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令和5年度 第3回学校運営協議会 議事録
 
 
 1   日 時 令和6年2月16日(金)15:0016:10
 
 
 2   場 所 盛岡第三高等学校 大会議室
 
 
 3   出席者 7 名/14 名
   (自治会代表、PTA 代表、行政関係、地元企業、近隣小中学校校長、同窓会代表、本校校長)
      土川敦       及川正彦     岡田富士子     木下伸一     高木浩一     滝村民明    木村基(校長)
                                                                                          ( 敬称 略 )
 4   内容
 (1) 議題
      ア 今年度学校概況について
      イ   「授業で勝負する」学習指導の充実について
      ウ   豊かな心と健やかな体を育む教育の推進
      エ キャリア教育の充実と生徒の希望進路1の実現について
      オ 地域とともにある魅力ある学校づくりの推進について
      カ いじめの早期発見と解消に向けた適切な対処について
      キ 次年度に向けて
 
 
 (2) 報告および意見交換(生徒会執行部3名、副校長、各課課長がオブザーバーとして出席)
      ア   今年度学校概況について
           【校 長】
              今年度は4年ぶりにコロナ感染症の影響を受けることなく学校活動が実施できた。野球部の
           春季東北大会3位、夏の岩手大会準優勝、文芸部の全国高校文芸コンクール文芸部誌部門最優秀
           賞、陸上競技部選手が第42回都道府県女子駅伝7区で区間10位の力走、吹奏楽部の来年度全
           国高総文祭参加など各部、生徒の活躍は枚挙にいとまがない。高校入試の志願倍率も高倍率とな
           った。最後の運営協議会は1年間の取り組みを来年度につなげる重要な会議である。よろしくお
           願いしたい。オブザーバーとして生徒会執行部3名が参加している。様々な質問を投げかけてい
           ただきたい。
           【副校長】
              昨年度との違いについては、
                                      「STEAM 教育」が新たに加わり、これを加味しながら教育活動を
           行っている。授業公開は期間を設けず、通年とした。理数科の探究も進化させている。運営協議
           会におけるご意見をうけ、note の記事も充実させた。今年度の重点目標および自己評価の資料
           については事前に委員の方にお配りした。自己評価は前期中間、後期中間の最終日に実施した。
           【委 員】
             ・保護者としては新聞、テレビでの活躍を見ると非常にうれしく思う。生徒が頑張っており、誇
               りだと感じる。部活動には顔を出しているものの、学校の詳しい様子が分からず、アンケート
        は、
          「たぶんこうだろう」と思って回答している保護者が多いのではないだろうか。学習指導
        や部活動指導については、一生懸命やっていただいていると思う。志願倍率をみても、
                                                                                    「さす
        が人気がある」と思っている。
      【生徒会執行部(1年生)
                            】
        ・高校の「総合的な探究の時間」に触れて、中学校でも地域の人と触れたが、自分が興味のあ
          ることを調べるのが初めてだった。自分と背景の異なる方にインタビューしたり、自分の考
          えを論文にまとめたりする機会があった。このような経験は貴重だと思う。高等学校の「総
          合的な探究の時間」に触れて非常に新鮮だった。
        ・高校入試の志願倍率が物語っている通り、受験生の期待が高いと思う。いい仲間たちとめぐ
          りあえたことが財産で、体育祭もとても楽しかった。充実した学校生活を送れている。
 
 
 イ   「授業で勝負する」学習指導の充実について
      【副校長】
        実施したアンケートによると、すべての学年で授業に対して求めることとして、
                                                                              「分かりやす
      さ」が挙げられていた。昨年までは「分かりやすさ」の要望は第 2 位であり、第 1 位は「受験対
      策の充実」であった。低学年では「学ぶ楽しさ」を挙げる生徒が多くなっている。進路2指導を充
      実させたために、優先順位が変わった可能性が考えられる。教員のアンケートは回答数が少な
      く、回答を徹底したい。指導を強化したい内容は「学習指導」で、教員と生徒は一致している。
      「授業する上で留意していること」の第2位は「受験指導」であり、第 1 位は「考えさせるこ
      と」等である。教員には分かりやすく、かつ考えさせる授業の実現に向け、改善を要望している。
      【委 員】
      ・STEAM 教育について、理系は理系重視なのか、文理一括なのかどちらか。
       ---あまり文理で分けていない。
      ・アンケート結果によると、先生方、生徒どちらも頑張っていると感じた。生徒の一番の目標は
        学力をつけることであり、先生方はこの点に一番力を入れているのではないか。目標を持って
        お互いに協力して取り組むことが第二、そして次には実行力が必要である。特に文系はいいア
        イデアを出すが、実行力が伴わない場合がある。理系は当然、具体的な提案をしなければなら
        ないが、今後は文系も実行力が問われる。文系も実行力を意識し、みんなで協力して実行する
        ということが大切である。
      ・実行力を育成する観点では、今年度加味された STEAM 教育が有効であると考えられる。
      ・生徒たちの「考える力」が一番社会人として大切だと思う。もっと伸ばしてあげられるような
        教育をしていただきたい。
      ・
      「授業の分かりやすさ」について、
                                    「応用」を教える際に2種類の難しさが想定される。
                                                                                  「応用」
        は基礎的な概念を組み合わせるものという問題、テクニカルに手間がかかるものの2種類が
        ある。充実感を得るには反復して取り組むことや、学習内容を教わった後にお互いに生徒が教
        え合うなどの手法の比重を取り、バランスをとって実施することが必要である。
      【生徒会執行部(1年生)
                            】
       「考えさせる力が重要」と先生方は考えられており、これは数学でいえば応用の部分と先生は
       捉えていると思う。基礎の部分の多くは、個人が予習復習をしなければならないが、そこでつま
       ずいている生徒が多い。基礎の解説をしっかり丁寧に解説してほしい。
       【生徒会執行部(2年生)
                             】
         私は高校生になってから授業の内容を理解するのに時間がかかることが多くなった。英語の
       場合、先生が繰り返し話してくれることで力が身につくと感じる。ここは覚えておいた方が良い
       という部分や、問題の中で鍵となる考え方を先生が教えてくれるとありがたい。
 
 
 ウ    豊かな心と健やかな体を育む教育の推進
      【副校長】
        89.5%の保護者が、
                        「子どもが明るく学校生活を送っている」と回答した。昨年は 86.3%。コ
      ロナの制限解除の影響と考えられる。
                                      「入学後の友人関係は上手くいっている」は 93.3%と高い。
      今年顕著であったのは、1学年では読書をするようになったとの評価は 34.5%と上昇 2学年は
      昨年より上昇したが 31.5%。3年生はこれより低下している。読書についてのポイントは高くな
      ったが、読書をしない生徒の増加にも注意が必要である。保護者からは家庭学習の時間が増えた
      との回答が顕著であるが、学習時間について、学校と家庭で認識の差がないか注意が必要である。
   【生徒会執行部(2年生)
                         】
       昨年はマスクなど友達との行動が制限されていた。どう友達と接していいかわからなかったが、
      みんな人柄がよい人ばかり。先生方もやさしくわかりやすい授業。総探も交流や自分の意見を発
      表して。経験値が上がった1年だった。
 
 
 エ    キャリア教育の充実と生徒の希望進路3の実現について
       【副校長】
        「社会や人間のありかたについて考えるようになった」と回答した生徒の割合の変化はあまり
       ない。生徒の変化と新学習指導要領が始まった影響を考えている。
       【委 員】
       ・アンケート結果は生の数値データが示されているが、大学では本人の振り返りとの相関を合
         わせてクロス集計を実施している。どのような授業を生徒は分かりやすいと考えているのか、
         併せて質問するとよい。労力がかかるので、ポイントを絞ってアンケートを行い、結果を「分
         かりやすさ」についてチャートにしてみてはどうか。
       ・3年生のアンケートで、
                             「社会や人間についての考え方は形成されている」は 86.9%とある。
         中学生の多くは町内会のボランティアに携わっているが、高校生はあまり取り組んでいない
         ので、町内会やこども会など学校だけではなく社会と関わることも大切だと思う。ボランティ
         アや地域の神楽などの地域の伝統芸能などとの関わりなど、今後一層重要になると感じた。
       【生徒会執行部(2年生)
                             】
         3年生の執行部の意見によると、多くの人は15歳までで人間や社会についてもともと考え
       ることができていたと話している。より多くの成果を求めるものにするなら、学校の外から様々
       な講師の方を呼んでの講演会の実施や、奉仕活動に参加させてはどうかと考える。ただし、外的
       な強制ではなく、内的な動機付けが大切だと思う。高校では行っていないが、小中学校で実施し
       ている道徳教育も有効だと考えた。道徳の時間があると、自分の心に正直になり、友達とも向き
       合えると思う。
       【委 員】
         キャリア教育について、オブザーバーの生徒の声を聞いて、問い方を変えたほうが良いよう
       に感じた。
               「中学校での社会や人間のあり方についての考え方を高等学校で深めることができた」
       などのイメージではどうか。
       【会 長】
         ボランティアや地域の活動など、小中学校でやっていて十分と考える人もいれば、高校の発達
       段階ではまだ取り組んでいないという人もいて、多様な意見がある中で、よりよいものを見つけ
       ていければと思う。アンケートのデジタル回答では見えないものもある。様々な方がいらっしゃ
       る中で、外部の方の意見も多く聞くことができればよい。この会議もその意義が大きいと思う。
 
 
 オ    地域とともにある魅力ある学校づくりの推進について
   【副校長】
        地域や保護者に積極的に発信している割合は今年度新設した項目。昨年の当該類似項目の指標
      より上昇した。学校運営協議会でも様々ご指摘やご支援を受け、改善を図ることができている。
      ありがとうございます。
   【委 員】
      ・通学圏が広い三高は、地域をあまり絞れないので、議会参加などの方が学校の特性に合ってい
       るのではないか。
      ・高松の町内会に学校報をいただき、大変助かる。地域の対象アンケートを広げると、
                                                                                  「学校は、
       学校生活の様子を保護者や地域に積極的に発信している」という質問項目の好ましい数値は下
       がるとは思う。まだ学校は地域の中に入っていっていないのではないか。具体的なかつ、教員に
       負担かけない具体的な対応があればと思う。文武両道の実践に加え、地域とともにある学校であ
       って欲しい。
 
 
 カ    いじめの早期発見と解消に向けた適切な対処について
      【委 員】
       ・一昨日、
               「研究リテラシー入門講座」の講師を務めた。授業をやってみて、この雰囲気であれ
       ば、いじめは起こりにくいと感じた。生徒は互いに協力して取り組んでいて非常にいい雰囲気で
       ある。
       ・学習指導についてはとても良くやっていると感じる。いじめもあまり聞かない。今は昔の「悪
       い子」もいないように感じる。小学校や中学校も陰で SNS などをやっていて表に出ないいじめ
       があるのかどうなのか気になる。また、生徒に対して昔は厳しい言葉で叱ったりしたが、今の時
       代は対して厳しい指導はできないと聞く。その中で、どのように生徒への注意や指導が行われて
       いるのか。家庭での方針はどうなっているのかと、先生方もやりづらく、学校としては大変だと
       感じている。学校がするべきこと、親がするべきことが明確にあれば安心と思う
  【生徒指導課長】
      先日生徒指導部会で状況等を確認した。本校は生徒指導案件がほぼない。アンケートで件数は
    出てくるが、状況を確認しているが、大きな案件がほぼない。三高の生徒については、注意をし
    なくても伝わる。
                  「どうしたの?」と聞くだけで伝わると考えている。
                                                                「一を聞いて十を知る」と
    いうが、三高生は、
                    「十」すべて言わなくても伝わる生徒である。厳しい指導をしている教員は
    あまり見たことがない。
 
 
 キ 次年度に向けて
  【委 員】
    ・30人いれば30人の理解の仕方、感じ方、考え方があると思う。非常に難しい仕事であり、
      頑張っていただいていると感じる。自分も30年前にこの学校を卒業してまだまだ人生は勉
      強と思って吸収していたので、生徒の様子を見て、しっかりした意見を持った生徒で、たのも
      しく、先生方もやりがいがあると思う。良い仕事をされていると思う。
    ・高等学校は大学進学率、部活動の結果が注目されることが多い。部活動と学力向上が二本柱で
      あったが、県内では、政治や経済など様々な分野で卒業生が活躍している。これから社会人に
      なっても世の中で活躍してほしいと期待している。今もやっていると思うが、ぜひ続けていっ
      てほしい。今は教職員の考え方も変わってきている。それを受けて生徒も変わっていくのでよ
      いと思う。
    ・生成 AI については、既存のものを組み合わせるものが AI。シンギュラリティは本当に来るか
      どうか。STEAM 教育が重要。受験と関係がなくても気が付けば生きる力になっている。短期的
      な視野と長期的な視野の両方が必要である。
  【会 長】
      井上ひさしが次のことを述べている。「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、
    ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに」また、鷲田清
    一の『わかりやすいはわかりにくい』という本もある。わかりやすさは生徒と教員の間で葛藤が
    あるのではと感じる。授業評価が低くなったことについて、分析して来年につなげてほしい。先
    生方には、機会を見つけて、是非他の先生の授業を参観していただきたい。キャリア教育につい
    て、委員や生徒の3年生の意見も参考にして取り組んでいただきたい。