質問に順番にお答えさせていただきます。まず一つ目ですが、この高校は実に9割近くの生徒が同志社・同志社女子大学に進学するため、国公立大学を受験する人はとても少ないです。あくまでも国公立大学への進学を目指していらっしゃるのでしたら、それに向いた進学校を受験することをおすすめします。予備校に通い国公立大学を目指す人達がいないわけではありませんが、毎年数人程度です。行われる授業が大学受験を想定したものではなく、大学進学後に必要となる能力を身に着けるためのものであること、学校全体の雰囲気が終始余裕のある和やかなものであることなどから考えてみても、周りに流されず受験生として時間を過ごすには、かなりストレスのかかる環境なのではないでしょうか。
そして二つ目ですが、他の私大に進学することはもちろん可能です。同志社国際にもいくつか指定校推薦の枠がありますので、それを利用して早慶上智やMARCHといった他の関東私大に進む人は毎年一定数います。関西圏の他の私大への進学を希望する人はほとんどいませんが、枠があるという点では同様です。ですが、「帰国子女が多く
英語に特化している」というイメージの強い高校なので、推薦枠は総じて文系の学部学科が多かったように記憶しています。目指されているのが理系の学部ということでしたら、ご自身での受験を想定しておかれたほうがよいかと思います。
すこし長くなってしまいましたが、同志社国際高校の進学事情についてはかなり鮮明なことが綴れたと思っています。「大学受験」ということを高校生活のテーマに据えるのでしたら同志社国際はいささか不向きであると言わざるを得ませんが、「生きていくために必要な力」を学ぶには、とても素敵な学校です。これは、受験勉強をするためだけの高校では、到底手に入らなかったものだと思っています。
高校の良い悪いはその人それぞれです。これからを生きていく上で、進学したご本人様が高校生活で一番身につけなくてはならないことは何なのかをしっかり考えた上で、それに合った進学校をお選びになってほしいな、と思いました。長文失礼いたしました。