センター試験では
物理基礎
暗記量の少なさではダントツです。
ですが計算量もダントツなので
数学が苦手であったり、中学時代の理科の計算問題が苦手だった人にはあまりお勧めしません。
しかし、合う人は短期間で完成し、点数も安定しやすい科目なので
数学や中学理科の得意だった人はとるべきでしょう。
合う人と合わない人で負担が全く変わってくる教科といえます。
また、計算問題以外でも、身近な科学技術や原子力、放射能、放射性物質などについては知識問題が問われることもあるので、最低限の知識は頭に入れておきましょう。
化学基礎
基本的に知識問題と計算問題に分けられ、すべての範囲から満遍なく出題されます。
センター化学基礎は基本に忠実な計算問題が多いですが、解き方がわかっていても時間がかかる問題が多いです。
時間のかかる計算問題を確保するために、知識問題はあまり時間をかけずにさくさく解くことが必要となります。
またかなり大きな桁の数字を扱うので混乱しないように演習を積んでおくことが大切です。
重要な化学式・化学反応式は割と暗記量が多いですが、問題演習を積んでいれば自然と覚えられるはずなのでその点に関してはあまり心配する必要はありません。
生物基礎
基礎4科目の中では最も暗記量の多い教科です。
その反面、全くないわけではありませんが、計算問題は少ないので「
数学が嫌い!」という人にはオススメです。
問題文をしっかり頭に入れてよく考えて解く必要のある問題もよく出題されるので問題集や過去のセンター試験などを用いて十分に問題演習を行うことが重要です。
また、植物や微生物の名前など単純な単語を覚えるのは少し根気がいるので暗記が苦手であれば少し辛いです。
地学基礎
生物同様、暗記がメインの教科で、教科書に出ている基本的な用語、仕組みを「正しく」覚えておくことが重要です。
知識問題は一問一答ではなく、基本的に複数の知識を組み合わせる形で出題されます。
また、初見の図やグラフを読み取る問題は頻出なので演習しておきましょう。
文系の人がセンター試験の理科基礎で科目を選ぶなら、地学基礎は間違いなくおすすめの科目です。
その理由は2つあります。
1つ目は、地学基礎の内容が地球や宇宙、化石のことなど、興味が湧きやすい上に、他の科目と比べて量も少ないからです。
特に、地学基礎の場合は、中身が中学理科の延長であるため、頭に入りやすいと同時に、知識の半分くらいは中学の内容になります。そのため、中学の理科で地層や天体などの分野が得意だった人は、簡単に高得点を狙うことができます。
浪人生で、地学基礎を習っていない状態でセンター
模試を受けて、4割近く点数をとっている人もいます。
2つ目の理由は、計算問題が他の理科科目と比べて簡単であるということです。地学の計算問題はグラフを読み取って計算する問題が多く、グラフの意味さえ分かれば簡単に求めることができます。
たとえば、2017年度の地学基礎の問題では計算問題が3題出題され、そのうちの2題はグラフから数値を読み取って解く問題でした。このように、文系でセンターの理科基礎を受けるなら、地学基礎は内容も少なくて計算も簡単なため、かなりおススメの科目です。
ただし、地学の受験者が少ないので、2つのデメリットが生じてきます。
1つ目は、問題が他の科目と比べて難しくなったときに、かなり不利になってしまうことです。大学受験は相対評価で決まります。もし受験者数の少ない地学だけが難しくなってしまうと、ほぼ自分だけが不利になってしまうのです。
たとえば、センター試験では科目の選択に有利不利があってはいけないため、平均点が6割になるよう問題の難易度を調整しています。しかし、科目によって多少なりとも難易度に差が出てきてしまっているのが実情です。
そのため、地学を受験したときに、地学の平均点が他の科目より10点低くなった場合、自分だけが10点のハンデを負うような状況になってしまいます。
2つ目は、受験者数があまりいないために、教えられる人が少なく、参考書や問題集の種類も少ないことです。実際、予備校や塾の授業を見てみても地学の講義を開いているところはほとんどありません。そのため、地学の質問をしようにも学校の先生くらいにしか質問できないのです。
また、参考書や問題集にしても需要が少ないために種類が多くありません。そのため、他の科目であれば問題演習をする教材に困らないのですが、地学や地学基礎の場合は、問題演習をする教材がないという声をよく聞きます。