全ての人に当てはまる効率の良い勉強法というのは残念ながら存在しないので、自分に合った方法を模索する必要があります。とはいえ、中学校で習う範囲というのはそこまで広くなく、その中で重要な内容(よく問題として出題される内容)も大体決まっています。そのため、問題集を最初からやって自分が出来ないところを見つけるというのは、かなり強力な方法のひとつだと思います。
入試
過去問など問題集を解き、つど教科書や資料集を読みかえすのがもっとも効率的な学習です。
が、初学者やそもそも社会科がそんなに好きではない人にとってはただの文字や記号の羅列にしか見えず、頭に入りにくいかもしれません。私にも覚えがあります。
そんなときは市販の本や、動画を見てみるのもおすすめです。
地理は、地政学の本が少し前から流行っていて、中学生でも読みやすい本も出ているので読んでほしいです。地政学は世界各国の有力者たちが重視する学問の一つで、日本も戦前はしっかりカリキュラムになっていたらしいです。(戦後は……)
歴史は、海外ではよく「Follow the money」と言われています。おカネ(財物)の流れを追うことが、歴史の全体像を捉える胆という意味です。
あとは、特に日本史の話になりますが、その時代ごとに権力者がいかに支配したか、支配構造の理解に努めるといいです。
東大の有名な日本史の問題で「藤原氏による摂関政治と、院政とで、それぞれの権力者はどのような関係に頼って権力を維持していたか」を問う問題がありました。かの藤原道長は自身は摂政にも関白にもならず太政大臣で居続けました。これは摂政や関白は皇子が即位すれば権力を失うが、太政大臣は強い人事権があり気に入らないやつを左遷させたりできるし、この権力は天皇とは関係ない、より強力なポジションです。(この東大の問題は出題された背景が面白いので、時間があるときにぜひググってみて下さい)
あとはただの雑談ですが、ゲームとかラノベが好きだと、中世ヨーロッパがとても華やかに見えますが、実際はそんなこともなさそうという話を一つ。
この時代は、ドイツのシュヴァルツヴァルト(*)がとてもよい例で、深い森が四方八方に果てしなく広がっている世界観です。
森の何が悪いかというと、とにかく暗い。昼も夜も関係なく深海のごとく暗い。視界も悪いし、日本のように起伏や海もないので、閉塞感が凄まじいらしいです。拓けた場所もないので、農業も出来ない。というより一般人には農業の知識がなかったそうです。そこに農業の知識があったキリスト教がやってきてなんやかや。
こんな感じで「His story」よろしく肉付けしていくと、少しずつ社会科の学習もはかどるのではないかと。
ちなみに、Hisとはイエス・キリストらしいです。キリスト教信者の方に聞きました。
(*)シュヴァルツ→ドイツ語で黒。ちなみに白はヴァイス。
ヴァルト→森