2019年−−−情報技術の日常生活への干渉が当たり前となった今、人々はスマートデバイスと会話し、手紙を書き、共に出かける。そう、人間同士の関わりはほぼ失われ、共同体というものは最早、死語となった。これは日本の破滅を招きかねないと判断した文部科学省は、ある新たな科目を創設することでそれに歯止めをかけようとした。
その名も、「コミュニティ
英語」である。
ある人は言うだろう。「コミュニティ
英語? カタカナ語の意味も考えずに、C
英語の正式名称をコミュニティ
英語だと勘違いするバカ高校生みたいじゃ無いか。文科省もアホ官僚の集いかよ」
言葉を慎め。従来のコミュニケーション
英語は、あまりに意味がなさすぎた。コミュニケーションという極めて抽象的な概念を、
英語という道具に目的付けることは、不可能であるという声が現場から上がった。それに取って代わる「コミュニティ
英語」は、一つの明確な目標を持っている。
今や消えかかろうとしている、共同体-community-を
英語の力によって守り抜くこと。そして−−−再び日本を世界の頂点に立たせること。
教育改革はまだ始まったばかりである。日本国滅亡へのカウントダウンはもう始まっているかもしれない。だが、「コミュニティ
英語」がその時計の針を戻そうてしている気がしてならない。
(東葛経済オンライン)