尼崎西高校
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兵庫県立尼崎西高等学校いじめ防止基本方針
兵庫県立尼崎西高等学校
平成 26 年 4 月 制 定
平成 27 年 4 月一部改訂
平成 28 年 4 月一部改訂
平成 29 年 4 月一部改訂
1 学校の方針
校訓である「法を敬う」「事を正しくする」「友情を厚くする」を教育活動の根底に据え、知・徳・
体の調和がとれ、生涯を通じて自らの夢や志の実現に主体的に取り組める人物の育成に努めている。
そのためには、自尊感情の高揚や自他を尊重する心、公共のために尽くす心など、豊かな人間性を
育むことが重要であると考え、全校生徒が安心して学校生活を送り、充実した教育活動に取り組める
学校づくりを推進しなければならない。
従ってここに、全教職員が生徒とともにいじめを許さない指導体制を整備し、いじめの未然防止を
図りながら、いじめの早期発見に取り組むとともに、いじめを認知した場合は適切かつ迅速に解決す
るための「いじめ防止基本方針(いじめ防止全体計画)」を定める。
2 基本的考え方
本校は、平成24年に50周年を迎え、完成した新校舎では、太陽光パネルや屋上・壁面緑化によ
るエコ対策が施され、教室には天然木を使用するなど、心と体に優しい快適な学習環境が整い、新生
尼西として再スタートを切った。時を同じくして、新類型である「スポーツ・コミュニケーション類
型」を設置し、スポーツの特性を生かした社会参画や野外活動等の身体活動を通じて、自己責任や克
己心、フェアプレーの精神を培うとともに、仲間や指導者との交流を通してコミュニケーション能力
を育む教育活動を展開している。また、東日本大震災に係わるボランティア活動や地域の保育園・特
別養護老人ホームへの交流活動、阪神淡路大震災メモリアルウォークとして実施している「尼西強歩
大会」や小学校・地域を巻き込んだ防災教育活動等、様々な体験活動を通して心豊かな人づくりを進
めている。
いじめについては、平素より、生徒個々人の学校生活や家庭環境等を敏感に把握したきめ細やかな
対応も行っているが、いじめ根絶に向けた一層の対応を充実させるため、教職員が生徒とともに以下
の体制を構築し取り組むこととした。
3 いじめ防止等の指導体制等
(1) 日常の指導体制
いじめ防止等に関する措置を実効的に行うため、管理職を含む複数の教職員、心理等に関する専
門的な知識を有するその他関係者により構成される日常の教育相談体制、生徒指導体制などの校内
組織及び連携する関係機関を別に定める。
(別紙1 校内指導体制及び関係機関)
また、いじめは教職員や大人が気づきにくいところで行われ、潜在化しやすいことを認識し、教
職員が生徒の小さな変化を敏感に察知し、いじめを見逃さない早期発見のためのチェックリストを
別に定める。
(別紙2 チェックリスト)
(2) 未然防止等の年間指導計画
いじめ防止の観点から,学校教育活動全体を通じて,いじめの防止に資する多様な取組を体系
的・計画的に行うため,包括的な取組の方針、いじめの防止のための取組、早期発見の在り方、い
じめへの対応に係る教職員の資質能力向上を図り、心の教育総合センターが開発した「いじめ未然
防止プログラム」などを活用した校内研修など、年間の指導計画を別に定める。
(別紙3 年間指導計画)
(3) 組織的対応
いじめの疑いに関する情報を把握した場合やいじめを認知した場合は、情報の収集と記録、情報
の共有、いじめの事実確認を行い、迅速にいじめの解決に向けた組織的対応を別に定める。
(別紙4 組織的対応)
4 重大事態への対応
(1) 重大事態とは
重大事態とは、「いじめにより生徒の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認
めるとき」で、いじめを受ける生徒の状況で判断する。たとえば、身体に重大な傷害を負った場合、
精神性の疾患を発症した場合などのケースが想定される。
また、「いじめにより生徒が相当の期間学校を欠席することを余儀なくされている疑いがある場
合と認めるとき」であるが、「相当の期間」については、不登校の定義を踏まえ、年間30日を目
安とする。ただし、生徒が一定期間、連続して欠席しているような場合には、適切に調査し、校長
が判断する。
また、生徒や保護者からいじめられて重大事態に至ったという申立てがあったときは、校長が判
断し、適切に対応する。
(2) 重大事態への対応
校長が重大事態と判断した場合、直ちに、県教育委員会に報告するとともに、校長がリーダーシ
ップを発揮し、学校が主体となって、いじめ対策委員会に専門的知識及び経験を有する外部の専門
家である保護司、及び民生児童委員等を加えた組織で調査し、事態の解決にあたる。
なお、事案によっては、県教育委員会が設置する重大事態調査のための組織に協力し、事態の解
決に向けて対応する。
5 その他の事項
誰からも信頼される高校をめざしている本校は、これまでも情報発信に努めてきた。いじめ防止
等についても、地域とともに取り組む必要があるため、策定した学校の基本方針については,学校
のホームページなどで公開するとともに、学校評議員会やPTA総会をはじめ、地域懇談会、学年
懇談会、三者懇談会、家庭訪問などあらゆる機会を利用して保護者や地域に情報発信に努める。
また、いじめ防止等に実効性の高い取組を実施するため,学校の基本方針が、実情に即して効果
的に機能しているかについて、「いじめ対策委員会」を中心に点検し、必要に応じて見直す。学校
の基本方針を見直すに際し、学校全体でいじめの防止等に取り組む観点から生徒の意見を取り入れ
るなど、いじめの防止等について生徒の主体的かつ積極的な参加が確保できるよう留意する。また、
地域を巻き込んだ学校の基本方針になるように、保護者等地域からの意見を積極的に聴取するよう
に留意する。
別紙1
I 校内指導体制及び関係機関
いじめを認知した場合は、教職員が一人で抱え込まず、学年及び学校全体で対応することが大切である。学級担任
が一人で抱えこみ、配慮に欠ける対応をしたため、児童生徒をよりつらい状況に追い込んでしまい、保護者とのトラ
ブルに発展してしまうことがある。
そういった状況を避けるためにも、いじめ対策委員会を開催し、今後の指導方針を立て組織的に取り組むことが必
いじめ対策委員会について
○校長、教頭、生徒指導部長、保健部長を中心に、学年主任、養護教諭で編成する。
(事案の状況に応じて、関係職員及びキャンパスカウンセラー、学校評議員、警察などを入れてメンバーは適宜編成する)
○特別支援及び生徒指導委員会と兼ね、事案解決後も継続的に指導・支援するために状況に応じて個別支援計画を立てる
こともある。
【組織図】 加害者
いじめ・からかい・暴力等
誹謗中傷・攻撃
発見・注意
他生徒・教師・保護者等 被害者 傍観者
相談
事実確認
訴え
担任 ・ 学年 ・ 部活動顧問 ・ 養護教諭 等
報告
【関係機関】 助言 生徒指導部長 報告
・警察 保健部長 校長・教頭 教育委員会
・少年サホ゜ートセンター 報告
・福祉事務所 相談、連携 助言
・高等学校問題解決
サポートチーム 【いじめ対策委員会】
校 長・教 頭・生徒指導部長・保健部長
人権教育委員長・各学年主任・養護教諭
報告、説明 【家庭訪問】
生徒指導部会 その他状況に応じて
特別指導委員会 ・学年生徒指導担当 ・関係学級担任 被害者宅
人権教育推進委員会 連携・情報交換 ・その他専門機関 ・関係職員 協議 加害者宅
・キャンハ゜スカウンセラー ・地域関係者
・警察(尼崎南警察署:06-6487-0110)
職員研修会 保護者説明会
マニュアル見直し 職員会議
被害者への対応 加害者への対応 傍観者への対応 保護者への対応 マスコミへの対応
・学級担任 ・学級担任 ・学級担任 ・学級担任 ・校 長
・学年主任 ・関係教諭 ・学年担当 ・学年主任 ・教 頭
・養護教諭 ・生徒指導部 ・生徒指導部 ・生徒指導部
・部活動顧問 等 ・部活動顧問 等 ・部活動顧問 等 ・部活動顧問 等
再発防止 ・ 未然防止
温かい学級経営や教育活動を学校全体で展開していくためには、教職員の共通理解が不可欠であり、互いに学級経営や授業、生
徒指導等について、尋ねたり、相談したり、気軽に話ができる職場の雰囲気が大切である。そのために、校内組織が有効に機能し、
様々な問題に対応できる体制を構築するとともに、生徒と向き合う時間を確保し、教職員が心を通い合わせる学校づくりを推進する。
いじめ早期発見のチェックリスト
別紙2
いじめが起こりやすい・起こっている集団
□ 朝いつも誰かの机が曲がっている □ 教職員がいないと掃除がきちんとできない
□ 掲示物が破れていたり落書きがあったりする □ グループ分けをすると特定の生徒が残る
□ 班にすると机と机の間に隙間がある □ 特定の生徒に気を遣っている雰囲気がある
□ 学級やグループの中で絶えず周りの顔色をうかがう生徒がいる
□ 自分たちのグループだけでまとまり、他を寄せつけない雰囲気がある
□ 些細なことで冷やかしたりするグループがある
□ 授業中、教職員に見えないように消しゴム投げをしている
いじめられている生徒
◎日常の行動・表情の様子
□ 活気はなくおどおどし、話す時不安な表情をする □ わざとらしくはしゃいでいる
□ 下を向いて視線を合わせようとしない □ 顔色が悪く、元気がなく暗い表情になる
□ 早退や一人で下校することが 増える □ 遅刻・欠席が多くなる
□ 腹痛など体調不良を訴えて保健室へ行きたがる □ ときどき涙ぐんでいる
□ 忘れ物が多くなったり、提出期限が守れなくなる □ 周囲が何となくざわついている
□ 常に周囲の行動を気にし、目立たないようにする □ 発言を強要され、突然個人名が出される
□ 悪口を言われても言い返さず、愛想笑いをする □ にやにや、にたにたしている
◎ 授業中・休み時間
□ 発言すると冷やかされたり、周囲がざわつく □ 一人でいることが多い
□ 班編成の時に孤立しがちである □ 教室へいつも遅れて入ってくる
□ 学習意欲が減退し、忘れ物が増える □ 教職員の近くにいたがる
□ 決められた座席と違う場所に座っている □ ひどいアダ名で呼ばれる
□ 遊びだと友人とふざけているが、表情がさえない □ 不まじめな態度、ふざけた質問をする
◎ 昼食時
□ 好きな物を他の生徒にあげる □ 他の生徒の机から机を少し離している
□ 食事の量が減ったり、食べなかったりする □ 食べ物にいたずらされる
□ 弁当を一人で食べることが多い □ 笑顔がなく、黙って食べている
◎ 清掃時
□ いつも雑巾がけやごみ捨ての当番になっている □ 一人で離れて掃除をしている
□ 目の前にゴミを捨てられる □ 掃除をさぼることが多くなる
◎ その他
□ トイレなどに個人を中傷する落書きが書かれる □ 持ち物や机、ロッカーに落書きをされる
□ 持ち物が壊されたり、隠されたりする □ 理由もなく成績が突然下がる
□ 部活動を休むことが多くなり、やめると言い出す □ 衣服が汚れたり髪が乱れたりしている
□ ボタンがとれたり、ポケットが破れたりしている □ 顔や手足にすり傷やあざがある
□ けがの状況と本人が言う理由が一致しない □ 必要以上のお金を持ち、友だちにおごる
いじめている生徒
□ 多くのストレスを抱えている □ 悪者扱いされていると思い、ムキ、乱暴になる
□ あからさまに、教職員の機嫌をとる □ 特定の生徒にのみ強い仲間意識をもつ
□ 教職員によって態度を変える □ 教職員の指導を素直に受け取れない
□ グループで行動し、他の生徒に裏で指示を出す □ 他の生徒に対して威嚇する表情をする
□ 活発に活動するが他の生徒にきつい言葉を使う □ 友だちとの会話の中に差別意識が見られる
□ 金品や物の貸し借りを頻繁に行っている □ 仲間同士集まり、ひそひそ話をしている
□ 教師が近づくと、急に仲のよいふりをする □ 教師が近づくと、集団が不自然に分散する。
別紙3
II 年間指導計画
《年間指導計画》
職員会議等 未然防止に向けた取組 早期発見に向けた取組 未然防止、早期発見に向けて
1 すべての教職員が、いじめ問題の重要性を認識する。
いじめ対策委員会 生活実態調査 ※7
・指導方針の確認 2 いじめ対策委員会を中心に、定期的に未然防止に向
4 ・年間指導計画作成 けた取組を行う。
個人面談・個人状況把握 ※8
月 3 各個人の様子を学年会議や生徒指導委員会等で情報
交換を行い、職員会議や、職員研修会で取り上げて共
職員会議 ※1 (1年オリエンテーション合宿) 教育相談2回実施
通理解を図る。
4 各担任や部活動顧問が、いじめの問題を一人で抱え
保護者向け啓発 学 込むことなく、報告・連絡・相談を確実に行い、学校全
人
5 (ネットいじめを含む) 級
間 体で組織的に対応する。
・ 職員研修会 ※3 教育相談2回実施
月 事 PTA総会、保護者会 関
学
案 係
年
発 ※2 づ
づ 危機管理の心構え「さしすせそ」
生 く
く
時 り
り さ:最悪を想定する
、 し:慎重に対処する
緊
6 急 (文化祭) す:素早く対処する
「心のサポート」委員会1 教育相談2回実施
対 せ:誠意を持って対処する
月 応
自己評価アンケート ※9 そ:組織全体で対処する
会
議
の
適 いじめアンケート ※10
時 講演会
※4
開
7 催
保護者向け 教育相談2回実施
(3年球技大会)
月 ( 研修会 ※1 職員会議
通
年
いじめ防止基本方針を確認し、指導方針や指導計画を
※2 三者面談
) 提示し、全教職員で共通理解を図る。
個別面談 適宜、在校生の状況報告をする。
個人状況把握
※2 保護者向け啓発/研修
8 ホームページや保護者会等を活用して、学校のいじめ
月 防止基本方針を周知するとともに、保護者からいじめを
含 む様々な情報を収集する。また、市の生徒指導研修会
職員研修会 にも積極的に参加してもらう。
いじめ対策委員会
・情報共有
・2学期計画作成 ※3 職員研修会(人権・情報等)
講師を招いたり、研修の実施方法を工夫するなど効果
9 「心のサポート」委員会2 教育相談2回実施 的な研修を実施する。人権・カウンセリング・いじめ、ネット
月 いじめ、情報モラル等についての研修会を実施する。
褒める・励ます月間 「いじめ未然防止プログラム」を活用する。
職員会議 (体育大会)
※11
※4 生徒向け講演会(人権・情報モラル等)
コ 人権・情報モラル等について生徒向けに講演を実施し、
ミ 倫理観を身につける。
10 ュ
講演会
個人面談・個人状況把
月 ニ
ケ 生活実態調査 ※5 コミュニケーションづくり
ー 1学期、2学期を通して、クラスや学年の人間関係づくり
(2年修学旅行)
シ 教育相談2回実施 についてLHR等で学習するとともに、ふるさと貢献活動等
ョ を通じ地域の方々や多くの先生方と交流を深める。
ン
づ
く
※6 阪神淡路メモリアル
行事
1
(50km競歩大会)
11 ※5 地域及び小学校等と連携した避難訓練や炊き出し等の
り 教育相談2回実施
月 防災教育
行事
2
を実施するとともに、メモリアルウォーク
を行う。
保護者向け
研修会 ※7 生活実態調査
年度当初、大型連休明け、各学期始めに、休み中の状
※2
三者面談・個人状況把握 況把握と同時にいじめの実態把握のアンケートを実施
12 「心のサポート」委員会3 する。
月
教育相談2回実施
※8 個人面談/個人状況把握
年度当初、各考査後等の区切りごとに個人面談を実施
し、生活状況把握するとともに、クラス内の生徒状況を
いじめ対策委員会 阪神淡路メモリアル
行事
3
※6 いじめアンケート
把 握し、いじめが起こっていないかどうかを確認する。
・情報共有
1 ・3学期計画作成 ※9 自己評価アンケート
月 教育相談2回実施 生徒の自尊感情を調査し、自己肯定率UPのために何が
職員会議 職員研修会 必要か検討し、改善していく。
自己評価アンケート
※10 いじめのない学校づくりアンケート
(マラソン大会) 生活実態調査 生徒、保護者を対象としたいじめ問題への調査を実施し、
その調査状況を元に早期発見、早期対応に役立てる。
2
個人面談・個人状況把握
月
※11 褒める・励ます月間
教育相談2回実施 担任のみならず、他学年や専門部、管理職等多くの先生
方が声かけすることにより、より良いコミュニケーション環境
次年度に向けクラスづくり の構築と自尊感情育成の機会とする。
いじめ対策委員会
・本年度まとめ、課題検討
3 ・次年度の指導方針改善
教育相談2回実施
(1・2年球技大会)
月 ・次年度の指導計画修正
別紙4
III 組織的対応
いじめは未然に防ぐことが最良であるが、万一発見した場合にはいじめ対策委員会を中心に組織的に対応する。特定の教職員がひとりで抱え込んだり、隠したりすることなく、
学年や学校全体で組織的に対応することが大切である。
取組にあたっては迅速な対応を心がけ、情報を得たその日のうちに方針を決定し対応することとする。ただし、重大事態や加害者、被害者の意識にずれのある場合、ネット関
連、保護者対応のトラブル等については、把握した状況を十分に検討し、関係機関とも連携の上、慎重に対応する。
1 休み時間や放課後等の雑談を心がけ、グループの人間関係に目を配る
1 日々の生徒観察 2 教員の目の届かない時間の洗い出し、建物の死角などを見直し巡回する
未然防止 2 面談、カウンセリング
3 顔の表情や、普段と違う言動が見られたら、じっくりと話を聞き背景を探る
3 生活実態(いじめ)アンケート
4 その場で書けない場合も考え、家庭に持ち帰って書かせる等の工夫する
4 情報収集(生徒、保護者、地域住民等)
5 常に家庭とも連絡を取り、情報収集に努めるとともに、地域にも協力を求める
いじめ発見 担任・関係教職員 いじめ対策委員会 迅速な対応を!
事実確認 1 加害者、被害者
2 時間、場所 生徒への指導・支援 再発
3 内容 情報共有 指導体制
心配・不安を取り除く 防止
4 背景、要因 方針決定
保護者と連携
5 期間
被害者への対応 (1 受容→2 安心→3 見通し→4 自信・回復→5 成長) 被害者の保護者への対応
1 辛い気持ちを受け入れ、共感することで心の安定を図る ・速やかに正確な事実を通知し、今後の対応について保護者の
関係機関 2 「最後まで守り抜くこと」 「秘密を守ること」を伝え、 「仕返し」等の不安感を 思いを聞き、誠意ある対応で、信頼関係を構築する
取り 除き、具体的支援内容を示し、学校は味方であることを示す ・いじめを防止する方法について、保護者と協議する
3 必ず解決できる希望が持てることを伝える ・学校の方針への理解を求める
4 自信を持たせる言葉をかけるなど、自尊感情を高めるよう配慮する ・今後も家庭との連携を図る
5 自立を支援し、自己理解を深め、いじめを克服させる
※一緒に考え、行動することで、被害生徒のエンパワーメントを高め、
保護者からの相談への対応
いじめを克服する力をつける
・保護者がいじめられていると思いこんで訴えてきた場合、クレーム
扱いせず、丁寧に事実確認をする。
・事実が確認できない場合は、学校の対応方法を冷静に説明し、理
加害者への対応 (1 確認・傾聴→2 内省→3 処遇→4 相談・連携→5 回復) 解を求め、今後も引き続き見守っていくことを伝える。
1 頭ごなしに決めつけず、事実関係、いじめた気持ち、生徒の背景にも目を
向け指導する
【教職員研修】
カウンセリングマイン 2 いじめは決して許されない行為であることを気づかせ、いじめられる側の 加害者の保護者への対応
ド研修 気持ちを認識させる指導をする ・速やかに正確な事実を通知し、家庭での話し合いを促す
情報モラル研修 3 毅然とした姿勢を示し、事の重大さを認識させるとともに粘り強い指導を行う ・保護者の心情を理解し、訴えを十分に聴く
人権教育研修 等 4 警察への相談、通報すべき事案の場合は速やかに関係機関と連携する ・いじめを防止する方法について、保護者と協議する
5 表面的な解決だけを見ず、継続的に必要な指導を行う ・具体的な助言を与え、立ち直りへ協力を求める
※心理的な孤立感、疎外感を与えないようにするなど一定の教育的配慮の ・被害者への謝罪等について話し合う
上、心理的ケアを十分に行う
傍観者、クラスへの対応
・当事者だけの問題にとどめず、学級及び学年、学校全体の問題として考え、いじめの傍観者からいじめを抑止する仲介者への転換を促す
・見て見ぬふりをする行為も、いじめを肯定していることを理解させる
・クラスで被害者の心の苦しさを理解させ、止められなかった心の弱さに焦点を当て指導する
・いじめに関するマスコミ報道や、体験事例、生徒作文等の資料をもとにいじめについて話し合い、自分たちの 問題として意識させる。
早期発見、未然防止へ
訴えは、生徒か保護者からが多い
ネット上でのいじめが発生した時の対応
書き込みの確認、内容保存 削除されない場合
いじめ発見・相談 掲示板管理者へ削除依頼 県警本部サイバー犯罪対策課
プリントアウト、カメラ撮影 (利用規約を確認し学校の 人権法務局人権擁護課 等に相談
パソコン等から行う)
☆生徒への指導ポイント
1 掲示板等ネットでの誹謗・中傷等の書き込みを行うことはいじめであり、決して許されることではないこと
2 匿名で書き込んでも、書き込みを行った個人が特定できること(重大犯罪につながり、悪質な場合は、犯罪となり警察に検挙されることもある)
3 インターネットを利用する際にも、マナーがあり、マナーを守ることにより自分へのリスクも回避されること
※スマートフォンでの使用については、十分に注意させる。特に、LINE、Facebook等で書いた誹謗・中傷は、一生消えずについて回ることや、GPSの
位置情報によりストーカー被害にあったり、犯罪に巻き込まれることなど、セキュリティについても自分が被害に遭わないように十分に注意して使用
することについて等指導する。
※その他、教職員の情報モラルへの指導力の向上や、保護者への啓発と家庭・地域との連携をすすめる。
いじめにより生徒の生命、身体又は財産に重大な被害が生じた疑いがある事案(重大事態)が発生した場合
・直ちに、教育委員会に報告し、教育委員会の支援のもと、校長がリーダーシップを発揮し、学校が主体となって、学校全体で組織的に対応し、事案の解決にあたる。
・事案の経緯、事案の特性、いじめられた生徒又は保護者の訴えなどを踏まえて、迅速にいじめの解消を図る。
・被害生徒及びその保護者への対応、警察など関係機関との連携、保護者会の開催の有無など起こった事案に対する対応をする。
・緊急時のマスコミ対応については、管理職を窓口に、「迅速性・同時性・均一性」を大切にして、誠実な対応に努める。
・キャンパスカウンセラー、保護司、人権擁護委員、所轄の警察など外部専門家が参加しながら実効的な解決を図る。