学習内容 -電気科-
産業を動かす・電気エネルギーと電子情報技術
電気技術は、産業や生活のあらゆる分野で利用される、無くてはならない技術です。電気科では、電気エネルギー技術を学ぶ電力系分野と、情報技術を 学ぶ電子情報系分野の専門科目を選択することができます。これらの分野を統計的に学習し、新時代に対応できる技術者を目指します。第三種電気主任技術者資格認定校であり、第二種電気工事士筆記試験免除、工事担任者(ネットワーク接続技術者)科目試験一部免除(選択科目による)です。
このページの内容
※ 電気科卒業生の進路状況は,「卒業生の進路 -電気科-」のページをご覧ください。
授業科目
令和4年度入学生からの授業科目です。
必修科目
- 工業技術基礎
- 電気に関する基礎的な知識・技術などを実験・実習を通して体験的に学びます。
- 課題研究
- 3年生までの学習で身に付けてきた専門的な知識・技術などを基に生徒自身で1年間研究できるテーマを設け,グループで調査・研究を行います。
- 電気実習
- 電気に関して学んだ理論を実験・実習によって確認します。
- 電気製図
- 製図について基礎的な知識、図・回路図など、作成する能力やCADソフトを活用した製図の基本的な知識と技能を学びます。
- 工業情報数理
- 工業分野における情報技術や情報の活用方法について学ぶ科目です。
- 電気回路
- 電気・電子に関する基礎的な科目である。電気現象を量的に取り扱い、直流回路や交流回路等について学習します。
- 電気機器
- 工場やビルなどで実際に活用されている電動機や変圧器などについて原理、仕組み等について学び,電気工事士や電気主任技術者などの資格取得と関連の深い科目です。
- 電力技術
- エネルギー問題は世界的な課題になっています。この科目ではさまざまな発電の仕組みや発電所の構成,電気を送り届ける送電・配電などについて学びます。
電気・電子技術系選択科目
- 電気設備技術
- 電気機器・電力技術に関するより高度な技術に対応するための応用的な科目です。学校設定科目(本校電気科独自の科目)です。
- 電子技術
- 半導体素子(ダイオードやトランジスタなど)や電子部品について、また、それらを使用した基礎的かつ代表的な電子回路の働きや利用法を学びます。
- 電子計測制御
- 計測機器の動作の仕組みやデータの取り扱い,エレベータ、工作機械などの制御を行うシーケンス制御、2足歩行ロボットなどに使用されているフィードバック制御およびネットワークを利用した計測技術について学びます。
情報技術系選択科目
- プログラミング技術
- 様々な電子機器やネットワークなどでプログラムミング技術が必要とされています。この授業ではC言語によるプログラミングを学習します。
- ハードウエア技術
- コンピュータの構成や電子回路の学習を通して、周辺装置の仕組みや制御技術について学びます。
- ソフトウエア技術
- コンピュータのオペレーティングシステムや,セキュリティ技術およびソフトウエアの制作について学びます。
- コンピュータシステム技術
- コンピュータシステムの構築,ネットワーク,データベースおよびマルチメディアについて学びます。
実習授業のようす
工業技術基礎・実習
-
■キルヒホッフの法則
複雑な回路の接続点に流れる電流や回路に含まれる電源電圧と抵抗にかかる電圧の関係を調べます。 -
■ホイートストンブリッジ
ブリッジの平衡条件を使って抵抗の正確な値を測定します。
-
■電気工事
第二種電気工事士試験を2年生で全員が受験します。写真は技能試験の練習風景です。民間企業の方から直接指導していただく機会もあります。 -
■電子工作
マイコンで動作するディジタル時計の製作を通して,入出力回路の基礎を学び,はんだ付け技術の向上を図ります。 -
■マイコン制御
C言語を使って,電子工作実習で製作したディジタル時計の制御プログラムを作成します。 -
■シーケンス制御
スイッチやリレー,タイマーなどを組み合わせて,機器の動作を制御します。
-
■三相同期発電機
電気エネルギーの供給源である発電機の原理,構造を学び,特性試験を行います。 -
■高電圧
電極間に非常に高い電圧をかけて放電現象を発生させたり,絶縁材料の性能試験を行ったりします。 -
■論理回路
基本的なディジタル回路素子を組み合わせて目的の回路を作成する手順を学びます。 -
■発振回路
発振器のコイルやコンデンサの値と波形の関係を測定しながら,発振器の構成と原理を学びます。
企業見学・現場見学
各学年ごとに年1〜2回,新潟市近郊の発電所や民間企業の見学に行っています。
-
水力発電所
-
地熱発電所
-
火力発電所
-
変電所
生徒の声
-
1年生 S.Kさん
電気科では,オームの法則や直流・交流などの計算が多く出てくるので,入学する前に比べて計算が少し早くなったり,桁が大きい数字に強くなったりしました。
電気は生活で使う身近なものなので,自分自身が使っている電子機器で電気がどのように使われているのかが分かって,授業を受けていて楽しいと思うことがあることが入学してよかったことです。 -
1年生 T.Hさん
私が電気科に入学してみての感想としては,中学までなかった専門的な教科の勉強が難しくも楽しいということです。授業では黒板にプロジェクタを用いたり,資格や検定の学習を進めたりと,今までに体験してこなかったことも多いため慣れるまでは大変で疲れてしまいますが,新しいことを学ぶことができ,電気科に入学してよかったと思うことができています。
-
2年生 O.Yさん
電気科は1年生がとにかく大変ですが、計算技術検定や情報技術検定、2年生になれば電気工事士など、とにかく幅広い分野の資格や検定を取ることができます。また、卒業後の進路も進学・就職ともに選択肢が多く、上場企業や国公立大学1にも進むこともできます。
-
2年生 M.Bさん
電気科に入学してよかったと思うことは、専門的な知識をたくさん学べることです。1年生のときは電気基礎や工業技術基礎など電気に関する基礎的なことを学び、2年生からは、電力や電気機器、製図などより専門的なことが学べます。また、たくさんの資格や検定を取得することができ、試験前には先生方が熱心に試験対策の補習をしてくれるので勉強が苦手な人でも安心です。
-
2年生 K.Rさん
入学してよかったことはクラスが良かったことです。みんな心優しく接してくれてとても楽しいです。
電気科にはたくさんの資格や検定があります。資格は取れるときにとっておかないと2年になっても1年のうちに取れなかった試験を受けたりすることもあります。資格をたくさん取れば進学や就職のときに幅が広がると先生に聞きました。先生も個性的な方が多くて話していて面白いです。 -
3年生 S.Hさん
私が電気科に入学してよかったと思うところは,世の中の電気関係やエネルギーなどの問題に,より関心を持てるようになったところです。入学前は今,世の中がいったいどんなことになっているのか全く知りませんでした。電気科で学び専門的な知識が増えたことで,今までは何を言っているのかわからないようなニュースでも,ちゃんと理解できるようになり,自分なりに考えることができるようになりました。
-
3年生 A.Tさん
電気科に入学してよかったことは,一般の高校では体験できない実習ができたことです。主に配線工事,オシロスコープ,コンデンサの静特性などです。どの実習も難しいのですが,先生が分かりやすく教えてくれるのでとても楽しくできました。
この科で学んだことは資格取得に生かせたり,将来仕事をするうえで役に立つと思います。電気科に入学できてよかったと思っています。 -
3年生 T.Hさん
電気科に入学して個人的によかったと思うことは,電気工事士などの国家資格を高校生のうちから取得できるところです。資格合格1のために先生方が補習をしてくださるので,自分一人で取り組むよりも理解しやすいです。また,資格は自分の財産にとなるのでそれを取れるのは本当にこの学科の強みだと思います。それに電気の基礎から応用まで幅広い範囲を学ぶことができます。これは将来,働いたときに必要な企業もあるのでとても重要です。
-
3年生 S.Hさん
入学する前は電気にそこまで興味はありませんでしたが,勉強をしていくにつれ,電気がこれからの社会でもっと大切になっていくことを知り,興味がでてきました。
電気科は就職がとても強く,普通高校を卒業しただけでは入ることが難しい会社にも入ることができます。さらに,電気工事士など多くの国家資格を取ることもできます。また,進学にも力を入れており,私立はもちろん国公立大学2へ進む生徒も少なくないです。電気の科目は覚えることが多く,大変なイメージがありますが,仕組みをしっかり理解し,予習,復習をすれば必ず身につき,やりがいを感じることができます。
取得できる資格
- 第二種電気工事士
- 一般住宅や小規模な店舗・事業所などのように、電力会社から低圧(600ボルト以下、主に100〜200V)で受電する場所の配線など、電気工事の作業に従事することができます。2年生で全員が受験します。筆記試験と技能試験があり,電気科を卒業すると筆記試験が受験免除になります。
- 第一種電気工事士
- 一般用電気工作物(一般住宅や小規模な店舗・事業所などで主に100〜200Vで受電)及び自家用電気工作物(最大電力500 キロワット未満のビル・工場などで6,600Vで受電)の作業に従事することができます。
- 第三種電気主任技術者
- 発電所や変電所、工場、ビルなどの受電設備や配線など電気設備の保安監督者として働くために必要となります。
本校は認定校に指定されており,卒業後,電気工事や電気設備の維持運用・保守点検業務の実務経験を3年以上積むことで認定資格を得ることができます。 - 2級電気工事施工管理技術検定
- 建造物の建設や増築などに必要となる、「電気工事における施工計画の作成」、「工事の工程・安全・品質などの管理」、「電気工事の監督業」などを行えます。
- 工事担任者
- 公衆回線やCATV等の電気通信回線に接続する端末設備の接続及び配線工事を行い、または監督するための国家資格です。電気通信業務に携わるには必要な資格です。
- ITパスポート
- ICTに関する基礎的な知識を有することが証明できる国家試験です。ストラテジ系(経営全般),マネジメント系(IT管理),テクノロジ系(IT技術)の3つの出題分野があります。
- 基本情報技術者
- ICT専門技術者向けの国家試験です。情報技術を活用した戦略立案に参加したり,システムを設計・開発・構築し運用したりするための知識・技術を有することの証明になります。
- 危険物取扱者
- 消防法で定められた危険物を取り扱ったり、危険物の取り扱いに立ち会ったりするために必要な国家資格のことです。丙種、乙種、甲種があります。