助言をする前に、受験方式に関して誤解が見受けられるので、それを訂正しておきましょう.
S方式とH方式の違いは、「課外活動を加点対象とするか否か」です.無論、Sが加点対象とする方式です.
そして、S方式とH方式とでそれぞれに定員が定まっているわけではなく、この2つの方式の合算が募集人数です.つまり、「S方式の課外活動による点数調整を行った成績」と「H方式の成績」の全てをそのまま並べた、その上位約50人が合格する仕組みです.
さて、ここまでの話を踏まえて、倍率と合格最低点について少し解説しておきましょう.
各方式の過年度の倍率は、実質倍率と言って、それぞれの(受験者数÷合格者数)によって算出されています.土佐の場合、正直、あてにしないほうが良いでしょう.
合格最低点については、先程説明した仕組みに起因し、年度によって方式間の大小が逆転します.つまり、各方式の成績を合わせ並べて上から50人選んだ際に、最後の合格者がS方式ならS方式の合格最低点のほうが小さく、逆にH方式ならそちらの合格最低点が小さくなるのです.
では、具体的にどちらの方式が良いのかという問いに対しては、「課外活動の成績と土佐への志願度で決めるとよい」と答えることになります.
課外活動…つまりは部活動や習い事で、地方大会進出している(四国大会など)ならば、その時点でS方式のほうが有利になります.全国大会ともなれば、筆記の素点が少々悪くても逆転合格が狙えると思います.
なお、公立高校の試験日が、私が受験したときと同じ時期(2月の上旬から中旬のあたり)であれば、土佐の合格発表を待ってから公立高校の入試を受験するか否かを選べます。
土佐を、例えば追手前受験を前にした最後の実力試しとして受験するのであれば、H方式が良いでしょう.事実、私がその口でした.結局土佐を選びましたが…(笑)
長々と書きましたが、あなたの将来に役立てられたなら幸いです.ご武運を!
補足として、こちらのページ(
http://www.tosa.ed.jp/news/2010/1/2010_04_28/04_28.html)をご一読いただければ、合否判定の仕組みに関しては理解できると思います.過年度の入試結果を見たときに、S方式の合格者数が多いのも、この加算が大きな要因です.(それを跳ね除けて合格してくるH方式受験者のが、寧ろダークホースとも呼ぶべきだとは思いますが)
土佐高の受験をお考えになっているのでしたら、過年度並びに今年の募集要項に目を通していることとは存じますが、いま一度読み直し、傾向を分析した上で判断を下すのも手だと思います.
いずれにしても、高知県の中では不動の地位と実績を持つ進学校です.立派に中学生活を送られた方ならば、受かるべくして受かる高校でもありますので、自身を持って臨んでください.