別府鶴見丘高校(大分県)の公式サイト内のページのキャッシュを表示しています。

このコンテンツは、受験生と保護者の皆様の利便をはかるため取得されました。
取得日:2024年03月21日[更新]

最新コンテンツは、下記の公式サイトURLにて、ご確認ください。
志望校の選定など重要な判断の際には、必ず最新の情報をご確認ください。
https://kou.oita-ed.jp/bepputurumigaoka/information/5-45.html

検索ワード:合格[  1  ]
[検索結果に戻る]
 
令和5年度 卒業式 校長式辞 - 大分県立別府鶴見丘高等学校
全日
普通科
全日
HOME > 学校からのお知らせ > 令和5年度 卒業式 校長式辞

学校からのお知らせ

令和5年度 卒業式 校長式辞
2024年03月06日

令和5年度 大分県立別府鶴見丘高等学校 卒業式 式 辞

大分県立別府鶴見丘高等学校

校長 阿南 典久

 

校庭の桜は、小さなつぼみを膨らませ、ここ鶴見の丘も春の訪れを感じる季節となりました。爽やかな風は、新たな一歩を踏み出す若者の背中を押すように柔らかく吹いています。本日ここに、別府鶴見丘高等学校第七十六回卒業証書授与式を挙行できますことは本校にとりましてこの上ない喜びであり、教職員一同、卒業生の門出を心よりお祝い申し上げます。

 

皆さんが入学した3年前は、前年に発生した新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るい、日本においても感染の波を繰り返しながら拡大しているときでした。高校生活への大きな期待を胸に本校に入学してきた皆さんも、感染防止のため、「新しい生活様式」という言葉の下、不安と緊張が連続する高校生活の始まりだったと思います。感染防止のため、初めて一緒になったクラスメートとの会話や授業はマスク越し、楽しい弁当の時間は黙食、部活動でも多くの制限がありました。

そのような中、皆さんは一日一日大切にして高校生活を過ごしていました。学習面では、ICTを活用し効率的な学びを進め,国内外の大学とも積極的に交流し積極的に探究を進めるとともに、生徒会行事では、鶴嶺祭や体育大会など発表やプログラムに創意工夫をして、青春の躍動と鶴高の団結力を見せてくれました。部活動では、毎日の地道な努力を重ね、チームワークの良さを発揮して県大会はもちろん、九州大会や、インターハイ、全国高校総合文化祭でも上位の賞を勝ち取り、学校の歴史に栄光のページを刻んでくれました。その他、地域イベントでの演奏会や福祉施設との交流、清掃ボランティアにも熱心に取り組み、若者らしく工夫をしながら、しなやかにそして逞しく、鶴高生活を送ってきました。

3年になり、受験準備期に入ると学習合宿や各種模擬試験、放課後個別学習などに見事な集中力を見せ、夏から一気に受験勉強のギアが上がりました。冬の受験シーズンになると「受験は団体戦」の言葉通り、教室でも廊下でも励ましあい、暗くなるまでともに勉強する姿が見られました。共通テストの前日には、私立文系三年六組が合格1祈願の千羽鶴を渡しエールを送るなど学年全体のまとまりがよい七十六回生だったと思います。

私は、毎朝教室を見て回ることを日課にしていましたが、いつも気持ちの良い挨拶をしてくれ、一緒に行った修学旅行はもちろん、部活の大会の応援、校長室での清掃中庭の花壇の花植え、受験報告や将来の夢を語ってくれたこともよい思い出となっています。三年部を中心に全教職員で皆さんを応援することできたことは、私たち教職員の誇りであり、鶴高の大きな魅力だと感じています。

 

今、卒業という門出に立つ皆さんの姿が、私は、ある歌の歌詞と重なっています。それは、十八年前、皆さんが生まれた年にT?ドラマの曲になったレミオロメンの「3月9日」という歌です。この曲は、君たちへの人生の応援歌のように思えます。

この曲の歌詞には、新たな世界の入り口に立って、大切な人に支えられて今日を迎えたこと、自分もこれから大事な人にそうしたいことが歌われています。(歌)今、『卒業』という新たな入り口に立つことで、家族、友だち、先生など、多くの大切な人に支えられ、卒業を迎えることができたと実感しているのではないでしょうか。毎日、早起きして弁当を作ってくれたり、寒い朝に駅まで送ってくれたお母さんお父さん。悩みを聞いてくれて、励ましあった友だち。部活で汗も涙も分かち合った仲間。遅くまで勉強を教えてくれた先生。皆さんの心の中には、支えとなってくれた人の姿が浮んでいることでしょう。今日は、これまで温かく励ましてくれた家族の支えや友達の存在に改めて感謝を感じる日でもあり、併せて、自分自身も誰かを勇気づけられる人になりたいという気持ちがわく日だと思います。私も皆さんの成長を見ながらこうして卒業証書を贈ることができたことを心からうれしく思っているところです。

 

さて、いよいよ皆さんは母校を巣立ち、それぞれの進路に向かって旅立ちます。夢に向かって自由に突き進むことができる反面、これまで以上に社会の厳しさの中を進んでいくことになります。晴れの門出に際し、贐のことばを贈ります。それは、『人生には、壁と扉がある』。アメリカの哲学者ラルフ・エマーソンの言葉です。人生はチャレンジの連続です。常に思い通りにいく時ばかりではなく、何かに挑戦すればするほど目の前に大きな壁が現れます。そしてその壁を乗り越えるからこそ自分の夢の実現に辿り着くと言えます。変化の激しいこの世の中において、壁の大きさに怯みその向こうにある大切なものが見えず諦める人も多くいます。しかし、人生の壁には向こうに行くための扉が必ず用意されています。エマーソンの言葉の続きには

「And you have the key」『その扉のカギはあなた自身が握っている』とあります。人生百年時代と言われている今、皆さんには、自分の夢に向かって諦めることなく何度もチャレンジし人生を実りあるものにしてほしい。鶴見丘高校で学んだことを基礎にして、より学びを深め、豊かな経験を積み、心身を鍛えながら、壁を開く扉とカギを見つけてほしいと思います。そして、実現した夢と身に付けた力を活かして、自分のためだけでなく、社会で役に立つ人になってほしいと願っています。そのことが、巡り巡って自分自身の幸せにもつながっていくと思います。母校鶴見丘高校は、皆さんの輝く未来をいつまでも応援しています。

 

結びになりますが、本日ご臨席頂きましたご来賓の皆様、これまで本校の教育活動に格別のご支援を賜り、大変ありがとうございました。心より感謝申し上げます。また、保護者の皆様にお祝いとお礼のご挨拶を申し上げます。本日のお子様のご卒業、誠におめでとうございます。 後輩たちが心のこめて作った美しいコサージュを胸に付けて卒業式に臨むお子様の晴れ姿をご覧になり、お慶びも如何ばかりかと御拝察いたします。こうして、卒業式を迎えることができましたのも保護者の皆様からの学校に対するご理解と温かいご支援があったからこそであります。今日まで本当にありがとうございました。

 

それでは、 卒業生の皆さん、新しい社会への旅立ちです。別府鶴見丘高校の卒業生として誇りと責任を胸に、しっかりと自分の人生を歩むことを期待しています。この素晴らしい君たちに出会えたことに心から感謝し、今後益々のご活躍とご多幸を心より祈り、式辞といたします。

 

令和6年3月1日