- いよいよ入試が近づいてきました。これから受験までの間、何に気をつけながら勉強を進めていけばよいのかについていくつかのポイントを挙げていきたいと思います。
まず第一に「時間がないのにあれもやってないし、これもやらなきゃいけない。どうしよう」と焦ってしまいがちです。そうすると、時間がないからいちいち解かずに、ささっと目を通すだけという目で追う勉強になります。これは、はっきり言って時間の無駄です。
限られた時間の中で最も効率よく勉強を進める方法は、「一度解いたけど間違えた問題を徹底的にやり直す」ことです。皆さんの手元にはたくさんの教材があるはずです。それを見直しながら何を間違えたのか、どう考えたから間違ったのか、知識があやふやな部分はどこなのかといったことをチェックします。その上で、きちんと手を動かして解き直して正解すればOK。解説もきちんと読んで、そのことがらの周辺知識についても確認をしておきましょう。
次に過去問の取り組み方について考えてみましょう。そろそろ自分が受験する高校の過去問を解き始めているかと思いますが、まず一番やってはいけないことから書きます。それは、「去年の合格者平均点が○○点で、自分は○○点取ったから合格だ!」とか「合格点に達してないからもうダメだ。」などと合否の可能性の材料として使うことです。確かに、合否の目安にはなるかもしれません。しかし、よく考えてみてください。過去問とは、「今年絶対に出題されない問題」なのです。2年続けて同じ問題を出題しますか?答えはノーです。皆さんが受験するときに出題されるのは別の問題なのですから、例えば「過去問で7割取れたから今年の受験で合格する」などということは絶対に分からないのです。
では、何のために過去問に取り組むのでしょうか。それは、次の3つのことがらを確認するためです。
これからの学習においてもう一つ大切なことがあります。それは、「時間を意識すること」です。過去問に取り組むときだけでなく、普段の学習の中でも「この問題は10分で解く」というように自分の中で時間を決め、その時間内に解けたかどうかを必ずチェックします。解ければOKですし、時間内に解けなかったなら最後までやった上でどうして時間がかかったのかを振り返りましょう。急ぎすぎて文章を読み飛ばしてしまったとか、数学の問題で条件を見落としていたとか、いろいろな原因が考えられます。それを自分で確認しておけば、本番ではそういったことに気をつけて問題に取り組むことができるようになるはずです。何時間もかけて1つの問題を考えることも大切なことではありますが、今はそういったことをする時期ではありません。「制限時間内に合格点を取る」そのための実戦力を身につける時期なのです。1つの計算問題を解くときでも時間を意識して学習を進めていってください。
そして最後に最も大切なことを。それは、「試験前日まで力がつく!」ということです。中学進学から約3年、これまで様々なことを学んできたました。今その総まとめの時期がやってきたわけです。言い換えれば、今まで生きてきた中で一番頭が良くなっているのが今なのです!ひとつひとつバラバラだった知識も、今復習をし直してみたらバラバラだったものの関連性が見えてくることもあります。そうすれば、盤石な知識としてしっかりと頭の中に入ってきます。つまり、新たな知識を手に入れるのではなく今までに身につけたものをより確実なものへと磨きをかけていく時期なのです。ということは、入試前日まできちんと学習を続けていけば自分の持っている知識の整理がすすみ、問われたことに対して適切に対応する力がぐんぐんついていくということなのです。
残された時間は決して多くありませんが、これからの過ごし方で大きく差がつく時期でもあります。上に書いたことを念頭に置いて最後の最後まで努力を続けてください。きっといい結果が待っています。