立高の「現古融合文」は、本来は現代文の評論の分野です。
評論の対象が古文や漢文などの古典になっているのです。
古文や漢文は、それぞれ文法やある程度の語句の知識がないと読めません。
中学校で習う程度の知識は少なすぎて、引用した古典をすべて読み解くことができないのです。
このような現古融合文は、古典の知識があまりない人でもわかるように、古典を原文だけ、漢文ならば書き下し文とともに紹介して、内容は現代文の部分で説明します。
「必ず説明部分がある」というのが重要で、そこを読み落とさないこと。
問題で「訳」や「書き下し文」を求めるものが毎年最低1題は出るようですが、この部分は、中学校で習っている古典(古文と漢文)文法と語彙で答えられるごく基本的なものに限られています。
教科書や
国語便覧や国文法の本の後ろの方に古典文法や主要な語の意味、古典常識があればここを学習しておくといいでしょう。
中学校レベルは基本中の基本なので覚えておきましょう。高校に入ると、恐ろしい勢いで古典の知識を増やさなければならず、それは他の教科も同じなので、今できる知識の獲得は、今、しておきましょう。
繰り返しになりますが、現古融合文は、あくまでも現代文として読みつつ、古典の傍線部分は学習した基礎的な知識で理解できるようになりましょう。
古典ばかり時間をかけていられない、という人は、いっそのこと古典ばかりを集めた(私立難関向けにいくつかあるようです)問題集を買って、(問題は解かずに)解説部分やコラムだけ読む、というのも手です。
時代によって変わる社会常識や倫理観、情趣のあり方などがわかると、和歌や漢詩を読み間違えることが減りますよ。
どの教科も、「苦手」「できない」という言葉で止まらずに、「なぜ苦手と思うか」「なぜできないのか」を自分に問いましょう。
実は自分の中に答えはあるのです。
今週から寒くなるようです。
受験生の皆様、体調にお気をつけてお励みください。