五条高校の掲示板に参考になる事項が掲載されていたので、下記の通り転写します。
記
センター試験の公民科目のなかには、「現代社会」「倫理」「政治経済」「倫理・政治経済」の4つがある。
来年早々のセンターを受験する受験生はともかく、来年受験をする高校2年生にとっては、このなかで何を選択すればいいのか悩ましいところであろう。
そこでまず、最初に知るべきことは、公民科目には2単位科目と4単位科目があるということである。
分類するとこのようになる。
2単位科目
「現代社会」「倫理」「政治経済」
4単位科目
「倫理・政治経済」
この4単位科目「倫理・政治経済」を必須とする大学は以下である。
(ただし、学科によって異なるので確認すること)
北海道大学(全)
旭川医科大学(医)
東北大学(全)
山形大学(医)
筑波大学(社会,生命)
埼玉大学(教,経)
横浜国立大学(教)
千葉大学(国際,文,医)
一橋大学(全)
東京大学(全)
お茶の水大学(文,生)
東京医科歯科大学(全)
東京外
国語大学(国際)
富山大学(医,薬,芸)
金沢大学(全)
福井大学(医)
山梨大学(医)
岐阜大学(医)
名古屋大学(全)
滋賀医科大学(全)
京都大学(全学部)
大阪大学(全学部)
神戸大学(経営を除く全学部)
奈良女子大学(文,生活)
鳥取大学(医のみ)
広島大学(教,工,医,歯,薬,総合)
山口大学(共同獣医)
愛媛大学(医)
高知大学(医)
九州大学(文,教,法,経,理,医,芸,工)
九州工業大学(全)
佐賀大学(理工)
鹿児島大学(法,歯,医,共同獣医)
琉球大学(人間)
これらの大学では「倫理・政治経済」でなければ受験できない。
一見、たくさんあるように感じるが、全体からみれば圧倒的に少数の学校にすぎない。
むしろ、ここで誤解をしてはいけないのは、「倫理・政治経済」とは、単純に「倫理」と「政治経済」を合わせたもので、理科の基礎科目とは全く発想がことなることであり、単純に2科目分と考えておきたい。
むろんそのほかのすべての国公立大学は2単位科目、つまり「現代社会」「倫理」「政治経済」での受験が可能となる。
そこで多くの受験生が気になるのがどの科目が有利かということだろう。
3つのなかで好きな科目があればそれで問題は解決だが、もしそうでなければ「政経」か「現代社会」の選択が妥当であろうし、さらにはその両者のなかでも「現代社会」の選択が点数に繋がりやすい。
そもそもでいえば、「政経」の全範囲は「現代社会」に含まれており、それだけの判断ならば「政経」のほうが範囲が狭く、受験にはよさそうに感じる。
しかし現代社会には、政経の範囲に加えて「現代社会特有分野」があり、この分野は「政経」へのプラスアルファではあるが、この分野からの出題こそが極めておいしい部分であるのだ。
それは、この分野からの出題が全体の3分の1程度を占め、しかも、この「現代社会特有分野」は、頑張れば1週間もあれば制覇することも十分に可能であり、全体の難易度も低く、出題形式も極めてワンパターンでまさに得点源となる。
ちなみに「現代社会」のなかの「環境問題」「青年期」などは、毎年ほぼ100%出題され、しかも難易度は圧倒的に低い。
この選択は理系の受験生にも非常に有効であり、2単位科目で受験が可能であれば、迷わず「現代社会」がよい。
いうまでもなく授業では「政経」を選択し、受験では「現代社会」を選ぶことも全く問題ない。
それだけに理系の方にも「政経」の学習はお勧めだ。
なお、公民科目の本格的な受験勉強に関しては焦る必要はなく、まずは
英語、
数学の克服に専念し、公民科目の授業をしっかり受け、
模試前に
過去問をこなす程度でよい。
そのかわり、12月中旬ころまでには
英語・
数学を完成させ、最後の4週間程度を公民対策に充てる。
言い方を変えれば、それでも十分に対応できるという意味でもある。
公民科目はいわゆる「分野ごとのマタギ問題」がほとんどなく、分野の中での正誤問題となるがほとんどだ。
それだけに問題作成の選択肢が乏しく、受験生にとっては攻略もしやすい。