99.9%の精度のもので測ってるから答えは99.9%ですか?
私も最初そう思ったのですが答えを見たら違いました。答えだけ先に紹介すると、確率は約9.08%です。
確かにこの問題の答えは9.08%になりますね。
まずイメージから説明します。検査の精度が99.9%つまり間違った結果を得る確率は0.1%と、これはとてつもない数値で実質的に間違いなどないような気がします。
しかし、ここで忘れてはならないのがそもそもこの難病にかかっている確率です。難病にかかる確率は0.01%です。
一万人に一人の難病にかかる確率は0.01%
精度99.9%の検査で偽の結果を得る確率は0.1%
どちらもとてつもなく低い確率ですが、「どちらかが必ず起こるとしたら」どちらの方が起こりやすいでしょうか。
それは検査が間違っていることの方が10倍近く起こりやすいと言えます。
よって求める確率は10%ぐらいになるだろうと当たりをつけられればgoodです。
次回は詳細に数式を使って計算します。一旦切って寝ます。
まず最初に述べておきます。こういった問題での確率は普通の確率とは違っていて、条件付き確率と呼ばれます。この問題でいう難病にかかっている確率は何の条件もなければ0.01%ですが、今回は精度99.9%の検査で陽性が出ているという条件が付きます。
条件付き確率を求める式は、条件付き事象/条件付き全事象
あるいは、条件付き事象が起こる確率/条件付き全事象が起こる確率
で計算できます。
今回は後者の、「確率の比で計算する方法」でやります。
条件付き事象とは今回でいう、実際に病気にかかっていて検査も陽性と正しい結果が得られているケースで
条件付き全事象とは、実際に病気かどうかにかかわらず検査で陽性が出るというケースです。
まず、検査で陽性が出る確率とは、健康な人の0.1%(検査のエラー)と患者の99.9%で陽性が出るのだから、0.9999×0.1%+0.0001×99.9%=0.10998%です。
次に、患者が陽性である確率は上式二項の0.0001×99.9%=0.00999%です。
よって求める条件付き確率は0.00999/0.10998=0.0908
9.08%になります。
ごめんなさい訂正です
> 次に、患者が陽性である確率は上式二項の0.0001×99.9%=0.00999%です
「検査で陽性となって、本当に病気である確率」に表現を変えます。「患者が陽性である確率」だと99.9%とも考えられますもんね。
丁寧な解説ありがとうございました!こういうタイプで他の問題ってありますか?ご存知なら紹介してほしいのですが。
1
ジョーカーを除いたトランプ52枚の中から1枚のカードを抜き出し、表を見ないで箱の中にしまった。
残りのカードをよく切ってから3枚抜き出したところ、3枚ともダイヤであった。
このとき、箱の中のカードがダイヤである確率を求めよ。
2
重さの異なる4個の玉が入っている袋から玉を1つ取り出し、元に戻さずにもう1つ取り出したところ、2番目の玉の方が重かった。
2番目の玉が、4個の玉の中で最も重い確率を求めよ。
3
あなたはあるクイズ番組の企画に参加している。
あなたの前に3つのドアがあり、何れか1つのドアの向こうに景品が置かれている。あなたは1つだけドアを選ぶことが出来、そのドアの向こうに景品が置いてあればそれを得ることが出来る。
まず、あなたが開けたいドアを1つ選んで司会者に告げる。司会者はそれを聞き、あえてあなたが選んだドアではなく、選ばなかった2つのドアのうちの一方を開け景品がないことをあなたに示した。
ここで司会者はあなたに提案する。「残りのドアは2つです。もしあなたが望めば、選んだドアを変更できますがいかがしますか」
あなたが景品を得る確率を最大限に高めるには、変更するべきか否か。
(モンティ・ホール問題)
4
あなたは友人に手紙を送ったが返信がなかった。
郵便局員が配達の途中で手紙を紛失する確率は0.2% 友人が返信しない確率は5%である。
返信が来ないこの状況において、友人が返信しなかった確率を求めよ。
5
ある町で車のひき逃げ事件があった。この町には青の車と白の車しかなく、30%が青で70%が白である。一人の目撃者が現れて、「ひいたのは青の車だった」と証言した。ところが現場は薄暗く、目撃者が色を間違えることもありうる。
そこで事件と同様の状況下でテストをしたところ、その目撃者は80%の確率で正しく色を判断できるが、20%は逆の色を言ってしまうことがわかった。
さて、目撃者の証言通りひいた車の色が青である確率はどれだけか。
たくさん問題を紹介してくれてありがとうございます。じっくり解いてみようと思います。とりあえず1番の答えは10/49で合っていますか?
> 1番の答えは10/49 で合っていますか
正解です。一応、1番の解説をしておきます。
この問題も有名でしばしば答えが1/4か10/49で議論になりますが正答は10/49です。
確かに最初にカードを伏せたまま抜き出した時点では「何の情報もないので」単純に1/4です。しかし、3枚カードを抜き出して表を出たらいずれもダイヤが出たという情報を得れば、その分伏せたカードがダイヤである確率は減ります。
確率は情報によって変化します。情報を得る前の確率を事前確率、得た後の確率は事後確率といいます。トピの議題である難病と検査の問題でいうなら、難病にかかる事前確率は0.01%で、検査で陽性が出た状況下の難病にかかる事後確率は9.08%になりますね。確率の問題で難しいのは与えられた情報をすべて吟味することです。トピの議題では検査の精度99.9%に目をうばわれがちでそもそも難病にかかる確率は極めて小さいという情報を見落としやすいがためになかなか正答にたどり着けないのではと思います。
また、こういう問題では極端な仮定をすると解きやすいです。問題では3枚ダイヤでしたがこれが13枚ダイヤを引いていて、それでも伏せたカードがダイヤである確率は1/4なんておかしいと気付きやすくなるのではと思います。
今の時点で伝えておくべき点は以上でしょうか。残りの問題も頑張って下さい。
3番以外は答えらしきものが出ました。
2番 1/2
4番 93%
5番 63%
で合ってますでしょうか。3番のモンティ・ホール問題は糸口がわからず降参します(泣)
返信遅れてすいません。2,4,5は全部正解です。すごいですね!
3番は確かに難問です。
もっとも簡潔な解答例を示すと、まず選んだドアの向こうに景品がある確率は1/3 選ばなかった二枚のドアのいずれかに景品がある確率は2/3
ここで司会者が、ゲストが選ばなかった二枚のドアのうち一枚を開けて景品が無いことを示した時点でそのドアに景品がある確率は0になります。となるともう一枚のドアに景品がある確率は2/3となります。
よってゲストは選んだドアを変更した方が景品を得る確率は2倍に高まります。
以上ですが、このように説明してもやはり確率は1/2で変更しても変わらないのではと疑問に持つと思います。
モンティ・ホール問題と検索すればWikipediaでも詳しく解説がなされており、中には3枚ではなく100枚のドアで考えている例もあります。
ここではWikipediaでは紹介されていない別の考え方を示します。問題をその本質を損なわないよう以下のように書き換えます。
あなたはあるクイズ番組の企画に参加している。 あなたの前に3つのドアがあり、何れか1つのドアの向こうに景品が置かれている 。あなたは1つだけドアを選ぶことが出来、そのドアの向こうに景品が置いてあればそれを得ることが出来る。
まず、あなたが開けたいドアを1つ選んで司会者に告げる。司会者はそれを聞きこう提案した。
「あなたがいま選んだドアを開けることを放棄すれば、選ばなかったドアを2枚とも開ける権利を差し上げます。いかがしましょう」
あなたが景品を得る確率を最大限に高めるには、変更するべきか否か。
これなら答えは明らかでしょう。選ばなかった二枚のドアのうち少なくとも一枚は空なのですから、空のドアをゲストが開けるか司会者がパフォーマンスとして開けるかの違いにすぎません。
問題2,4,5について。トピ主は解決されたようですが一般向けに模範解答を呈示しておきます。
2
4種類の玉を軽い順にA,B,C,Dとします。
最初に取り出した玉より二番目の玉が重いパターンは
A→B, A→C, A→D, B→C, B→D, C→D
の6通り
(もっとスマートに、軽い順に並べるのは1通りしかないので順列ではなく4つの玉から2つを取り出す組み合わせで考えて4C2=6通りと導くのもよしです)
このうち二番目の玉が一番重いDであるパターンは、A→D, B→D, C→D
の3通りなので求める確率は
3/6=1/2 となります。
4
友人が返信しない確率は、返信が来るか来ないか確定しない状況では普通に99.8%×5%=4.99%で良いのですが、この問題では返信が来ないと確定している状況です。
郵便局員が手紙を紛失する確率は0.2%と、5%に比べても非常に低い確率なので、返信がこない原因は大方友人が返信をしなかったのだろうと容易に想像はつくかと思います。
この問題でも確率の比で計算します。
返信が来ない確率
A 往路で郵便局員が手紙を紛失するケース
0.2%
B 友人に手紙は届いたが返信しない確率
99.8%×5%
C 友人に手紙は届いて、かつ友人も返信したが郵便局員が復路で手紙を紛失する確率
99.8%×95%×0.2%
以上、ABCの和が返信が来ない確率なので、約5.38%
友人が返信しない確率は前述の通り4.99%
求める確率は4.99/5.38=0.93
よって93%です。
5
これも確率の比、すなわち
(ひいた車が青である確率)/(証言者が青の車と言う確率)
で計算できます。
青の車と白の車の台数比は3:7なので、証言者が青の車と言う確率は
真実の場合、30%×80%
誤認の場合、70%×20%
合計で38%
このうち真実である確率は前述の通り30%×80%=24%
よって求める確率は、24/38=12/19 (約63%)