「理想は高し 叡智は深し 使命は重し」 三丘生の皆さんへ
 
 
  全国的に新型コロナウィルス感染のニュースを聞かない日はない毎日ですが、新年度の4月ス
 タート予定から1カ月が過ぎようとしています。
 
  75期の1年生の皆さんは入学の実感のないまま、課題を中心とした高校の学習を強いられ、
 大きな不安は日に日に高まっていることでしょう。
 
  2，3年生は、この先の自身の進路¹を想うとき、焦りや不安を抱え、ストレスが増す一方であ
 る状況¹が想像できます。
 
  命を守るためとは言え、成長著しい時期に身体を動かすことを制限されることが、学習効果を
 考えるとき大きなマイナスであることは理論的にも証明されるところです。
 
  しかし、緊急事態宣言の延長が表明されたことで、今しばらくステイホーム中心の学習を強い
 られることを冷静に受け止め、規則正しい生活リズムを保ちながら学習活動に取り組んでもらい
 たいと思います。今後、本校Webページで分散登校の指示も出されますので、定期的なWeb
 確認を行ってください。
 
  別途郵送の文書により、生徒の皆さんと保護者の皆様にお知らせしたように三国丘高校は、4
 月の間、オンライン学習支援の体制整備を進め、動画配信や「G Suite For Education」を導入
 した学習を実施することになりました。学習内容に対する質問なども可能となり双方向のやりと
 りを行い、少しでも理解度が深まるように対応していくことになります。
 
   今、ストレスを感じない日はない状況²ですが、だからこそ、一日のうちに「何も考えない、
 ボーッとする」時間も大切であることを知ってもらいたいと思います。人間が集中して学習やモ
 ノを考えているときと同じくらい、朝起きてボーッとしている時、何も考えないでシャワーを浴
 びている時などに、脳内では目まぐるしく電気信号が駆け巡り、記憶の断面を整理していると言
 われています。そしてこのような状態「デフォルト・モード・ネットワーク」のとき、それまで
 に蓄積した記憶が整理され、新しい発見やひらめきが生まれることがわかってきました。
 
 また、日々そんな「何も考えない」僅かな時間を持つことで、一時、暗いニュースを忘れ明日へ
 向かう活力を生み出すきっかけを作れるのではと思います。
 
  睡眠も重要な働きをしています。睡眠は記憶の定着に大きく関わっています。SNSなどを利
 用して家にいながら、外部や友人とコミュニケーションをとることが容易いため、夜寝る前の時
 間帯などにスマートフォンを長時間操作した結果、より良い睡眠を妨げ、せっかく学習したこと
 が定着しないばかりでなく深い睡眠を得られず、体調不良を起こしたり生活リズムは間違いなく
 崩れてしまいます。日常の生活すべてが学習効果や心の安定へ繋がっていることを理解して、も
 うしばらく「自主自立」の三丘スピリットの下、皆さんの頑張りに期待します。
 
    令和2年5月8日
 
                                                                        生徒指導部