響高校
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取得日:2024年03月23日
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平成31年度 山口県立響高等学校 学校評価書 校長( 長 岡 雅 幸)
1 学校教育目標
○ 教育目標・・・・・・知性高く情操豊かで、心身ともに健やかな人間形成をめざし、未来社会に対応できる主体性と創造性にあふれた、強い実践力をも
つ生徒を育成する。
○ 平成31年度 学校教育目標
誰一人取り残さない! 響高校
1 分かる授業の実践による「やれる気づくり」
2 組織的、重層的な支援による「キャリアづくり」
3 開発的・予防的な生徒指導による「自己指導能力づくり」
4 意識的な業務改善による「生徒に向き合う時間づくり」
2 現状分析(前年度の評価と課題を踏まえて)
○ 学習指導については、昨年度の授業評価アンケートで授業への肯定的評価の割合が2回ともほぼ9割を超え高評価であった。また、学校評価アンケートでは、分
かりやすく工夫された授業であるかとの質問に対し、肯定的回答をした生徒は一昨年とほぼ同じ86%、保護者も81%あり、「分かる授業」への取組は生徒や保護者
から一定の評価を得ており、取組の成果の証と考えられる。
一方、成績不振の生徒は1・2学期ともに10%を越えた。また、授業評価アンケートにおいて、「授業内容に興味が持てない」や、「進度やレベルは、速い、難し
い」と回答する生徒の割合が大きくは改善していない。さらに、家庭での学習習慣の確立や課題等の提出物の提出状況を、教員は十分でないと感じているが生徒
の自己評価は高く、乖離している。これらを改善していくことが継続課題である。
昨年度の後半、学校全体でSDGs学習に取り組み、生徒が生き生きと活動する姿が見られた。上記の課題解決の糸口となる可能性が期待される。
○
進路
1
指導については、一学年の生徒数は少人数ながら希望する
進路
2
も生徒の状況も多様なため、指導の各段階できめ細かい配慮が求められる。さらに、昨年度
の3学年は就職希望者が多く(一昨年度比9%増)、応募前職場見学では
進路
3
指導課や3学年の教員は多忙を極めた。しかし、こうした直接指導に当たった教員に
加えて、就職サポーターによる継続的で丁寧な支援の成果として、昨年度も進学希望者を含め、ほとんどの生徒の希望
進路
4
の実現を果たすことができた。これは
「総合的な学習の時間」を中心に、年間を通じて取り組んできたキャリア教育の成果とも言える。
一方、こうしたキャリア教育の取組については、全体としてはアンケート等で高い評価を得ながらも、早い段階での生徒の主体的で具体的な
進路
5
決定にはつなが
っていない。2学年には
進路
6
決定が遅れている者や、固まっていない者もあった。こうした生徒の
進路
7
意識の向上が課題である。
○ 生徒指導については、昨年度も規範意識の醸成を目的とした「反省書指導」が積極的に取り組まれた。服装や頭髪等の身だしなみや、スマートフォンの活用に注
意を払っている生徒が多くなり、一定の成果があった。しかしながら、SNSでのトラブルや、女子生徒の色つきリップ、ピアス、短いスカート丈等の身だしなみで、課
題を抱える生徒も少なくない。今年度も、生徒保健課を中心に全教職員で開発的生徒指導に継続的に取り組み、心の教育と併せて自己指導能力を育み規範意識
の向上を図りたい。
部活動の加入率は、昨年度87%と高かった。しかし、生徒数の減少に伴い活動も縮小しており、活性化が課題である。
検診後の治療率の向上は図れなかった。今後も家庭との連携・協力のもと、様々な機会を通じ、生徒や保護者への継続的な指導・連絡を行うとともに、治療に至
らない原因の解明と、向上に向けた新たな取組の模索が課題である。
○ 教育相談については、教育相談室、保健室、正副担任等の連携とともにスクールカウンセラーの有効活用により、予防的な教育相談に努めることができた。また、
特別支援に係るケース会議も開催し、有効な支援を協議して実施できた。今年度も、チームで迅速な対応にあたることが必要である。
○ 学年については、基本的な生活習慣の確立・定着、学習習慣の定着、適切な
進路
8
指導、物事に主体的に取り組む態度の育成などを掲げて取り組み、一定の改
善を図ることができた。今年度も、生徒の状況を的確に把握した上で、学年やクラス担任、分掌との連携を図りながらチームで指導の充実に努めることが必要であ
る。
○ 事務室については、工夫を凝らしながら適切な施設設備の管理に努めたり、定期的な安全点検を行い危険箇所の早期発見に努めたりして、学習の場に相応しい
教育環境整備を行った。しかし、予算等の条件が厳しく財源も限られており大変苦慮した。今年度は閉校に向け、更なる安心・安全な学校づくりをめざし、生徒の学
習環境の改善を図るべく、計画的に業務を遂行していくことが必要である。
○ 業務改善については、働き方改革に向け、業務の効率化・適正化の観点で、時間外業務の削減や生徒に向き合う時間の増加に取り組み、一定の成果が得られ
た。ストレスチェック集団分析でも、県平均や全国平均に比べて、全ての項目で低リスクであった。県教育委員会の「学校における働き方改革加速化プラン」の最終
年度にあたる今年度も、教職員のメンタルヘルスを確保しつつ一層の工夫・改善が求められる。
3 本年度重点を置いてめざす成果・特色、取り組むべき課題
○ 学習指導 ・「分かる授業」を引き続き実践するために、授業や指導法に関する教員相互の研修機会の充実を図るとともに、教育力向上指導員の活用、
Off-JT による研修を行う。
・学び直し教材の活用や、定期的に課題を課し、一人ひとりの取組状況を確認することにより、家庭学習の習慣や基礎学力の定着を図る。
○
進路
9
指導 ・就職サポーターや関係機関と連携し、計画的にキャリア教育を進めることで、一層の
進路
10
意識の向上を図る。
・学習指導、生徒指導、進路指導が一体となった指導を心掛け、生徒の希望進路の実現に努める。
・校外の異なる年齢層との交流の場を設け、卒業後を見据えて、自ら考え、発言し、行動できる生徒を育成する。
○ 生徒指導 ・規範やルールについての教員間の共通理解を図り、チームとしての指導力の向上を図る。
・スマートフォン等が正しく有効に使用されるよう、家庭にも協力を求め、情報モラル教育を推進する。
・治療率向上に向け、状況を適切に把握しながら、機会を捉えて生徒や保護者へ投げかけをしたり、委員会活動を活性化したりして、生徒自らの
着実な健康管理をサポートする。
・教育相談室は生徒保健課に統合し、いじめ・生徒間のトラブルや不登校傾向の早期発見及び解決のため、担任、学年、生徒保健課相互の連携
をより密にし、組織的な体制のもと迅速に対応する。
○ 学 年 ・生徒の状況を的確に把握した上で、学年やクラス担任、分掌との連携を図りながら一層の指導の充実に努める。
○ 事 務 室 ・生徒の教育環境の整備を計画的に行い、財源の確保・適用に努め、円滑に業務を遂行する。
○ 業務改善 ・教職員のメンタルヘルスの確保に最大限配慮し、各分掌において効率化・能率化を図るための工夫・改善を行うとともに、計画的に業務の軽減
に努める。
【チャレンジ目標】
『Clean』 身だしなみを整える 『Study』 勉強に励む 『Happy』 満足のいく学校生活を
4 自己評価
評 5 学校関係者評価
価 達
領 重点目標 具体的方策(教育活動) 評価基準 成 重点目標の達成状況の診断・分析 学校関係者からの
域 度 評価
意見・要望等
生 徒 一 人 ○成績不振者に対する指 【成績不振者の割合】 ○成績不振者は、1学期2.9%、2学期1.4%、 ○成績不振者を教科・学年
ひとりの 導を充実させる。 4 10%未満 平均2.2%(参考:3つの学年がそろってい が連携してケアする取
学力の向 ○教科・学年と連携し、定 3 15%未満 た最近の5年間で平均が約9%14%)で、 組はありがたい。
上 期的に課題を与え、家庭 2 20%未満 過去の第3学年とだけ比較して、ここ8年間 ○提出物の期限を守るこ
で の学 習習 慣の 確立 に 1 20%以上 の中で最も低い数値であった。第1学年のと とを再認識させる機会
努める。また、提出物の きからの成績不振生徒への個別対応の取組 を設けても良かった。
提 出期 限の 遵守 と提 出
4
みなどが功を奏したと思われる。 ○意欲向上に関して、動機 B
率の向上をめざす。 ○各教科で様々な授業の工夫がなされたが、全 付け等初期の段階をク
体的にみると、生徒一人ひとりの学力の向上 リアした後の、さらに上
に結びつくほど、主体的に学習に取り組もう を目指す指導の難しさ
とする意欲を持たせることはなかなか難し が分かった。
かった。
「 分 か る ○授業での生徒の理解度 【授業に満足している生 ○各アンケートで「授業はわかりやすいか」問 ○なぜ学ぶことが重要な
教 を把握し、また、授業ア 徒の割合】 うとほぼ90%の生徒が肯定的な回答をする のかを根本から教えた
授業」の実
践 ン ケー トの 結果 など を 4 80%以上 が、同時に「授業内容のレベル」は3割ほどが 後、学び直し教材に取り
務 活用して、各教科が授業 3 70%以上 「難しい」「やや難しい」と回答している。授業 組ませることも有効で
改善・指導方法の改善を 2 50%以上 に関心が薄く、積極的に取り組もうとしない はないか。
図れるようにする。 1 50%未満 生徒が多くいて問題である一方、基礎学力の ○学びは一生続くので、卒
○授業相互参観期間、また 不足などで、取り組もうとしても結果的に授 業後が「本当の勉強」と
研究授業、公開授業の機 業についていけず投げ出す生徒も多かった いえると思う。
会を利用して、授業の改 4 と考えられる。 A
善 を図 れる よう に努 め ○学び直し教材を取り入れて9年が経ち、義務
る。 教育段階でのつまずきの大きさを教科で再
授業相互参観などの機 認識できた。今年度は直接的には学び直しの
会を利用して、生徒の授 教材を用いず、各教科で学び直し的な視点を
業 に取 り組 む姿 勢や 授 持って取り組んだが、なかなかそのつまずき
業 を受 ける 環境 を整 え を埋めることできなかった。
る こと がで きる よう 努
める。
生徒一人 ○進路未決定者を出さな 【進路決定の状況】 ○2月末時点で、すべての生徒の進路が決定し ○先生方に大変よく指導
ひとりの いように支援する。 4 進路決定した生徒 ている。 していただいていると
進路実現 ○進路指導を円滑に行う が100% ○教員団の連携もあり、就職・進学に向けての 思う。
ため、教員間の連絡を密 3 進路未決定者が3 事前指導や課外もうまくできたと思われる。 ○少人数で、逆に指導しに
にする。 人以内 4 くかった面もあると思 A
○日常の学校生活の中で、 2 進路未決定者が5 われるが、新たな職場に
進 挨拶、言葉遣い、身だし 人以内 行かれたら、その思いや
路 なみ、掃除、時間厳守な 1 進路未決定者が5 経験をプラスに生かし
指 どを徹底する。 人を超えた。 ていただきたい。
導 キャリア ○職業理解のためのキャ 【学校内外キャリアガイ ○1月末時点で校内実施が1回、校外実施が2 ○生徒の進路選択の幅を
教育の推 リ アガ イダ ンス を充 実 ダンスで「満足」と答え 回(4月、6月)で計3回となった。4月の校 広げる貴重な機会であ
進 させる。 た生徒の割合】 外ガイダンスに36名参加しており、情報の入 り、有効であった。
○「総合的な学習の時間」 4 90%以上 4 手のための参加が多いが、中には自分の進路 A
を活用し、自己探求の涵 3 80%以上 をまだ決め切れていないものもいた。
養に努める。 2 70%以上
1 60%以上
基本的生活 校門指導での挨拶や対 【反省書指導者の人数】 〇校門指導は効果があった。 ○生徒と「対話」を続ける
話を図る。 4 10人以下 〇反省書指導を受けた生徒は昨年度より少な 姿勢が大切である。本校
習慣の定着 反省書指導の継続によ 3 30人以下 くなったが、身だしなみが改善しない生徒が の先生方は、その点よく
と規範意識 り、身だしなみや基本的 2 40人以下 数名いる。 取り組まれていると感
生活習慣を定着させる。
の醸成
スマートフォン等の適
1 41人以上 3 〇スマートフォンのツイッターでの悪口や無
断写真投稿はなくなった。
じる。
B
切 な使 用を 身に つけ さ
せる。
健康に対す 治療率増をめざす。 【病院で再治療した割合】 〇26%と全体の治療率は低かったが、歯科の ○指導の困難さを感じる。
4 75%以上 受診率は昨年より10%以上あがった。 本人の事情によるとこ
る意識・態
度の醸成
3 60%以上
2 30%以上
1 〇担任に協力してもらい、保護者懇談会での呼
びかけも行ったことから、治療率が上がった
ろが大きいのではない
か。
B
1 30%未満 と考えられる。
生
徒 い じ め 防 ○情報モラル教室を通じ 【いじめと認知した生徒 〇年間4回のいじめアンケートやFitなどによ ○いじめ防止に関して、こ
て、正しいSNS等の使 のその後の解消率】 りいじめの有無を定期的に調べたり、日常生 こまで対策ができてい
保 止等
健 い方を教える。 4 100% 活の中でいじめの有無を確認したりしたが、 る学校は少ないのでは
○担任を中心に面談を行 3 80%以上 いじめと認知される事例はなかった。 ないか。また、それは生
い、早期対応を図る。 2 50%以上 4 徒にも伝わっていると A
1 50%未満 思われる。
○学校は「安心の基地」で
あるべきという考え方
が実現されている。
予防・開発 ○気になる生徒の早期発 【悩みや困ったことがあ 〇一学年のため、担任を中心に全教員が生徒の ○相談できる環境づくり
見・早期対応に努める。 ったとき、気軽に教員に 情報共有をスムーズに行える環境であった。 が重要だが、それができ
的 教 育 相 ○生徒への啓発と教員研 相談できる環境が整っ 〇今年度からSCが行う授業も始まったため、 ており、友人関係も良好
談の実施 修に努める。 ていると思っている生 関わる機会も多くあり、生徒も教育相談室に のようである。
○外部機関との連携 を図 徒の割合】 4 来室しやすくなった。また、様子が気になる ○生徒と先生でうまくコ A
る。 4 70%以上 生徒については早めにSCに相談するなど ミュニケーションがと
3 60%程度 早期発見・早期対応に努めた。 れている。また生徒は、
2 50%程度 私たち(学校関係者)に
1 40%以下 も温かく接してくれた。
生徒が「明 ○互いに尊重し合い高め 【年間の出席率】 ○1・2学期の出席率は98.7%で、目標の ○上からの指導ではなく、
日も来た 合う態度を育成する。 4 99.0%以上 99.0%に届かなかったが、2年生の時の 「信じて待つ」姿勢がす
第
3 い響高校」 ○魅力あふれる授業、H 3 98.0%以上 98.4%と昨年卒業した学年の97.9% ばらしい。
学 と思える R、学校行事等になるよ 2 97.0%以上 3 を超えた。生徒同士が良い人間関係を築いて ○左記の成果、それだけで A
年 う創意工夫をする。 1 97.0%未満 いたことが要因と思われる。学校に来るとい すばらしい。
環境の整
う点で一定の成果があがった。
備
教 育 環 境 ○教育活動予算の確保、校 【教育環境整備推進状況】 〇最終年度を迎え「39響プロジェクト」等の ○限られた人材や予算の
整備の推 地 の手 入れ など 環境 美 4 100%達成 新な教育活動の取組に対する予算の確保に 中で、よく取り組まれて
進 化 の取 り組 みに より 教
育 環境 の整 備充 実を 行
3
2
80%以上
50%以上
3 積極的に取り組み、概ね希望する教育活動を
行うことができた。
いる。
A
う。 1 50%未満
事
務 施 設 設 備 ○定期的な安全点検等に 【整備対応状況】 〇通常の施設設備の点検だけでなく、来年度以 ○日頃から安全点検がな
室 の管理保 より、危険個所の早期発 4 全部対応できた。 降は空き校舎となる事も想定し、自然災害や されており、「もしも」
全 見 と改 善に より 適切 な 3 ほぼ対応できた。 老朽化により本校を起因とした事故が発生 のときへの対応も準備
施 設設 備の 管理 に努 め 2 少し対応できた。 3 しないようにとの観点で施設設備の管理に されている。 A
る。 1 まったく対応でき 取り組んだ。 ○来年度以降を見通した
なかった。 対応がなされている点
が評価できる。
日 常 的 な ○プロジェクトチームを 【時間外業務時間の平成 ○今年度の時間外業務時間は、平成30年度比 ○教職員に精神的な安定
業務の効 つくって取り組むなど、 30年度との比較】 で24%削減された。部活動指導業務がほと し、体力面でも余裕があ
率化: 業 務形 態の 大胆 な見 直 4 10%以上減少し んどの部でなくなったことが主な理由と考 ることが良い指導につ
教員の時 しを行うとともに、引き た。 えられる。一方、閉校に伴う新たな業務が生 ながる。
続 き日 常的 な 業 務も ス 3 5%以上減少した。 じ、心理的負担は確実に増加していると思わ ○部活動を始め、やり過ぎ
間外業務
時間を平
リム化、効率化を図る。 2 減少したが、5%未 4 れる。 は本末転倒が起こる。 A
満だった。 ○校務分掌にとらわれないプロジェクトチー ○目標達成に向けて、プロ
成 30 年度 1 増加した。 ムによる取組「39響プロジェクト」を全教 ジェクトチームを設け、
業
務 比 10%以 員で分配し、実施した。生徒・教職員とも少 取組や業務の分担や細
改 上の削減 人数の中、協働により成果を上げることがで 分化がなされた点が良
善 きた。 かった。
健 全 な 職 ○業務の透明性を高め、職 【ストレスチェック集団 ○健康総合リスクは71であった(昨年度 ○時間外業務時間の削減
場環境の 場の協働を進める。 分析の結果】健康総合リ 69)。昨年度を下回ることはできなかった も大切だが、それに増し
整備・構築 ○各種メンタルヘルス研 スクが、 が、県平均93よりは大幅に低く、おおむね てストレスケアの重要
修会を活用する。 4 70未満 3 目標は達せられたと考えられる。 性を感じるので、その点 A
3 70以上80未満 ○来年度職場が変わっても、各人のメンタルヘ に留意して環境整備に
2 80以下90未満 ルスが維持され、健全な職場環境が整備・構 努めていただきたい。
1 90以上 築されるよう教職員の協働性を高めたい。
6 学校評価総括(取組の成果と課題)
○ 学習指導 ・授業評価アンケートで、授業への肯定的評価の割合が2回ともほぼ9割と高評価であった。ただし、 「授業は分かりやすいか」との問
いに対して3割の生徒が「難しい」「やや難しい」と答えており、9年間にわたり「学び直し教材」による基礎学力の底上げ等行って
きたが、授業への関心を高めたり、より積極的な取組姿勢へ改善したりするところまでの効果は見られなかった。
・成績不振の生徒は、昨年度1・2学期ともに10%を越えたのに対して、今年度は平均2.2%とここ8年間で最も低い数値であった。
第1学年から取り組んできた個別の親身の指導が功奏したと考えられる。
・家庭での学習習慣の確立や、課題等の提出物の提出状況を、教員は十分でないと感じているが、生徒の自己評価は高く乖離しており、
これらを改善していくことは難題であった。
・SDGs学習への取組は、今年度は振り返りや総括の段階となり、これまでの取組を個々に生徒が文章にまとめたり、イベントにブ
ースを出展し、活動を広く紹介したりした。
○ 進路指導 ・合言葉『誰一人取り残さない! 響高校』のもと、すべての生徒の希望進路の実現を目指して取り組んだ。その結果2月末現在で、
希望進路実現率100%を達成することができた。これは、就職・進学に向けた事前指導や課外授業による指導など、進路指導課や
学年団を中心とした教職員の連携のたまものであるとともに、「総合的な学習の時間」を中心に、3年間を通じて取り組んできたキャ
リア教育の成果とも言える。
・キャリア教育の取組についてアンケート等では高い評価を得ながらも、意図していた早い段階での生徒の主体的で具体的な進路決定
が行われたとは言えず、ここでも一人ひとりの生徒に、担任を中心に教員団が粘り強く指導にあたったことが進路実現につながった。
○ 生徒指導 ・規範意識の醸成を目的とした「反省書指導」や校門指導の他、担任等によるきめ細かい生徒面談に加え、例年どおり年4回のいじめ
アンケートやFitを実施して、積極的に状況把握に努めた。また、外部講師を積極的に活用し、大学生から正しいSNS等の使用
方法を指導していただいたり、いじめ防止に向けて弁護士の講演会を開催したりすることで、SNSにまつわるトラブルの減少や、
いじめゼロを実現することができた。
・検診後の治療率の向上については、今年度は担任の協力を得て、保護者懇談会を始め様々な機会を通じ、生徒や保護者への継続的な
指導・連絡を行い取組を一歩進めたが、全体の受診率は26%であり向上は図れなかった。しかし、歯科の診療率は昨年度より10%
以上向上し、一定の成果はあった。
○ 学 年 ・互いに尊重し合い高め合う態度の育成と、魅力あふれる授業、HR、学校行事等に向けた創意工夫に取り組んだ。
・年間を通した出席率は97.8%であり、数値としては目標に届かなかったが、3年間で育まれた生徒同士の人間関係と学年団を中心
とした生徒への温かい支援により、全員そろって卒業を迎えることができた。
○ 事 務 室 ・閉校後も見据え、工夫を凝らしながら計画的に適切な施設設備の管理に努めた。
・定期的な安全点検により、危険箇所の早期発見・対応に努めて学習の場に相応しい教育環境整備を行うとともに、
「39響プロジェク
ト」を始めとする今年度限りの新たな教育活動にも積極的な予算確保に努めて、概ね希望する教育活動を行うことができた。
○ 業務改善 ・働き方改革に向け、業務の効率化・適正化の観点で、時間外業務の削減や、生徒に向き合う時間の増加に取り組み、成果が得られた。
・ストレスチェック集団分析では、目標値には2ポイント足りなかったものの、県平均や全国平均に比べて低リスクであった。
・時間外業務時間の削減も大きく進んだが、
「その点のみに囚われることなく教職員のメンタルヘルスへの配慮を」との学校関係者から
の指摘は肝に銘ずる必要がある。
A:優れている …… 取組が優れている。 B:よい ………… 取組がよい。
C:概ねよい ……… 取組が概ね行われている。 D:要対応 ……… 取組に対応が必要。