偏差値70以上の人がたくさんいるとは書いていません。自由にしてあげれば本来もっと伸びる可能性があるのに、やらなくてもいいような宿題で縛りつけて時間を無駄にし、やりたいことが出来ない為に結果的にその下のレベルで納まってしまうと言いたいのです。
その意味では自由と言われている北高の方が伸びるのでしょうか?その辺は北の事もよく知りませんのでわかりませんが。
友人の子供が筑駒に通っています。ご存じのとおり中学で120名、高校で40名の160名です。今年の東大は107名で現役が77名です。現役の50%が東大で、灘と筑駒は別格です。開成も東大の数は一番ですけど生徒数400名で現役は114名というところです。
筑駒ってどんな教育か?理科と
数学の授業は特殊で高度なんです。スーパーサイエンスハイスクールに指定されているからかもしれませんが、先生が興味のある内容を授業にしているという感じです。例えば、
数学では普通は高校で習う微分積分を中2でしたり、インターネットのセキュリティに使われるRSA暗号の解読をしたりします。理科なら海外の文献を授業に使ったり。大学受験の勉強には直結していませんが、翻訳をしたり実験や立証をさせたりで、既に大学の研究所並みの学習方法です。
行事としては修学旅行。修学旅行は、「地域研究」という名前で、3回あります。中2は「東京地域研究」、中3は「東北地域研究」、高2は「関西地域研究」で、生徒がグループに分かれて半年以上前からテーマを決めるなどの準備をして、最終的には報告書を作って製本します。各地域の企業や官庁、研究者などにもアポイントメントを取って話を聞いたりするので社会勉強にもなるし、自由度が高いけれどハードです。
校則といえば“ガムを噛むのが禁止”というのだけ。制服は無く私服で登校です。麻布や女子学院も同様ですね。
難関校と言われる学校は自由です。でも自由の内容の違いは理解できると思いますが、
公立の学校とは別次元の自由なのです。では、なぜ東大が50%?これはほぼ100%鉄緑・Z会等の塾に通って目的を達成させるからです。ガチガチの勉強頭ではないのが分かるのではないでしょうか。
筑駒が自由な大きな要因に国立大学の教育研究のための学校という位置づけがあるからだと思いますが、灘や開成が自由なのは事実です。西高が自由でないのも事実。
上のちょっと待っての方は、同じ中高一貫だからと最難関と西中を一緒にしているように感じます。開成筑駒の中学入試の
偏差値が確か70位です。西高中等部は、もちろん四谷大塚の公式
偏差値表には載りませんが、大体のところを尋ねたら36と言われたように記憶しています。ダブルスコアですよ。
西中にも上は地頭のよさで一人二人は50、60くらいあるお子さんもいらっしゃるのかもしれませんが(しかしそういう子は不合格にもなりやすい)、70超の子はさすがにいない。小学生でも訓練しないとでない数字だからです。浜松にも毎年一人くらいは地元の塾の先生などに見出され、東京の塾に通い、桜蔭や灘に中学から行くお子さんがいますが、西中にはいません。
そもそもそのレベルの子達に、
偏差値70超の子と同じ発想や深さを求めても通用しません。その良い例として、西中は中3二学期から数1を始めますが、灘は中2の1学期から始めます。しかも内容の深さが違います。これがおなじ中高一貫でもダブルスコアの学校の違いです。
偏差値36以下の中高一貫をもっと増やすとか(私立なら今もあります)
公立高校を減らして解決するというのも、安易で感覚的な発想だと言わざるを得ません。
浜松も学力は低下していますが、これは全国的特に地方は深刻です。
まず絶対的な勉強時間が減っている。統計調査によれば、高校生の学校外における平日の学習時間はここ数年、大きく減少。特に
偏差値50〜55の中間層=ボリュームゾーンが、90年の112.1分から、06年には60.3分へと、半分近くに落ちています。世界の学習調達度調査(15歳)も2000年までは1位でしたが、シンガポール・香港・韓国に抜かれて9位に落ちています。少子化も加速して18歳人口は12年で119万人。直近のピークである92年の205万人から比べ、半分近くに減ってます。しかし大学の数は100校増えてるのです。
選抜方法も大きく変わって特に私大の場合、入学者の40.3%を推薦入試、10.2%をAO入試が占めており、何と半分超が学力テストを受けていない。センター試験の是非を問う以前に、そもそも学力不問で入る生徒が半分を超えているのです。ただ入学後、一般入試組に比べ、AO組が学力面で付いていけず、中退する事例が相次ぐなど、その弊害も指摘されています。
到達度テストは、平均60%が獲れる前提で作成されたセンター試験のような足切りというよりも、中程度レベルの生徒の学力を全体的に底上げするという目的の方が大きそうですね。逆に言えば成績上位の生徒は1回受ければよく、学校に来る必要がなくなるかもしれないです。場合によっては、飛び級や高校の早期卒業なども、将来は想定されるかもです。これが本当のグローバルスタンダードで9月卒業で外国の試験に合わせることができるかもしれませんね。
西高一貫生でセンターレベルの
偏差値50の子っているのかな?(さすがにいないのでは)
同様に、学校以外の平日の勉強時間が三年間平均一時間の子もいないでしょう。
西高板で議論するには、対象が低すぎると思います。