模範解答は既に捨ててしまっているので、確認はできません。
ざっくり答えると、
・ベルトの接触面積が2倍になる為にベルトの消耗を抑える事ができる。
との着眼点です。
しかし、
そもそもベルトコンベアーのベルトの寿命は物を載せる面と回転力を与える回転軸に接触する面とどちらが支配的なのだろう?
ベルトの寿命の判断は、ベルトのある断面を切った時の断面積によるという単純なものなのか?
ベルトの寿命は表面に施された滑り止め加工処理の劣化が起因にもなりやしないのか?
片側からの磨耗量は低減はするだろうが、それが両面から発生する事になるのだから、ある断面を切った時の合計磨耗量は等しくなるのでは?
ならば、全てのベルトコンベアーに有利なわけではなく、ある条件下で使用されるベルトコンベアーにしか当てはまらないのでは?
等々、次々と疑問が湧いてきます。
記述式の要求文字数はそこそこあった気がしますので、
その辺りの条件設定まで記載できれば満点なのでしょう。
実際に工業製品として採用されている技術な訳ですから、メリットは確実にあるはずですが、条件設定までは思い至りませんでした。
しかし、この様な特色検査問題は余り深く考えないで、本質だけサラリと記載するにとどめ、別の問題に移るのが正解かもしれません。
良問ではありますが、あれこれ一日中考えを巡らす事も可能なネタなので、危険な問題でもあると思います。
部分点でもやむなしとの判断も受験の世界では重要です。
ちなみに
数学的切り口からはトポロジーに関する問題となります。
工学的な意味も当然ありますから、面白いですね。
ウィキペディアの「メビウスの輪」-「工業への応用」を注意深く読むと、「研磨や高温の物体の運搬に用いるコンベアのベルトを…」とあり、確かに使用用途は限定されているように思います。
『研磨や高温の物体の運搬に用いるコンベアのベルトをメビウスの帯状にしておくと接触面が2倍になるので消耗しにくくなり長持ちするという利点があり、1950年前後に米国で特許が取得されている』