緊急事態宣言下、色々お悩みのこととお察しします。
他校の保護者ですが、自分の通塾体験と子どもの通塾を通していくつかアドバイスを。
あなたは今、頭の中だけで「塾」について悩んでいると思います。
まず必要なのは、情報の整理です。
塾に通うのに必要なのは大きく分けて、
時間、お金、動機です。
塾に通うということは、通塾にかかる時間と塾での授業時間を生活時間のどこかに組み込むことです。
候補として考えている塾の立地、授業の開始と終了時刻及び授業時間を調べて現実に通塾可能か検証しましょう。
次にお金です。
授業料以外に請求される費用の有無、
春夏冬の休暇期間の特別講習や
模擬試験、塾によっては秋に日曜講習の有無、
また塾で特別講習などの参加が義務化していないか、
などを調べ、大学合格まで家計から無理なく支出できるかを保護者の方と話し合わなければなりません。
大学生活でも高額な費用が必要となることをお忘れなく。
最後に「動機」を書くのは、これが一番整理しにくいからです。
「動機」は2つあり、1つは「入塾の動機」、もう1つは通塾の「モチベーション」です。
通塾のモチベーションのよい保ち方は「初心忘るるべからず」ですが、通塾しているうちにさらに高い段階や、より自分に適した方向へ目標を変えるという良い転換の可能性もあります。
一方で、目標を下げたり見失う可能性もあります。
その原因が塾の方針との不和である場合、速やかな退塾が必要(受験までの時間を考えて)なので、退塾に関してきちんと説明してくれる誠意ある塾を選ばなければなりません。
(そのような塾は、逆に良い塾ですが…)
一番大事なのが「入塾動機」です。
あなたはなぜ、通塾を考えているのでしょうか。
「通塾」とあえて書いたのは、「行きたい」のか、「行くべきだと思う」のか「行くべき」なのかがはっきりしていないからです。
「行く必要があるか、考えて」いるとお書きですが、それは他人にはわかりません。
あなたの動機を紙に書きだして、分析してみましょう。
この時大事なのは、できるだけ感情的な結論を排することです。
たとえば「〇〇が不安」と書いたら、なぜ不安と思うかも分析します。
そして時間、お金、動機(精神面)の3つについてメリットやデメリットを書き出し、塾に通う方が総合的なメリットが大きいと判断できれば通えばよいし、デメリットが大きければ止めておきましょう。
また、このメリットとデメリットは、同じ人でも時期によって比率が変動します。
一般に入試が近づくとメリットが大きいと思われがちですが、人によっては学習習慣がついたり通塾時間の節約のためにあえて退塾する人もいます(ごく少数派のようですが)。
また早くから通塾したせいでかえって疲弊したり、周囲よりも後れて入塾したという焦りで無理なスケジュールを組んでしまったりと、様々です。
とりあえずは保護者の方と今後の通塾可能性について話し合ったり、部活仲間や先輩の経験や考えを聞いて自己分析に役立ててはいかがでしょうか。
錦城高校は学校課題が多く忙しいというのは有名です。
多忙な中でどうして塾に行くことを選んだのか、または選ばないのか、に焦点を当ててみましょう。
そして、塾は何でも教えてくれてわからせてくれるところではない、つまり万能ではない、ということを忘れないでください。
塾が万事解決するのではなく、あなたが塾を「使って」解決しなければならないのです。
塾は道具です。
でも、あなたという使い手に寄りそい、始めはあなたをリードし、やがて伴走し、最後はあなたの選択を信頼して後ろから応援してくれる暖かい存在となるのが理想です。
これは学校や親にも当てはまるのですが。
くれぐれもご自身の体調を第一に、将来の夢をかなえられますよう祈念いたします。
長文失礼いたしました。