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取得日:2023年03月22日[更新]

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大阪府立北野高等学校 令和 4 年度 第 2 回 学校運営協議会 議事録
 
 
 1.     日時 令和 4 年 12 月 2 日 (金) 15:40~16:40 (於: 校長室)
 2.     次題 (●: 事務局 ○: 協議会委員)
        (1) 校長挨拶
        (2) 事務局より今年度の報告
      ●校長より
        コロナ下ではあるが、授業をはじめとした教育活動、各行事、修学旅行を無事行うことができた。
        <令和 4 年度「学校経営計画」の進捗について>
      学校経営計画にある中期的目標の 1 つ目「高い学力の育成」について
      教員には授業に注力して欲しいと常々伝えている。授業公開の際には、生徒が保護者に、見てほしい先生を知
 らせており、その先生の授業には多くの保護者が集まる傾向がある。
      教員が、他校の授業研修へ参加する希望もあり、具体的には国語科で、府立大手前高校に授業見学にうかがっ
 た。国語科だけではなく、他教科でも同様の取り組みがあり、多忙な中でも他校の様子を見学し、授業力を高め
 ようとする姿勢が見られる。このように他校と協力することが、お互い良い刺激となり、大阪府全体の教育力を
 高め合うことができるのではないかと考えている。
      中期的目標の 2 つ目「豊かな人間性と心身のたくましさの育成 - (1) - ア 学校行事や部活動」について、本校
 では体育大会のプログラムに入場行進がある。その際に、男子と女子のどちらが前を歩くのかという問題に関し
 て、ここ数年ではジェンダー平等という観点から隔年で交代をしていた。一方で、行進には体育科として綺麗な
 隊列を組むという目的もある。そこで今年度は、体育科の協力のもと、男子がグラウンドの外側、女子が内側を
 歩くという形に変更し、ジェンダーの観点と綺麗な隊列を組むという目標を両立できる形に改善ができた。伝統
 と改革を両立し、本校ならではの形にできたのではないか。「(2) 人権教育」に関して、制服1の改定を行う予定
 である。
      中期的目標の 3 つ目「次代のグローバル・リーダーの育成」について、この後、留学生と北野生による劇を見
 ていただく。今年度は、アジア高校生架け橋プロジェクトにより、留学生を 4 名受け入れている。留学生が困っ
 ている際、本校の生徒が面倒を見ようとする様子も見られる。そういった経験は、国内にいながら、留学で得ら
 れるような経験にもなり、グローバル・リーダーの育成につながるのではないか。
 
 
      ●進路部 進路部主任より
        <3 年生模試の結果について>
      例年通り校内模試を行った。応用力を記憶力で補っている印象も若干ある。飛び抜けている生徒は少ないが
 全体的に真面目に取り組んでいる。外部模試の結果について、約 110 名が受験し、京都大学、東京大学の希望人
 数は例年より多い。約半数は C 判定以上で合格圏内を狙う準備ができつつある。推薦入試には例年より多く挑
 戦し、そのほとんどが国公立志望であった。また、共通テストの出願者は約 350 名であった。
      進路指導に関するスケジュールと資料を一部改訂した。9/11 に保護者向けに、委員である北野氏よりご講演い
 ただいき、その話も資料に加えた。例年 1, 2 年の文理選択の時期に、将来についての相談が多くなる。今年度は、
 進路関連の講演会や説明会を行う度に、生徒たちの感想を Google フォームで集計した。それにより、生徒の反
 応がすぐわかり、次の企画に修正・反映できた。講演者や教員に直接質問する熱心な生徒も多い。
   前回ご指摘いただいた、課題の量が多く、生徒の自学自習を圧迫しているのではないか、という問題について、
 どのようにバランスをとるか各教科の教員と話し合った。他府県の公立高校でも同様の問題が指摘されており、
 必修の課題よりも選択の課題の割合を増やし、生徒の自学自習の時間を増やすことが望ましいと提唱している
 学校もあった。
 
 
   ●教務部 教務部主任より
     <教科書採択の流れについて>
   前回の報告通り、来年度使用する教科書を、教科書選定委員会で 6、7 月の計 3 回協議し、夏季休暇前に大阪
 府教育委員会に提出した。その結果、10/24 に来年度の教科書が正式に採択された。
 
 
   ●生徒指導部 生徒指導部主任より
     <生徒の様子について>
   学校行事について、12 月に文芸祭を行う。六稜会館で行われる展示部門では、書道・美術・家庭科の作品を展
 示し、保護者にも公開する。また、舞台発表部門では、音楽選択生によるレ・ミゼラブルなどのプログラムがあ
 る。2 月には断郊競走を行う。
   生徒の様子に関して、体育大会後、3 年生は大学入試に向けた姿勢、2 年生は進級に向けた姿勢が見られ、1 年
 生は学校に慣れてきた様子がうかがえる。一方で、緩んでいる生徒や、緊張を感じすぎる生徒もおり、遅刻件数
 が多く、10 月までの時点で、昨年を上回る勢いであった。そこで、生徒指導部の教員で遅刻の多い生徒を呼び、
 カウンセリングや指導を行った。来年も遅刻が多ければ、生徒の話をよく聞きながら、アプローチしていきたい。
     <制服2の見直しについて>
   制服3の見直しにあたり、制服4検討委員会を設置した。制服5の見直しに至る経緯としては、昨年度、本校の生徒
 から、今着ている制服6とは異なる制服7を、卒業式に着用したいという要望と、詰襟およびブレザーという現在の
 制服8に関して、ジェンダーの観点から指摘があり、今後、北野高校として制服9の問題に対して向き合うことを、
 校長も交えて話した。
   今年度、夏季休暇前にジェンダーに関する人権問題についての教職員研修を行った。また、11 月には全学年生
 徒対象にも、研修を行った。研修後に生徒に対して行ったアンケートの結果、約 75%の生徒が「制服10を変更した
 ほうがよい」、さらにそのうち約 80%の生徒が「セクシュアル・マイノリティーへの配慮が必要」と答え、人権
 学習の成果が見られた。その後、制服検討委員会の教員および生徒自治会役員らで議論を重ねた結果、誰もが安
 心して学校生活を送ることをめざすべきであるという結論に至り、150 周年の節目に制服を変更することを決め
 た。今後は、具体的なデザインについて、本校の校風を反映させながら検討する予定である。
 
 
   ●校長より
     <制服の見直しについて>
   昨年度、ある生徒から「制服を着るたびにしんどい、自分は我慢するが、今後の後輩たちに辛い思いをさせた
 くはない。」という指摘を受けた。これを受け、今年度、制服検討委員会を立ち上げた。制服のデザインや機能
 性を重視するのであれば、必ずしも制服を変更する必要はないと考えるが、制服の変更を検討した発端は、ジェ
 ンダーに関する問題である。本校では教育方針として、生徒一人一人を大切にすることを重視しており、ジェン
 ダーに関する問題はその延長線上にあり、なおかつ基本的人権に関する問題でもある。大阪の府立高校、さらに
 は全国の公立高校のフラッグシップとなる本校がそうした問題に取り組み、そのために制服を変更することによ
 る好影響は大阪府全体に波及していくと考えられる。各学校においても変更の話は挙がっているが、二の足を踏
 んでいる状態であり、だからこそ本校が一つのモデルとして、制服をはじめ、ジェンダーの問題に取り組まなけ
 ればならないと考えている。本校の生徒指導部の教員や生徒自治会の生徒も取り組んでくれているが、委員の皆
 様にも北野らしさ、すなわち六稜魂とは一体何なのかという考えを頂戴したい。本校の出身ではない私からは難
 しい問題である。その考えを次の制服にも反映したい。
 
 
     (3) 協議・意見交流
   ○スラックスかスカートを選べる方がよいという意見もある。本校を卒業し、世界に旅立つ通過点である卒業
   式で、生徒一人一人が自己肯定感を持ち、自分らしさを表現できることは重要である。
 
 
   ○私服が良いか、制服が良いかという議論にはなかなか結論が出ないと思う。現状の制服では嫌だという声も
   あり、多様性の中から制服を選べるという形であれば受け入れられやすいのではないか。オプションを用意す
   るなど、流動的な形で考えていただきたいが、金銭面の問題も存在する。
 
 
   ●校長 六稜魂とは一体何か。
   ○それを表に出す必要はわからない。大人の世界の話を無理に生徒に押しつけたり、結びつけたりする必要は
   ないのではないか。
 
 
   ○いつも考えさせられる課題やテーマをいただく。まず、教員が他校に授業見学に行く話はとても良い。個を
   高めつつ、連携して動いている印象を受けた。授業の向上に対する意識が良い。次にジェンダーの問題に関し
   て、京都大学地球環境学堂 20 周年のイベントを先日行った際、海外の研究員から登壇者が男性ばかりである
   という指摘があった。ジェンダーの問題は、より一般的なものとなっている。地球環境学堂では、国際性や多
   様性がキーワードとして挙がった。国際性を高めるということは、それぞれの違いをリスペクトすることであ
   り、国際性と多様性は互いに分かち難いものであると思う。制服の問題もあるが、お互いをリスペクトできる
   感覚が国際性を追求する中では重要であり、制服以外の面でもそうした環境をつくらなければならない。建築
   分野でも伝統の話は挙がる。哲学者である市井三郎氏が「伝統は革新の蓄積である」と述べたように、守るこ
   とも大事であるが変わることも重要だ。これら全ては根本的なところで関係しあっているのではないだろうか。
 
 
   ○同窓会には、若い方からお年を召した方まで所属しており、多様な存在であるといえる。これまで同窓会と
   してはジェンダー問題をあまり取り扱ってこなかったこともあり、制服に関する意見をまとめるのは大変難し
   い。私個人の意見としては、昔の制服はもっと自由であったと感じる。そのような自由が許されるのも六稜魂
   の一つではないか。また、制服は経済的であるという面もある。制服を廃止するのも 1 つの案ではある。150
   周年で制服の変更を発表しても、同窓会としてどう反応されるかはわからない。
 ○私自身、ジェンダーの問題についてきちんと把握できているかはわからない。男女の格差について話題にな
 ることは多いが、形から入るしかないことが多い。本校の校風は、良い意味で個が強く、他人に関心がない、
 だが何か行う際にはまとまる、自分も他人も認めるという印象がある。在学中には気づかなかったが、卒業後
 にそれを実感した。制服に限らずジェンダーの問題として、生徒がその問題に対する感覚を養う必要がある。
 制服を廃止しても良いかもしれないが、毎日着る服に困らないという点もある。現在の女子制服でもスラック
 スは選べる。生徒が気持ちのいい服装ができる形が良いのではないか。
 
 
   (4) 意見書の報告
 ○司会者
 学校への意見書の提出はあるか。
   ●教頭
   教員の服装には制限は無いのか、というものが 1 件あった。今後校内で検討を行う。
 
 
   (5) 閉会のあいさつ
 ○司会者
 以上で令和 4 年度第 2 回学校運営協議会を終了する。