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数学も覚える科目

数学の勉強をする上で重要なのは、数学も8割方は暗記科目であるということを前提にすることです。このように書くと「公式は覚えているんだけど、問題が解けないんだよなー。」と思う人がいるかも知れません。

公式を覚えることは、数学の勉強の序の口です。公式を覚えただけで高得点を取れるのは、よほど数学のセンスのある人だけです。普通の人には無理です。では、どうすればいいかというと、数学の公式と一緒に問題のパターンと解法も覚えてしまいます。

早い話が、問題集の問題と解答の丸暗記です。

「それでは、応用力に課題が残るのでは?」「問題集にない問題が出たら解けないのでは?」と感じる人が多いと思います。ところが、そんな心配は一切無用です。高校入試では限られたパターンの問題しか出ません。

高校入試ではと書きましたが、これは大学入試も、運転免許の試験も、司法試験だって同じです。自分で新しいことを研究する大学院レベルになると、少し事情が変わってきますが、それまではパターナライズと模倣が試験の全てです。

端的に言うと、高校入試ではどれだけ覚えているかが勝負です。

もちろん「暗記なんかしなくても、いつも満点だ。」という人は、それで構いません。ただ、「数学はどうも苦手だ」「数学の得点が伸び悩んでいる」という人は、応用力がどうとか考える前に、とにかく問題と解法を暗記してみてください。

当然ですが、問題と解法の暗記と言っても、円周率の暗唱のように、解答の数字の羅列を覚えただけでは意味がありません。解法を理解して覚える必要があります。

その為に必要になるのが、解説の詳しい参考書と問題集です。これは独学をする上で絶対に必要です。ですが、残念なことに学校で配られるのは答えが載っているだけで、解説のほとんどない問題集です。

これは学校が意地悪をしているのではなくて、授業で生徒に数学を理解させることが、学校の建前になっているからです。生徒が自習しやすい問題集を配ることは、ちょっと問題があるわけです。これに加え学校の予算の問題も絡んできます。解説のほとんどない問題集は簡単に作れるので数百円で売っていますが、ある程度の解説がつく本は千円以上はします。


高校受験ナビでは解説が充実しているという観点から、次の問題集と参考書を勧めています。

小河式プリント中学数学基礎篇
問題集 『小河式プリント中学数学基礎篇

中学数学発展篇 方程式と関数

問題集 『中学数学発展篇 方程式と関数

中学数学発展篇 方程式と関数

問題集 『中学数学発展篇 図形

このシリーズ(未来を切り開く学力シリーズ)は高校受験の問題集としては解説が詳しい方です。ただ、残念ながらこのシリーズをもってしても解説が不十分です。勉強を進めると、分からない箇所が出てきてしまうと思います。その際の解決方法は、このすぐ下の「未来を切り開く学力シリーズの使い方」を参照してください。他にもっと解説の詳しい問題集があると良いのですが、今のところこれがベストだと思います。

「数学は苦手だ。」という人は次の参考書を用意して、単元の始めに読むと良いです。値段の高さが難点ですが、分量を考えれば妥当と言えます。(とても厚い本です)

中学数学発展篇 方程式と関数

参考書 『語りかける中学数学

この参考書は分厚い教科書といった感じなのですが、教科書と違ってやさしく語りかける口調で書かれているので、読みやすいし分かりやすいです。確認問題もついています。


未来を切り開く学力シリーズの使い方

ここでは『小河式プリント中学数学基礎篇』を例に具体的に説明します。

小河式プリント中学数学基礎篇

『小河式プリント中学数学基礎篇』は主に3つの編に分かれます。

「基礎反復練習編」 コマ割なし
「算数スピード攻略編」 13コマ
「一次方程式スピード攻略編」 28コマ

 

この本では足し算・掛け算などの小学校の算数から、中学3年までの計算問題を学習できます。数学がある程度できる人(目安としては定期テストでいつも60点以上の人)は「算数スピード攻略編」をやる必要はありません。

この本には「学力審査編」があるので、それでどこから始めるかをテストすることができます。ただし、数学が得意な人も「基礎反復練習編」にある、百ます計算と割り算ABC型は、数学の勉強の始めにやってください。(このことは本にも書いてあります。)

数学があまり得意でない人は「小学校の内容なんて今さら」と言わずに「算数スピード攻略編」から必ずやってください。ここで手を抜いては駄目です。

数学が苦手な人は多くの場合、小学校の算数に何らかの不安を抱えています。具体的には、掛け算や割り算の計算スピードが遅い、小数×小数(小数の掛け算)の意味や、百分率(%)がよく分かっていない、などです。

算数は数学で何度も出てきます。算数をしっかり押させておかないと、数字に対する苦手意識が消えず伸び悩んでしまいます。たとえば「百分率(%)が出てきたら嫌だな」「割り算が出ると面倒だな」と考えながら数学の問題を解いていると、たとえ意識をしていなくても、人間の脳にとってかなりのプレッシャー(ストレス)になっています。

苦手意識はこうした意識的、無意識的なプレッシャーの積み重ねが原因で生じるものです。苦手科目の勉強をはじめようとすると、特に理由がなくても「何か嫌だな。」と感じるのは、脳がプレッシャーを避けようとしているわけです。ですから数学が苦手な人は、数学の勉強と平行して、算数をしっかりマスターしてください。

この本のメインの「一次方程式スピード攻略編」は28コマに分かれています。受験生は1日2コマ、中1・2年生は1日1コマが目安になると思います。28コマを2で割ると、14日間で終わることになります。復習に土日を当てるとして4日を足すと、だいたい18日間で終わらせるのが目安になります。(学習計画の立て方ついては、単語力UP塾を参照してください。)

受験生で2コマ進めるのがどうしても厳しい人は、とりあえずステップA(簡単)だけを進めて、ステップB(難しい)は余裕のある日や2週目に回しましょう。このシリーズはがんばれば1ヶ月、長くても2ヶ月あれば一通り終えることができる構成になっています。


続いてこの本の具体的な使い方です。

この本を購入したら、最後についている「解答編」を切り取って下さい。切り取り線はついていないので、カッターナイフで切り落とします。その際に裏表紙を一緒に切らないように、手を怪我しないように十分気をつけて下さい。

切るのが嫌な人、不器用な人、無くしそう人、は切り取らなくても構いません。

なぜ、切り取るのかというと、解法を覚えるにはすぐに答えを見た方が早いからです。だから問題のページと、解答のページを何度も行き来することになります。それは時間の無駄なので、切り取ってしまった方が早いのです。切り取ったら、ホッチキスで留めてばらばらにならないようにします。持ち運ぶときは本に挟むか、クリアファイルにしまうと良いです。

一次方程式スピード攻略編22の「( )のある一次方程式」(第一刷では132p)を開いてみて下さい。タイトル通りカッコのある一次方程式がテーマです。このテーマに自信がある場合は、解説をとばしてステップAの問題をまず解いてみます。

ある程度考えても解けない問題がある場合は解説を読みます。その後もう一度挑戦してみて下さい。ステップAまでであれば、解説を読めば大体分かると思います。もし解説を読んでも分からない場合は解答を見ます。

当然ですが、ここで解答の答えを問題の回答欄に写すのは無意味です。(考えながら別の紙に書き写すこは無意味ではありません。)解答にある解法(計算の過程)を見ながら、なぜその答えになるのか考えます。数学の勉強はここがとても重要です。解法が理解できたというのは、ワンピース(お宝)までの海路(道順)が分かったのと同じです。

海路が分かれば、次からは簡単にお宝(答え)にたどり着けるようになります。もちろん、後になって海路を忘れたり、トラップ(引っかけ問題)にかかったりすることがあります。でもその時は、この海路は自分にとって忘れやすいとか、この海路にはこういうトラップが有りうると学習すればいいわけです。

「海にいくつもの宝があって、宝までの海路をどんどん覚えていく。海路は忘れやすいので復習せよ。」というのが数学のイメージです。

とにかく解法を理解して覚えるのが数学のキモです。ここで「よく分からないや。」と飛ばしてしまうと、数学を攻略できません。航海をするのが面倒になったルフィー(海賊)のようなものです。

英単語の暗記(単語力UP塾)と同じように、数学もある程度の解法を頭に蓄積するまでが一番苦労します。つまり最初が一番大変なのです。数学は単元が変わるとリセットされると感じるかもしれませんが、どんな建物も地面で他の建物とつながっているように、数学の基礎の部分は同じです。勉強が進めば難しい問題も理解しやすくなり楽しくなります。


さて、ステップAまでは解答を見れば、だいたい全て分かると思います。分かるというのは解法を理解できるという意味です。

問題はステップBです。ステップBの難易度からすると、解説がこの本の2倍は欲しいところです。解答を見ても分からない問題が出てくると思います。そこで登場するのが『語りかける中学数学』です。

『語りかける中学数学』は丁寧に解説されているので、しっかり読めばほとんど分かると思います。この本で理解を深めてからもう一度、問題集に戻って問題を解いてみてください。

それでも分からない場合は、最終手段の「学校・塾・家庭教師の先生や、数学の得意な友達に聞く。」です。それと何日かあけてから、挑戦してみるのも手です。問題集に取り組んでいない時間も、必死に考えた問題については、実は脳が思考を続けています。だから、次の日などに挑戦してみると、意外に解けてしまったりすることもあるんです。

ただ、そういったどうしても分からない問題が大量に出てくる場合には、ステップBは一切やらないのも一つの手です。もちろんそれでは数学で高得点を取ることはできませんが、ステップAレベルをマスターしておけば、入試本番で50〜70点くらいは取れると思います。(公立高校の入試の場合)

難関校を目指す場合に60点前後では厳しいですが、他の科目で挽回することもできますし、なによりステップBで止まってしまって、結局最後までやらないのでは本末転倒です。まずは最後まで一通りやるというのが至上命題(重要)です。

他の2冊『方程式と関数』『図形』も同じような構成です。ただし『方程式と関数』『図形』は中学校で習う内容のみが対象になっています。3冊ともがんばれば1ヶ月、長くても2ヶ月あれば一通り終えることができます。

最後に大切なのが、最低でも3回はやり直すと言うことです。もちろん3回とも全問解答する必要はありません。たとえば1回目の時に、解説や解答を読まずに簡単に解けた問題をやり直す必要はありません。間違えた問題や、苦手な単元をピックアップしてやり直せば十分です。だから3回やり直すと言っても、3倍の時間が必要なわけではありません。1回目の達成度にもよりますが、2回目は長くても半分の時間、3回目は3分の1程度の時間ですみます。

3冊をやり終えるのは楽ではありませんが、しっかりとこなせば一部の難関私立高校をのぞいて、十分な得点力を得ることができます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。解法をしっかり覚えて、ぜひ数学を得意科目にしてください。

高校受験ナビ スタッフ

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