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取得日:2024年03月22日[更新]

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広島県立安芸高等学校 校長室
広島県立安芸高等学校

広島県立安芸高等学校第45回卒業証書授与式 校長式辞

校庭に降り注ぐやわらかな早春の日差しを浴びて明日への希望が膨らむこの佳き日, 保護者の皆様の御臨席を賜り,広島県立安芸高等学校第45回卒業証書授与式が挙行できますことを, 心よりお礼申し上げます。

ただ今,卒業証書を授与いたしました98名の卒業生の皆さん,御卒業おめでとうございます。 皆さんの御卒業を心から祝福します。保護者の皆様,お子様が本日卒業の日を迎えられましたこと 心よりお祝い申し上げます。これまで,本校の教育活動の推進に御理解・御協力を賜りましたことに, 深く感謝申し上げます。

卒業生の皆さんは,これまでの高校生活で様々な学習活動に取り組みました。 多様な科目の中から自分の進路希望に応じて科目を選択し取り組む授業,自分自身の良さを見出し, それを最大限に伸ばす「産業社会と人間」・「学びの時間?・?」,小さなチームだからこそ, 自分を輝かせることができる部活動,一人一人が主役で,仲間と共に成長する学校行事, 体験を通して知らない自分に出会う進路体験・インターンシップ・研修旅行,夢をモノにするために 取り組む資格・検定取得,各種コンクールへの出品,知る,変わる,伸びるをキーワードに すべての学習活動の軸となる日々の生活等,それぞれの活動は全て意味を持っており,皆さんはそれらを通して, 大樹となるべく確実に成長を遂げています。

さて,この一年間,卒業生の皆さんを含め,生徒の皆さんには,「人を大切にすること」について話をしてきました。 卒業生の皆さんの旅立ちの日にあたり,「人を大切にすること」に関連して, 渡辺和子さんの著書『置かれた場所で咲きなさい』についてお話しします。 その中には,次のような詩が記されています。「置かれたところで咲きなさい。 咲くということは,仕方がないと諦めることではありません。それは自分が笑顔で幸せに生き, 周囲の人々も幸せにすることによって,神が,あなたをここにお植えになったのは間違いではなかったと,証明することなのです。」

初めての土地,思いがけない役職,未経験の事柄の連続で,自信を喪失していた渡辺さんにとって, 一人の宣教師から渡されたこの詩は,自分自身の生き方を変えるきっかけとなりました。そのことを渡辺さんは次のように振り返っています。 「人間として生まれたからには,どんなところに置かれても,そこで環境の主人となり自分の花を咲かせようと,決心することができました。 それは『私が変わる』ことによってのみ可能でした。」

卒業生の皆さんは,これからそれぞれの進路を歩むことになります。慣れない環境で,戸惑いや不安を抱くこともあると思います。 その際に,自分自身をしっかり見つめ,学ぶことを忘れず,見方・考え方を柔軟にし,絶えず成長させていく営みを継続して欲しいと思います。 そして,様々な困難を笑顔で乗り越えて,幸せに生き,周囲の人も幸せにすることによって,それぞれの場所で美しい花を咲かせてくれることを 心から期待しています。

卒業生の皆さんの何名かと,就職・進学に係る模擬面接1を通して話をする機会がありました。 「安芸高校の良いところはどんなところですか?」と質問すると,多くの人が,「多様な科目から自分自身の進路希望に応じて科目を選択し, 将来を切り拓いていくことができるところです。」「生徒と教員の距離が近く,先生方が親身になってかかわってくれるところです。」 と答えてくれました。そのたびに私はとても嬉しい気持ちになりました。 卒業生の皆さん,安芸高校はこれからも多様なニーズに対応した教育活動や丁寧なかかわりを通して生徒の良さや可能性を引き出し, 希望の進路を実現させる学校でありたいと思います。卒業生の皆さんも,そんな学校で学んだことを誇りに,仲間との絆を大切にし, 後輩たちを温かい気持ちで支えて欲しいと思います。

最後に,卒業生の皆さんの未来に幸多からんことを祈念し,式辞といたします。

令和3年3月1日

広島県立安芸高等学校 校長 枝長 芳生