今朝の新聞に
数学の入試問題についての興味深い記事がありました。一読するとよいでしょう。
難しかった県公立校入試
「点取り競争」からの解放を
(信濃毎日新聞平成24年5月23日朝刊)
本年度の長野県公立高校一般入試は
数学が難しかったそうである。ネット上に問題が公表されている。自分で解いてみた。
なるほど、これは手ごわい。「よく考えないと解けませんよ。」という問題がずらりと並ぶ。教科書レベルで解けるのは最初の数問だけ。その数問にしても「中学生は、ここでつまずくんだよね」というのを精選してある。
私は最近、中学
数学からは遠ざかっている。
あっという間に50分が過ぎる。半分くらいしかこなせてない。
そのまま答えあわせをするのもしゃくだから、気の済むまで考え、答えを出した。休憩時間も含んで4時間かかった。採点すると87点。現役を離れたオジサンにはケアレスミスが多い。いくら考えてもわからない問題も一つあった。本番と同じ50分で終わらせた分については、47点だった。本当はそこらへんが、受験生としての私の実力。
私の場合、基礎は完全に理解しているが、問題慣れしていない。ああでもない、こうでもないと時間をかけているうちに、何とか答えにたどり着く。生徒としては、最も望ましいタイプだろうと思う。しかし、そういうタイプでは高得点は望めない。
(続く)
出題者は型にはまらない応用力を見たかったのだろう。だが、この制限時間ではじっくり考えるヒマはない。訓練による「早見え」が必要である。多くの受験生が時間がなくて焦ってしまい、思考力どころではなかったのではないか。
時間さえあれば良問だったのに、と言える問題も多い。しかし、そもそも思考力や応用力を見ようとするなら、時間で追い立ててはいけない。そうでないと、解法をパターンとして収得している者だけが有利になってしまう。
今回の長野県の入試問題だと、最優秀の一部の生徒を除き中学生の
数学離れを起こすと思う。私が、中学教師(
数学以外の)か塾講師
だったら、
数学が不得意な生徒にはこう言う。「
数学で高い点を取るのは大変だ。他の科目に力を注ぎなさい。
数学を捨てても差はつかない」。
そんなことを言うのは邪道だ。学び全体を点取り競争から解放するのが私の願いである。でもこの現実のなかでは、志望校合格を支援するしかない。
中学がこの問題に対応しようとすると、
数学にいまの2倍の授業時間が必要である。もし現状の時間内でやろうとすれば、基礎工事を手抜きするしかないから、大量の落ちこぼれを出してしまう。この試験問題は、「塾通いのススメ」として働くだろう。
(教育研究家による投稿)
数学が苦手な自分は今年の入試でラッキーだったと秘かに思う。
そうなんですよ。中学も
数学の傾向を考慮して定期試験を難しくしています。本人は点数をみて
数学苦手意識になりつつありますが、親からみると
数学はできている方だと思っているので、本人には自信を持つようにしているのですが。。。
数学の入試問題は楽になると予想している人もいるようですが・・・
なるべく多くの
過去問を解いて難問に対応できるようにしておこう・・・