用いて説明する。 分 数の最小値を求めよ。 を聞く。 【思考力・判断力・表現力】 ウ 授業の成果 (ア) 授業の意図 今回扱った難しい問題を考えさせ、未知の問題に立ち向かう力を養わせる。 (イ) 工夫した点 問題に取り組みやすくするためにワークシートを配付した。また、問題をイメージし やすくするために図形的描画ソフト GRAPES を使用した。 (ウ) 授業を行った際の生徒の反応 定義域の値が変化するにつれて、グラフが変化する様子を GRAPES を使って見せて、ヒ ントを与えて授業を行った。グラフの変化が視覚的に見られて、わかりすいという生徒 が多かった。 (エ) アンケートの結果 質問1 今回の授業は理解できましたか。 ア 理解できた。 11 名(58.9%) イ まあまあ理解できた。 7 名(36.8%) ウ あまり理解できなかった。 0 名 エ まったく理解できなかった。1 名 (5.3%) 質問2 GRAPES (ICT)を活用して、理解は深まりましたか。 ア とてもそう思う。 11 名(58.9%) イ そう思う。 7 名(36.8%) ウ あまりそう思わない。 1 名 (5.3%) エ そうは思わない。 0名 質問3 今日の授業を通して、気づいたこと、その他、自由に記述してください。 ・ 難しい内容ではあったけれど、図と実際に見て変化を知ることで理解しやすかっ た。 ・ GRAPES で数字を当てはめて、グラフの形を変えて、最大値、最小値を求めるの はとても簡単にできた。 ・ 普段は与式に数字を1つずつ当てはめてやって大変だったので、とても分かりや すかったしやりやすかった。 ・ ICT のグラフも分かりやすいけど、黒板に書くグラフのほうが見やすいと思った。 ・ 家で勉強するとき GRAPES を使ってみたいと思った。 ウ 課題 参観していただいた先生からの指導・助言 ・ 端のほうが見づらかった。 ・ 「場合分け」という大事なキーワードは、板書するなどして意識づけするべき。 ・ の値の変化を 1 刻みで変化させていたが、0.1 刻みでも良いのでは。 ・ グラフが見づらい所もあったので、色などを使い、強調するべき。 ・ 自分が発問を投げかけてばかりで、生徒にグループワークをさせて考えさせるべき。 (3) 数学A「組合せを理解する」 ア 目的 ICT を利用し,直感的・視覚的に数学的な考え方を理解する イ 実践 学習内容 学習活動 指導上の留意点・評価 導 〇nCr の性質の復習 入 問 20C18 の 値を 求め 〇20C18 の値を求める。 〇生徒にどのように解いたか よ。 問いかけて,2通りの解き方 があることに気付かせる。 【思考力・判断力】 〇20C18=20C2 を理解する。 〇パワーポイントのアニメー ションを利用し,選ぶ個数を 決めることと選ばない個数の 関係を視覚的に理解させる。 【表現力】 展 〇組合せの考え方を 開 利用する 例題 6 正八角形の 〇正八角形を図示する。 〇図示をすることで視覚的に 8個の頂点のうち,3 〇具体的に3点選び,実 理 解 しや す いこ とを 説明 す 点を結んで三角形を 際に三角形を図示する。 る。 作るとき,三角形は何 〇タブレットで GeoGebra を 個作れるか。 利用し,実際に3点を選ぶこ とで三角形ができることを理 解する。また,選ぶ3点によ って様々な三角形ができるこ とを直感的に理解する。 【判断力】 練習 27 正六角形に 〇練習 27 を解く。 〇練習 27 を解くように指示 ついて,次の数を求め する。 よ。 〇机間指導を行い,理解でき (1) 三角形の個数 ていない生徒を指導する。 (2) 四角形の個数 【知識・技能】 (3) 線分の本数 〇(4)について考え方を話し (4) 対角線の本数 合わせる。 数学的な見方・考え方 〇(4)について,(3)の線分の 本数から多角形の辺を消すこ とで対角線だけが残ることを タブレットの GeoGebra を用 いて解説する。 【思考力・判断力・表現力】 例題 7 6人の大人 〇図示をして,視覚的に 〇 例題 6を パワーポイン ト の中から3人,4人の 捉える。 のアニメーションを利用して 子どもの中から2人 説明する。 を選んで5人組を作 数学的な見方・考え方 るとき,何通りの組が 【表現力】 作れるか。 練習 28 7人の大人 練習 28 を解く。 〇机間指導を行い,理解でき の中から3人,6人の ていない生徒を指導する。 子どもの中から3人 〇早く解けた生徒に問題集の を選んで6人組を作 問題を解くように指示する。 るとき,何通りの組が 【知識・技能】 作れるか。 ま 〇本時のまとめ 〇本時のポイントを確認 〇黒板のまとめを利用して, と する。 本時のポイントを確認する。 め 〇宿題の指示 〇問題集の問題を次回までに 解いてくるように指示する。 ウ 課題 パワーポイントや Geogebra を用いて、 直感的に生徒に理解させることはできた。しかし、 解説では私が話しすぎてしまい生徒自身が探究するタイミングを失くしてしまっているの ではないかと、指摘をいただいた。生徒自身が活動を行い、自身で探究する授業を 1 人 1 台タブレットを用いて行いたい。 第4 外国語科研究報告 1 はじめに 本校設定の CAN-DO リストの1年 Reading で、 「教科書の本文を読んで、概要や要点を捉える ことができる」ことを設定している。また他の技能や領域では、身近な話題について話す事が できることを設定している。3年生では教科書の本文について、速読や精読など目的に応じた 読み方ができることや、社会性のある話題について、自分の意見と理由を英語で書くことがで きることなどを目標としている。 英語に対して苦手意識を持っている生徒が多く、どう英語を勉強させるかが一番の課題であ る。教科書だけでなく洋楽や洋画も教材に使い、英語を身近に感じてもらえるようにしている。 また、今年度の秋から生徒に1台ずつタブレットが配布された。そのタブレットをどのよう に授業で使用していくかもこれからの課題である。研修や情報共有をつうじて使用例を学び、 それを生徒に還元していきたい。 2 研究の目的 (1) 生徒が積極的に学び、自分で考え英語を書いたり話したりする。 (2) ICTを使用し、授業の内容理解を深めたり、発表をしたりする。 3 実践例 (1) 英語コミュニケーションI ア 目的 教科書の本文を読んで、概要や要点を捉える。リテリング(「再話」、「story telling」) をとおして、内容をさらに深めさせる。 イ 授業実践 評価規準 評価の 主体的に学習に取り組む態 知識・技能 思考・判断・表現 観点 度 1It isfor+<人など>+ 1クラスメートにわかるよ 1クラスメートにわかるよ to 不定詞・前置詞句による うに、読んだ物語の内容に うに、読んだ物語の内容につ 修飾・現在分詞/過去分詞 ついて、情報や考え、気持 いて、情報や考え、気持ちな による修飾を用いた文の構 ちなどを、基本的な語句や どを、基本的な語句や文を用 評価規準 造を理解し、実話について、 文を用いて、論理性に注意 いて、論理性に注意して話し 情報や考え、気持ちなどを、 して話して伝え合ったり伝 て伝え合ったり伝えたりし 適切に話して伝え合ったり えたりしている。 ようとしている。 伝えたりする技能を身に付 けている。 内容の 1読むこと、書くこと、話 1話すこと、聞くこと 1話すこと、聞くこと まとまり すこと 1活動の観察、ワークシー 1活動の観察、ワークシート 1活動の観察、ワークシート 評価方法 ト (「主な評価の観点」の( )内の数字は、「9.本時の評価規準」における三つの「評価の観点」を示す) 教師の活動 及び 主な 評価 時間 指導過程 生徒の学習活動 指導上の留意点 評価の観点 方法 1.リスニング ・教科書を見なが ・次にリテリングが (内容の復習) ら音声を聞き、内 あることを伝え、内 5分 容を思い出す。 容を思い出しながら 聞くように指示す る。 2.日本語でリ ・ワークシートを ・単なる文章の直訳 ・本文を適切 活動の観 テリングを考え 使いながら、日本 にならないように、 に日本語でま 察 10分 る 語で本文のリテリ 適宜助言をする。 とめられてい ワークシ ングを書く。 るか。(1) ート 3.日本語のリ ・書いた日本語の ・よい表現があれば ・日本語のリ 活動の観 テリングの確認 リテリングをペア 参 考 に し て よ い こ テリングを伝 察 5分 で確認する。 と、内容が違う場合 えているか。 は指摘することを指 (2、3) 示する。 4.英語でリテ ・ワークシートを ・本文の言い換えに ・本文を適切 活動の観 リングを考える 使いながら、英語 挑戦するように、声 に英語でまと 察 10分 で本文のリテリン をかける。 められている ワークシ グを書く。 か。(1) ート 5.英語のリテ ・グループに分か ・内容が伝わるよう ・英語のリテ 活動の観 リングの発表 れ、英語のリテリ に抑揚や速度、声の リングを伝え 察 ングを発表する。 大きさに気を付ける て い る か 。 15分 ・発表者のリテリ ように指導する。 (2、3) ングの評価をす る。 6.振り返り ・自分のリテリン ・次回のリテリング グがどうだったか のときに改善したい 4分 ワークシートに記 ことはなにか意識さ 入する。 せる。 〇本時のまとめ ・Teamsのアンケー ・肯定的なコメント トに答える。(後 を心がけ、適切なフ 1分 日) ィードバックを与え るようにする。 ウ 課題 リテリングは途中で日本語でのリテリングを入れて段階を踏み、英語で書きやすくなっ たと思う。しかし、今回は生徒の意見や考えを書く機会がなかったので、次回は最後に本 文に対する感想など自分の考えを英語で書くようにしたい。また、英語でのリテリングで 文法の間違いがいくつかあった。受動態など、生徒がよく間違えそうな文法事項を、英語 を書く前に復習する必要がある。 第5 ICT機器の活用について 1 校内研修 (1) ICT支援員による教職員向け研修 7月25日(月)午後3時から、ICT支援員による希望者対象の Microsoft Teams の使 い方の説明会を開催した。しかしまだ生徒用タブレットパソコンの配付が行われておらず、 また職員の教育系タブレットパソコンにも Microsoft Teams がインストールされていないこ とが多く、十分な効果が得られなかった。 (2) デジタル指導部による教職員向け研修 11月24日(木)の職員会議後、希望する職員を対象に本校のデジタル指導部による Microsoft Teams の使い方に関する研修が行われた。参加者は実際に教育系タブレットパソ コンで操作をしながら、基本的な使い方について説明を受けた。 2 環境整備 (1) 生徒用タブレットパソコンについて タブレットパソコンの活用について昨年度から検討を重ね、ルール等を策定した。今年度 の秋に生徒にタブレットパソコンを配付し、授業等での活用を開始している。活用の度合い は教科・科目や教員によって差があり、手探り状態ではある。しかし全体としては先に授業 で使った教員がそのノウハウを伝えるなどして、徐々に活用を進めている。 (2) 環境整備について タブレットパソコンの充電保管庫はHR教室以外の教室に設置している。またプロジェク タやスクリーン、暗幕などの整備も進んできている。ただ回線速度が十分ではなく、クラス の全員が一度にインターネットに接続するなどの運用は困難である。 (3) 現状と課題 近年急速に環境整備が進んでおり、ICT機器を効果的に活用する方法について教員と生 徒がともに学ぶ必要がある。バッテリー容量の問題、回線速度の問題等もあるが、限られた 資源を使ってよりよい教育を目指して試行錯誤する必要がある。当初は授業準備に余分な時 間がかかったり、思いどおりにならない場面もあると考えられるが、できるところから取組 を進めていかなければならない。 第6 授業研究週間について 本校では年間2回2週間ずつを授業研究週間として、授業参観・意見交換の機会となるよう に設定している。授業参観後には簡易な記録用紙の提出を求めている。今年度は6月6日から 6月17日までの期間で38回、10月24日から11月4日までの期間で36回の授業参観 が実施された。職員が互いの授業を参観し、意見交換を活発に行うことで、指導方法(ICT の活用方法を含む)などの研究・改善につなげることができた。 第7 連絡協議会について 尾中地区におけるあいちラーニング推進事業の主管校として、重点校(一宮西、木曽川、一 宮商業)の担当者を招いて連絡協議会を2回開催した。 1 第1回連絡協議会 各校の現状報告及び研究計画について協議を行った。 2 第2回連絡協議会 研究成果及び研究報告書、次年度の計画について連絡・協議を行った。 第8 研究のまとめ 本校では校務のIT化は徐々に進んでいたが、授業に活用することが不十分であった。しか し、生徒用タブレットパソコンの配付など急速に環境整備が進んできた。従来の指導法のほう が有効な場面も多いが、他方ではICT機器を活用することで効果的な学習を実現できること も多い。特に「主体的・対話的な深い学び」を目指すためには、生徒自らがICT機器を活用 して情報を調査・集約したり、友達や教員と相談したりしながら考えを深めることが役立つ。 本校は今年度から尾中地区における「あいちラーニング推進事業」の主管校を務めることとな り、外部の講師を招いて研究協議会を開催した。外部の方に本校の取り組みを評価・助言して いただき、新たな気付きを得ることができた。また学校評議員にも本校の取り組みを報告し評 価していただいた。今後も各教員、各教科がICT機器を活用するなどの新しい試みにも積極 的に取り組まなければならない。しかしICT機器の活用自体を目的とするのではなく、生徒 の「主体的・対話的な深い学び」のための手段であることを忘れてはならない。今後もICT 機器を有効に活用する試みを続けるとともに、その効果を冷静に検証することも必要である。 ※ 本研究報告書は、令和5年3月 23 日までに県教育委員会に提出する。