愛 媛 県 県 立 学 校 振 興 計 画
令和5年3月
愛 媛 県 教 育 委 員 会
はじめに
令和4年6月に、愛媛県県立学校振興計画検討委員会から、少子化に伴う生徒数1の減少、
情報化、グローバル化の進展などにより、県立高等学校及び県立中等教育学校(以下「県
立高校等」という。)を取り巻く環境が大きく変化する中、『生徒にとってよりよい教育環
境の実現』を第一義に、県立高校等が社会を支える人材の育成拠点としての役割を果たす
ため、「愛媛県県立学校振興計画策定の指針について(報告書)」が提出された。
この報告を受けて、愛媛県教育委員会では、具体的な県立高校等の振興計画の策定に向
けて検討を行い、以下の結論に達した。
1 県立高校等を取り巻く課題
生徒数2の減少と学校の小規模化
本県の全日制県立高校等の在籍生徒数3は、中学校卒業者数の減少に伴い、平成2年
度の約5万3千人から令和3年度の約2万4千人へと、約3万人減少している(中等
教育学校前期課程を除く。)。一方で、本県の全日制県立高校等の数は、57 校から
55 校と2校しか減少しておらず、結果として、学校の小規模化が著しく進行している。
小規模校が有するメリット等に留意しつつも、生徒が多くの仲間たちと切磋琢磨す
ることで、より高い目標を達成できる充実した教育環境を実現するため、各地域内に
一定規模以上の生徒数4を擁する学校を配置する必要があり、学校の統合を視野に入れ
た、再編整備を進める必要がある。
社会の変化と生徒の多様化
グローバル化や情報化が急速に進み、産業界のあらゆる分野において業種の枠を越
えた競争が行われており、産業構造や就業構造が急激に変化している。そのため、学
校には、子どもたちが各教科で学んだ見方・考え方を基礎としながら、地域と連携し
つつ、社会の課題や解決方法等について、「自ら考える姿勢」や、広い視野を持って
何事にも主体的、協働的に取り組み、人生を「自ら切り拓いていける力」を備えた人
材の育成が期待されている。
また、中学校卒業者が高等学校等に進学する割合が 99%を超えている状況の下、本
県の県立高校等でも、様々な進路希望、能力・適性、興味・関心を持つ生徒が在籍し
ている。そのため、個別最適な学びの推進を軸として、生徒のニーズに合わせた多彩
な学びの形態を提供できる体制づくりを進めるとともに、課程や学科等の改編等によ
り、魅力ある学校づくりを進める必要がある。
2 振興計画の内容
再編整備基準
愛媛県県立学校振興計画検討委員会から提出された報告書の中で示されている再編
整備基準(p.20 別紙 参照)のとおりとする。
学校魅力化の在り方
ア 職業系学科の魅力化
地域経済の振興に資する産業人材の育成のため、既存の異なる大学科(農業科、
工業科、商業科等)を集約した高校を設置し、職業・学科横断的学習を推進する。
また、生徒が入学後に自己の適性等を見て学科選択ができるよう、現行の「くく
り募集」に準じた入学者選抜制度の導入について、職業系学科を設置する県立高校
等において検討する。
1
イ 普通系学科の魅力化
地域のニーズや生徒の実態を踏まえた特色あるコースを各校に設置するとともに、
国の普通科改革の方針を注視しながら、普通科内の新学科の設置について検討する。
その際、国の「新時代に対応した高等学校改革推進事業(普通科改革支援事業)」
に指定された、三崎高校での普通科改革の研究の成果も参考にする。
ウ 進学指導の強化
「進学指導強化モデル校」を設置し、高い進学目標を持った生徒が地域で学ぶこ
とができる体制を整える。モデル校については、学校間の適度な競争関係を維持す
るため、各地域の実情や将来像等を踏まえながら数年ごとに検討し、県の学力向上
関係事業において指定する。
エ 総合学科
県立高校等における総合学科の特色や成果を踏まえ、これまでの全日制3校から、
全日制7校・昼間二部定時制1校へ拡充し、地域のニーズや生徒の実態を踏まえた
特色ある系列を設置するとともに、より一層充実した進学指導を行う系列を設置す
る。
オ 中等教育学校
これまでの取組の成果等を踏まえ、今治東中等教育学校にスポーツコース、松山
西中等教育学校に国際コースを設置するなど、更なる魅力化を図る。
一方で、中等教育学校の設置から 20 年近くが経過し、取り巻く環境が大きく変
化している中で、宇和島・南宇和地区の児童・生徒数5の大幅な減少や地域協議会で
の意見等を踏まえた検討を行った結果、宇和島南中等教育学校を募集停止とし、宇
和島南高校(仮称)を設置する。
カ 定時制課程・通信制課程
全日制課程の北条高校を、昼間二部定時制と通信制の課程を併置した愛媛風早高
校(仮称)に改編するとともに、小規模校等への授業配信拠点としてのセンター機
能を充実させる。
キ 専攻科
水産科の専攻科については維持する。なお、水産科以外の専攻科についても、学
校及び地域からの要望があった場合は、設置の可能性について検討する。
3 振興計画の状況に応じた検討
振興計画については、今後の中学生の進路状況や地域の状況、社会状況の変化などを
踏まえ、適宜、検討を加える。
4 振興計画の実施
振興計画の実施のため、統合等の対象となった県立高校等のまとまりごとに、市町行
政関係者、学校関係者、地域住民などで構成する準備委員会を設置し、具体的な準備を
進める。
5 振興計画の期間
振興計画の期間は、令和5年度から令和 14 年度までの 10 年間とし、前期計画(令和
5年度令和9年度)と、後期計画(令和 10 年度令和 14 年度)に分けて策定する。
前期計画については、その内容を、具体的に、地域ごとに示す。後期計画については、
その方向性を、大まかに、地域ごとに示す。
2
6 各地域における振興計画
四国中央地区
○ 現状と課題
全日制課程の県立高等学校は3校設置されており、その内訳は普通科単独校が2
校、併置校が1校となっている。過去5年間の平均志願倍率は 0.84 倍であり、全
ての学校において、定員割れの状態が続いている。
○ 前期計画の内容
令和9年度までの生徒数6については、全体として大きな変動はなく、一時的には
増加する年もあること、また、過去5年間に2学級の減を行っていることから、適
度な競争倍率を維持できると見込まれるため、学級減は行わず、現状を維持する。
・ 三島高校については、商業科内に情報マネジメント類型を設置(情報デザイン
類型を改編)して、ICT活用能力の育成強化を図る。
R5 R6 R7 R8 R9
学校名 学科 類型
学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員
川之江 普通 5 200 5 200 5 200 5 200 5 200
普通 6 240 6 240 6 240 6 240 6 240
商業
三島
商業 情報マネジメント 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
(R7 設置)
土居 普通 3 120 3 120 3 120 3 120 3 120
地区計 15 600 15 600 15 600 15 600 15 600
※学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
※設置学科・コース等については、準備委員会での協議を経て、正式に決定する。
○ 後期計画の方向性
入学生数の減少が継続する場合は、学級減を検討する。
3
新居浜地区
○ 現状と課題
全日制課程の県立高等学校は5校設置されており、その内訳は普通科単独校が2
校、専門学科単独校が2校、総合学科単独校が1校となっている。過去5年間の平
均志願倍率は 0.90 倍であり、学校・学科によっては、定員割れの状態が続いてい
る。
○ 前期計画の内容
令和9年度までの生徒数7については、大きな変動はないが、定員割れの状態を改
善し、適度な競争倍率を維持するため、3学級の減を行う。
・ 新居浜東高校については、普通科内のコースである健康スポーツコースを発展
改編し、健康スポーツ科を設置して、中学生のニーズや地域の声に応える。
R5 R6 R7 R8 R9
学校名 学科
学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員
普通 7 280 6 240 5 200 5 200 5 200
新居浜東 健康スポーツ
1 40 1 40 1 40
(R7 設置)
新居浜西 普通 7 280 7 280 7 280 7 280 6 240
新居浜南 総合 3 120 3 120 3 120 3 120 3 120
新居浜工業 工業 5 200 5 200 5 200 5 200 4 160
新居浜商業 商業 4 160 4 160 4 160 4 160 4 160
地区計 26 1,040 25 1,000 25 1,000 25 1,000 23 920
※学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
※設置学科・コース等については、準備委員会での協議を経て、正式に決定する。
○ 後期計画の方向性
入学生数の減少が継続する場合は、地区内での統合等により、学校数を5校から
4校にすることを検討する。
4
西条地区
○ 現状と課題
全日制課程の県立高等学校は5校設置されており、その内訳は併置校が3校、専
門学科単独校が2校となっている。過去5年間の平均志願倍率は 0.83 倍であり、
学校・学科によっては、定員割れの状態が続いている。
○ 前期計画の内容
令和9年度までの生徒数8については、大きな変動はないが、定員割れの状態を改
善し、適度な競争倍率を維持するため、1学級の減を行う。
・ 小松高校、東予高校、丹原高校については、定員割れの状態が続いていること
から、比較的距離の近いこれらの3校を再編統合し、新たに2校を設置する。
2校のうち、1校は、普通科をまとめた「周桑高校(仮称)」とし、普通科内
に教員養成コースや、地域課題発見・解決型学習に力を入れる社会共創コースを
設置するとともに、情報の活用と発信を重視する人材の育成を目指した「理数情
報科」を設置して、特色化を図る。校地については、小松高校を活用する。
もう1校は、農業科、工業科、家庭科に、進学を重視した総合学科を加えた
「西条総合科学高校(仮称)」とし、大学進学に対応できる高い学力を育成する
とともに、職業・学科横断的学習を通して、広い視野を持ち地域経済の振興に資
する産業人材の育成を図る。校地については、東予高校を主として活用するが、
農業の実習等では、丹原高校の農場や校舎を活用する。
5
コース R5 R6 R7 R8 R9
学校名 学科
・系列 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員
普通 5 200 5 200 5 200 5 200 5 200
西条 国際文理 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
商業 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
西条農業 農業 3 120 3 120 3 120 3 120 3 120
普通 3 120 3 120 3 120 周桑・西条総合科学へ統合
小松
家庭 1 40 1 40 1 40 西条総合科学へ統合
東予 工業 3 120 3 120 3 120 西条総合科学へ統合
普通 3 120 3 120 3 120 周桑・西条総合科学へ統合
丹原
農業 1 40 1 40 1 40 西条総合科学へ統合
文理探究
周桑 普通 教員養成 3 120 3 120
(R8 設置) 社会共創
理数情報 1 40 1 40
農業 1 40 1 40
工業 2 80 2 80
西条総合科学
(R8 設置) 家庭 1 40 1 40
総合進学
総合 2 80 2 80
産業マネジメント
地区計 21 840 21 840 21 840 20 800 20 800
※学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
※統合校名、設置学科・コース等については、準備委員会での協議を経て、正式に決定する。
○ 後期計画の方向性
入学生数の減少が継続する場合は、学級減を検討する。
6
今治・越智地区
○ 現状と課題
全日制課程の県立高等学校は7校(うち分校2校)設置されており、その内訳は
普通科単独校が4校、専門学科単独校が1校、併置校が2校となっている。過去5
年間の平均志願倍率は 0.91 倍であり、学校・学科によっては、定員割れの状態が
続いている。
また、県立中等教育学校が1校設置されており、定員割れの状態が続いている。
○ 前期計画の内容
令和9年度までの生徒数9については、大きな変動はないが、定員割れの状態を改
善し、適度な競争倍率を維持するため、4学級の減を行う。
・ 今治西高校については、確かな語学力とグローバルな視野を持った人材の育成
を図るため、国際科を設置する。
・ 伯方分校、大三島分校については、両校を統合して、「しまなみ海洋高校(仮
称)」とする。同校は、進学実現とそれぞれの島の特徴を生かした学びの推進の
両立を図る総合学科とし、文理探究、総合進学、マリンビジネス、島の農業系列
を設置する。校地については、キャンパス制を導入し、引き続き両校地を活用す
る。同校については、魅力化推進校の基準を適用する。
・ 弓削高校については、魅力化推進校の基準を適用する。
・ 今治東中等教育学校については、全国レベルで活躍する運動部を複数持つ特徴
を生かし、後期課程にスポーツコースを設置して、更なる魅力化を図る。
7
コース R5 R6 R7 R8 R9
学校名 学科
・系列 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員
普通 8 320 7 280 7 280 6 240 6 240
今治西 国際
1 40 1 40
(R8 設置)
伯方(分) 普通 2 60 2 60 2 60 しまなみ海洋へ統合
普通 5 200 5 200 4 160 4 160 4 160
今治南
農業 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
普通 5 200 5 200 5 200 5 200 4 160
今治北
商業 2 80 2 80 2 80 2 80 2 80
大三島(分) 普通 1 40 1 40 1 40 しまなみ海洋へ統合
今治工業 工業 5 200 5 200 5 200 5 200 5 200
弓削
普通 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
(魅力)
伯 文理探究
しまなみ海洋 方 マリンビジネス
R8 設置 総合 2 80 2 80
魅力 大 総合進学
三
島 島の農業
地区計 30 1,180 29 1,140 28 1,100 27 1,080 26 1,040
普通
今治東中等 普通 スポーツ 4 140 4 140 4 140 4 140 4 140
(R8 設置)
※校名下部の(魅力)は魅力化推進校。
※学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
※統合校名、設置学科・コース等については、準備委員会での協議を経て、正式に決定する。
○ 後期計画の方向性
入学生数の減少が継続する場合は、学級減を検討する。
8
松山・伊予・上浮穴地区
○ 現状と課題
全日制課程の県立高等学校は 13 校(うち分校2校)設置されており、その内訳
は普通科単独校が6校、専門学科単独校が4校、総合学科単独校が1校、併置校が
2校となっている。過去5年間の平均志願倍率は 0.99 倍であり、県下では最も高
くなっているが、学校・学科によっては、大幅な定員割れの状態が続いている。
また、県立中等教育学校が1校設置されており、高い志願倍率を維持している。
○ 前期計画の内容
令和9年度までの生徒数10については、全体として大きな変動はないため、学級減
は行わず、現状を維持する。
・ 北条高校については、多様な生徒を対象に、一人一人に応じた自由で柔軟な学
びを提供し、未来につながる進路を実現できるよう、自由度の高い新しいスタイ
ルの学校とする。このため、全日制課程を改編し、昼間二部定時制課程及び通信
制課程を併置した、「愛媛風早高校(仮称)」を設置する。
同校には、小規模校の授業支援を行うため、授業配信拠点としてのセンター機
能を整備する。(※学校の詳細については、「 定時制・通信制」を参照)
・ 砥部分校については、デザイン科内にゲームクリエーションコース(仮称)を
設置し、民間企業との連携等によりICT人材の育成を図る。
・ 中島分校については、魅力化推進校の基準を適用する。
・ 伊予高校については、普通科内に教員養成コースを設置するとともに、既存の
芸術クリエーションコースを拡充して芸術教育の充実を図る。また、情報の活用
と発信を重視する人材の育成を目指した「理数情報科」を設置し、学科横断的学
習を実施することで、アートとサイエンスを融合した新しい教育を実践する。
・ 東温高校については、生徒の個性を生かした主体的な教育を一層推進するため、
多様な類型を備えている普通科と商業科のこれまでの成果を踏まえ、進学を重視
した総合学科に改編し、文理探究、社会共創、スポーツ、情報マネジメントなど
の系列を設置して、特色化を図る。
・ 上浮穴高校については、魅力化推進校の基準を適用する。
・ 松山西中等教育学校については、後期課程に国際コースを設置して、グローバ
ル人材の育成を図る。
9
コース R5 R6 R7 R8 R9
学校名 学科
・系列 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員
北条 総合 3 120 3 120 3 120 愛媛風早に改編
松山東 普通 9 360 9 360 9 360 9 360 9 360
普通 8 320 8 320 8 320 8 320 8 320
松山南
理数 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
グラフィックデザイン
クラフトデザイン
工業
砥部(分) 美大受験 1 40 1 40 2 80 2 80 2 80
(デザイン)
ゲームクリエーション
(R7 設置)
松山北 普通 9 360 9 360 9 360 9 360 9 360
中島(分)
普通 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
(魅力)
松山中央 普通 9 360 9 360 9 360 9 360 9 360
松山工業 工業 8 320 8 320 8 320 8 320 8 320
松山商業 商業 9 360 9 360 9 360 9 360 9 360
普通 6 240 6 240 6 240
総合学科に改編
商業 2 80 2 80 2 80
文理探究
英語理解
東温
社会共創
総合
スポーツ 9 360 9 360
(R8 設置)
医療福祉
生活科学
情報マネジメント
上浮穴 普通 1 30 1 30 1 30 1 30 1 30
(魅力) 農業 1 30 1 30 1 30 1 30 1 30
伊予農業 農業 6 240 6 240 6 240 6 240 6 240
普通
芸術クリエーション
普通 5 200 5 200 5 200 5 200 5 200
教員養成
伊予
(R8 設置)
理数情報
1 40 1 40
(R8 設置)
地区計 79 3,140 79 3,140 80 3,180 79 3,140 79 3,140
普通
松山西中等 普通 国際 4 160 4 160 4 160 4 160 4 160
(R8 設置)
※校名下部の(魅力)は魅力化推進校。
※学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
※統合校名、設置学科・コース等については、準備委員会での協議を経て、正式に決定する。
○ 後期計画の方向性
【砥部分校】
入学生数の増加が見込まれない場合は、伊予高校との統合を検討する。
【砥部分校以外】
入学生数の減少が継続する場合は、学級減を検討する。
10
大洲・喜多地区
○ 現状と課題
全日制課程の県立高等学校は5校(うち分校1校)設置されており、その内訳は
普通科単独校が3校、専門学科単独校が1校、併置校が1校となっている。過去5
年間の平均志願倍率は 0.78 倍であり、多くの学校において、定員割れの状態が続
いている。
○ 前期計画の内容
令和9年度までの生徒数については、大きな変動はないが、定員割れの状態を改
善し、適度な競争倍率を維持するため、1学級の減を行う。
・ 大洲農業高校については、適正規模を下回っていることから、大洲高校と統合
する。大洲高校には、普通科、商業科及び農業科を設置して、職業・学科横断的
学習を実施する。校地については、大洲高校を主として活用するが、農業の実習
等では、大洲農業高校の農場や校舎を活用する。
・ 長浜高校については、魅力化推進校の基準を適用する。
・ 小田分校については、魅力化推進校の基準を適用する。
11
R5 R6 R7 R8 R9
学校名 学科
学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員
普通 4 160 3 120 3 120 3 120 3 120
商業 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
大洲
農業
2 80 2 80
(R8 設置)
大洲農業 農業 2 80 2 80 2 80 大洲と統合
長浜
普通 2 60 2 60 2 60 2 60 2 60
(魅力)
内子 普通 3 120 3 120 3 120 3 120 3 120
小田(分)
普通 2 60 2 60 2 60 2 60 2 60
(魅力)
地区計 14 520 13 480 13 480 13 480 13 480
※校名下部の(魅力)は魅力化推進校。
※学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
※統合校名、設置学科・コース等については、準備委員会での協議を経て、正式に決定する。
○ 後期計画の方向性
入学生数の減少が継続する場合は、地区内での統合等により、学校数を4校から
3校にすることを検討する。
12
八西・西予地区
○ 現状と課題
全日制課程の県立高等学校は7校(うち分校1校)設置されており、その内訳は
普通科単独校が2校、専門学科単独校が1校、総合学科単独校が1校、併置校が3
校となっている。過去5年間の平均志願倍率は 0.72 倍で、県下では最も低くなっ
ており、多くの学校において、定員割れの状態が続いている。
○ 前期計画の内容
令和9年度までの生徒数については、定員割れとなっている現状から更に1割程
度減少することから、志願倍率の適正化を図るため、4学級の減を行う。
・ 八幡浜高校、八幡浜工業高校、川之石高校については、それぞれの学科の特徴
を生かした学びを充実させるため、1校に統合し「八幡浜高校(仮称)」とする。
同校には、従来の普通科、商業科に、工業科及び総合学科の農業系列、福祉系
列を設置して、普通系学科と多彩な職業系学科が融合する総合的な職業・学科横
断的学習を実施する。校地については、八幡浜高校を主として活用するが、工業
の実習等では八幡浜工業高校の工業実習施設や校舎を、農業の実習等では川之石
高校の農場や校舎を活用する。
・ 三崎高校については、魅力化推進校の基準を適用する。
・ 宇和高校については、生徒の個性を生かした主体的な教育を一層推進するため、
普通科と農業科のこれまでの成果を踏まえ、進学を重視した総合学科に改編し、
文理探究、情報マネジメント、生物工学などの系列を設置して、特色化を図る。
・ 野村高校については、令和6年度から魅力化推進校の基準を適用する。
13
R5 R6 R7 R8 R9
学校名 学科 系列
学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員
普通 4 160 4 160 4 160 4 160 4 160
商業 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
八幡浜 工業
1 40 1 40
(R8 設置)
総合 農業
1 40 1 40
(R8 設置) 福祉
八幡浜工業 工業 2 80 2 80 2 80 八幡浜と統合
川之石 総合 3 120 3 120 3 120 八幡浜と統合
三崎
普通 2 60 2 60 2 60 2 60 2 60
(魅力)
普通 2 80 2 80 2 80
総合学科に改編
農業 1 40 1 40 1 40
宇和 文理探究
総合 情報マネジメント
3 120 3 120
(R8 設置) スポーツ
生物工学
三瓶(分) 普通 宇和と統合
野村 普通 2 80 1 40 1 40 1 40 1 40
(R6魅力) 農業 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
地区計 18 700 17 660 17 660 14 540 14 540
※校名下部の(魅力)は魅力化推進校。
※学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
※統合校名、設置学科・コース等については、準備委員会での協議を経て、正式に決定する。
○ 後期計画の方向性
入学生数の減少が継続する場合は、地区内での統合等により、学校数を4校から
3校にすることを検討する。
14
宇和島・南宇和地区
○ 現状と課題
全日制課程の県立高等学校は7校(うち分校2校)設置されており、その内訳は
普通科単独校が1校、専門学科単独校が1校、併置校が5校となっている。過去5
年間の平均志願倍率は 0.74 倍であり、多くの学校において、定員割れの状態が続
いている。
また、県立中等教育学校が1校設置されており、定員割れの状態が続いている。
○ 前期計画の内容
令和9年度までの生徒数については、定員割れとなっている現状から更に2割程
度減少することから、志願倍率の適正化を図るため、6学級の減を行う。
・ 津島分校については、適正規模を下回っていることから、宇和島東高校と統合
する。
・ 三間分校については、適正規模を下回っていることから、北宇和高校と統合す
る。北宇和高校については、令和9年度から魅力化推進校の基準を適用する。
・ 宇和島南中等教育学校については、今後とも地域の児童・生徒数が著しく減少
していくことが見込まれる中で、地域から「前期課程の廃止」を求める意見が強
く出されたことなどから、令和6年度に前期課程を募集停止とし、後期課程への
進級者がいなくなる令和9年度において、「宇和島南高校(仮称)」を設置する。
同校は進学を重視した総合学科とし、文理探究、国際、情報、スポーツの各系列
を設置するとともに、志願者数の減少が著しい宇和島水産高校を同校と統合し、
水産科を設置する。
校地については、宇和島南中等教育学校を主として活用するが、水産の実習等
では、宇和島水産高校の水産実習施設や校舎を活用する。
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コース R5 R6 R7 R8 R9
学校名 学科
・系列 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員
理・普 4 160 4 160 4 160 4 160 4 160
宇和島東
商業 3 120 2 80 2 80 2 80 2 80
津島(分) 普通 2 60 2 60 宇和島東と統合
文理探究
国際
宇和島南 総合 3 120
情報
(R9 設置)
スポーツ
水産 2 60
宇和島水産 水産 3 105 3 105 3 90 3 90 宇和島南と統合
普通 2 80 2 80 2 80 2 80 1 40
吉田
工業 2 80 2 80 2 80 2 80 2 80
北宇和 普通 2 80 2 80 2 80 2 80 1 40
(R9 魅力) 農業 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
普通 1 30 1 30
三間(分) 北宇和と統合
農業 1 30 1 30
普通 3 120 3 120 2 80 2 80 2 80
南宇和
農業 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
地区計 25 945 24 905 19 730 19 730 19 740
宇和島南中等 普通 4 140 前期募集停止
※校名下部の(魅力)は魅力化推進校。
※学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
※統合校名、設置学科・コース等については、準備委員会での協議を経て、正式に決定する。
○ 後期計画の方向性
入学生数の減少が継続する場合は、地区内での統合等により、学校数を5校から
4校にすることを検討する。
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定時制・通信制
○ 現状と課題
定時制課程の県立高等学校は 10 校(昼間定時制1校、夜間定時制9校)設置さ
れており、その内訳は普通科が8校、専門学科が2校となっている。過去5年間の
平均志願倍率は 0.19 倍であり、全ての学校において、定員割れの状態が続いてい
る。
また、通信制課程の県立高等学校は1校設置されており、普通科となっている。
○ 前期計画の内容
・ 北条高校については、不登校を経験した生徒や働きながら学びたい生徒、自分
のペースで学びたい生徒など、多様な生徒を対象に、一人一人に応じた自由で柔
軟な学びを提供し、未来につながる進路を実現できる、新しい形の学校とするた
め、全日制課程を改編し、昼間の午前部と午後部を選んで学べる昼間二部定時制
課程及び通信制課程を併置した、「愛媛風早高校(仮称)」を設置する。
同校には、授業配信拠点としてのセンター機能を整備し、県内の小規模校の教
育環境の強化を図る。校地としては、北条高校を活用することで、松山市などの
中予地域からだけでなく、今治市などの東予地域からの通学も可能とする。
・ 松山商業高校については、志願者数の減少が著しいことから、松山南高校に統
合する。同校には、普通科及び商業科を設置する。
・ 松山工業高校については、志願者数の減少が著しいことから、工業科の2学科
を集約して、1学科とする。
・ 松山東高校の通信制課程については、「愛媛風早高校(仮称)」の設置に伴い、
募集停止とする。
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(定時制)
R5 R6 R7 R8 R9
学校名 学科
学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員 学級 定員
川之江 普通 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
新居浜西 普通 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
西条 普通 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
今治西 普通 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
愛媛風早
総合(昼間) 2 80 2 80
(R8 設置)
普通 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
松山南 商業
1 40 1 40
(R8 設置)
松山工業 工業 2 80 2 80 2 80 1 40 1 40
松山商業 商業 1 40 1 40 1 40 松山南と統合
肱川(分) 普通(昼間) 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
八幡浜 普通 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
宇和島東 普通 1 40 1 40 1 40 1 40 1 40
定時制計 11 440 11 440 11 440 12 480 12 480
(通信制)
松山東 普通 300 300 300 愛媛風早と統合
愛媛風早
普通 300 300
(R8 設置)
※学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
※統合校名、設置学科・コース等については、準備委員会での協議を経て、正式に決定する。
○ 後期計画の方向性
【愛媛風早高校(仮称)】
入学生数の状況により、定員の増減を検討する。
【肱川分校】
愛媛風早高校(仮称)の成果等を検証し、南予地域における昼間定時制のニー
ズを把握した上で、同校の在り方を検討する。
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県立学校振興計画総括表(前期計画)
○全日制
令和5年度 令和6年度 令和7年度 令和8年度 令和9年度
四国中央
1学級削減 新居浜東(普通6 2学級削減
新居浜 →普通5・健康スポーツ1)
小松・東予・丹原
→周桑
(普通3・理数情報1)
西条 →西条総合科学
(農業1・工業2・家庭1・
総合2)
1学級削減
1学級削減 1学級削減 今治西(普通7 1学級削減
→普通6・国際1)
今治
伯方(分)・大三島(分)
越智 →しまなみ海洋(総合2)
1学級削減
砥部(分)(工業1→2) 北条→愛媛風早(定・通)
1学級増加 東温(普通6・商業2
松山 →総合9)
伊予 伊予
上浮穴 (普通5→普通5・理数
情報1)
1学級削減
大洲 1学級削減 大洲・大洲農業→大洲
(普通3・農業2・商業1)
喜多
1学級削減 八幡浜・八幡浜工業・川之石
→八幡浜
(普通4・工業1・商業1・
八西 総合1)
西予 宇和(普通2・農業1
→総合3)
3学級削減
宇和島南中等※募集停止 宇和島東・津島(分) 宇和島南中等・宇和島水産
→宇和島東 →宇和島南
1学級削減
(理普4・商業2) (総合3・水産2)
宇和島
北宇和・三間(分)
南宇和 →北宇和
(普通2・農業1)
5学級削減
○定時制・通信制
令和5年度 令和6年度 令和7年度 令和8年度 令和9年度
北条(全)→愛媛風早
(昼間定時制総合2・
通信制普通)
松山南・松山商業
→松山南
(普通1・商業1)
松山工業(工業2→1)
松山東(通)※募集停止
1学級増加
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別紙
再編整備基準
項 目 内 容
適正規模 1学年3学級8学級を基本とする。
次の1または2に該当する県立高校等について、市町や地域か
ら学校の存続のために必要と思われる支援が得られる県立高校等
を、1市町につき1校に限り、特別の統廃合基準を適用する「魅
力化推進校」に認定できる。
1 同一市町内にある県立高校等が1校で、その1校が適正規模
地域への配慮 を下回る。
2 同一市町内にある県立高校等が複数で、そのうち1校以上が
適正規模を下回り、その県立高校等が、次のいずれかに該当す
る。
・島しょ部にある県立高校等
・教育委員会が特別に認める県立高校等
入学生が80人以下の状況が3年続き、その後も増える見込みが
3学級以上の
ない場合は、募集停止を行う。
学校の募集停止
ただし、魅力化推進校として認定する場合は除く。
入学生が30人以下の状況が3年続き、その後も増える見込みが
ない場合は、募集停止を行う。
魅力化推進校の (特例)離島の通学環境を考慮し、弓削高等学校及び松山北高等
統 募集停止 学校中島分校については、入学生が20人未満の状況が3
廃 年続き、その後も増える見込みがない場合は、募集停止
合
基 を行う。
準
同一地域内に 適正規模を満たしている学校についても、教育環境の向上が期
おける統合等 待できる場合は、統合等を検討する。
関係市町から、市町立への移管の申し出があった場合は協議す
市町立への移管
る。
定時制課程の
入学生数等を踏まえ、個別に検討する。
募集停止
統合等を行う際には、一つの校地にまとめることのメリットと
キャンパス制 デメリットを勘案し、メリットを上回るデメリットがある場合
は、複数の校地を活用するキャンパス制を導入する。
競争倍率 適度な競争倍率を維持できる定員とする。
入
当面、「通学区域:東・中・南予、区域外の入学者割合:
学 通学区域(普通科)
5%」を維持する。
定
員 全国募集に係る区域外の入学生割合については、区域内の中学
全国募集
生数等に配慮しながら、拡大の方向で検討する。
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