こんばんは。20年位前に卒業したOBです。東大受験とかTOEICとか海外勤務とか仕事で使う
英語などへの対処・経験からアドバイスできればと思います。
結論から言いますと、私の意見としては質問様の考えと同じで、鶴丸の
英語カリキュラムだけを愚直にこなすのではなくご自身の選んだ参考書も取り入れる方がいいと思います。理由は以下の通りです。
1音声のない言語学習などありえないから
基本的に、
英語に限らずあらゆる言語の学習は音声とセットであるべきです。確かに京大は日本語訳・英作文・文法での出題ですが、共通テストではリスニングが問われますし、何よりも
英語の語順通りに理解しなければならないリスニングの練習は英文を理解する速度の改善に大きく役立ってくれます。さらに、その後の大学・社会人生活で必ずリスニングや会話が必要となる場面が来ることを考えるとリスニングのない
英語の学習は不十分すぎるということは明らかだと思います。
2長文読解やリーディンクプラクティスのみでは読み込む英文の量が足りないから
こちらのリンク先の塾(
https://www.seg.co.jp/tadoku/)は東京にある名門中高御用達のSEGという塾で、辞書なしでも読める
中学1年生レベルの英文からから徐々にハリーポッター原著レベルまでレベルを上げつつ多読する(目標100万語以上)という学習法を提案しています。100万語はさておき、自分の経験からも、1つの教材で不明な点がなくなるまで学習することも大事な時もありますが易しめの英文を数多く読むという学習工程は必須だと思います。この観点から考えると、長文読解やリープラのみではとても100万語には達することはないでしょう。
ということで、鶴丸の独自教材はそれをメインにするのではなく、あくまでも大量に読み込む
英語教材の一つとするべきというのが私の考えです。わからない英文をいくら考えたってわからないと思いますから、その時はgoogle翻訳でもDeepLでも使って訳して授業に臨みましょう。
参考書ですが、今は基礎英文問題精講も速読
英単語も音声がついていますので、問題を解き終わったら音声に合わせて音読をしてみましょう。
ここは私見ですが、浪人生を5割以上出す学校の改訂履歴も良くわからない独自教材と、全国の受験生に20年以上も支持され続けてきちんと音声にも対応している教材だったら、私なら後者をとります。
600選については、とあるブログに1ページだけ載ってたので内容を見てみましたが、意外にもそんなに変な例文は載っていませんでした。似たような例文集でもっと優れているものもあるでしょうが、授業で小テストがあることや京大では英作文が必須ということを考えますと600選をやっておくべきでしょう。ただし、こちらも音声必須です。学校で配布されていなくても、啓隆社のウェブサイト(
https://sec.keiryusha.co.jp/english/eisaku600/)から購入できますので入手してください。日本語→
英語の順番で流れるCDならば、もし質問者様がバスや電車通学であればテキストを開かなくてもいつでも練習することができます。
もしほかにご質問があれば是非お寄せください。
とても丁寧な回答ありがとうございました。
とても参考になりました。前々から考えていたのと今回の件で英字新聞を読むことにしました。TheJAPANTimesAlphaというやつです。
高二で
英語を極めたいと思います。
英字新聞についてアドバイスなどいただけたら嬉しいです。
今後も何か質問するかもしれないのでその時はよろしくお願いします。
今は便利な学習ツールがあるのですね。私も見てみましたが、なかなか興味深い学習ツールだと感じました。
さて、こうすると効率的にJapanTimesALPHAで
英語を練習できるのではないかと思うところをいくつか書いてみます。時間的な都合で、何日かに分けて書きますね。
1. 易しいものや興味のあるものから始める
どんなに
英語に自信があっても、日本語の脚注や和訳が不要で返り読みや文構造の分析などもせずに読める易しい記事から優先して大量に読んでください。挫折感を味わうことなくスムーズに多読をすることが何よりも大切です。当然ですが、興味のある分野の記事なら尚良いでしょう。
2. 受験参考書も勉強する
京大の
過去問は既にご覧になられたでしょうか。難易度の高い英文を読みこなすことに加えて高度な論述が求められます。
英語の段階的な多読多聴で
英語の理解力は伸びてくるはずですが、日本の大学入試(特に京大)では厳密に理解してかつその内容をわかりやすい日本語で表現する力が求められます。ですので、JapanTimesALPHAによる多読多聴と参考書による精読論述のどちらも練習してください。例えばこちら(
https://www.makocho0828.net/entry/2017-05-01-%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E9%95%B7%E6%96%87%E5%AD%A6%E7%BF%92%E3%81%AE%E9%9A%9B%E3%81%AB%E3%80%8C%E7%B2%BE%E8%AA%AD%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%80%8C%E5%A4%9A%E8%AA%AD%E3%80%8D%E3%81%A9%E3%81%A1%E3%82%89)のブログは参考になりそうだと思いました。また、優れた参考書はいくつもありますので、検索したり現物を本屋で見たりして質問者様に合うものを使用してください。
もう少しだけ続きます。
3. 授業とうまく付き合う
前にも少し書きましたが、独自教材を使用する授業を盲信するのでもなく完全に切り捨てるのでもなくうまく利用していく必要があります。
英語を読めるようになるということは自転車に乗れるようになることと似ていまして、人から教えられるよりも自主練習の量がものをいうと思います。ですので、授業に求めるべきは英文の読み方そのものより問題の解き方(出題の意図、ありがちなミスと対策、大意を迅速に把握するコツ、など)の解説だと考えています。
こういったことが充実している授業ならば予習復習をして臨むことが良いでしょうし、そうでないなら多読教材の一つにしてしまいましょう。
都会の超進学校と比べると、鶴丸には7限目や夏休み・朝や放課後の補習などの授業が多すぎるために自主学習の時間が取りにくいという致命的な弱点があります。ラ・サールと比べても鶴丸は授業が多く自主学習に割ける時間が少ないかもしれません。なので、逆にその授業を少しでも活かすにはどうすればよいかという観点を持つと良いのではないかと思います。