令和 4 年度   1 学期始業式校長式辞
 
 
   皆さんこんにちは。皆さんと体育館でお話するのは1年ぶりですね。
   現在、兵庫県では、コロナの新規感染者が毎日 2000 人ぐらいで高止まりし、
 全国的には若者を中心に感染者がじわじわと増加しているようです。社会では
 3月中旬にコロナの蔓延防止対策が解除され、街に人が多く出るようになりま
 した。しかし確実に感染している人がいる現実があるので、皆さんは今まで学
 んだ感染防止対策を緩めず、引き続きしっかりと行動しましょう。
   さて、本校の昨年度の卒業生は神戸大学¹をはじめ東北大学²、岡山、徳島、愛
 媛、島根、兵庫県立大などの国公立大学³に 10 名、関関同立産近甲龍などの関西
 の有名私立大学⁴にのべ 100 名を超える合格¹者を出しました。また、消防士や警
 察官になって地域の安全に貢献しようとする生徒も多数います。部活動におい
 ても全国大会での上位入賞や近畿大会出場など、優秀な成績を収めてくれまし
 た。
   卒業生を見ていて、要は「今までこうだったから・・・」ではなく「いつ本
 気になってチャレンジするか」のように思います。ひたむきに努力すれば叶わ
 ない夢はありません。この進級したタイミングでエンジンをかけて先生と一緒
 になってワンランク上を目指そうではありませんか。
 
 
   私は高校2年生頃まではハードな練習で部を辞めたいと思っていました。本
 当に心が折れそうなほどハードな練習でした。でも、言い出せず続けていると
 奇妙なことが起こりました。心が折れそうなハードな練習を続けていくうちに、
 だんだんと少し楽にこなせるようになってきたのです。そしてさらにレベルの
 高いハードな練習ができるようになってきました。「つらいことも続けると、や
 がて楽になる」そんな体験をしました。私がレベルアップを実感した瞬間でし
 た。このハードな練習のおかげで高校2年生の6月に全国大会出場が決まりま
 した。それでも練習のしんどさから辞めたいと思っていました。その年の8月、
 2年生で初めて出場した全国大会で、ふがいない成績で終わってから、自分の
 中で何かが吹っ切れました。「どうせやるなら、先生にやらされる練習は卒業し
 て、自分から進んでハードな練習をやってみよう」と考えました。まさしく私
 のエンジンがかかった瞬間です。
   自分から進んでやり出してからは、ぐんぐんと記録が伸びるもので、高校3
 年生の全国大会では優勝することができました。勉強でも部活動でも何でも、
 毎日毎日とことん頑張っていると奇跡が起きるものです。叶わない夢はありま
 せん。
   皆さんは、いつ、自分から自分のエンジンをかけ、練習や勉強に本気になり
 ますか。「それは今です。」2年の4月でも3年の4月でも、本気になれば必ず
 叶う夢があります。そう、本気になれば今までの何倍ものスピードが出るから
 です。少しでも早い方が大きな夢を実現できる可能性が広がります。
   本気になった最初は、効率がよくなるまでに時間がかかります。それは耐え
 ましょう。やがてどんどんハードな練習やハードな勉強に耐えられるあなたが
 生まれてきます。さあ、次はあなたが本気になる番です。心から応援していま
 す。
   私は今花粉症で悩んでいます。皆さんは大丈夫ですか。いつも皆さんに言っ
 ていますが、心や体の調子がよくないときは先生など大人に相談してください。
 友達から相談を受けた人も先生や大人につないでください。
   今日の午後からは入学式です。来週には新入生が緊張して登校してきます。
 皆さんは優しく声をかけて、背中でものをいう先輩になってください。きっと
 先輩の一言で新入生は学校が楽しくなります。素敵な先輩になってください。
 以上令和4年度1学期始業式の式辞とします。