今年のショパン国際ピアノコンクールでは、久々に日本人勢ピアニストが二位と四位で受賞したが、その他も予選レベルで世界的レベルの実力者が健闘されていた。その中に東大理学部卒業の精鋭若手ピアニストが、最終戦まで善戦されていたのは注目されている。
東大理系と一流ピアニストの二刀流、他の国際音楽コンクールでは既に優勝入賞を繰り返している、その青年の経歴を読むと、理科系と芸術系のいずれの道でも超S級の学識と教養を持たれている雄姿には、これからの母校がめざすべき道程が暗示されているように思う。
確かに医学部医学科の合格数のみで良し悪しを決めるのはやや短絡的かも知れぬ、しかし母校の現在の現役合格数は、医学部以外のS級大学進学においても苦戦を強いられている現実から目を背けてはならないと考える。
S級目標を、二つ同時にやり遂げるほどの野心は持たないまでも、一つは必ず現役でやり遂げるという合理性、整合性は大事であろう。医学部進学だけの問題ではない。
かなり大昔の卒業で、古き良き時代に南日本音楽コンクールで何回か入賞し東京の音楽大学を卒業、長らく音大で教えた後、いまは市中でピアノ教師を務めております。ひとつうえに書き込まれたお方が面白い文章を綴っておられましたのでコピーさせて頂きます。
今年のショパン国際ピアノコンクールでは、久々に日本人勢ピアニストが二位と四位で受賞したが、その他も予選レベルで世界的レベルの実力者が健闘されていた。その中に東大理学部卒業の精鋭若手ピアニストが、最終戦まで善戦されていたのは注目されている。
自分の記憶に間違いなければ、東大理学部卒の国際的ピアニスト角野隼斗さんのことのようですがショパンコンクールで入賞しなくても、他の国の内外のピアノコンクールで優勝入賞を繰り返し世界のオーケストラと共演する才子ですね。学問と芸術の二束わらじをものともせず、二兎を追いながら両方とも得た数少ない英才です。だが父親も一流の研究者で母親が芸大卒のピアニスト、ご家庭は誰の目に見ても超富裕層ですから、私たちのような鹿児島市の中堅進学校の卒業生とは生まれ育ちに絶望的な社会格差があり模範にはできないと感じます。彼は少年時代に、確かショパンコンクールの優勝者入賞者であるダンタイソンやルイサダがお友達のようなピアノ
家庭教師だったというエピソードもあるほどですから。
すこし興味深いお話を。彼は自分のペンネームを(かていん)と称し、ファンたちからはその言葉の由来を問い囁く声がnetでも話題になっています。ミステリーなのだそうです。これは自信ある自分の推測なのですが、ソ連グルジア生まれの一流の国際的女流ピアニストで、マルタアルゲリッチの再来とも称されているKhatia Buniatishvili(カティナブ二アティシビリ)の名前に由来しているのではと思います。
36歳の美人ロシア人で、欧米ではグラビアやヌードモデルとしてもご活躍されている才女です。髪を顔を覆うほどに長くするヘアスタイルが御二人とも同じですから、カティナ女史は、角野君の憧れなのかもしれないと微笑ましく感じております。カティナさんも角野君もyoutubeでショパンやラフマニノフのピアノ協奏曲を演奏されていますので、興味のある学生さんは、どうぞお聴きになられたらと思います。
S級目標を、二つ同時にやり遂げるほどの野心は持たないまでも、一つは必ず現役でやり遂げるという合理性、整合性は大事であろう。医学部進学だけの問題ではない。
この文章の内容は、私も完全に同意です。ちなみにピアニストに憧れていた自分も経済力の限界から海外留学も演奏家の道も諦めました。一人息子もピアノは好きでしたが、芸術で生きることの限界が解っていたので音楽はあくまで趣味でと国立医学部に進学卒業しました。医学の道もけっこうお金がかかりましたが。難関登竜門を越えるのは親と子の、教師と生徒の固い絆と長く粘り強い、そして決して諦めない努力が大事だと思います。医学も音楽も同じです。