本学院は、早稲田大学建学の精神に基づき、中学校における教育の基礎の上に高等普通教育を施し、一般的教養を高め、健全な批判力を養い、国家及び社会の形成者として有為な人材を養成するとともに、更に進んで深く専門の学芸を研究するに必要な資質を育成することを目的とする。
高等学院では、高・大一貫教育のもとに、健康と知性の育成、豊かな人間形成を目指しています。学院生には、将来、早稲田大学へ進学し、深く専門の学芸を研究するために必要な資質としての知的好奇心が求められており、そのために、独自の教育課程を編成しています。
高等学院を卒業した生徒は早稲田大学の各学部へ進み、それぞれ専門の分野を修めていくことになります。
そうした将来に向けて生徒自身が学問に対する探究意欲を持ち、自己の適性や興味を考えながら深く幅広い学力を身に付けることができるように、2年次からゆるやかな文・理コース制を導入し、選択科目を設置しています。
高等学院では、2・3年次の「文・理コース別選択科目」の他に、特色のある選択科目を設置し、高校の学習内容にとどまらない授業を展開しています。
それが3年次において履修する「大学準備講座」および「自由選択科目」です。その中には、学部生に交じって大学で講義を受ける授業や、大学教員が学院に来て講義を行う授業も含まれています。
生徒は学部への進学をイメージしながら、それぞれの興味と関心をもとに、学びたい授業をそれぞれ1科目履修します。
2022年度開講
国語 | 論文のための文章講座 / プレゼンテーションセミナー |
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地歴 | 現代世界の諸問題 / 現代史特論 |
公民 | 法学特論 / グローバル政治経済特論 / グローバルビジネス入門 |
数学 | 理工線形代数 / 基礎数学 |
理科 | 理工学特論 / 現代の生命科学 / 数理物理 / 基礎物理 / 化学1/エネルギー・環境概論 |
芸術・家庭 | 建築素描 |
英語 | TOEFL-TOEIC 演習 / English Conversation / 基礎英語 |
第二外国語 | グローバルに活躍するためのフランス語 / ドイツ語演習 / 中国語演習 |
学校設定 | 経済系の数学リテラシー |
2022年度開講
国語 | 文学!? / 演劇ワークショップ |
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地歴 | 地域資源と地理学 / 「国境」を考える〜交流と対立の地域史〜 |
公民 | 国際社会学 / 思想研究 |
数学 | 解析数論入門 / 「 数」の基礎 |
理科 | プロジェクト・リサーチ? /?理工系のためのプログラミング入門 / 化学2 / 応用地球科学 |
保体 | バスケットボール / サッカー / トレーニング理論及び実技 |
芸術・家庭 | 音楽 / 美術・工芸 / 書―古典臨書から自己表現の追求へ―/食品科学 |
英語 | Advanced Reading ,Writing and Discussion |
第二外国語 | 初心者のためのフランス語・フランス文化 / ドイツ語入門 / 中国語入門 |
学校設定 | グローバルに活躍するための統計学入門 |
高等学院では、「ドイツ語・フランス語・ロシア語・中国語」を選択必修科目としています。4つの言語の中から1つの言語を入学時に選択し、全員が3年間、その言語を学びます。高等学院在学中に、各言語の検定試験を受検する生徒も大勢いる他、ドイツ語履修者を対象にした「ドイツ政府高校生招聘事業」への参加、フランス語履修者による「フランス語スケッチコンクール」への出場など、幅広い場面で学習活動を行っています。
早稲田大学への進学後は、高等学院で履修した言語と同じ言語を履修すれば、学部によっては中級クラスに入り、さらにレベルの高い学習を続けることもできます。また、言語によっては海外名
門大学とのダブルディグリープログラムに参加し、学位を取得する機会もあります。
高等学院では、早稲田大学のネットワーク環境を利用できるWaseda ID を全生徒が取得しています。授業においては、教科「情報」やコンピュータ関連の選択科目ではもちろん、「総合的な学習の時間」におけるプレゼンテーションや卒業論文作成においてもコンピュータを活用しています。また、放課後や昼休みにはコンピュータ教室を開放し、レポートや課題の作成、メールでの課題提出など、さまざまな場面においてコンピュータやネットワークを利用する機会を設けています。
「少子高齢化社会」や「高度情報化社会」の到来は、わたしたちの生活をどのように変えていくのでしょうか。また「エネルギー問題」や「食料問題」を解決する手立てはあるのでしょうか。
これからの私たちはこれまで経験していない様々な「問い」に直面することになります。そこでは自ら「問題を発見」して物事の本質をとらえ、必要な「情報を収集・分析」して「思考」し、仮説を立てていく力が求められることになります。さらには、自分の考えを「発表」し、他者と「議論」することで
自分の「思考」を深めていく力も必要となるでしょう。こうしたいくつもの「力」を身につけ、いわば不透明な時代を主体的に切り拓いていく人材の育成を目標に、高等学院では「総合的な探究の時間」を活用しています。
2年次は、4クラスから約5名の生徒が集まり、約20名でひとつのクラスを作ります。そこでは、アンケート資料の分析を通して問題を発見し、仮説を立て、様々な資料を用いてその仮説が正しいのかを論証していきます。そしてその過程を、パワーポイントを使ったプレゼンテーションによって他者と共有、議論し、問題を深めていきます。また、深めた問題を小論文にまとめ、相互に批評する作業も行います。
3年次には、卒業論文の執筆に取り組みます。卒業論文は最低12,000字程度を目安として、各自が興味を持つ問題からテーマを設定し、ひとりの教員がおよそ10人の生徒を指導するゼミ形式で授業は進められます。他クラスと合同の中間報告会や、これから卒業論文に取り組む2年生を対象とした、卒業論文発表会なども行います。
これらの取り組みを通じて、プレゼンテーション技術の習得や、論文執筆技法の習得はもちろん、これからの時代を生き抜くために必要な力を身につけるのです。
『早稲田大学高等学院 論文・作品集(2021年度)』に掲載された卒業論文の題目です。
高等学院の国語科は、テキストを的確に理解する能力を開発することを通じて、自己の認識を深め、わが国の文化ひいては世界の文化をより深く洞察することを目標としています。その達成のため、現代文領域では、多面的な思考力・想像力を伸ばし、文系の〈知〉には欠くことのできない複眼的なものの見方や考え方を培います。古典領域では、古典作品が人間と過去とのつながりの具体的な証しであり、同時に将来への導きとなる普遍的価値があるものであることを理解するため、それに親しむ基礎を身につけることを目的としています。国語表現領域では、他者や事物の正確な認識を起点として、論理的にまたは感性豊かに言語を通じた自己固有の表現を実現することを目的とします
グローバル化の進展により、宗教対立・民族紛争・経済格差・環境破壊など世界各地で生じる様々な問題の影響は、広域化・複雑化の様相を呈しています。こうした諸課題を解決するには、他地域の自然・社会環境の特色や多様性、そして地域どうしの関係性に対する理解が欠かせません。また、現代は過去への関心が薄れ、現在への浅い関心のみが過剰になった時代であるといわれます。しかしながら、私たちが住む現代日本だけを見ていても、課題の発見や解決には結びつきません。歴史の鏡に照らせば、私たちが当然と思うことがじつは当然ではなく、絶対と思いこみがちな常識や価値を相対化するための足場を構築してこそ、現代の日本や世界のことがほんとうに見えてくるのです。高等学院の地理歴史科では、資・史料や文献の講読、班別の作業などを通じて、地理の学習で空間軸を広げ、世界史と日本史の学習で時間軸を深め、現代社会が抱える諸問題を解決する糸口をつかむ能力を身に付けることを目標にしています。単に知識をため込むのではなく、知識そのものを批判的に検証し、活用し、発信する喜びを学院生諸君と共有していきたいと考えています。
現代社会の諸問題にタフにコミットし続ける知的な力の育成を目指します。現代社会は答えが容易に見つからない問題に満ちています。どれも深刻の度を増しているとともに、地球大の問題でもあります。公民科は、問題意識を高め合いながら、分析する手段としての人類の叡智を身につけ、分析力と批判力(冷静な頭脳)を養い、それぞれが問題への仮説を出し合って考え合う、そして、多くの異論と出会う授業を構築します。このことによって、知識(学問的な内容)は知恵(現実生活を問い、かつ、そこに活きる内容)となり、地球大の人類的な課題探究と解決提言という共同作業に参画することになります。記憶して終わる知識ではなく、それを土台にして、経済学や政治学、哲学などを手がかりに深く探究すること、多様性を前提にして思い込みや浅慮に解決を委ねることなく、粘り強く論理的に考察し続けることなど、人類の共同作業に必要な知的基盤の育成を志します。
高等学校における数学は、中学校で学んだものを発展させるのみでなく、これから大学で学ぶ数学、さらに将来さまざまな分野で数学的な能力を発揮するための基礎となる非常に重要な内容を多く含んでいます。ここでの学習を通して、基礎的な知識の習得、技能の習熟だけではなく、数学的な思考力の育成も目指します。そのため、本校では文系・理系を問わず様々な分野を扱い、特に3年次にはすべての生徒が数学?の内容を履修することにしています。
自然は多彩で複雑な様相を私たちに見せてくれますが、身の回りで起こっているそのような自然現象を論理的に分析して、その奥に潜んでいる原理や法則を発見していくのが物理学の仕事です。そして、それらの現象の基本となっている原理や法則を、できるだけ単純化して、数学的な表現をしていくことが、物理学のひとつの特徴です。高等学院の物理の授業で扱う分野は、「運動の力学」、「電磁気学」、「熱力学」、「波動と振動」などですが、原子や原子核の世界も対象となります。これらの内容を、1年次の生徒全員と、2年次および3年次の理系コースの生徒が学んでいます。授業では、演習や実験が多く取り扱われていて、実験にはコンピュータ制御されたセンサーなども使われます。実験後にはレポートの提出が求められますので、レポート作成能力も必要となります。物理の授業を通して、自然を論理的に分析する能力をつけていきましょう。
ここ数十年、中高生の「理科離れ」がいわれておりますが、資源の乏しいわが国では如何に原料を加工し、競争力のある製品に作り替えるかが重要であるかは明治以来変わらぬ事実です。物質を自由自在に扱うことを目指す「化学」が、この点において大切な学問であることは間違いありません。生徒たちにはとにかく目で見て、体験してもらうことを重視しており、実験を数多く行うように心がけています。授業では教科書にあるような基礎的な実験を始め、3年次では大学初年度で行うような実験まで段階に応じて工夫して行っていきます。
自然科学は、物質やエネルギーを扱う非生命の科学と、生命を扱う生命科学の二つに分類されます。 生命科学には農学・医学・植物学・動物学といった様々な学問分野がありますが、それらの基礎を学ぶのが生物学です。 生物は物質でできていて、それを研究するには非常に精密な機器が必要なので、生物学は物理・化学・工学といった非生命の科学に立脚した学問といえます。高等学院の生物科では、まず、生物学の多様な概念や研究方法を理解し、ついで、自ら興味をもって生物関係の文献を読み、最終的には、幅広い生命科学に関連する分野において、科学的な思考力・実践力を発揮できるようになることを目指しています。
地学は、地球に関する全ての科学的事象を探求する科目です。従って、身の回りで起こる自然現象についての成因や我々への影響について学習します。自然現象も室内で考えるのではなく、野外(巡検)での観察や資料採取を中心として学習を進めていきます。そのため、物理・化学・生物などの理科以外にも数学・地理・歴史など、多くの分野の知識が必要となります。これにより、自然への興味を増すことを目的としています。
保健分野では、身体における基礎知識や今後の人生において起こる生活課題を習得し、健やかで健全な生活の維持・増進を図るための知識を身につけます。実技分野では、体力や技術、戦術やマナーなど、総合的な能力を各学年で段階を踏んで向上・習得を目指します。また、生徒の主体的な行動を促し、活動の中でそれぞれの目標や課題を克服し、自らが成長する過程を実感させることを重視しています。
「音楽」を愛する心は「想像力」を高め、「創造性」の獲得に繋がります。本校はプロの音楽家を養成する機関ではありませんので、専門的な知識、技能の習得よりも豊かな未来を「創造」するために心の中の大地に「種」を蒔くことを目的としています。合唱や器楽アンサンブルを通して演奏する喜びと同時に人間関係の基本を、「鑑賞」を通してよりよい人生への道を切り開くヒントを、「創作」を通して個性の開拓と物事を美しく構成する力を、そして「指揮」の経験によって自らが先頭に立って集団をまとめ上げ、社会に意義ある「貢献」のできる人格形成を目指します。
現代美術(キュビズム以降)を中心に授業を進めます。いわば「何でもあり」の現代美術の作品を見ることで、「こんな表現も出来るのか」「これなら自分にでもできる」というところから出発した自由な発想を望んでいます。各々が独自性を持って個性的表現をすることを最も重視し、他人と違う表現がいかにできるかどうか、といった点を評価します。そのために生徒には自分自身の日常的な発見や感覚、個人の美意識などからイメージができるように、写真1や映像といった現代的なテクスチャーの課題を与えることで、作品表現制作に対して全く新しいイメージを持たせることを目的とします。生徒には「美術」というより「美術をとりまく表現」の授業だと考えてもらった方がよく、鑑賞する視覚教材も現代美術の作家のものからアニメーション、商業映画、コマーシャル、CG、など美術作品とはいえないものも多く含まれます。
近年、文字に関する教養の低下が様々な問題となって表出しており、それを受けて2016年2月に文化庁より「常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)」が出されました。そのような状況の中、本校での書道教育として最も重視していることは、「書の文化の理解」です。長い時間をかけて育まれてきた人類の知恵である「書の文化」について、中国や日本の歴史上の名筆の学習を通して理解を深め、教養として身に付けることを目標としております。 また、名筆を観て書いて学ぶ(臨書)ことによって芸術的な視点を育むとともに、毛筆の様々な技能の習得や向上も目指します。そして、作品の制作を通して自分と向き合い、芸術を愛好する心情を育むことを目標としております。 主な授業内容は、1年次は「書の世界への誘い(書道入門)」として、主に楷書、行書、仮名を扱い、3年次の自由選択では、生徒自らが課題を見つけ、切磋琢磨しながら1年間で2点の作品制作を行います。
高等学院では、授業を通じて英語の4技能を高い水準でバランス良く育成することを目標としています。文法を体系立てて学ぶとともに、英米の文学作品から最新の読み物、時事問題を扱った記事などの多様な題材を授業で扱います。深みのある読み物をじっくりと理解していくことによる言語理解及び文化理解は、多角的な思考力を育成し、早稲田大学へ進学後のより高度な学びのための素地を養うことに繋がります。また、ペアワーク、グループワークやディスカッション、英作文のレポート等に三年間の授業を通して生徒は取り組みます。受け身の姿勢で知識を吸収するだけではなく、他者と積極的に意見を交換し合い、新たな可能性を模索していくことができるような力を育んでいきます。
高等学院のフランス語科は、次の点に留意して授業を展開しています。
単に教師の板書を写すだけの受け身の授業ではなく、生徒が「積極的に」学習するフランス語の授業が展開されています。授業の目標の一つは、「フランス(語)好き」を育てることなのです。 このような目標を達成するために、1年次(週3時間)、2年次(週3時間)では会話と文法の基礎を学び、3年次(週2時間)ではフランス語の読み物を読んでいきます。また3年次には、ネイティブスピーカーによる授業(選択)もありますので、既習の知識を実践して試すことが出来ます。
ロシア語では、日本の高校ではごくわずかしかないロシア語学習をとおして、将来あらゆる分野で活躍できる多角的な視点を生徒が獲得することを目標としています。例年、ロシア語履修希望者は多いとはいえませんが、翻って考えればこれは生徒ひとりひとりに目を配ることが可能であるということです。したがってロシア語では、教員間で生徒の情報をしっかりと共有し、多様なニーズに応えるきめ細やかな指導を心がけています。必修の授業数は1年次と2年次は週3時間、3年次は週2時間です。「楽しさ」を重視し、通常の授業以外にカルタを使った授業を高校1年次から行います。3年次で選択することのできる選択科目ではロシア人の先生と楽しく会話をしながらロシア文化を学び、二年間で得た知識をもとに、ロシア語の読み物にチャレンジしています。また授業外でもロシア文化に触れる機会、同年代のロシア人と交流することのできる機会を多く提供しています。
ドイツ語科では、1〜3年次に実施する必修授業では、高校から初めてドイツ語を学ぶことを前提とし、聞く、話す、読む、書くという4技能をバランスよく鍛え、総合的なドイツ語運用力を身に付けることを目指しています。そのために、授業では、生徒の主体的かつ積極的な参加を前提として、対話、聞き取り、読み取り、作文、文法といった様々な練習を実施しています。また、言語に関する知識にとどまらず、ドイツやドイツ語圏の国々の習慣や文化を伝え、ドイツ(語圏)を入り口として、異文化に対する理解力や受容力を高めることも目指しています。3年次には、ネイティブスピーカーによるドイツ語会話の授業があり、ドイツ語を口頭で使いこなす力を更に伸ばすことができます。また、文系学部を目指す生徒を対象に、短期間に一定量の文章を読む授業も設定しており、読解力にも磨きをかけられるようになっています。
現在、グローバル化が進む世の中で、外国語の修得は必須となっています。特に、中国との交流が年々盛んになる中で、中国語と中国文化に対して深い知識・理解を持つ人材を養成することは、現在においても将来においても、非常に重要かつ意義深いことです。高等学院の中国語の授業では、多文化共生というキーワードを念頭に置き、文化理解および円滑なコミュニケーションを図るための能力の養成を目的として、中国語の習得を目指します。1年次には、週3時間の授業のうち、1時間をネイティブの教師が担当し、生の中国語に触れつつ中国語の基礎を学びます。2年次には、週3時間の授業でより進んだ文法事項の習得を目指します。3年次には週2時間の授業の中で、更に進んだ表現とそれまでに身に付けた表現を運用できるようにすることを目指します。
家庭科は人の生活について総合的に学び、家族や地域社会の人々とともに生きるための営みを主体的に考え実践していく科目です。私たちは社会・経済の激しい変動の中で日々の生活を送っています。個人の生き方とともに家族のあり方が問われる中、家庭でも社会でも老若男女が協力し合いながら、より豊かで人間らしい社会を築くにはどのような生活者となればよいか考えていくことが大切です。またグローバル化の進展とともに、日本に伝わる様々な文化への理解を深め、継承や発展について考えていくことも重要です。そこで、この科目では、自然科学や社会科学と関連づけた講義の中から生活を科学的に見る眼や人とのかかわりの大切さを学び、自立した生活を送るために必要な知識や技術を習得しながら主体的な生活者としての姿勢を養っていくことを目標とします。
情報科の授業は、1、2年次ともに週に1時間ずつ配当されています。授業時間数は少ないのですが、そこには重要な内容が含まれています。つまり、情報科で学ぶのは、高度情報化通信社会で私たちが、これから積極的に生きてゆくための情報通信リテラシーです。ですから、単なる情報機器の操作方法やソフトウェアの使い方を学ぶ授業ではありません。具体的には、情報の収集・整理・加工・発信の能力や、データ処理およびプログラミングの学習を通して問題解決をする能力などを養っていきます。そして、ここで学んだ情報処理能力は、たとえば情報検索・資料作成・研究発表など、他の教科の学習を進めるときにも活きるものです。1年次では座学中心の授業、2年次では演習中心の授業が展開されます。さらに、課題の解答を提出することも求められますので、しっかり学習してください。