なかなか面白い意見だと思うのでお返事させていただく。俺が医者になれた時代がかなり恐ろしいという意味は二通り解釈できる。それは俺のような頭の悪い男も、朝から晩まで尻たたかれながら鍛え上げれば医者になれた、それはろくな医者ではないだろうという解釈だ。ちなみに俺は、臨床医として三十年以上内科医を勤めているが、外来患者数も人一倍多く、社会的にはそれなりの地位で認められていると信じている。甲南高校の勉学の続きを鹿大医学部でも続けていたら大概の病気の確定診断は自分でつけられるようになるし、いずれはコロナとも上手にお付き合いするつもりだからな。臨床のお仕事は真面目な勉学と経験の深さがものをいう。大学ではラサール卒や鶴丸卒の連中と学んでいたが、彼らがとりたてて自分よりも頭が良いなどと思ったことはなかったな。甲南の過密な勉学でも、その後の人生には十分に対応できたことを申し上げておく。
もう一つの解釈は、当時の甲南の教育が恐ろしいほどの超つめこみスパルタ教育だっただろうということ、それは確かに正しい、だが前項でも述べたが甲南時代の詰め込み教育は、医学部に進学してからの自分の勉学やお仕事にも大いに役立ったということは自信をもって言える。社会に出れば色々な理不尽な出来事も多いが、甲南時代の地獄を乗り越えたという野蛮な自信が、どの世界に投げ込まれても理不尽な嵐に動じない強さを自ずと鍛え上げ、今の自分に繋がっていると思えるのだ。また当時自分たちを教えておられた名物教師たちは、定年退職後も実力教師として名門予備校から引き抜かれており、後の時代のダブルスクールの基礎作りをされていたことも参考までに書いておく。
入試点数が甲南が上だったと言ってる方。
鶴丸は採点が厳しいのは当たり前ですよ。
合否付近にたくさんの受験者がいるため厳しく採点されています。
塾の先生なら普通にわかっています。
過去の点数でも最低点はわずかに鶴丸が高いというぐらいです。
鶴丸と甲南の
偏差値差が物語っています。
過去の進研
模試の点数でも差があります。
平成28年度
進研
模試 1年 300点満点
鶴丸 平均点 181.7
偏差値69.2
樟南文理 平均点 163.0
偏差値64.6
甲南 平均点 156.8
偏差値63.1
鶴丸・甲南の点数差 24.9点
偏差値差 6.1
これをどう考えるか。
「入試の合格点数も入学後も成績は上と下の差が大きいです。
甲南生の9割は鶴丸にも合格する点数で入学しています。」
こんなことあるわけないです。
9割も本当に鶴丸受験したら合格すると思いますか?
ほんとに現役でも鶴丸と甲南の差は歴然としています。
甲南のほうが上かもしれないとおっしゃる方が出てくることの不思議とおっしゃってる方と同感です。
令和元年度卒業生実績
ある程度難関と言われる大学
鶴丸 甲南
北海道大 1 現役1・・・・・0
筑波大 4 現役1・・・・・1 現役1
千葉大 1 現役1・・・・・1 現役1
お茶の水大 4 現役4・・・・0
東京大 12 現役4・・・・ 1
東工大 1・・・・・・・ 1
一橋大 4・・・・・・・ 1
東京外語大 1・・・・・・・ 1 現役1
横浜国立 3 現役3・・・・ 1
名古屋大 1・・・・・・・ 1
京都大 9 現役3・・・・ 2 現役1
大阪大 11 現役4・・・・ 3 現役3
神戸大 1 現役1・・・・ 1 現役1
広島大 11 現役9・・・・11 現役9
九州大 35 現役27・・・ 15 現役13
国公立医学部 29・・・・・ 4
合計 128・・・・・・ 44
母校の掲示板を眺めまわしていたら興味深いご意見があったので、母校卒現役鹿児島大学医学部卒の医師として語らせていただく。最近のお受験がどうのこうの言われているんで結論から先に話そうと思う。実は神戸大卒の聡明な妻のお陰で、俺の場合には、ひとり愛息子が福岡市の某公立進学校より、帝大系と言われる国立医学部に現役進学し、現在は若き研究医師として頑張っている。
俺は夜間当直をも毎日こなし、甲南時代の勉学生活を続けているような寝たか起きたかわからぬような単身赴任であったが、多額の仕送りを十数年続けていたら、妻が息子をしっかり育ててくれた。貴殿の言われるように、現在の医学部合格は六年一貫の私立か、公立であれば高校のカリキュラムの上に、整合性の合う個人指導重視の私塾を併用しなければ、ラサールや鶴丸のような天才児の学び舎は別として、俺のような貧困育ちの凡俗では今の鹿児島の公立進学校から、母校教師のつくられる資料だけで国立医学部に進学するのは厳しく、帝大系ならほぼ絶望、夢の中の夢に終わるだろうと考えている。
息子と自分を比較して思うのは、超難関受験を越えるのに、俺らのような凡俗であれば、難関に特化した受験教育は不可欠であり、それを乗り越えるのに
教育費が馬鹿にならないということだ。おそらく現在は、鹿児島大学医学部と言えども、公立進学校のカリキュラムをがり勉しただけでは受からぬ時代になっているのであろう。
エンジェル氏の語られる言葉は、過去の栄光というよりも俺にはノスタルジーに思える。同じ時代を生きた医師としては妹のような親しみの気持ちを感じている。そして俺自身の心の中にも、あの素晴らしい世界をもう一度という、どこかのフォークソングで聴いたような気持ちが浮かんでくるんだな。
方法は一つだろう。博多で息子が受けてきた英才教育内容を鹿児島県政と県教委が、命がけで情報収集し、鶴甲を中心に教育カリキュラムを進化させること、これまでも多くの鶴丸卒の成功者の先生方が語られていることだが、二番校であろうとも、やれることに限界があろうとも、より進化させた教育カリキュラムの完全習得のために新師弟一体となって御努力されることではないだろうか?
お話は変わるが、孤立無援でありながら、資本主義先進諸国を敵に回しながら国家資本主義(旧社会主義)の存亡をかけて米帝に挑むプーチン氏率いるロシアを、俺は心から尊敬している。教育経済格差で苦しんでいる鹿児島の公立高校にも、あのような
アクティブでアグレッシブな精神で頑張ってほしいと期待するのは言い過ぎだろうか?