盛岡第三高校
(岩手県)の
公式サイト
内のPDFをテキストに変換して表示しています。
このコンテンツは、受験生と保護者の皆様の利便をはかるため取得されました。
取得日:2024年03月20日
[
更新
]
最新コンテンツは、下記の公式サイトURLにて、ご確認ください。
志望校の選定など重要な判断の際には、必ず最新の情報をご確認ください。
https://www2.iwate-ed.jp/mo3-h/kakusyuhoushin/pdf/BukatsuSafetymeasure.pdf
検索ワード:部活
[
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
]
[
検索結果に戻る
]
運動部活動における安全対策について
(令和5年8月)
岩手県立盛岡第三高等学校
岩手県立盛岡第三高等学校
「運動
部活
1
動安全対策マニュアル」(令和5年8月)
はじめに
運動
部活
2
動においては、各競技種目特有の危険事項について生徒、教職員等が共通認
識を持ち、けがや事故を未然に防止し、安全に実施することが大前提であり、事故等の
未然防止に向け、各競技種目(
部活
3
動)でルールや練習での約束事などを決定し、事前に
周知理解しておく必要がある。
1 基本的な考え方
(1) 学校における安全管理体制の構築
運動
部活
4
動については、全教職員・外部指導者・生徒が
部活
5
動の意義や各学校等の
部活
6
動方針を理解するとともに、
部活
7
動におけるルール作りや情報共有など、関わる全ての者
の協力体制の下、組織的に取り組むことが重要である。
部活
8
動前には、各学校で作成したチェックリスト等による使用施設、設備、用具等の安
全点検を実施し、また、緊急時における心肺蘇生やAED、エピペン等の救急対応を学ぶ
校内研修の実施など、事故発生時の対応力を高め、安全管理体制を構築すること。
【重点項目】ア 本校
部活
9
動方針の理解
イ 安全対策マニュアル等の整備
ウ 救急法・AEDなど職員研修の実施
(2) 事故防止のための安全に配慮した適切な指導
顧問等は練習中や試合中の不慮の事故を避けるため、生徒の健康観察を行い、健康状態
を把握した上で、対象となる個々の生徒の発達段階や能力に応じて安全に配慮した適切な
指導を行うこと。生徒の体力や運動技能に合った無理のない指導計画を立案し、部全体の
共通理解の下に活動することが大切である。顧問等は、指導する種目にどのような危険が
内在するかを把握し、生徒に対しても安全に関する知識や技能を身に付けさせ、安全に配
慮した活動ができるような指導をすること。
また、
部活
10
動は、顧問立ち会いの下に行うことが原則であり、やむを得ず直接練習に立
ち会えない場合には、他の顧問の教員と連携、協力したり、あらかじめ顧問の教員と生徒
との間で約束された安全面に十分に留意した内容や方法で活動すること、部活動日誌等に
より活動内容を把握すること等が必要である。そのためにも、日頃から生徒が練習内容や
方法、安全確保のための取組を考えたり、理解しておくことが望まれる。部顧問以外の教
員が立ち会う場合や生徒が自主的に活動する場合は、危険性の低い内容とし、練習内容や
練習方法を具体的に指示した上で行うこと。
【重点項目】ア 生徒の健康観察、健康状態を把握
イ 個人の能力に十分配慮した練習計画・指導(段階的な指導)
ウ 顧問不在時の対応、他の部顧問との連携
エ 顧問等不在時の練習内容の徹底
(基本練習に限るなど危険性の低い内容 等)
1
(3) 日常の活動に潜む危険性(複数の部活動が施設を共用する際の留意点)
日常的にグラウンドや体育館などの活動場所を複数の部活動が共用して練習するような
場合、他の部活動の練習や生徒に対して注意を払う意識が薄れたり、配慮すべき安全対策
を怠ったりすることがある。そこで、練習場所を防護(防球)ネットやカラーコーンなど
により明確に活動場所を区分して混在しないようにしたり、ボールなどの用具が他の活動
場所に飛んでいった場合の合図の確認を双方で行ったりする必要がある。
複数の部が施設を共用する場合は、関係する部間で禁止事項や活動の制限事項などにつ
いて、事前に共通理解すること。練習開始時には、禁止事項等について各部で確認し、練
習後にはケアレスミスや危険を感じたような出来事(ヒヤリハット事例)等について、顧
問等と生徒同士で報告し合い、次の練習に生かすとともに、他の部と情報共有をするこ
と。
【重点項目】ア 同一場所で複数部活動が活動する場合には、練習場所の区分けや
時間帯をずらすなど工夫して実施
イ 体育館・グラウンド等を共用または隣接した場所で活動する際は
ルールを明確化
ウ ヒヤリハット事例の情報共有
(4) 施設・設備・用具等の安全点検と安全指導
運動部活動は、学校施設・設備・用具等を活用して行われるものであり、多くの部活動
が共用するものであることから、活動に当たっては、顧問等と生徒が共に施設・設備の安
全確認を行うことが大切である。
顧問等は、生徒に、施設・設備及び用具の適切な使用や点検や確認の徹底が事故の未然
防止につながることを認識させ、定期的な安全確認・点検を徹底すること。
【重点項目】ア 定期的に点検日を設ける
イ 活動前の用具等の安全確認
(床板のささくれ、畳・マットの隙間、サッカーゴール・ハンドボ
ールゴール等の固定、防球ネット等の破損、支柱ネジ緩み等)
(5) 学校事故の対応
事故の要因や危険を早期に発見し、速やかに除去するとともに、万が一、事故等が発生
した場合に、適切な応急手当や安全措置ができるよう体制を確立して、生徒等の安全の確
保することが大切である。
校内で事故等が発生した場合には、原則として、その場に居合わせた教職員が速やかに
応急手当を行い、必要に応じて救急車等を手配する。また、直ちに他の教職員の応援を求
め、役割を分担して、周囲の状況を整え、生徒等の安全を確保し動揺を抑える。
【応急手当を行う際の留意点】
突然倒れた場合などは「119番」に通報し救急車が到着するまでの間、その場で心肺
蘇生等の一次救命処置が求められる。事故等の態様によっては救命処置が一刻を争う
ことを理解し、行動しなければならない。
ア 被害児童生徒等の生命に関わる緊急事案については、管理職への報告よりも救
命処置を優先させ迅速に対応する。
イ 教職員は事故等の状況や被害児童生徒等の様子に動揺せず、またその他の児
童生徒等の不安を軽減するように対応する。
2
(6) 熱中症防止の対応
夏季の高温下におけるスポーツ活動では、通常の活動より生徒の身体への負荷が増加す
ることを認識することが重要である。
顧問等は、トレーニング負荷には限界があり、それを越えると身体機能の破綻が起こる
ことや、高温下では身体への負担が一層大きくなり、トレーニング負荷の限界が早まった
り、低くなったりすることを理解した上で、気象条件や環境要因に応じたトレーニング計
画を立てる必要がある。
また、トレーニングによる心身の機能の向上は、トレーニング後に休養をとり、疲労回
復することで得られることから、夏季の高温下におけるトレーニングでは、生徒のコンデ
ィションに応じ、定めている曜日以外にも休養日を設けるなどの配慮が必要である。
部活動顧問等には、生徒の体調等を把握し、生徒一人一人の状況に応じた適切かつ綿密
な計画を立て、活動を実施することや、水分補給や日頃の健康管理の必要性を、生徒にも
十分指導することが求められる。
【熱中症対策の留意点】
ア 教職員への啓発:児童・生徒等の熱中症予防について、全教職員で共通理解を図
るため研修等を実施する。
イ 生徒自ら熱中症の危険を予測し、安全確保の行動ができるように指導する。
ウ 気兼ねなく体調不良を言い出せる、相互に体調を気遣える環境を醸成する。
エ 暑さに応じた運動や各種行事の指針を設定する。
気温 暑さ指数
運動指針
(参考) (WBGT)
35℃以上 31以上 運動は原則中止 特別の場合以外運動中止
・激しい運動や体温が上昇しや
すい運動は避ける。
厳重警戒 ・1020分おきに休憩をとり水
3135℃ 2831
(激しい運動は中止) 分・塩分の補給を行う。
・暑さに弱い人※は運動を軽減
または中止。
・積極的に休憩をとり適宜、水
警戒 分・塩分を補給する。
2831℃ 2528
(積極的に休憩) ・激しい運動では、30分おきくら
いに休憩をとる。
・熱中症の兆候に注意するとと
注意
2428℃ 2125 もに、運動の合間に積極的に
(積極的に水分補給)
水分・塩分補給する。
ほぼ安全
24℃未満 21未満 適宜水分・塩分の補給は必要
(適宜水分補給)
オ 暑さ情報(気温・湿度計、天気予報、開催地の暑さ指数(WBGT)、熱中症警戒ア
ラート情報など)を、誰もが見やすい場所に設置し、暑さ情報を生徒等も含め学校全
体で共有する。
カ 設定した指針に基づき、運動や各種行事の内容変更や中止・延期を日々、誰が、ど
のタイミングで判断し、判断結果をどう伝達するか、体制を整備する。
キ 熱中症警戒アラートの意味及び熱中症警戒アラート発表時の対応を保護者とも共
有する。
3
2 安全対策のポイント
(1) 共通
ア ウエイトトレーニング
・練習場所の未整理、安全具の未装備(プレートの左右のバランス確認、プレ
予 ートが落下しないように留め具でしっかりと固定されているか、ベルトやシ
想
さ ューズ、バンテージなど必要な安全具が装着されているか)。
れ ・用具の破損や器具の整備不良による事故
る ・個々の能力以上による練習や誤ったフォームによる練習で起こる事故
危
険 ・十分な準備運動を怠り、基礎基本の習得が不足して起こる事故
・周囲の安全確認、選手同士の声掛け、意思疎通の怠りから発生する事故
・使用前の器具、用具の点検を十分に行う。
・ストレッチ等を練習の前後に必ず行う。
・軽い重量からウォーミングアップを行う。
・正しいフォームを身につける。
事 ・使用する器具の安全確認を怠らない。
故 ・外したバーベルの整理整頓を行う。
防 ・利用者、補助員ともに使用上の決まりを守り、安全を最優先する。
止
対 ・顧問教員監視・指導の下でのみ使用許可する。
策 ・3名以上で使用することとし、トレーニング時には補助員をつける。
・重量が重いプレートの脱着やラックを使わずにシャフトを肩にかつぐ場合は
必ず複数人で行う。
・プレートを落とさないようにストッパーをつける。
・動作時の声出しによる確認と補助をする。
イ 水泳・プールを使用したトレーニング
・体調不良や水温・気温の低い場合の事故
・プールサイドの破損や水苔などによるスリップによる事故
・レーンロープフロートの破損やフックのカバーの不備による、身体の擦過傷
等の危険。
予 ・排水溝の鉄蓋や留めネジの不備による事故
想
さ ・監視体制や救助用具の不備による事故
れ ・泳ぐ方向の不統一による衝突事故
る ・練習用具使用時(パドル等)や練習用具の不具合による事故や怪我
危
険 ・準備運動不足やオーバーワークによるけがや事故
・飛込(スターと練習)による怪我(頸椎損傷等)
※入水時角度や入水後角度が大きくなり水底に衝突する危険性がある。
・無理な息こらえや深呼吸によるノーパニック症候群(水中での意識喪失)に
よる溺水
・定期的な施設・設備、用具、水質等の管理や安全点検を徹底する。
・健康状態の把握や練習環境を確認する。
・監視体制を徹底する。
事
故 ・活動内容を検討する。
防 ・安全指導の徹底、救急処置等の啓発を徹底する。
止 ・プールサイドの水苔などによるスリップの危険性がある場所へのコーンの設
対 置と注意喚起をおこなう。
策
・顧問管理下での活動を許可し、生徒だけでの使用を禁止する。
・各レーンの同時利用を2名以内とする。
・飛び込みを禁止する。
4
ウ 学校外の施設を利用するなどの活動の場合
予
想 ・移動中の事故
さ ・不慣れな設備への対応
れ
る ・指導者不在時での活動における怪我等
危 ・緊急時の対応
険
・校外で活動する際には常に顧問が帯同(引率)する。
事 ・施設使用条件等を厳守する。
故 ・自転車トレーニングの際は、ヘルメット等防具の装着を徹底する。
防 【その他・自転車での移動】
止
対 ※ 交通ルール、交通マナーの厳守。
策 ※ 自転車には所定のステッカーを貼る。
※ 防犯登録・自転車保険への加入。
エ 部活動時間以外の活動(朝、職員会議時)
予
想
さ
れ ・顧問不在時の事故や怪我
る
危
険
事
故 ・怪我のリスクが低い練習メニューで活動する。
防 ・緊急時の対応マニュアルを事前に確認する。
止
対 ・部活動指導員や外部コーチを積極的に活用する。
策
(2) 陸上競技
・他の部活動や種目と練習場を共用で使用する際の、投てき物の他選手への衝
突、他競技選手との衝突、他の部活動のコート外に飛んだボールとの衝突
予 ・投方向の確認不足による投てき物の衝突(後ろ向きの準備局面からの投動作、
想
さ 回転系は前後左右 360 度に大きく失投する可能性があり)
れ ・網状の防護ネット等の整備不良(「たわみ」がある場合、投てき物が当たった
る 場合に12mほど伸びるので、ネット間近にいることは危険)
危
険 ・不整地箇所やカーブが急な箇所での転倒や捻挫
・長距離種目の野外走やロード走の際の車等との接触事故
・自然環境下での練習における熱中症や低体温症
・他の部活動や種目等と時間帯や練習場を分けるなどの対策を講じる。
・スピード練習時は他部活のボールが飛んでこない様、協力を求める。
事 ・投てき練習は顧問がつけない場合は実施しない。
故 ・特にも飛距離がでる(円盤・ハンマー・槍)投てき練習は、周囲に人がいな
防 い十分なスペースを確保してから実施する。
止
対 ・投てき者は確実に周囲の安全を確認し、大声で「行きます」又は「投げます」
策 と周知し、必ず自ら前方と周囲の者の反応を確認する。すべての安全が確認
できた時に初めて投てき動作に入る。
・周囲の者は投てき物が落下するまで投てき物から目を離さない。
5
・設備がない場合や活動に支障があるなどの理由で、投てき種目の環境が充実
した近隣校や公共施設を利用する。
・練習場所を共用している場合、「グラウンド使用ルールの策定」「投てき方向
の工夫」などの対策を講じ実施する。
・声が聞き取りづらい状況の場合には、ハンドマイク等を使用するなど、確実
に伝わるよう工夫する。
・投てき物が落下する可能性のある場所に、生徒が立ち入らないようにコーン
やネット等で明確に練習場所を区分する。
・砂場を利用しての跳躍練習は、必ず砂を掘り起こし柔らかくして実施する。
・走路の整地に努め、陥没や落下物に注意を払う。
・薄暮時の野外走やロード走では反射材を身につける。
・気温や湿度に応じて、練習時間帯を変えたり、室内練習に切り替える。
・夏場のトレーニングの際は、熱中症対策として経口補水液を常備する。
・練習開始前に体調の確認をし、体調不良や睡眠不足の際には練習をしない。
(3) 新体操競技
予 ・難易度の高いアクロバティックな回転系の技による転倒
想 ・硬い道具を使用した投げ受けの際による打撲
さ
れ ・隣で活動している部活に、道具が飛んでいく可能性
る ・熱中症
危
険
・段階を経た練習を行う。
・指導者が不在の時には、難易度の高い回転系は行わない。
事 ・天井までの高い投げ受けは技術が伴うため、小さい、または中くらいの投げ
故
防 の練習を反復する。
止 ・隣で練習している部活動に、不安定な投げにより手具が飛ばないよう、練習
対
策 する際の投げる方向を工夫する。
・柔軟性・筋力トレーニング・体幹等の体つくりをしっかり行う。
・こまめな休憩と水分・塩分を補給する。
(4) 水泳
予
想
さ
れ 「水泳・プールを使用したトレーニング」参照
る
危
険
事
故
防 「水泳・プールを使用したトレーニング」参照
止
対
策
6
(5) バスケットボール
・コート外エリアが十分に確保できない体育館壁への激突(頭部打撲、脳挫傷)
・汗でフロアが濡れたことによる転倒
・対人練習時の相手との接触による怪我(バランスを崩して転倒)
(相手の肘等
予 の接触)
想 ※ リバウンドプレー時において、肘で顔面を打つことや振り回した手などが
さ 口に当たって歯牙を損傷する。
れ
る ・着地やストップ、方向転換といった動作が原因で発生する膝・足首のケガ
危 (靱帯損傷、半月板損傷等)
険 ・バスケットボールのリング等の固定金具が外れることによる事故。
・移動式ゴールの転倒や支柱への衝突等による事故。
・熱中症
・他の部活動の練習区域で起こる怪我
・練習場所の環境を整備する。
(不要な物品を置かない等)
・汗拭き用雑巾を準備する。
・筋力トレーニング、体幹トレーニング、柔軟性のある体づくりにより怪我を
防止する。
・審判役を配置し危険な接触プレーを理解させる。(フェアプレーの理解)
・こまめな水分補給及び気温・室温に応じた練習内容への変更を適切に行う。
(練習量や練習強度を調整)
事
故 ・ 身体接触が禁止されていることを理解させ、ルールを守り、身体接触を避け
防 てプレーする態度を身に付けさせる。危険なプレーに対しては必ず注意する。
止 ※ 特にジャンプして空中にいる選手に対する接触や着地点に入るようなプ
対 レーは重大なけがを招く可能性があることを十分理解させ、絶対に行わな
策
い。
・設備の破損や不安定な体勢からの落下を防ぐため、バスケットリングをつか
むことができる生徒に対しては、リングにぶら下がらないように注意する。
・ 生徒に常に目を配り、事故が発生した際に速やかに対処できるように適切な
応急処置や心肺蘇生法を確認しておく。
・ 体育館などで、他の部活動の練習区域にボールが入り込まないよう防球ネッ
トの設置を確認する。
(6) バレーボール
・ネット張りの際の事故(支柱転倒等)
予 ・コート外エリアが十分に確保できない体育館の壁への激突
想
さ ・汗でフロアが濡れたことによる転倒
れ ・フロアに滑り込んだ際、フロアがささくれ状になっている、または、くぎ等
る の突起物によっての切創・挫創
危 ・熱中症
険
・他の部活動の飛球等による怪我(生徒同士の衝突等)
・複数でのネット張りをローテンション化する。
・練習場所の環境を整備する。
(不要な物品を置かないなど)
・衝突の可能性があるがスペースの都合上、整理できないものについては、ク
事
故 ッション材等で覆う。
防 ・フロアを使う前に数人でモップ掛け等を行い、複数の目でフロアの状況を確
止 認する。
対 ・汗拭き用雑巾・タオルを準備する。
策
・練習中にフロアの汗拭き係を常に配置する。
・こまめな休憩と水分・塩分を補給する。
・防球ネットを活用する。
7
(7) 卓球
予
想
さ ・卓球台開閉時の転倒による事故
れ ・他の部活動の飛球によるけが(生徒同士の衝突、ラケットによるけが)
る ・熱中症(競技の特性上、暗幕や窓を閉めることが求められるため)
危
険
事
故 ・卓球台の準備は複数名で行う。
防 ・他の部活動との距離を確保する。
(各活動場所の距離感、卓球台の向きの工夫)
止
対 ・こまめな休憩と水分・塩分を補給する。
策
(8) ソフトテニス
予
想
さ ・ラケットを振った際の事故
れ ・熱中症
る ・コートで転倒した際の擦過傷・捻挫打撲等
危
険
・周囲の安全確認と声を出しての確認を行う。
事
故 ・練習メニューの事前計画とコントロールを行う。
防 ・こまめに水分補給をおこなう。
止 ・患部を水で冷やす。
対 ・帽子を着用する。
策
・メディカルバッグを常備する。
(9) サッカー
予 ・ゴールポストへの衝突
想 ・ゴールの転倒による事故や怪我
さ ・落雷による事故
れ
る ・他の部活動(野球等)の飛球による怪我
危 ・対人練習時の接触による怪我(バランスを崩して転倒)(相手の肘等の接触)
険 ・気温及び湿度上昇による熱中症
・練習場所を共用する場合、「グラウンド使用ルールの策定」するなどの対策を
講じ実施する。(他の部活動等と時間帯や練習場を分けるなどの対策)
・照度が不足した環境での練習を行わない。
・審判役を配置し危険な接触プレーを理解させる。(フェアプレーの理解)
・トレーニング等(筋力、体幹、柔軟性等)により怪我を防止する。
事
故 ・転倒時の正しい受け身等、基本的技術を繰り返し丁寧に指導する。
防 ・複数のボールを使う練習では、スペースの確保や練習隊形を工夫する。(シュ
止 ート練習では、蹴る側と受ける側双方にボールが当たらないよう注意する。)
対 ・強風や雨で地面が滑る場合は格段の注意が必要であり、落雷の恐れがある場
策
合は事前に情報収集に努め、早めに安全な場所に避難させる。
・重大な事故や怪我に発展するような危険なプレーが見受けられたときは、練
習を中断し、安全なプレーを行うよう指導する。
・ゴールは適切な場所に設置し固定する。移動させる場合は、十分に注意する。
・プレーヤーと指導者は、JFAのサッカー行動規範を遵守する。
8
(10)ラグビー
・タックルを受けての起こる怪我(脳震盪、靱帯損傷、骨折)
予 ※ レベル(経験・体力・技術)に差のあるプレーヤーが混在しての実戦練習
想 及びコンタクトスキルと危険回避能力の差から生じる危険性
さ ※ 経験の浅い生徒にダミーを持たせ、力の不均衡が生じることの危険性
れ
る ※ ボールの不規則なバウンドが及ぼす他競技練習区域に対する危険性
危 ※ ルールと負傷の発生要因の理解不足による危険性
険 ・練習中モールが崩れて頭頂部より地面に激突する怪我(頸椎脱臼・損傷)
・熱中症
・転倒時の正しい受け身等、基本的技術(スクラム等、競技特有な技術)を繰
り返し丁寧に指導する。
・ヘッドキャップ、マウスガード、ショルダーパット等の適切に使用する。
・指導者がつけない時の練習メニューを工夫する。
・段階的な練習を計画的に行う。(技術、体力、体格に応じた内容)
※ 初心者に対しては、必ず段階的指導を行う。
事 ※ 体格・体力レベル(経験・技術)の差を考慮した練習グループ・内容を設
故
防 定する。
止 ・近隣の医療機関(救急病院・専門医)を把握し、連携を図る。
対 ・筋力トレーニングや体幹トレーニングの強化により怪我を防止する。
策
・こまめな休憩と水分・塩分を補給する。
【参考】IRB(国際ラグビーフットボール評議会)競技規則「序文」一部抜粋
身体接触を伴うスポーツには本来危険が伴う。プレーヤーは、競技規則を遵守
し、自分自身と他のプレーヤーの安全に留意することが特に重要である。ラグビ
ーフットボールの指導者は、プレーヤーが競技規則を遵守し安全にプレーできる
よう責任を持って育成しなければならない。
(11)ハンドボール
予 ・設備や用具が要因となるけが(フロア、防球ネット)
想
さ ・体育館入退館時のボール衝突
れ ・ゴール転倒やゴール移動時の怪我
る ・選手同士のプレー中の接触による怪我
危
険 ・熱中症
・施設の清掃をする。(床、活動場所周辺の不要物撤去)
・ゴール移動は、複数名で行い、ゴールの固定と確認を徹底する。
※ ゴールの転倒を防止するため、ゴールが固定されているかを確認する。
・ゴール裏周辺の安全確認を行う。(人がいないことを確認)
・他の部活動と練習場所を共用する場合には、防球ネットを使用し、練習場所
を明確に区分するとともに、ボールが他の部活動の練習場所に入り込まない
事 よう、あるいは他の部活動の生徒やボールが練習場所に入り込ませないよう
故 にする。
防 ・転がっているボールに注意し、シュート後のボールはすぐに拾う、ボールを
止
対 拾う生徒を配置する、「危ない。」と声を掛ける、ボールケースを使う、など
策 により安全確保する。
・ゴールキーパーの正面、特に頭部に向けてシュートを打たない。
・コンタクト時のルールを決める。後方・側方からつかむ、押すなどの危険な
行為は行わせない。
・練習メニューの事前計画とコントロールを行う。
・こまめな水分補給を行い、患部を水で冷やす。
・応急処置の知識を事前に確認する。
9
(12)バドミントン
予 ・他の部活動の飛球による怪我(生徒同士の衝突、ラケットによるけが)
想 ・ラケットを振った際の他生徒の怪我
さ ・シャトル等を踏むことによる怪我
れ
る ・締め切った体育館での練習による脱水症状や熱中症
危 ・破損したラインテープによる転倒
険 ・ネット設置(支柱、ネット固定器具等)における事故や怪我
・他の部活動との距離を確保する。
(各活動場所の距離感、卓球台の設置方向の
事
故 工夫)
防 ・周囲の安全確認を徹底する。
止 ・活動前及び活動中、こまめにフロアの整備を行う。(モップ掛け等)
対 ・使用用具の安全確認を徹底する。(ラケットの破損等)
策
・練習中はこまめに水分補給する。
(13)スキー
・降雪、吹雪、降雨、濃霧など天候にともなう危険
・立木、切り株、茂み、岩石、露出した地表など自然の障害物による危険
予 ・リフト支柱、人工降雪設備、など人工の工作物との衝突による危険
想 ・雪上車両との衝突の危険
さ ・スキーヤーのスピードの出し過ぎによる危険
れ
る ・使用コースと一般コースとの分離不十分による一般客との接触事故
危 ・ヘルメットの非着用による頭部の怪我
険 ・転倒の際、外れた用具の接触による、擦過傷・裂傷
・スキー場への移動中の危険
・自転車トレーニング時の事故や怪我
・悪天候時や気温が低い場合には状況を的確に判断し、無理をせずトレーニン
グを中止する。
・競技コースやトレーニングバーンは必要に応じて整備を行い、常に安全な状
態を確保しながら競技及びトレーニングを行う。また危険箇所にはネットや
マットを設置し、安全確認を行う。
・スキー、ブーツ、ヘルメットなどの用具選びを慎重に行い、それらを入念に
事
故 手入れすることに加え、正しく着装した上で競技を行う。
防 ・個々の技能に応じたコースの設定や段階的なトレーニングメニューを設定す
止 る。滑走前にコースの下見を行い、危険箇所や注意すべき部分を確認する。
対 ・会場となるスキー場(施設管理者)やパトロールなどと十分な連携を取り、
策
安全確認を行う。また、緊急時の搬送方法やAED設置場所を確認する。
・スキー場でのルールやマナー(リフト乗車やスキー滑走時の注意事項)を遵
守する。
・スキー場は山間地にあり、雪道の移動になるため、移動時間に余裕を持たせ、
事故防止には十分な配慮をしなければならない。
・自転車トレーニングの際は、必ず顧問が監督する。
10
(14)剣道
予
想
さ ・道具の劣化による怪我
れ ・竹刀での打撃による怪我(難聴、外傷性耳小骨離断など)
る ・熱中症
危
険
事
故 ・剣道用耳プロテクターを使用する。
防 ・活動前の道具点検や手入れを徹底する。(道場床の掃除や点検を含む)
止
対 ・練習環境の確認を徹底する。
(気温、湿度等)
策
(15)弓道
予 ・弓具の損傷による事故
想
さ ・短い矢の使用による引き込み
れ ・角見の働きが悪く、弦で耳、頬、眼鏡などを払う。
る ・巻き藁で練習する際の外れた矢の跳ね返りによる怪我
危
険 ・矢取りの際の事故
事 ・練習前後に弓具の点検を行う。
故 ・体格に見合った弓具を使用する。
防 ・巻き藁周辺に人がいないことを確認する。
止
対 ・矢取りと射手の生徒相互の声掛けを徹底する。
策 ・矢道との十分な距離を確保する。
(16)ボート
予 ・悪天候による増水時の遭難
想 ・落雷による事故
さ
れ ・猛暑時の熱中症
る ・転覆による事故
危 ・艇の故障および道具類の故障による事故
険
・艇の衝突による事故
・乗艇前のチェックリスト(天候、気温、水温、風、雷、気象の予報・注意報・
警報、湖面状態、ダムの流水状況等)に基づく安全の確認を徹底し、安全を
担保できない場合は乗艇練習を行わない。
事 ・乗艇練習の開始から終了まで、必ず2名以上の顧問・部活動指導員がつくこ
故
防 ととし、救助艇を出せない場合は乗艇練習を行わない。
止 ・顧問および出艇する生徒は必ずトランシーバーを水上に持参し、常に連絡を
対
策 取り合うことが可能な状況で練習する。
・使用する水域の航行ルールを事前に必ず確認するとともに、練習中は常に航
行ルールを意識し、お互いにトランシーバーで声を掛け合うことを徹底する。
顧問も早めに声かけを行い、安全への意識を怠らないこととする。
11
・出艇前に必ず、自らの艇およびオール等の用具を確認し、不具合の兆候があ
れば顧問に報告する。
・乗艇練習の際には、救命具の着用を義務づける。
・水上に出る際には必ずスポーツドリンク等の水分および塩分補給が可能な飲
料を持参させるとともに、乗艇前に必ず体調を確認し、無理をしない・させ
ない状況をつくる。
・練習前後のミーティングにおいて、健康管理および安全管理に関して必ず注
意喚起を行い、常に安全な部活動への意識を高めた状態で練習を行う。
(17)テニス
予
想 ・ラケットを振った際の事故
さ ・コートで転倒した際の擦過傷
れ
る ・熱中症
危
険
事
故 ・周囲の安全確認と声を出しての確認を徹底する。
防 ・練習環境の確認を徹底する。
(気温、湿度等)
止 ・水分補給の準備を行う。
対 ・のどが渇く前の水分、ミネラル補給を励行する。
策
(18)空手道
予
想
さ ・施設・設備の安全性欠如による怪我
れ ・打撃による怪我
る ・熱中症
危
険
事
故 ・活動場所の掃除や整備を徹底する。
防 ・顧問不在時は大きな怪我に繋がるような接触プレーなどの練習は行わない。
止 ・練習環境の確認を徹底する。
(気温、湿度等)
対 ・こまめな水分補給を行う
策
(19)野球
予 ・複数のボールを使用する際、予期しない方向からの飛球による事故や怪我
想 ・狭い場所での素振りによる怪我
さ ・落雷による事故
れ
る ・他の部活動(サッカー等)の飛球による怪我
危 ・バッティング用ゲージ転倒による事故
険 ・熱中症
12
・接触が起きにくい球技での予期しない接触が重大事故につながりやすいこと
を留意する。
・活動中の部員との意思確認、事前の確認、声掛け等の徹底を行う。
事
故 ・他の部活動や種目等と時間帯や練習場を分けるなどの対策を講じる。
防 ・電子ホイッスル鳴動による飛球の注意喚起を行う。
止
対 ・練習場所を共用する場合、
「グラウンド使用ルールの策定」するなどの対策を
策 講じ実施する。
・他の部活動の状況(ボール等)を確認する。
・照度が不足した環境では、練習を中止する。
・こまめな水分補給の喚起及びアイシング及びメディカルバッグを常備する。
(20) その他
上記(1)(19)以外の活動について
・他の人と組み合うなど接触を伴う活動に留意すること。
・原則として接触が起きにくい球技での、予期しない接触が重大事故につながりやすい
ことを留意すること。
・種目の特性や活動内容に応じた安全対策を講じて行うこと。
・気象状況の変化に応じた適切な活動を行うこと。
13
3 部活動における事故防止のためのチェックリスト
1 学校に □学校の部活動方針について理解しているか。
おける安 □部活動における安全対策マニュアル等を整備しているか。
全管理体 □活動目標を明確にした上で適切な指導計画を作成しているか。
制の構築 □生徒の健康状態に配慮した練習日数や練習時間が設定されているか。
□競技等の特性を踏まえ、それぞれの特有の危険性に配慮した適切な活動
内容を設定しているか。
□顧問不在時の対応のルールを決め、指導体制や監視体制ができているか。
□連絡通報体制、救急体制は整備されているか。
□救助用具が適切に配置されているか。
□AEDの使用を含む救急法等の職員及び児童生徒の研修(講習)を実施し
ているか。
□AEDの設置場所やAEDの携行について適切に実施されているか。
2 事故防 □健康観察により、生徒の心身の健康状態の把握に努めているか。
止のため □競技等に適した準備運動や補助を行っているか。
の安全に □段階的指導(体格差・体力差や個人の能力等に配慮した指導)をしてい
配慮した るか。
適切な指 □気象状況の変化に応じた適切な活動になっているか。(気温、天候、日
導 没時等)
□休憩や水分及び塩分補給など、適切に行っているか。
□顧問不在時の自主的な練習時における内容(基本練習に限るなど危険性
の低い内容等)を徹底しているか。
3 日常の □同一場所で複数の部活動が活動する場合の練習場所の区分けや時間帯を
活動に潜 ずらすなどの工夫がされているか。
む危険性 □体育館・グラウンド等を共用または隣接した場所で活動する際のルール
(複数の を明確にしているか。
部活動が □活動施設の状況に応じた適正人数及び活動内容になっているか。
施設を共 □ヒヤリハット事例の情報共有が適切に行われているか。
用する際
の 留 意
点)
4 施設・ □定期的に点検を実施しているか。
設備・用 □活動場所に危険物を置いていないか。
具等の安 □用具・器具等が正しく設置されているか。破損はないか。
全点検と □固定する必要がある用具・器具がしっかりと固定されているか。
指導 □用具管理の指導を徹底しているか。
おわりに
安全を確保することは、すべての運動部活動実施の前提条件であり、安全が確保できる
ことにより、生徒が安心して自主的・自発的に活動し、充実した部活動につながるもので
ある。
本校教職員は、過去の事故事例の把握や発生原因、防止方法の理解と必要な指導や危機
管理を実践し、安心安全な部活動体制の構築に努めるもの。
14