「心は川で溢れていた」は、心平の気持ちがどのような状態にあることを表現しているか。三十字以内で具体的に書きなさい。
2004年[秋田県]
このような問題を解くときに「心平の気持ち」を自分なりに想像しながら、本文から適当なフレーズ(単語)を拾って、それらをつなげて解答を書く人が大半だと思います。
残念ながら、それでは安定して正解することはできません。
こうした解答方法でも運良く正解することはあります。特に普段から読書をしている人は、こうした勘に頼った解答方法でもそれなりに得点できます。ですが、一定のレベルで得点が伸び悩みます。
問題によって得点が変わる(小説は得意だが評論文や随筆が苦手などの)人は国語のセンスはあるものの解答方法を誤っている場合があります。国語は次のことを意識して取り組むことで劇的に得点力が変わります。
出題者の意図を見抜く。
試験問題を論理的に読み解いて答える。
例えば先ほどの問題であれば、次のように読み替えてください。
「心は川で溢れていた」は、心平の気持ちがどのような状態にあることを表現しているか。三十字以内で具体的に書きなさい。
「心は川で溢れていた」は、心平の気持ちがどのような状態にあることを表現しているか。出題者の意図を想像しながら三十字以内で本文を論理的に解釈して書きなさい。
先ほど国語の試験では「妥当性の高い」解答が正解になると書きました。では「妥当性の高さ」は何によって測られるのでしょうか。これが分かれば国語の対策を立てられます。
国語試験における妥当性は論理性で測られます。
つまり国語は論理力を測る試験なのです。これは言ってみれば当然です。国語は誰でも読み書きができるのですから、英語のような単なる読解力のテストではみんな正解してしまって試験になりません。