「STEM教育」とは、S: Science, T: Technology, E: Engineering, M: Mathematicsの頭文字をとったもので海外では「21世紀型の教育」「これからのテクノロジー社会で必要な力」として話題を集めています。
これだけ聞くとまるで全員が「理系になれ!」というように感じる人もいつるかもしれませんがそうではありません。これらの能力は、テクノロジー社会で生き抜く主体的姿勢、論理的思考、問題解決力を培うことが重要、という意味なのです。
この力は国語や英語、理科、体育、美術などを通して学んでも良いのです。
グローバルの大手人材会社のヘイズによると、「世界33カ国における労働の需給効率調査」の中で、日本の「人材ミスマッチ」(企業が求めるスキルと人材が持つスキルのかい離)が世界33カ国中ワースト2位となったことを明らかにしました。近年、テクノロジーの発展が進み、技術的なスキルのみならず「論理的思考力」を持って仕事に取り組む力がますます重要になっていますが、日本では人材のスキルが社会に追いついていないということを示しています。
このような現状を受けて経済産業省では「理工系人材育成に関する産学官行動計画」を発表し「理工系人材はイノベーション創出に欠くことができない存在として需要が高まっており、産業界で活躍する理工系人材を戦略的に育成する検討を始める」と述べています。その影響もあり、2020年4月からの新教育指導要領では小学校からのプログラミング教育が必須になることが決まりました。
本来であれば前述したように、STEM教育で力を伸ばすためには理系分野やプログラミング教育に限らず、幅広い科目で勉強をする必要があります。日本における教育はまだこれからということもあり「理工系・プログラミング」というところから改革が始まりますが、是非皆さんはそれにとらわれず様々な科目での積極的な学び・論理思考の姿勢を忘れないでください。
実際にSTEM教育が進む北欧のフィンランドでは小学生-中学生のあいだに知識と経験に基づいて「疑問」を持ち、それをデータの組み合わせや共同学習を通して「問題解決」する学習法が一般的です。例えば授業で同軸ケーブルを渡され、自由に研究をしてよいという課題が与えられます。ある生徒はケーブルの用途を論理的に整理して新しい活用法のアイディアを出す研究。あるいは他の生徒と一緒にテレビやチューナーの音質改善を行ったり、工場の自動化機械化のための提言を考えたりするなど。好奇心をもとに情報を集め、自分の理論や考察を組み上げる訓練をしているのです。
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