東大合格者に占める六年生一貫教育の生徒の割合が増えた。埼玉入間市の田舎の地元の公立中学校の生徒にとっては、徳川御三家は知っても、有名私立御三家は意外に知らないようで「東大なんて自分とは無関係な特殊な世界」になりつつあるようだ。そうは言っても、高校の勉強指導力を計る目安として東大合格者数は有効だ。学区制導入(S54)当時は、川越高校と海城高校と巣鴨高校の東大合格者は、どこも数人程度だった。しかし、2017年は、川越高校は、1人、海城高校は、49人、巣鴨高校は12人だった。これほど差が開くと、いかに川越高校は、勉強に指導に怠慢だったと怒るよりも、地元の中学生の優秀な子供たちから、相手にされていなかったのだ、とただ落胆するばかりである。
高校も教育サービスの機関だから、生徒が学校に対し支払う
授業料(対価)が高い私立に比べ、
授業料が安い公立のサービスが〔それなり〕になるのはしかたがない。川越高校の勉強・部活動・生活指導のすべてが悪かったが、文句も言いにくいのである。だから、質の良いサービスを求める卒業生は、子供を私立に入学させようと必死になる。
川越の街も見ても、都内の難関私立、埼玉の新興私立や有名私立付属への受験指導力を強化した学習塾が成長しているようだ。50年先には、埼玉の地元で2位の新興私立の東大合格実績が、浦和高校含む埼玉の全県立高校の東大合格実績合計を上回っているだろう。埼玉の県立高校の将来は暗い。むしろ、50年先の2位は、開智か栄東か?を考えて高校選択をした方が楽しい。
>HPに出ています、とのことで、初めて開智・栄東・川越東などのHPを見たが、色彩感と創意工夫にあふれていて驚いた。それに較べると川越高校のHPを単調で貧弱に感じるのは私だけではないだろう。このHPの差が大学受験指導への熱意の差にも反映される、と一般人は思うかもしれない。しかし、県の教育委員会がHP予算を確保するための十分な努力をしていないとも考えられるから、この点(HPの差)だけでは高校選択の決め手にはならないだろう。
川越高校のHPで気になるのは、イベント(学校行事)と部活動の紹介が多すぎることである。川越高校は、建物や設備が古い・グランド(校庭)が狭い・鉄道駅から遠い、それに、この時勢に不人気な男子校である。だから、楽しく面白い学校であることをアピールしたい気持ちは十分わかる。しかし、現状のHPでは、イベント(学校行事)や部活動に興味を持つ中学生が、ますます集中して入学してくるだろう。川越高校が、進学校と世間から呼んで欲しいなら、難関大学現役合格を目指す中学生が入学してくれるよう、大学受験指導をアピールしたHPを作成すべき、と思う。