「幼少期から英会話スクールに通い続けている」
「中学時代に1年以上の留学経験がある」
「ご自身が帰国子女」
「父母いずれかがネイティブスピーカー」
という場合を除けば、
「
偏差値60以下で入学できて、学校の授業カリキュラムをこなすだけで、日常英会話ができるようにしてくれる高校」
など、どこにも存在しませんよ。
もし、内緒さんの
偏差値が70超で、よりどりみどりだというなら、素直に、慶応高、青学高、ICU高、都立国際高などを検討してはどうでしょう。
小平高の外
国語コースは、入学時に要求される
偏差値・内申点に比べると、
英語学習の環境は、とても恵まれています。
受け身で授業に出席するだけでなく、
「Skype越しのネイティブとのマンツーマンレッスン」
「ペーパーバックの多読」などを含めて、学校のカリキュラム、学校で借りられる教材を「使い倒す」つもりで入学するなら、とても「お得」な学校です。
先生方の
英語の技量の高さ、ネイティブ講師の数、洋書の蔵書数、生徒一人当たりの情報機器利用時間など、都立高とは思えないほど、とても恵まれています。
生徒自身がその気になれば、「手にすることが出来るもの」は、とても多い環境です(実際に、「使い倒している生徒」ばかり…というわけではありませんけど)。そして、そういう恵まれた環境を求めて、都内の遠方から集まる級友たちと切磋琢磨できるのも、大きなプラス要素です。
それから、中学生の内緒さんが、「大学受験」についてどこまでお調べになっているかは分かりませんが、小平高の外
国語コースは、高校卒業後に、国際系の大学(東京外語、早稲田国際教養、上智、ICUなど)を目指す皆さんに、あるいは、「国際系」とまでは絞り切れていないけれど、有名な私立大学に進みたい、と考えている皆さんには、中でも、「中三のいまの時点で、すでに
数学が苦手だ」という皆さんには、大いに検討に値すると思います。
「
数学を、高一で終えてよい」
「理数科目が少ない分、
英語・
国語・社会科目が手厚い」
という外
国語コースのカリキュラムは、高校二年になったときに、その有難みが分かります。
苦手だった
数学が、高校ではいっそう難しくなり、
「自分は、文科系だな。大学も、(
英語・
国語・社会の3科目で受ける)私立だな」とハッキリ自覚したにもかかわらず、毎週末や長期休暇に、苦手な理数科目の宿題・小テストに追われて、「解答の丸写し」という不毛な苦役に追われたり、
定期試験の都度、「赤点⇒追試・再試」という悲劇を繰り返している高二生は、小平高に限らず、どの高校にも、とても多いです。特に、入学時に
偏差値60以上を要求する都立高で、「課題を、たくさん出します」と明言している高校では、そうしたザンネンな例が多いと思います。
小平高の外
国語コースは、
「
数学の宿題、赤点の悪夢から解放され、
英語・
国語・社会に特化した受験対策を、高二の四月から始められる」というカリキュラムです。
「高三で、第二外
国語をやらなくてはいけない」と負担を考慮しても、トータルでは、とってもプラスであるのは間違いありません。
「理数科目が苦手で、五教科での
偏差値では60未満だけど、三年後には、より上位の高校に行った友達に負けないような、難関大学にチャレンジしたい」という皆さんにも、とてもお勧めできます。
最新の話は、小平高の説明会で確認してもらった方が間違いがないと思いますが、数II、数Bは選択できますが、数IIIは選択できないようです。
また、理科は、理系の大学進学に必要となる、物理・化学の選択は、できないようです(センター試験用の、「生物基礎、化学基礎」は選択できるみたいですけど)。
これは、文科系の国公立大学(学芸大、埼玉大、首都大など)は受験できますが、理系の大学は、国公立・私立とわず、ほぼムリということを意味します。
中三の時点で、通知表の
数学の評価が「4か5」なら、理科系に進む可能性はありますが、
「中三秋の今までで、一度でも、学年平均を下回ったことがある」
「三年生の一学期が『3』だった」という状況なら、
「理科系は向いていない」と割り切ることも大事だと思いますよ。
都立高入試は、共通問題を出題する高校のさらに上位に、「自校作成問題を出題する高校」が数校あるのはご存知と思いますが、大学受験では、そうした上位高に、ラクラク合格してしまう秀才たちとも、まったく同一の条件で競争することになります。
また、その競争には、小4、小5の時点から受験勉強をする習慣を確立させ、共通問題を出題する都立高校よりも、一年分以上、前倒しで理数科目を進めている、国立や私立の進学高の受験エリートたちも加わります。
さらには、一年間、朝から晩まで予備校の自習室にこもり、テレビもゲームもスマホも封印し、泣きながら机にかじりついて、
英語・
国語・社会の三教科だけに特化して勉強し続けた、鬼の浪人生までが、多数、ライバルとして参戦します。
難関私大、有名私大(早慶上智MARCH)への道は、そういう参加メンバーでの、無差別級のレースだということは、よく覚悟しておいた方がいいです。
高二の秋まで、文系・理系の選択もせず、五教科をまんべんなく学び(≒ゆっくり&浅く学び)、三年生の四月の時点で、ようやく
「
数学が苦手だから文系か」と決断したものの、
「国立を受けるかもしれないから」と、理数系科目にも時間を割きながら秋までを過ごし、年明けのセンター試験で、理数科目で玉砕し、
「これは、私立しかないな」と現実を思い知らされたものの、その私立には、上述の、鬼の浪人生が群れをなして先頭集団として立ちふさがり、まったく差を縮めることができないまま2月が終わる、
…というパターンは、小平高に限らず、
偏差値55〜65くらいを要求する都立高で、毎年、繰り返される光景です。
「もっと早くから、遅くとも高二の夏から、私立文系に特化した準備をしていたなら、少なくともMARCHレベルには届いていたのではないか。自分にも、早慶上智にワンチャンスあったのではないか」と後悔しながら、MARCHよりも下の私大に進む生徒は、とってもたくさんいます。
「幅広い選択肢」は、「幅広い教養」という側面はありますが、「早くから、特化した準備・対策をしている人たちとの競争では、決定的に不利」という事実は、同じ程度に、知っておくことが大事だと思います。
友達と行きたい高校が一緒でとても仲のいい子なので一緒に受験をしたいと思うのですが、今は埼玉県で卒業と同時に引っ越すので(2人とも)都立入試の違いをおしえてほしいです!また、外
国語科と普通科は行事とかもまったく違うということなのでしょうか、?
埼玉の制度は分かりません
都教委のHPをご覧いただくのが間違いないでしょう
もしかしたら、特徴かもしれない・・・と思うことを挙げますと、
■学区制はないので、都内在住者なら、どの高校も受験できる
■一度にひとつの学校しが受験できず、その都度、合否が出る。第一志望が不合格だった場合、その点数を活用して、定員割れした他校に補欠合格・・・といった救済措置はなく、自身で後期募集校に出願しなおす必要がある
■多数の都立高で共通する問題で筆記試験を行う学校のほか、英数国や英のみ、より難しい問題で筆記試験を行う学校がある
■全日制のほかに、教育課程の選択肢が広い単位制や定時制があり、定時制にも、「午前から授業が始まり三年間で卒業できる」学校があるなど、学校によって、かなり個性があるものが少なくない
■さらに、ひとくちに全日制普通科といっても、さらに、難関国立大学受験に強い学校、国際教育に強い学校、理科系教育に強い学校、大学への推薦枠を多く有している学校とそうでない学校、校則が厳格な学校と寛大な学校、入学後に「特進クラス」「選抜クラス」といった学級編成をする学校としない学校ななど、学校別に、キャラも多様化しているので、各校のHPをお調べになるといいでしょう
小平高の一般コースと外
国語コースは、学校行事は「共通」といってよいと思います
ただ、「カリキュラム」には違いがあるので、外
国語コースの生徒しか受講できない授業もあれば、逆に、外国コースの生徒は受講でにない授業もありますね
また、外
国語コースは、男女比が女子に偏る傾向が続いていて、「男女クラス」「女子のみクラス」という2クラスになっているので、「共学校のはずなのに、クラスは女子だけ」という空間があるのは、行事の違いよりも大きな違いかもしれません