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取得日:2023年12月23日[更新]

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                                  令和3年度卒業式式辞
   梅の開花の便りが届く季節となりました。今日の佳き日に、令和三年度兵庫県
 立舞子高等学校 卒業式を挙行できますことは、この上ない慶びです。
   本日は、感染防止対策のため、ご来賓や保護者の皆様、在校生の出席の制限を
 させていただいたことをお詫び申し上げます。換気により少々冷えますが、今社
 会に踏み出そうとしている卒業生の皆さんのみなぎる熱気で寒さを吹き飛ばして
 ください。
   ただ今、卒業証書を授与しました268名の皆さん、卒業おめでとうございま
 す。
   皆さんは、コロナで修学旅行1を始め様々なことが変更されたこと、本当に残念
 で辛い試練でした。一方で、社会では、その試練に対応し、打ち勝つ取り組みを
 エネルギッシュに進めている人もいます。
   皆さんは今、どのような気持ちでこの式に臨んでいるでしょうか。楽しい思い
 出とともに、なかなかうまく行かず苦労したこと、困難にぶつかったこと、苦い
 思い出も数多くあったと思います。それらを乗り越え、入学時よりはるかにたく
 ましく、人間的に大きくなったことを実感しているのではないでしょうか。そん
 な皆さんに心から敬意を表します。
                               「 若 い 時 の 苦 労 は 買 っ て で も し ろ 」と い う 言 葉
 を裏付ける研究論文が最近出ています。私も今までの人生を振り返るとそう思い
 ます。失敗を重ねることで得るものは、チャレンジ精神とチャレンジの仕方がわ
 かることです。そのためには耐えること、続けること、そして周りの方にかわい
 がってもらう事です。かわいがってもらうために媚びることを勧めているのでは
 ありません。本校生の強みである爽やかな挨拶、誠実でひたむきな態度、そして
 人にやさしいあなたであるからこそ、先輩は手を差し伸ばしたくなるものです。
 どうぞ周りの方の協力を得て、自分が決めた進路に向かってとことん頑張ってみ
 てください。そして、少しうまく行き出したら天狗になることなく「皆さんのお
 か げ で す 」 と よ り 深 く 感 謝 し て く だ さ い 。「 実 る ほ ど 頭 を 垂 れ る 稲 穂 か な 」 で す 。
 その謙虚な姿勢がさらに、自分を伸ばし、そして協力してくれる人がますます増
 えていくことでしょう。
   皆さんは21世紀に生まれましたが、この21世紀は科学技術の飛躍的な進歩
 により、多くの人がその恩恵を受けてきた半面、貧困や格差などが広がり国を追
 われる難民も増加の一途をたどるばかりです。自分の国だけの利益を考えると社
 会がゆがみ、世の中が不安定になり、結局自分に跳ね返ってきて不利益を招きま
 す。私たちの人間関係と同じです。今も世界を揺るがす大事件や災害が次々と起
 きていますが、そんな時こそ不安にならず、感情的にならず、変化が激しい時代
 を生き抜くために、世界にも目を向け「自ら学ぶこと」を続けて下さい。新聞や
 テレビ、インターネットなど自分に合ったやり方で情報を収集して物事を深く読
 み 解 き 、「 確 か な 判 断 」 を し て 力 強 く 生 き 抜 い て く だ さ い 。
    そして、無理をせずに、いつでも学校に寄ってください。
    皆さんは、本日晴れて卒業の日を迎えることができました。
    これは、皆さん一人一人の努力の賜物ではありますが、同時に温かい愛情を持
 って支えてこられた保護者の方、家族、先生方、地域の方、ご支援をいただいて
 い る す べ て の 方 々 の お 陰 で す 。ど う か 、こ の 後 、す ぐ に 皆 さ ん の 卒 業 を 報 告 し て 、
 感謝の気持ちを伝えて下さい。
    本日をもって高等学校の学びは終了します。それでは、社会への新しい出発の
 日に当たり、この学び舎を巣立ちゆく皆さんの前途が健康で幸多きことを心から
 祈 念 し て 「式 辞 」と い た し ま す 。
 
 
    令和4年2月28日
    兵庫県立舞子高等学校             校長     久保     敬