最近出たOECDのEducation Reportで中高一貫校のような早期の大学進学ストリーミングは裕福で高学歴で専門職/管理職の家庭の子供たちを利するだけ。
社会格差を助長する。
大学進学コースのストリーミングは中等教育課程(中1から高3まで)6年間のうち後半2年間で行いべきという内容でした。
英国のsixth form collegeのシステムを念頭にいれたものでしょう。
ケンブリッジ大学合格者トップ10校の公立sixth form college3校はいずれも、かつての労働党政権のもと、入試選抜制の中高一貫進学校(グラマースクール)の多くが廃止させられて地域の総合制中高一貫校に変換となった時に総合制中高を選択せず、高校課程のみのsixth form collegeへの道を選んだ学校。
入学はGCSE(全国共通中学卒業テスト)の成績。
中高一貫私学のpublic school(公立ではなく私学 年間
授業料は300万〜400万円近くかかる)、南イングランドに残っている公立グラマースクール(入試選抜制)と比べ点てもsin form collegeの卒業生が難関大学グループ(ラッセル大学グループ)への合格実績が高いという英国教育省(Department of Education)の報告(webで公開されている)がありました。
日本においてもsixth form college相当の公立進学高校が必要でしょう。
浦和高校とは、無関係な話題のような気がします。
浦和高校への要望は、浦和高校へ直接言った方が良いのではないでしょうか。
ケンブリッジ大学合格者トップ10校に入る公立sixth form collegeの場合、高校の後半2年間は大学入試で受験するA level科目のみ学習(他の学校のsixth form相当の学年も同じ)。
大学学部学科ごとに指定されたA level科目があって、sixth form collegeで選択するのは特定の3ないし4科目、優秀な生徒は5科目取る。
それ以外の科目は学習しない。
例えば理系で
数学、物理、化学の3科目ないし生物も加えた4科目のみ学習し、それ以外の科目は外
国語以外は学ばない。
芸術系や体育系を受験する生徒以外は美術、音楽、工芸、体育などは授業としても選択せす。
つまり大学受験用の学習だけをする。
フランスやドイツなど欧州の国々の大学進学コースで学ぶ生徒は高校課程後半はsixth form collegeと同じような学習システム(非
英語圏では外
国語1科目を要求されることがある。
英語の国際的proficiency testの成績など)。
浦和高校で行われている教科課程とはシステムも考え方も異なる。
浦和高校が英国のsister schoolにケンブリッジ大学合格トップ10校の公立sixth form collegeではなく、なぜ
学費が高く裕福な家庭の生徒が集まる私学を選んだのか不思議である。
入試選抜制、公立、共学、高校課程のみ、大学進学用の学習のみの学校を避けた?
公立sixth form collegeとは条件的に折り合わなかった?
とってつけたように、浦和高校の名前を出さなくても…
gifted and talented educationには国の英才教育政策と大学理系学部の協力が必要。
都道府県レベルでやれること、国のサポートが必要なこと、どちらも大事。
浦和高校の教育はacademically gifted educationともpre-University educationとしても今一つ。
https://thebestschools.org/rankings/best-public-high-schools-us/The 100 Best Public High Schools in the U.S.
#1は
Thomas Jefferson High School for Science and Technology(Alexandria, Virginia)
数年続けて1位はバージニア州のトーマス・ジェファースン理工科高校。
1985年創立の新設校、学力テストの入試選抜制、共学、1学年450名前後、高校課程のみ。
生徒はアジア系が過半数。
理数系に特化した大学予備高校。
大学飛び級テストの準備教育も行う(AP Exam アメリカにはあるが日本にはない制度)。
大学入試共通テストの学校別平均点や、
数学と理科のAP Examの合格平均点/合格率が全米1位であることも有名な理由。
日本の公立高校関係者も視察。
何故、日本ではこう言った形の公立進学校ができないのか。
https://fcps.tjhsst.edu/coursemgmt/media/300/resource/TJ%20Profile%202016-17%20online.pdfThomas Jefferson High School for Science and Technologyのプロファイル(大学進学成績のデータあり)
Thomas Jefferson High School for Science and Technologyと同じタイプの理系高校としてニューヨーク市立Stuyvesant High School(1904年創立 共学 Stuyvesant卒業生からノーベル賞自然科学部門受賞者3名
数学フィールズ賞1名)とニューヨーク市立Bronx High School of Science(1938年創立 共学 Bronx Science卒業生からノーベル物理学賞7名 化学賞1名)がある。
両校ともニューヨーク市内全域学区、内申書不要で学力テスト(Specialized High Schools Admissions Test)の得点のみで合格者決定。
数学と理科を重視した進度の速いカリキュラム、大学一般教育課程学習(AP program)と大学単位取得試験(全国共通テスト AP Exam)の学習、大学レベル学習(post AP)を提供する。
国および地方の教育行政におけるgifted and talented educationの欠如が、浦和高校がacademically gifted educationもpre-University educationも、ともに今一つでとどまっている理由。
問い 何故、できないのか?
答え ここは日本だから。
問い では、どうしたら、できるのか?
答え 日本を、アメリカ又はイギリスの植民地にする。
効果 髪を金髪にして、喜んでいる人が、喜ぶ。
日本だと東大、京大、阪大、医学部の合格者の多い高校は私立ばかりだ。
じゃあ、私立を外国資本に身売りしないと行けませんね。