海老名高校(神奈川県)の公式サイト内のページのキャッシュを表示しています。

このコンテンツは、受験生と保護者の皆様の利便をはかるため取得されました。
取得日:2024年03月20日[更新]

最新コンテンツは、下記の公式サイトURLにて、ご確認ください。
志望校の選定など重要な判断の際には、必ず最新の情報をご確認ください。
https://www.pen-kanagawa.ed.jp/ebina-h/gaiyou/koutyousituyori/nyuugakusikikotoba.html

検索ワード:進路状況[ 0 ]
分割ワード:進路[  1  ]
分割ワード:状況[  1  ]
[検索結果に戻る]
 
入学式のことば|神奈川県立海老名高等学校

海老名高等学校 > 学校概要 > 校長室より > 入学式のことば

更新日:2024年1月15日

ここから本文です。

入学式のことば

入学式式辞

 

「三寒四温」という言葉があります。厳しい寒さと、やわらかな温かさが繰り返しながら春になっていくという意味です。今年は桜が早かったですね。学校の桜はすっかり葉桜となりましたが、新しいフレッシュな緑もまたいいものです。

ただいま入学を許可いたしました、第45期生の皆さん、入学おめでとうございます。私たちは、皆さんの入学を心より歓迎します。

保護者・ご家族の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。海老名高校の制服に身を包まれた本日の晴れ姿に感慨ひとしおのことと思います。

新入生のみなさんは今、どんな気持ちでしょうか。高校生活へのワクワク感、よしやるぞ!といった気持ち。一方で、少し不安な気持ちも入り混じっているでしょうか。

今、皆さんが入場した際に各クラスの最後の数名の座る席がないという場面がありました。一人一人が奥に詰めていけば、全員が座れるはずなのですが、少しずつ間隔があいてしまったことが原因でしたね。全員が所定の位置に立つまでに時間がかかり、着席の合図がなかなか出ませんでした。

その時、皆さんは何を考えていましたか。座れなくて困った人もいたでしょう、なぜ着席の合図がないのだろうと思った人もいたでしょう。間隔を詰めることに気が付いて、隣の人に合図していた人もいましたね。

着席の合図がなかなか出なかったとき、自分は何を考えていたか、どうすれば全員がスムーズに座れたかということを考えてみてください。そして、次に同じようなことが起きた時に、考えたことを行動にうつしてください。「あれ?」と思ったとき、状況1を把握して、考え、行動にうつせるのはとても大切なことです。

今、入場の一場面を取り上げましたが、このような些細な出来事をスルーせずに考えてみる、そこから皆さんの学びは始まります。そして、こういった学びの種はいたるところにあります。海老高生として、たくさんの学びの種を見つけて成長していってほしいと願っています。

 

さて、皆さんの多くは、人生で初めての大きな選択をして、この海老名高校を志願し、受検勉強を乗り越え、見事に合格を手にしたわけですが、合格発表の日に皆さんが手にした合格通知書は、決して受検勉強のゴールを意味するものではなく、海老名高校のスタートラインを切るためのものです。

この海老名高校で「どれだけ夢をひろげられるか」「何を学ぶのか」そして「3年後になりたい自分へと成長しているか」これが大切なのです。どうか、一生懸命自分を鍛えてください。そしてしっかり休息をとりエネルギーをためてください。エネルギーがたまったら、また鍛えてください。それを繰り返して、皆さんは少しずつ、ジグザグに成長していくことができます。今の季節、「三寒四温」と似ていますね。

海老名高校受検は人生の大きな選択だと言いました。では、みなさんに聞きます。海老名高校を選んだ理由は何でしょうか?

「勉強も部活動も頑張りたい」とか「行事に燃えたい」とか。あるいは「保護者の方に勧められたから」とか「模擬試験の偏差値で」という人もいるかもしれません。理由は一つという人のほうが少ないでしょうね。

みなさんがこの選択をしたとき、何をよりどころとして選択したか、そこがとても大切だと私は思っています。そして、保護者の方に勧められた、模擬試験の偏差値といったどちらかといえば主体的でない理由があったとしても、最後に判断する時には自分自身が100%納得していましたよね。それが大事です。

さて、話は少し変わりますが、皆さんは何のために勉強をするのでしょうか。

私の好きな映画で、「男はつらいよ」という映画があります。皆さんは知らないかもしれませんが。主人公は中学を中退してテキヤとなり、日本全国の縁日やお祭りで「頭がよくなるヘアバンド」なんていう怪しげなものを売っている「寅さん」。いつも妹のさくらや、周りの人に迷惑ばかりかけている。そんな寅さんに甥っ子の満男がこんなことを聞くシーンがあります。

満男「おじさん、大学へ行くのは何のためかな」

寅「決まっているでしょう。これは勉強するためです。」

満男「じゃ、何のために勉強するのかな?」

すると寅さんは、こう答えます。「人間、長い間生きてりゃいろんなことにぶつかるだろう。そんな時、俺みてえに勉強してないヤツは、振ったサイコロの出た目で決めるとか、その時の気分で決めるよりしょうがない。ところが、勉強したヤツは自分の頭できちんと筋道を立てて、はて、こういう時はどうしたらいいかな?とこう考えることができるんだ。だからみんな大学へ行くんじゃねえか。そうだろう。」

 

予測不可能な世の中といわれています。「コロナ禍」は終わり(終わったと言っていいでしょう)ポストコロナの時代がやってきました。ポストコロナの時代、私たちは何を大切にして暮らすべきなのか、わかりやすく言えば、マスクをしたほうがいいのかしないほうがいいのか。正解は誰にもわかりません。一方ウクライナとロシアはいまだ収束が見えません。こちらもどうなるのか予測することはできません。

そんな予測不可能な世の中にあって、皆さんは自分で判断しなければならない場面に必ずぶつかります。誰も答えを知らないので、誰も答えを教えてくれません。そんな時に自分としての最適解(正解は誰にもわからないので)を導き出せるように、今はたくさんのことを知り、たくさん考えてください。

 

結びになります。保護者・ご家族の皆様、繰り返しになりますが、本日は本当におめでとうございます。本日、晴れて海老高生となったお子さんを、我々教職員一同、精一杯育ててまいりますが、何より、ご家庭のご理解とご支援が重要です。是非、家庭と学校が車の両輪となって、お子様の育成に携わって参りたいと考えております。

気になることなどがあればそのままにせず、是非ご連絡ください。3年後、ここにいる全員が次のステップへ旅立てるよう一緒に努力して参りたいと考えています。保護者の皆様の、絶大なるご支援・ご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。

 

  生徒の皆さん、この「海老名高校」で何を学び、どのような未来を描くのか、今日がそのスタートです。 一緒に、頑張りましょう!