豊浦高校
(山口県)の
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令和2年度山口県立豊浦高等学校 学校評価書 校長 渡 邉 義 明
1 学校教育目標
校訓
至誠一貫・進取向上・自治協同
教育目標
「文武一徳」の人づくり
知性を磨き体を鍛え、徳の備わった、社会のリーダーたる人材の育成
めざす学校像
『進学も部活動も元気な、生徒が主役の学校』
育てたい生徒像
1 高い志と使命感をもった、社会に貢献できる生徒
2 心身を鍛え、何事にも積極的にチャレンジできるたくましい生徒
3 互いに協力しながら、主体的に行動できる生徒
2 現状分析
本校は「『文武一徳』の人づくり」を教育目標に掲げ、全人的発達をめざした教育を伝統的に進めている。学校評価アンケートによると、この教育方針に基づく学校運営
は生徒・保護者によく浸透しており、学校に対する高い信頼感が醸成されている。また、地域に対する文化活動・ボランティア活動を精力的に展開していることから、生
徒・保護者だけでなく地域においても共感的な理解をいただいている。
一方、進学実績については、国公立
大学
1
や有名私立
大学
2
の
合格
1
者の割合は減少傾向にあり、
大学
3
進学に対応できる学力の向上を一層図っていくことが喫緊の課題である。
そのために、勉強時間を確保する中で生徒の学力を高め、授業改善を軸とした学力伸長のための具体的手立てを学校全体で取り組んでいく必要がある。さらに、生徒一人
ひとりが抱える学習や学校生活に関する問題に対応した個別の教育相談や指導について、初期対応に重点を置きながら組織的に進めていく必要がある。
3 本年度重点を置いてめざす成果・特色、取り組むべき課題
【令和2年度の重点目標】
「夢を語り希望が叶う豊浦」
〇豊かな伝統や校風を継承しつつ、新生豊浦の未来に向けた着実な一歩を踏み出す
〇ピンチをチャンスに変える
1 入学定員の充足(地域から信頼され、地域の子どもたちが進学を希望するような魅力ある学校づくり)
2 進学実績の向上(進路指導の充実)
3 学校における働き方改革の推進(時間外業務時間の削減)
※ 学校安全の充実(いつ何が起こっても迅速かつ適切に対応できる体制の整備)
【令和2年度チャレンジ目標】
「Start with Smile!」 一人ひとり夢に向かって輝こう
4 自己評価 5 学校関係者評価
評価 具体的方策 達成
重点目標 評価基準 実践目標の達成状況の診断・分析 学校関係者からの意見・要望等 評価
領域 (教育活動) 度
課題・自習時間が、年間持ち時間の3%以下の教員が 今年度は、新型コロナウイルス感染症対策の影響
で、大会・出張等が例年より少なく、不在の際の
授業担当者の出張等に 4: 100%であった。 日課変更が比較的スムーズに行えた。そのため、
授業時間 よる課題等の授業時間
の確保 を、時間変更により解 3: 80%以上であった 3 授業が課題や自習となることはほとんどなく、ま
た、休校による授業日数の削減も行事の精選、夏 ・コロナ禍の中、授業時
消する。 2: 60%以上であった 季休業の短縮により、ほぼ例年どおりの授業時数 数の確保がよくできてい
1: 60%未満であった。 が確保できた。 た。
教務 B
研究授業とそれに伴う研究協議に1回以上参加した教員が 5教科の先生方には、授業力向上のため、年に1 ・授業時数の確保に向け
回以上の研究授業をお願いしている。今年度は新 た教育課程の工夫は評価
研究授業と研究協議を 4: 100%であった。 型コロナウイルス感染症対策の影響による授業の できる。
授業力の
向上
通して授業改善に努め 3: 90%以上であった。 2 遅れの回復が最優先であったためか、実施できな
る。 かった教科があった。他教科の授業参観等も含め
2: 80%以上であった。 て、積極的な授業改善に取り組むよう計画を立て
1: 80%未満であった。 ていきたい。
校内外での挨拶、教師 本校主催あるいは地域関係機関主催の社会奉仕活動への参 新型コロナウイルス感染症対策に伴う臨時休業及
と生徒及び生徒同士の 加が び各種ボランティア行事の中止・延期により、当
対話を通じ、コミュニ 初目標の参加件数を下回った。一方で、生徒会に
社会性と 4: 20件以上だった。
ケーションスキルを向 よる長府地域の事業所等に対する「コロナに負け
コミュニ
上させる。 るな」と銘打った応援企画や、地域社会と連携し
ケーショ
生徒会活動や課外活動 3: 10件以上だった。 3 た活動(城下町フェスタ櫛崎城、クリスマスコン
ンスキル
を中心に、社会奉仕活 サート、長府寺子屋、城下町長府マラソン等)、
の育成 2: 5件以上だった。
動に積極的に取り組 各学年及び各部活動による地域清掃活動等、生徒
み、地域に愛される学 の自発的な準備による質重視の社会奉仕活動を実
校づくりをめざす。 1: ほとんどなかった。 施した。
十分指導ができ、自転車過失事故が5件以内、かつマ 自転車過失事故発生は5件以下であるが、長府滑
4: ナーの徹底ができた。
石交差点の迂回路での自転車マナーに対する苦情 ・組織的な取組により成
自転車点検を実施す
が7月以降3件寄せられた。その都度直ちに関係 果が上がっている。
交通ルー る。 計画どおり指導ができ、自転車過失事故が10件以内、か
3: つマナーがほぼ守られた。 生徒を集めて注意喚起すると共に、交通安全教室
ル・マ 交通安全教室を実施す
でケーススタディの一つに取り上げた。CS推進 ・自転車マナーは中学校
生徒 ナー順守 る。 3
の徹底 登校指導を実施する。 計画どおり指導ができたが、自転車過失事故が10件を超
員への相談や、近隣校と連携した週4回の早朝現 でも同じように地域から B
全体集会における諸注
2: え、かつマナーがあまり守られなかった。 地指導も行った。行政機関に安全標識設置等の善 苦情がある。中学校でも
処を要望したが困難との回答。生徒が探究学習で 指導しているがなかなか
意を実施する。
あまり指導ができず、自転車過失事故が10件を超え、か この問題を研究テーマに取り上げており、今後生 改善が難しい課題であ
1: つマナーがほとんど守られなかった。 徒の自発的な活動につなげたい。 る。
教育相談の立場から、 学年団及び校内外の関係機関と連携し、問題を抱える全 新型コロナウイルス感染症対策に伴う臨時休業の
4: ての生徒とその家庭を組織的に支援することができた。
個人の内面の問題や人 長期化に伴い、個人面談やいじめ被害調査、教員
高校生活 間関係上の問題に対 間の情報交換等、例年以上にきめ細かく生徒観察
への適応 し、校内外の関係機関 学年団及び校内外の関係機関と連携し、問題を抱える生 を行った。初動対応を重視し、教員間や家庭との
3: 徒とその家庭を組織的に支援することができた。
と心の健 と連携して迅速にケー 情報共有と共通理解をスピーディに行い、組織的
康の保持 ス会議を設置する。こ 4 に支援活動を行うよう心がけた。特に、SCや県
教育相談室として対応に努めたが、問題を抱える生徒と
[教育相 れを基盤に、問題を抱 2: その家庭への組織的な支援が行われなかった。 教委、外部専門機関(医療機関、地域コーディ
談室] える生徒とその家庭へ ネーター等)との連携を重視した。また、サポー
初動重視の組織的支援 HR担任が一人で問題を抱え込んで孤立し、問題を抱え トを要する生徒の保護者に対する相談活動にも注
を行う。 1: る生徒とその家庭への組織的な支援が行われなかった。 力した。
家庭での学習習慣が身についたと自覚した生徒が 「家庭学習をよく行っている」という項目で肯定
的な意見である生徒は、全学年では61.5%であっ
学年毎に、家庭での学 4: 80%以上であった。 た。しかし、1学年59.7%、2学年54.7%と低学
学習時間
習時間を自己管理でき 年では低い状況である。低学年からの学習習慣を
の確保と
学習習慣
るよう促し、学習習慣 3: 60%以上であった。 3 丁寧に指導していく必要がある。学習量調査を今 ・進路実績の向上に向
の確立につながる取組 後も活用し、日々の学習時間を記録させて各担任 け、家庭学習の充実に向
の確立
を実施する。 2: 40%以上であった。 が把握し、個人面談を密に行っていきたい。将来 けた取組を行って欲し
的に学力向上に繋げていくことができるように継 い。
進路 1: 40%未満であった。 続して指導していきたい。
指導 学校評価アンケートの「情報提供が進路決定に役立ってい 『情報提供が進路決定に役立っている」という項 ・家庭学習時間が不足し B
る」項目で肯定的評価が 目で肯定的評価である生徒は全体で93%であっ ているのは、中学校でも
進路だよりの発行や保 課題。日頃から学習意欲
た。一方、保護者については76%である。今後さ
護者向け進路通信を定 4: 80%以上であった。 が高まる方法を探ってい
進路情報 らに、進路講演会を積極的に実施し、より多くの
期的に発行し、進路に
の提供の
関する情報を生徒・保 3: 60%以上であった。 3 保護者にも参加してもらい進路実現に繋げられる ただきたい。
充実 ように工夫していきたい。今後更に大きく変わっ
護者に提供し進学意識
2: 40%以上であった。 ていく「学び」に向かう意欲を醸成していくため
の啓発を促す。
に、生徒はもちろん保護者も一体となることがで
1: 40%未満であった。 きるように努力していきたい。
学校評価アンケートの「学校情報発信に関する」項目で肯
定的評価が 例年、2学期末に学校アンケートを実施し、3学
期初旬にデータを集計した後、ホームページに掲
ホームページやマチコ 4: 80%以上であった。 載してすべての保護者にアンケート結果を知らせ
ミメール、配付するプ ている。学校への提言については、運営委員会で
情報提供
の充実
リント等を十分に活用 3: 60%以上であった。 3 提示して、保護者側の学校への希望や改善要求等
して、積極的な学校情 を示し、各課の今後の課題としていただいた。ま
報の発信に努める。 た、ホームページについては、今年度も積極的な ・スマホの利用増加によ
2: 40%以上であった。 更新を行ったが、保護者からの肯定的な評価が得 る本離れは、昨今の大き
られるように、更に内容の充実に努めたい。 な課題だと思うが、本の
1: 40%未満であった。 面白さをアピールしてい
総務 くかが課題である。 B
今年度、本校図書館で本を借りた者が全校生徒の
スマートフォンの利用の増加とともに、より生徒
4: 50%以上であった。 の読書離れが進んでいるように思われる。図書委 ・HPの情報発信の充実を
生徒・教職員のニーズ
員会ではクラスごとの読書会を開いたり、図書新 お願いしたい。
に応じた蔵書を整え、
3: 40%以上であった。 聞を発行したりして貸し出し増加に努めたが、図
図書室利 特に生徒については、
用の促進 読書習慣の定着を図 3 書室が十分に活用されたとはいえない。また今年
度は長期休業が短く、読書感想文、読書ノートの
り、本の貸出の増加に 2: 30%以上であった。 課題を課すことができなかった。来年度の課題と
努める。
しては、図書室に足を運ばせるための企画を新た
1: 20%以上であった。 に考え、実践することである。
スポーツテストの総合 4: 3学年とも目標以上であった。
判定においてA判定が1 新体力テストの状況で、全学年目標の数字を上
体力の向 年生15%以上2年生 3: 2学年において目標以上であった。 回った。体育の授業でスキルアップ、体力アップ
上 25%以上3年生35%以 4 を目指して授業を展開した。女子生徒も基礎体
2: 1学年において目標以上であった。 ・体力向上は、豊浦高校
上をめざし授業の充実 力、基礎筋力が上がってきた。
を図る。 1: 全学年とも目標に達していない。 ならではと思う。
保健
体育 施設設備安全点検後の危険個所改善率が ・体力向上に向けた取組 A
で成果が上がっているの
各学期ごとに施設設備 4: 90%以上であった。
学校安全 施設の老朽化により、新たな破損箇所が見られて は素晴らしい。
の徹底
等の安全点検を実施す 3: 70%以上であった。 3 きた。確認をして改善修理に努めたい。
る。
2: 50%以上であった。
1: 50%未満であった。
1基本的生活習慣を確 年度末アンケートにて、「本校に入学して良かった」と回 「豊浦高校へ入学してよかったと思うか?」の質
立させる。 答した生徒が 問に対して、
2授業への集中と予 1『そう思う』(109名 64.9%/119名 68.4%)
習・復習など自立した 4: 80%以上であった。 2『ややそう思う』(48名 28.6%/42名 24.1%)
学習習慣を定着させ 3『あまり思わない』(10名 6.0%/5名 2.9%) ・新入生の満足度が高いこ
る。 4『全く思わない』(1名 0.6%/1名 0.6%) とは、今後に希望がもて
新たな伝 3: 50%以上80%未満であった。
3部活動・ホームルー であった。(生徒/保護者) る。
1年 統の基礎 ム・生徒会など集団に 4 1+2の合計で生徒157名(93.5%)/保護者161名 A
づくり
おける主体的な活動を (92.5%)が「本校に入学して良かった」と回答し ・中学校側としては、ありが
充実させる。 2: 30%以上50%未満であった。 ている。コロナ禍で「学校の良さ」を感じる機会 たい結果である。
4挨拶の励行と思いや が少なかったにもかかわらず、高評価だったと思
りのあるコミュニケー う。
ション能力を育成す 1: 30%未満であった。 【%は175名のうち、アンケート回答者(生徒168
る。 名・保護者174名)を対象に算出した値】
年度末アンケートにて、「自分の将来を見すえて進路目標 生徒アンケートでは、自分の将来を見すえた進路
を設定することができた」と回答した生徒が 目標の設定について、「設定することができた」
あるいは「ある程度設定することができた」と回
4: 75%以上であった。 答した生徒が74%であり、評価基準に則り3と判
進路指導課・教科担 断した。
当・部活動顧問等との 総合的な探究の時間では、自分の興味ある学問分 ・生徒の希望を叶えるこ
連携を図りながら、面 野から見出した課題について、年間を通して考察 とができる取組の充実を
自分の将 3: 50%以上75%未満であった。
談等諸活動を通じ進路 し、希望者はフィールドワークを行いながら、解 して欲しい。
来を見す
目標を具体化させる。 決策を考え発表まで行った。この活動を通じて、
2年 えた進路 また、探究活動を進め 3 生徒は自らの興味ある分野を意識し、この活動が ・通常ならオープンキャ B
目標の設
る中で、生徒一人ひと 将来に向き合う一助となったと考えている。 ンパスに参加して行けた
定
りが自らの将来に向き 2: 25%以上50%未満であった。 また、年度当初学校が休校となったり、夏休み中 のに、中止となり残念で
合い、進路目標を設定 に
大学
4
で行われるオープンキャンパスが中止と あった。
していけるよう導く。 なった。自分の進路に関心をもつ大事な時期に例
年とは異なる状況に生徒は戸惑いを感じたに違い
1: 25%未満であった。 ない。適宜情報提供を行い、各担任を中心に面談
等、指導を継続しており、その指導の成果も徐々
に出てきていると考えられる。
年度末アンケートにて、「明確な進路意識を持ち、実現に
基本的な生活・学習習 向けて行動することができた」と回答した生徒が 3学年生徒166人に対してアンケート調査を実施
慣を確立し継続させ した。「あなたは明確な進路意識をもち、その実
4: 75%以上であった。 ・生徒の希望を叶えるこ
明確な進 る。 現に向けて行動できましたか?」という問いに対
とができる取組の充実を
路意識を 何事にもベストを尽く し、「できた」が40%、「ある程度できた」が
して欲しい。
3年 もち行動 す精神を涵養する。 3: 50%以上75%未満であった。 4 46%、「あまりできなかった」が12%、「全くで A
できる生 確かな情報をもとにし きなかった」が1%という集計結果であった。本
・生徒の進路意識は高
徒の育成 た進路意識の高揚を促 年度は
大学
5
入試改革や新型コロウイルス感染症拡
2: 25%以上50%未満であった。 まっているようである。
し、具体的な行動に繋 大という厳しい環境下であったが、生徒たちは進
げさせる。 路実現に向けて主体的に行動できたようである。
1: 25%未満であった。
教育活動を実施した回数が 新型コロナウイルス感染症対策のために、さまざ
まな行事が中止されたため、実施回数は少なく ・コロナ禍の中できる取
地域に期
4: 15回以上であった。 なっている。しかし、厳しい状況の中で、地域に 組が充実している。
待され信 地域社会や関係機関と
地域 出向いたり、地域からの協力が得られたりするこ
頼される 連携した教育活動を充
連携 学校づく 実させる。 3: 10回以上であった。 3 とで、教育活動を工夫して取り組めた。 ・コロナが終息すれば、 A
(長府地区まちづくり協議会との連携による応援 もっとやってくれると思
りの推進 2: 5回以上であった。 メッセージ、豊高OBによるキャリアセミナーな う。期待を込めて。
ど)
1: 5回未満であった。
危険・不具合の箇所の発見及び連絡を受けて、
施設設備の危険・不具 4: 1週間以内に改修した。 校務技士等で対応可能な箇所は即刻、それ以外の箇
合箇所について、早期 3: 2週間以内に改修した。 4 所についても、業者と日程調整し早期に改修し、事故
に対応する。 の未然防止に努めた。 ・さまざまな箇所に目配
2: 1ヶ月以内に改修した。 りしながら、整備が進め
1: 不十分で早期に補修できなかった。 られている。
安全安心
事務 な教育環 事務計画に参加し、目的に沿った予算運営の達成率が、 ・感染症対策をよくされ A
境整備 教員と事務職員とで連携を図りながら、県の行財 ていると思う。中学校に
4: 90%以上であった。 政改革の方針に基づき、効率的かつ効果的に予算 も有効的だったことを教
予算の効率的な執行に 執行している。とりわけ新型コロナウイルス感染 えてもらいたい。
より、最大限の効果を 3: 80%以上であった。 4 症対策として、手指消毒及び検温機器を効率的に
上げる。 活用できるよう設置場所等を勘案し整備した。
2: 70%以上であった。 また、教育ICT化推進のため、電子黒板等を整
備した。
1: 70%未満であった。
業務時間の短縮率が令和元年度比の 1月までの在校等時間は、令和元年度は82.7時間
会議時間の短縮、ノー に対して、令和2年度は53.6時間となり、短縮率
残業デーの設定、最終 4: 30%以上であった。 は35%となり、目標を達成できている。しかし、
退校時間の相互啓発、 4,5月が休校となり部活動ができなかったことが
部活動の週一日休養日 大きく短縮された要因と考える。学校再開後の6
業務時間 3: 20%以上であった。
の短縮
実施、年次有給休暇の 4 月からでは、短縮率18%となっているが、毎月の
・業務改善は、教育現場で
積極的取得等を推進す 前年比は、すべての月で短縮しており、全体とし
るなかでタイムマネジ て、業務時間の短縮にはなっている。しかし、個 は、なかなか難しい問題だ
2: 10%以上であった。 と思うが、先生方が少しず
メント力を上げ、業務 人を見ると、部活動を熱心に指導する教員の業務
業務 つ意識をされていることが
改善
改善を図る。
1: 10%未満であった。
時間が多くなっており、二極化していることは否
感じられた。 B
めない。
再検査者の受診率が 新型コロナウイルス感染症対策の影響に伴い今年 ・業務改善に向けた取組を
健康診断結果に基づい 度の定期健康診断が10月実施となり、例年よりも 積極的に進めて欲しい。
た健康管理を行い、面
4: 100%であった。 精密検査受診が難しい状況となったが、職員会議
教職員の
健康管理
談等の機会を使いなが 3: 80%以上であった。 3 における受診勧奨などで意識付けを図った。1月
ら意識改革を行い受診 末時点で精密検査受診率は87%。
率の向上を図る。 2: 60%以上であった。 年度末までに受診率を昨年度と同様の100%とす
1: 60%未満であった。 るよう継続して受診勧奨を行う。
5 学校評価総括(取組の成果と課題)
「授業」をいかに充実していくことができるかを目標に「授業時間の確保」「授業力の向上」を重点目標に掲げた。今年度は新型コロナウイルス感染症対策により、1学期の大幅な授
業時数削減によりスタートしたが、学校行事の精選、夏季休業の縮減により、9月にはほぼ例年並みの授業時間が確保できた。自習や課題を極力少なくするよう、時間変更により対応
教務 し、急な教員の病気等による不在も、教科のみならず学年にも協力をお願いし、可能な限り授業で対応できるよう取り組んだ。また、互見授業、研究授業を実施することにより、教員
の意識の向上を促すことができた。3学期に各教室に電子黒板が導入され、ICTを活用した授業の展開等、新たな取組をされる教員も多くみられた。今後はICTをいかに授業に組
み込んでいくかということが新たな課題となると考える。
「初動が全て」をキーワードに、他分掌、校外生徒指導機関及び家庭と連携した組織的・計画的・予防的な指導を継続し、全てではないが各種問題の解決・解消を図ることができた。
交通安全は、「自他の生命・安全の尊重」を軸に、同じ指導目標を数年間地道に徹底したことにより、交通事故は5件だった。しかし、自転車運転の法規やマナーについては一部に規
範意識の不足している生徒がおり、外部から苦情を数件受けた。危険予測学習(交通安全教室等)と生徒主体の安全意識の啓発活動(生徒会活動・探究学習等)を継続する。
コミュニケーションスキルの育成は、コロナ禍で本校伝統の入学直後の礼法指導が十分にできなかったため、挨拶を中心に現1年生及び来年度新入生への指導方法を工夫したい。部活
動・学校行事の中にボランティア活動への参加を組み込む等、地域と連携した生徒主体の自主的・計画的な活動を行った。HR担任や教育相談室による面談(保護者面談も含む)を計
生徒 画的に実施するとともに、生徒と複数の教員がコミュニケーションをとれる機会を増やし、生徒の多面的理解に努めた。これら日常的な生徒観察に加え、毎学期のいじめ・被害等調査
指導 により、問題発生時には早期対応・早期解決することができた。生徒は全体的に能動的で落ち着いた学校生活を送った。しかし、人間関係のトラブルは常に起こり得るので、以上の取
組を基盤にしながら現行の予防的指導体制を発展させたい。
教育相談活動は、教育相談室長を中心に各学年担当の教育相談係がHR担任や部活動顧問等と連携して推進した。初動対応、中学校と連携した新入生の情報交換や学校カウンセラーの
活用、場合によっては医療機関とも連携した取組により、様々な問題が概ね解決し、HR担任のサポート役として教育相談室が有効に機能した。生徒の多様化により、基本的生活習慣
の確立や学校不適応、通級指導に対応した指導力の向上が必要である。今後教員の研修や家庭・専門機関・地域関係諸機関との連携を深め、教育相談体制の充実を進めたい。
今年度は
大学
6
訪問(1年)、
大学
7
説明会(2,3年)など軒並み中止となった。しかし、新しい取組として、小論文講演会(3年)、本校OBによるキャリアガイダンス(1年)、低学年対象
進路 の進路講演会(2年、1年)を行った。しかし、低学年での家庭での学習習慣が不十分であり、学力向上に繋がっていない現状がある。進路指導課のみならず、学校全体で取り組まなけ
指導 ればならない大きな課題の一つである。情報発信の点については、『進路ニュース』の発行や『進路の手引き』の充実などを図っており、来年度もより充実したものとなるよう取り組
みたい。進路講演会の実施回数を増やすことやその案内方法を改善することで、保護者の進学に対する意識をより高めていくことができるように努力したい。
ホームページについては、より新しい情報を的確に伝えられるように、昨年よりも質の高い内容を提供できるようになった。図書においては、今年度も生徒・教職員の希望図書を積極
総務 的に購入し、常に新しい文庫を提供できるように努めると同時に、図書委員会を通じて蔵書の貸出率が少しでも上がるように努力した。
保健 体育の授業や部活動の活動を通して、体力・運動能力の向上は図られている。しかし新型コロナウイルス感染症対策により、十分な取組とはいえなかった。授業などを工夫して次年度
体育 につなげたい。学校安全点検については、改善率は上がっていたが、老朽化が進み、改善しなければいけないところが増えてきたので、確実に実施したい。
三密回避のコロナ禍では学年集会も制限され、生徒を指導する機会が激減した。コミュニケーション能力を高める(学年目標)にも対人は敬遠され、WEB等の利用が推奨された。不安な
入学時に希薄な人間関係しか築けなかった中で、今の状態に落ち着いていることに驚きを感じる。担任団・生徒指導部・教育相談との連携がうまくかみ合ったことが影響していると思
1年 われる。しかし、上級生からの学校行事伝承の場を奪われ、本校の魅力を十分に味わうことができず、3年生の立ち居振る舞いが見れなかったことが今後の学校行事にも影響を及ぼす
ことが危惧される。また、毎月の学習時間を集計し、面談等に役立てた。クラスごと・学年全体で勉強時間ランキングを発表し、生徒の学習に対するモチベーションの向上に努めた。
さらに、成績上位者(偏差値55以上)の学年主任面談を模試毎に実施し、
大学
8
進学に向けた方向付けを行った。
今年度は、コロナ禍で例年とは異なり、オープンキャンパスで実際に
大学
9
を見たり、模擬授業を受けたりすることが出来なかった。また、高大連携事業も行われず、
大学
10
に直接触れる
機会が減ってしまった。実際には、インターネットや情報誌で大学調べを行っている。生徒アンケートで、自分の将来を見すえた進路目標の設定について、「設定することができた」
2年 あるいは「ある程度設定することができた」と回答した生徒が74%いたが、不安も大いに抱えていると思われる。面談等を行うなど、2学年で行ってきた指導は成果を上げたと結論付
けられる。ただ、大学入試改革や新型コロナウイルス感染症の影響を大いに受けており、生徒の進路への不安は依然高い水準にあると考えられる。今後もよりいっそうきめ細かい指導
を継続していくことが肝要である。
今年の3年生は2学年終盤からの新型コロナウイルス感染症拡大により、受験生としてのスタートを濁される形となった。また、部活動の各種大会もその多くが中止となり、不完全燃
焼のまま引退した生徒も多かった。さらに、豊高祭をはじめとして様々な学校行事が中止や縮小となり、エネルギーをもて余すこともあった。しかし、そのような厳しい状況にもめげ
3年 ることなく、生徒たちは日々の学校生活を節度をもって送ってくれた。長期間にわたった休校は、やはり学習面・進路指導面において大きな影響を及ぼした。順調に進まない事へのも
どかしさや焦りもあったであろうが、コンスタントに20人以上が自習室を活用して学習するなど、前向きに受験に取り組んでくれた。その結果、総合型選抜や学校推薦型選抜について
はそれなりの成果を残すことができた。また、年度末に向けて一般選抜においても最後の最後まで学習・進路指導を継続していきたい。
新型コロナウイルス感染症対策のために行事が中止や縮小される中、こういうときだからこそという思いから地域との連携が深まったように感じられる。長府地区まちづくり協議会と
地域 の協力のもと、豊高生の元気な姿で地域に貢献できたのではないかと考える。また、CS推進員の貢献度は非常に高く、学校行事への参加・アドバイス、キャリアガイダンスのOBへ
連携 の講師依頼、自転車通学マナー改善のために安全標識設置を行政機関への申し入れるなど、あらゆる場面で活躍をしていただいた。
危険・不具合箇所の早期修繕に努めた結果、施設、設備に起因する事故は発生しなかった。しかしながら、経年劣化による不具合箇所が多数発生しているため、限られた予算の中で効
事務 率的な修繕をしていく必要がある。
新型コロナ感染予防対策としての機器等の整備については、状況を見ながら迅速に対応した。
新型コロナウイルス感染症対策やICT教育など新しい業務が次々と増えるなかで、全体の業務時間が短縮できているのは、個々の教員が効率よく業務をこなしたり、チームとしてい
業務 ろいろな課題に対応した成果だと考える。今後も新しい業務が増え続けることが予想されるので、組織的に業務の精選をする必要がある。また、部活動指導業務の改善策を検討する必
改善 要がある。
6 次年度への改善策
「授業力の向上」につながる取組として、互見授業の実施、研究授業やそれに伴う研究協議を計画していたが、行事の変更などにより、全ての教科で実施はできなかった。今後は、他
教務 校への公開授業への参加や、ICT関係の研修にも積極的な参加を促したい。授業アンケートの結果や評価については、継続して改善に取り組んでいきたい。
「安全」については、安全の三領域(生活・交通・災害)を基軸に、防犯、交通事故予防、防火防災に関する対策を具体化させる。防犯訓練、交通安全教室、災害避難訓練、AED講
習等を、警察、消防、その他専門機関等の指導を受けながら、生徒会やHR活動において生徒が主体的に行動できるよう啓発指導を行う。これらを通じて生徒の生活実態に即した危機
生徒 管理能力(危機回避×危機対応)の育成を図る。「豊かな心の育成」・「教育相談」については、引き続き、校内での情報共有と共通理解、家庭、出身中学校、専門機関、地域社会と
指導 の連携を重視する。特に、教員の研修を深め、問題の未然防止、早期発見・解決に努める。また、若い世代の教員が増えていることから、生徒指導スキルの継承と本校生徒指導の長所
である組織的対応力の充実に取り組む。
生徒の学習習慣の定着が全学年において十分ではなかった。生徒自身の進路意識の向上と学習習慣の定着は大きく関連しており、生徒や保護者対象の進路講演会の実施や「総合的な探
進路 究の時間」の活発化を図るように取り組んでいく必要がある。教員においては、特に模試分析をきちんと行い生徒の弱点を把握し授業に反映することを徹底したい。高い目標を持った
指導 生徒の育成に努めるため、個人面談の複数回実施にも取り組みたい。進路指導課のみではなく、学年・教科・部活動等学校全体との連携・協力体制が必要と考える。
豊高ホームページについては、魅力ある豊浦高校を、豊浦高校に興味をもつ中学生やその保護者、また在校生やその保護者、そして多くの卒業生に発信できるよう、内容を改善しなが
ら、さらなる質の向上に努めたい。また、PTA総会は、新型コロナウイルス感染症対策のため書面による開催となったが、来年度は状況を注視しながら開催方法を工夫して、何とか
総務 保護者に来校してもらえる形を模索していきたい。コロナ禍の厳しい状況であるからこそ、保護者の希望や改善要求といった生の声に耳を傾けながら、学校からも保護者に様々な情報
を発信していきたい。
保健 運動意欲が高い生徒が多いだけに、けがなどの発生も少なくない。今年度は、新型コロナウイルス感染症対策のため、ガイドラインに沿って薬剤師の意見等を取り入れながら行いたい
体育 と考える。運動量が上がると、夏には熱中症にも気をつけたい。学校安全点検についても、破損部分などの修理や各箇所の強度の確認などもする必要があると考える。
特に進学については、これまでの上級生の流れをまねるのではなく、経験豊富な先生の力を借りて、「進学校スタンダード」を直接伝えていきたい。
大学入試に向けた『添削指導』や『直接指導』等の学習指導を強化していきたい。
1年 成績上位者の進路指導を強化したい。(1これまでの流れを半年1年早めた取組、2進路資料室の入試資料の積極的活用 等)
模試については、弱気な科目選択をさせない。(理系:理科2科目、文系:地歴公民2科目 等)
自分の進路目標を設定することは、高校生活諸活動の意欲向上につながる大切なテーマである。人生経験の少ない高校生にとっては難しいことかもしれないが、進路目標を早めに設定
できれば、学習やその他諸活動にも意欲的に取り組むことができ、進路実現にもつながってくる。ただ、生徒によっては、進路目標の設定に時間を要する場合もある。即効性のある方
2年 法は無く、生徒が大学改革の情報に常にアンテナを張り、オープンキャンパスなどに参加し、大学の情報収集ができるよう地道に手をかけて支援していくことが肝要である。また、探
究活動から大学・学部選びにつなげていくことが重要であり、自己の在り方生き方を考え、課題を発見・解決し、伝える力を養うことが面接等に役立つと考えられる。今年度の初め
は、新型コロナウイルス感染症対策での臨時休業など、生徒は不安な時期を過ごしており、次年度3学年では、早い段階で明確に進路目標を設定させていきたいと考えている。
まずは、新型コロナウイルスの感染が収束して本来の活気あふれる高校生活が送れ、生徒たちが充実感を満喫できる状況が取り戻されることを切に願う。これこそが、本校の教育目標
である「『文武一徳』の人づくり」のベースとなるものである。英語の外部試験導入や共通テストの記述式問題導入などで右往左往した本年度3年生であったが、共通テスト2年目と
3年 なる来年度は落ち着いて受験生活も送れるのではないだろうか。高校入学時点の成績は、本年度の3年生はデータ的には厳しい状況であった。進路指導課のご尽力で学校全体の進路指
導体制も充実してきているので、来年度の3年生は本年度の様子を踏まえ、場合によっては反面教師として捉えて、本校の重点目標である「進学実績の向上」に繋げてもらいたい。
地域 伝統のある校外の行事などでは地域との連携はかなりとれており、継続的に取り組んでいきたい。その一方で、学校内のさまざまな行事に地域の力を取り入れる場面を模索していきた
連携 いと考えている。また、CS推進員との連携をさらに高め、さまざまな課題の支援やアドバイスをお願いする。
修繕必要箇所が多発しているため、なお一層の効率的な予算執行を図り、事故防止に努める。
事務 新型コロナウイルス感染症対策については、最優先事項として対応を続けたい。
業務 各分掌で業務をこなしながら、業務内容の精選をするよう心がける。部活動業務が多い教員には、考査期間中などを利用し代休や年休の積極的取得ができるように促す。その一方で、
改善 一部の教員に負担がかからぬように、学校全体として部活動指導を含めた業務の平準化を進める。