理数科の入試は
英語、
数学、
国語の学科試験と
面接、理科実験がありますが、ほとんど学科試験で決まっていると思います。実際、理科実験での失敗談は、同級生と入試の話をしていると必ず出てきます(塩酸を素手で触った、安全メガネをつけなかった、薬品をすべて使ってしまった等。これらには気をつけてくださいね)。
では、その学科試験で何点取ればいいのかということですが、厳密にはよく分かりません。理数科の入試は開示請求ができない上に、年度によって難易度も変わります。しかし、問題は簡単になることはあっても、難しくなることは例年の傾向からすると無いように思われます。そういったことも踏まえて、おおよそ7割程度の得点率は必要だと思います。ただ、例外もよくあります。例えば、僕のときの入試(2018年度)では、
数学はとても簡単で、制限時間の半分ほどで9割近く得点した人がたくさんいました。一方で、
国語は字数制限無しの記述問題のみという、なんともトリッキーな出題もされました。
じゃあどうしたらいいねん、ということですが、とりあえず、僕が思う勉強法をいくつか記しておきます。
国語➝文章をたくさん読む・書く
入試も近づいて来て、どうしても受験勉強ばかりになってしまいがちですが、本、とくに評論を読むことが、
国語の試験対策に最も効くと思います。また、前述の通り、記述問題がたくさんあることが予想されます。一般入試とは別の問題を使って選抜をしているということは、一般入試の問題では測れない力を見たいということですから。僕のおすすめは新聞の投書欄に投稿することです。掲載されれば自分の文章力に自信が持てる上に、図書カードがもらえたりもします。ちょうどいい長さの記述のトレーニングとしてうってつけだと思います。
数学➝間違えた問題から学ぶ
理数科の入試の
数学では、一般入試よりも思考力や発想力をより問われる問題が出題されます。でも、
数学的センスや塾の特別なレッスンが必要なわけではありません。そもそも高校入試
数学において、難問とは要するに既知の解法の組み合わせですから、地道に
数学的な発想の仕方を蓄積していけば十分対応できます。では、その蓄積の仕方を説明しましょう。
☆
数学の問題演習のやり方☆
1.問題を解く
正解した場合
2.解説を見て目新しい情報があればメモ帳にメモする
間違えた場合〈重要〉
2.解説を見て、解法を理解する
3.解法を発案するにあたって、不足していた知識があれば、メモ帳にメモする
4.なぜその解法で解けるのかを理解する〈最重要〉
5.問題のエッセンスを問題集に書き込む
問題集の解説を見て、なるほどその解法を使うのかと思っても、それだけでは不十分です。なぜその解法を使うことで解けるのか、なぜその解法を発想することができたのか、ここまで追求してようやく解説が自分の思考に「少し」入ります。そして、この問題で学ぶべきことを問題集の余白に書き込みます。問題集の余白は知れているので、問題のエッセンスを短くまとめる必要があります。その要約を考えることで、エッセンスの核心を理解できるのです。また、解き直す際に、何もエッセンスを書いていないと、またその解法を忘れてしまいます。実際にその解法を使って、自分の手で問題を解くことが大切なので。これで、解説が自分の思考に「しっかりと」入り込む、、、はずです。
英語➝
英語が得意だと思い込め!
英語は気合いだという話。僕は中1,2の頃
英語が苦手だと思っていて、そのせいで点数もあまり伸びませんでした。けれども、定期テストでたまたま高得点をとって、「
英語得意かも」と思ったことで、ぐんぐん
英語の成績が伸びていきました。バカみたいな話ですが、ある意味当然なのかもしれません。理解しようという気持ちがあれば、案外道は開けるものです。ただ、これだけだとアドバイスとして心許ないので、最後にもう一つ。これは大学受験までずっと使えることなので、ぜひとも実践してみてください。
2.エピソードを蓄積する
どういう意味や? て感じですね。
英語の文章は全く内容が検討つかないと頭に入ってきませんが、こんな話だなと見当をつけて読めば、すっと理解できることがよくあります。この、見当をつける能力を養おうということです。エピソードは本や漫画、テレビ、友達との会話、SNS、YouTubeいろんなところから見つけられますが、そういったところで耳にしたエピソードをなるべく忘れないようにしたり、積極的に新しいエピソードを拾いにいってほしいのです。そして、たくさんのエピソードを脳内に蓄積することで、エピソードのパターンのようなものが見えてきます。そうすると、
英語の長文も、はじめの2,3行を読んで、ああ、要するにこの話がしたいんだなと見当をつけることができます。これは、エッセーや物語文だと特にそうです。夢を持ったやつが出てきたら、たいてい壁にぶつかって、最後励まされて勇気を出すんだろうな、みたいな。
理数科入試は特別なところもあって、大変でしょうが、入学したらきっと楽しいことがたくさん待っています。それは何もカリキュラムだけではなくて、面白くて、クレバーなな同級生が待っています。3年間同じクラスの仲間たちと落ち着きつつも新鮮な毎日を楽しみにしながら、受験勉強のラストスパートをがんばってください。