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高校受験の英語対策
リーディング2

公立高校の入試問題で頻出の問題形式です。比較的平易な文章ですが、短時間で正確に読みこなすのは大変な分量です。ここに掲載したのは英語の試験の4つある大問のうちの1つです。他に3つの大問がありますから、単純計算でこの問題にかけられる時間は60分÷4で15分程です。
ここでは1問省略されて6問になっていますが、実際の入試問題では小問は7問あります。1問の回答に1分必要とすると、全ての問題に回答するには7分かかることになります。先ほどの15分から7分を引くと8分。これが読解にかけられる時間です。
この問題の英文は英単語が約440語あります。440語の英文を8分で読むには1分間に55語読む必要があります。つまり約1秒間に1語というスピードで英文を読む必要があるわけです。
このことから言える事は「分からない単語があっても思い出している時間は無い。」ということです。大切なのはたとえ読めない箇所があっても回答できる力です。では具体的なリーディング問題攻略の極意を説明していきましょう。

極意1:注を先に見て内容を推測する

問題文の最後には大抵いくつか注がついています。先ほどの問題文には特に沢山の注があります。さてこの注を見ると短時間で分かることが沢山あります。

(注) Meiji-jingu 明治神宮 plan 計画 plant 植える broad-leaf 広葉樹の oak かしの木 future 将来 grow 育つ climate 気候 everlasting 永遠の cedar 杉 kind 種類 tall背が高い pine松

英語の本文を読む前に注を見るわけですから、あくまで想像ですが本文の大体の内容が見えてきませんか?

明治神宮での話? 植える計画? 広葉樹 かしの木 将来・育つ 気候について 永遠 杉 種類 背が高い木? 松

木に関するキーワードが沢山あります。

植える 広葉樹 かしの木 育つ 気候 種類 松

どうやら植物の特に木に関する内容であることは間違いないようです。舞台は東京にある明治神宮で、内容は植物を植える計画の話かもしれません。木の将来のことや季候、種類についての話題もあるようです。
もちろんこれらは想像にすぎず、実際に本文を読み始めたら違う話の可能性もあります。ですが、前もってこれらのキーワードを頭の片隅において、内容を想像しながら読むのと、最初から英文を読み進めるのとでは、読むスピードがかなり違ってきます。

注はうれしいことに日本語です。(当然ですけどね)普段から日本語に親しんでいる人なら単語が並んでいるのを見るだけでも、一瞬で沢山のことが想像できます。テストでは時間が限られていますから、一瞬で大体のことが想像できるのは重要な助けになります。
ですから、注を英語の本文を読み始める前に見ておかない手はありません。ただし、必要以上に時間をかけて注から想像を膨らませても意味がありません。短時間でヒントを得るのが目的です。従って、注(の読解)にかけてもよい時間は、注の分量にもよりますが5?10秒程度です。

極意2:問を先に読んで問われる内容をつかむ

先ほどのリーディング問題の問1?6を問いの種類で分けると次のようになります。

日本語で答える問題
問1・3・5
正しい英文や順番を選択する問題
問2・4・6

この大問では記述問題と選択問題が半分ずつ出題されています。この時点で英作文の問題はないことが分かりました。では問の内容をもう少し詳しく見てみましょう。

日本語で答える問題
問1:読解問題 下線部A(it is not a natural forest)の理由を書く。
問3:読解問題 下線部C(their own plan was better)の理由を書く。
問5:指示語問題 下線部E(This)の内容を書く。

正しい英文や順番を選択する問題
問2:指示語問題 下線部B(they)の内容を選択する。
問4:読解問題 空欄に適切な文を補充する。
問6:読解問題 3種類の木(cedar,oak,pine)の成長順序を選択する。

さて、これだけ見てもずいぶん沢山のことが分かるはずです。

問1はit is not a natural forest(これは自然な森ではない。)自然な森でない理由を問われるわけですから「自然な森でない理由」を説明している箇所を探しながら本文を読みます。

問3はtheir own plan was better(彼ら自身の計画はより優れたものだった。)これも分かりますね。「彼らの計画が優れている」理由を探しながら本文を読みます。この問3には他にもヒントが隠れています。

問3 下線部分Cについて,科学者たちがこのように考えた理由を,具体的に日本語で書きなさい。

どうやら本文には科学者たちが登場するようです。

問5は指示語(代名詞)問題です。代名詞(This)の周辺(英語本文)を少し見てみましょう。 This is not easy, But (これは簡単ではない、しかし)とあります。どうやら(This)は簡単ではないようです。これを頭の片隅に入れておきましょう。

問2・4については選択肢が英語なため、すばやく得られる情報はなさそうです。英語が得意だという人は選択肢を流し読みしておくのも良いですが、そうでない人は飛ばしましょう。

問6は問題文に大きなヒントがあります。

問6 文中ではcedar,oak,pineの3種類の木が,どのような順序で成長し,Meiji-jingu Forestの中心となってきたと述べられているか。

なんと!問題文が本文の概要を説明してくれています。どうやら本文では「3種類の木が成長しMeiji-jingu Forestの中心となってきた」様子が説明されているようです。丁寧に3種類の木の名前(cedar,oak,pine)まで具体的に挙げてくれています。

まとめ・・・問題文を読むことで、本文を全く読まずに得られた情報をまとめます。
明治神宮では3種類の木が中心となってForest(森)を形成してきた(確実)。どうやら明治神宮の森は自然な森ではないようだ。科学者の計画によって作られたらしい(推測)。

どうですか?日本語の問題文を読むだけで本文の概要が把握できました。これに注で得られた情報を足してみましょう。

明治神宮での話? 植える計画? 広葉樹 かしの木 将来・育つ 気候について 永遠 杉 種類 背が高い木? 松

どうやら科学者たちが気候や木の種類を踏まえながら、明治神宮の森の将来の計画を立てるようですね。そして3種類の木が選ばれて、それらが成長し明治神宮の森の中心になるようです。

筆者はこれを書いている段階では英語の本文を一切読んでいません。極意1・2を通して説明してきた通り、本文を全く読まずに、注や問題文の日本語のみを読むことで得られた情報です。それゆえに一部間違っている可能性もありますが、大まかな内容は把握できていると思います。ではこれらを踏まえたうえで、本文の攻略に取り掛かりましょう。

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